久保田淳
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日本学士院より 公表された肖像写真 | |
誕生 |
1933年6月13日(91歳) 東京府 |
職業 | 文学者 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
民族 | 大和民族 |
教育 |
文学博士 (東京大学・1979年) |
最終学歴 |
東京大学文学部卒業 東京大学大学院人文科学研究科 博士課程中途退学 |
主題 |
評論 論説 |
代表作 |
『花のもの言う』(1984年) 『藤原定家全歌集』 (1985年 - 1986年) 『隅田川の文学』(1996年) 『野あるき花ものがたり』 (2004年) 『歌の花、花の歌』(2007年) |
親族 | 久保田早紀(姪) |
所属 |
東京大学 白百合女子大学 |
久保田 淳(くぼた じゅん、1933年6月13日 - )は、日本の国文学者。専門は、中世文学・和歌文学・日本文学史[1]。学位は、文学博士(東京大学・論文博士・1979年)。東京大学名誉教授。日本学士院会員、文化功労者。文化勲章受章。
来歴
[編集]東京生まれ[1]。1956年、東京大学文学部国語国文学科卒業[2]。1961年 同大学院人文科学研究科博士課程中退[2]、東京大学文学部助手[1]。1966年、白百合女子大学文学部助教授[1]、1970年、東京大学文学部助教授[1]。1979年「新古今歌人の研究」で東京大学より文学博士の学位を取得[2][1]。1984年、東京大学文学部教授[1]。1994年定年退官、名誉教授[1]、白百合女子大学教授[1]。2005年、白百合女子大学を退職[1]、同年12月に日本学士院会員[3]。
2008年、講書始で「西行と伊勢」を進講。2017年、歌会始の儀で召人を務め「葦茂る野に咲きのぼる沢桔梗冴えたる碧に今年も逢へり」が詠まれた。
2020年『藤原俊成 中世和歌の先導者』『「うたのことば」に耳をすます』で現代短歌大賞を受賞した[4]。
角川源義賞の選考委員なども務めた。
叙位・叙勲
[編集]著書
[編集]- 『中世文学の世界』東京大学出版会 1972
- 『新古今歌人の研究』東京大学出版会 1973
- 『新古今和歌集全評釈』全9巻 講談社 1976-77
- 『西行 山家集入門』有斐閣新書 1978
- 『日本人の美意識』講談社 1978
- 『西行 長明 兼好 草庵文学の系譜』明治書院 1979
- 『古典を読む 山家集』岩波書店 1983
- 『王朝の歌人藤原定家 乱世に華あり』集英社 1984、『藤原定家』ちくま学芸文庫 1994
- 『日本文学の古典50選』岩波ジュニア新書 1984、改版2013、角川ソフィア文庫 2020
- 『花のもの言う 四季のうた』新潮選書 1984、岩波現代文庫 2012
- 『西行の世界 旅と草庵の歌人』日本放送出版協会・新書判 1988
- 『柳は緑 花は紅 古典歳時記』小学館 1988、同ライブラリー 1993
- 『徒然草』 岩波書店〈岩波セミナーブックス〉1992、新版2014
- 『中世和歌史の研究』明治書院 1993
- 『藤原定家とその時代』岩波書店 1994
- 『西行 草庵と旅路に歌う』新典社 1996
- 『隅田川の文学』岩波新書 1996
- 『中世文学の時空』若草書房 1998
- 『野あるき花ものがたり』小学館 2004
- 『富士山の文学』文春新書 2004、角川ソフィア文庫 2013
- 『文学に見る女と男・その愛のかたち 泉鏡花と夏目漱石』
- 川崎市生涯学習振興事業団かわさき市民アカデミー出版部 2004 ブックレット
- 『久保田淳著作選集』全3巻、岩波書店 2004
- 『1巻 西行』
- 『2巻 定家』
- 『3巻 中世の文化』
- 『ことば、ことば、ことば』翰林書房 2006
- 『歌の花、花の歌』明治書院 2007。三品隆司・画
- 『旅の歌、歌の旅 歌枕おぼえ書』おうふう 2008
- 『ことばの森 歌ことばおぼえ書』明治書院 2008
- 『徒然草 物語の舞台を歩く』山川出版社 2009
- 『和歌への招待 四季の歌ごころ NHK短歌』NHK出版 2012
- 『鏡花水月抄』翰林書房 2016
- 『藤原俊成 中世和歌の先導者』吉川弘文館 2019 ISBN 9784642085298
- 『「うたのことば」に耳をすます』慶應義塾大学出版会 2020
- 『藤原俊成 人物叢書』吉川弘文館 2023 ISBN 9784642053112
共編著
[編集]- 『建長八年百首歌合と研究 上下』橋本不美男・福田秀一共編著 未刊国文資料刊行会 1964-71
- 『藤原家隆集とその研究』(編著)三弥井書店 1968
- 『中世の文学』北川忠彦共編 有斐閣選書 1976
- 『日本文学全史 3 中世』(編)学燈社 1978
- 講座日本文学 平家物語(編)至文堂、1978
- 『概説日本文学史』上野理共編 有斐閣選書 1979
- 『鑑賞日本の古典 王朝秀歌選』尚学図書 1982
- 『和文古典3』(編著)放送大学教育振興会、1987、改題「中世日本文学」 放送大学教材
- 『日本の文学古典篇 百人一首・秀歌選』ほるぷ出版 1987
- 『徒然草必携』(編)学燈社 1981、新版1993
- 『百人一首必携』(編)学燈社 1989、新版1993
- 『古典和歌必携』(編)学燈社 1990
- 『古典文学史必携』(編)学燈社 1993
- 『中世の日本文学-作家と作品』島内裕子共著 放送大学教育振興会 1995
- 『日本文学史』(編)おうふう 1997
- 『日本古典文学紀行』(編)岩波書店 1998
- 『歌ことば歌枕大辞典』馬場あき子共編 角川書店 1999
- 『中世日本文学の風景』島内裕子共著 放送大学教育振興会 2000
- 『日本の古典 名言必携』(編)学燈社 2000
- 『角川全訳古語辞典』室伏信助共編 角川書店 2002
- 『文学と食 アウリオン叢書』(責任編集)、芸林書房 2004
- 『心あひの風 いま、古典を読む 久保田淳座談集』笠間書院 2004
- 『岩波日本古典文学辞典』岩波書店 2007
- 『名歌・名句大事典』長島弘明共編、明治書院 2012
- 『暁の明星 歌の流れ、歌のひろがり 久保田淳座談集』笠間書院 2012
- 『空ゆく雲 王朝から中世へ 久保田淳座談集』笠間書院 2012
- 『人生をひもとく日本の古典』全6巻、岩波書店 2013
校注
[編集]- 『千載和歌集』松野陽一共校注 笠間書院 1969
- 源実朝『『鎌倉右大臣家集』本文及び総索引』山口明穂共編 笠間書院 1972
- 『新古今和歌集』(編)桜楓社 1976/改訂版 角川ソフィア文庫 上下 2007
- 『建礼門院右京大夫集』久松潜一共校注、岩波文庫 1978
- 『中世の文学 今物語、藤原信実、隆房集 藤原隆房、東斎随筆 一条兼良』三弥井書店 1979
- 『新古今和歌集 新潮日本古典集成』上下、新潮社 1979、新版2018
- 『中世の文学 六家抄』 片山享共編校 三弥井書店 1980
- 『閑月和歌集』9巻 古典文庫 1980
- 『明恵上人集』山口明穂共校注 岩波文庫 1981、改版2009、ワイド版1994
- 『西行全集』(編)日本古典文学会 1982
- 『藤原定家全歌集』各・上下、河出書房新社 1985-86/ちくま学芸文庫 2017
- 『完訳日本の古典 とはずがたり 1・2』小学館 1985、新版1999、2008
- 『千載和歌集』藤原俊成、岩波文庫 1986
- 『合本 八代集』川村晃生共編 三弥井書店 1986
- 『新日本古典文学大系 徒然草』岩波書店 1989
- 『新日本古典文学大系 後拾遺和歌集』藤原通俊、岩波書店 1994/岩波文庫 2019。平田喜信共校注
- 京極為兼『玉葉和歌集』笠間書院 1995
- 『新後撰和歌集』(編)笠間書院 1996
- 二条為世『新後撰和歌集』笠間書院 1996
- 二条為世『続千載和歌集』笠間書院 1997
- 『和歌文学大系』(全80巻)明治書院 1997 - 監修
- 『新日本古典文学大系 六百番歌合』山口明穂共校注 岩波書店 1998
- 『俊忠集 和歌文学大系』 藤原俊忠 明治書院 1998
- 『続後拾遺和歌集 影印』(編)笠間書院 1999
- 『新編日本古典文学全集 建礼門院右京大夫集 とはずがたり』小学館 1999
- 『鴨長明全集』大曽根章介共編 貴重本刊行会 2000
- 『西行全歌集』吉野朋美共校訂 岩波文庫 2013
- 『無名抄 現代語訳付き』 角川ソフィア文庫 2013
- 『源平盛衰記 7』松尾葦江共校注 三弥井書店 2015。全8巻
- 『続古今和歌集 和歌文学大系』明治書院 2019。藤川功和・山本啓介・木村尚志共校注
- 『古今和歌集 和歌文学大系』明治書院 2021。編者代表(全5名)
- 『新後撰和歌集 和歌文学大系8』 明治書院 2023。石澤一志・小山順子共校注
論文
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k “久保田淳元教授が文化勲章を受章”. 白百合女子大学 公式ウェブサイト. 白百合女子大学. 2023年10月9日閲覧。
- ^ a b c “久保田 淳 プロフィール”. www.yoshikawa-k.co.jp. 吉川弘文館. 2023年10月9日閲覧。
- ^ “会員情報 - 久保田淳”. www.japan-acad.go.jp. 日本学士院. 2023年10月9日閲覧。
- ^ “現代短歌大賞、久保田淳さん:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2020年10月27日). 2023年10月9日閲覧。
- ^ “平成25年度 文化功労者”. 文部科学省 (2013年11月3日). 2019年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月30日閲覧。
- ^ 『官報』号外第230号、令和2年11月4日
- ^ “令和2年度 文化勲章受章者”. 文部科学省 (2020年11月3日). 2020年11月9日閲覧。