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中魚沼郡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本 > 中部地方 > 新潟県 > 中魚沼郡
新潟県中魚沼郡の範囲(緑:津南町 薄黄:後に他郡に編入された地域)

中魚沼郡(なかうおぬまぐん)は、新潟県

人口8,181人、面積170.21km²、人口密度48.1人/km²。(2024年11月1日、推計人口

以下の1町を含む。

郡域

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1879年明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記1町のほか、以下の区域にあたる。

  • 十日町市の一部(桐山、苧島、中子、滝沢、片桐山、孟地、犬伏、海老、松代東山、松之山東山、松之山上鰕池、松之山東川以西を除く)[1]
  • 小千谷市の一部(岩沢・真人町)
  • 長岡市の一部(小国町大貝)[2]

歴史

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郡発足までの沿革

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知行 村数 村名
幕府領 幕府領(出雲崎代官所) 48村 ○真人村、野口村、仁田村、上村新田、寺ヶ崎村、小根岸村、友重村、弘道新田、宗正村、○沖立村、上新井村、○仙田村、○高島村、○貝野村、○外丸村、○寺石村、子種新田、宮野原村、○大井平村、谷内村、○赤沢村、○中深見村、結東村、秋成村、○倉俣村、○芦ヶ崎村、○馬場村、○田沢村、田沢新田、下船渡村[4]、川治村、大黒沢村、小黒沢村、新保村、宮下新田、伊達村、六箇村、八箇村、○高山村、北新田、○十日町村、原村、山本村、新座村、尾崎村、○四日町新田村[5]、○四日町村、中条村
幕府領(会津藩預地 8村 ○岩沢村、上組村[6]、○下組村[6]、中新田村、上新田村、豊久新田、村山新田、寺島新田
藩領 伊勢桑名藩 22村 木落村、長井新田、新町新田、○下平新田、○上野村、祖師村、星名新田、鶴吉村、○霜条村、坪山村、高原田村、三領村、伊勢平氏村[7]、○中屋敷村、●○水口沢村、○山野田村、東善寺村、稲葉村、○山谷村、○小泉村、○南鐙坂村、北鐙坂村

郡発足以降の沿革

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  • 明治12年(1879年4月9日 - 郡区町村編制法の新潟県での施行により、魚沼郡のうち77村に行政区画としての中魚沼郡が発足。郡役所が十日町村に設置。
  • 明治15年(1882年)(80村)
    • 上新井村の一部[8]より真田村が分立。
    • 下組村の一部[9]より東下組村が分立。
    • 外丸村の一部[10]より三箇村が分立。
  • 明治16年(1883年)(81村)
    • 祖師村が上野村に合併。
    • 外丸村の一部[11]より上田村が分立。
  • 明治18年(1885年) - 田沢新田が田沢村に合併。(79村)

町村制以降の沿革

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  • 明治22年(1889年4月1日 - 町村制の施行により以下の町村が発足。特記以外は現・十日町市。(35村)
町村制施行時の35村
  • 十日町村 ← 十日町村、原村
  • 中条村新座村(それぞれ単独村制)
  • 大井田村 ← 四日町村、四日町新田村、尾崎村
  • 三好村 ← 上組村、上新田村、中新田村
  • 下組村 ← 下組村、寺島新田、村山新田
  • 東下組村(単独村制)
  • 岩沢村 ← 岩沢村、豊久新田(現:小千谷市)
  • 真人村(単独村制、現・小千谷市)
  • 橘村 ← 仁田村、野口村、寺ヶ崎村、上村新田、木落村、長井新田
  • 仙田村(単独村制)
  • 上野村 ← 上野村、新町新田、下平新田、星名新田、三領村、小根岸村
  • 中野村 ← 鶴吉村、霜条村、坪山村、高原田村、伊勢平氏村、友重村、弘道新田、宗正村
  • 千手町村 ← 水口沢村、中屋敷村、東善寺村、上新井村、山野田村、沖立村
  • 吉田村 ← 山谷村、稲葉村、小泉村、真田村[一部[12]
  • 鎧島村 ← 北鐙坂村、南鐙坂村[一部[13]を除く]、高島村
  • 真田村 ← 真田村[一部[12]を除く]、南鐙坂村[一部[13]
  • 貝野村(単独村制)
  • 三箇村外丸村(それぞれ単独村制、現・津南町)
  • 寺田村 ← 寺石村、上田村(現:津南町)
  • 宮野原村(単独村制、現・津南町)
  • 上郷村 ← 大井平村、子種新田、赤沢村[一部[14]](現:津南町)
  • 赤崎村 ← 芦ヶ崎村[一部[15]を除く]、赤沢村[一部[14]を除く](現:津南町)
  • 谷内村 ← 谷内村、芦ヶ崎村[一部[15]](現:津南町)
  • 秋成村 ← 秋成村、結東村、中深見村[一部[16]](現:津南町)
  • 中深見村 ← 中深見村[一部[16]を除く]、下船渡村[一部[17]](現:津南町)
  • 下船渡村 ← 下船渡村[一部[18]を除く](現:津南町)
  • 倉俣村 ← 倉俣村、下船渡村[一部[19]
  • 田沢村馬場村(それぞれ単独村制)
  • 今泉村 ← 伊達村、新宮村、大黒沢村、小黒沢村
  • 六箇村(単独村制)
  • 川治村 ← 川治村、北新田、高山村[現・十日町市城之古]
  • 河内村 ← 高山村[現・十日町市高山]、山本村、八箇村
明治34年の合併
  • 中条村 ← 中条村、大井田村、新座村
  • 川治村 ← 川治村、河内村
  • 下条村 ← 下条村、東下組村
  • 外丸村 ← 外丸村、三箇村
  • 上郷村 ← 上郷村、寺田村・宮野原村
  • 芦ヶ崎村 ← 赤崎村、谷内村
  • 水沢村 ← 馬場村、今泉村
  • 明治35年(1902年)4月1日 - 吉田村・鎧島村・真田村が合併し、改めて吉田村が発足。(1町22村)
  • 大正11年(1922年)11月1日 - 千手町村・中野村が合併して千手村が発足。(1町21村)
  • 大正12年(1923年3月31日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年6月30日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 昭和9年(1934年8月1日 - 千手村が町制施行して千手町となる。(2町20村)
  • 昭和27年(1952年7月1日 - 仙田村の一部(現:長岡市小国町大貝)を刈羽郡上小国村に編入。
  • 昭和29年(1954年
    • 3月31日 - 十日町・中条村・川治村・六箇村が合併して十日町市が発足し、郡より離脱。(1町17村)
    • 12月1日 - 吉田村が十日町市に編入。(1町16村)
  • 昭和30年(1955年
    • 1月1日
      • 下船渡村・外丸村・上郷村・芦ヶ崎村・秋成村・中深見村が合併して津南町が発足。(2町10村)
      • 岩沢村・真人村が小千谷市に編入。(2町8村)
    • 2月1日 - 下条村が十日町市に編入。(2町7村)
    • 3月31日 - 田沢村・倉俣村が合併して中里村が発足。(2町6村)
  • 昭和31年(1956年
    • 9月1日 - 仙田村・千手町・橘村・上野村が合併して川西町が発足。(2町3村)
    • 9月30日 - 貝野村が中里村・水沢村に分割編入。(2町2村)
  • 昭和37年(1962年)4月1日 - 水沢村が十日町市に編入。(2町1村)
  • 昭和42年(1967年)4月1日 - 川西町の一部(桐山)が東頸城郡松代町に編入。
  • 平成17年(2005年)4月1日 - 川西町・中里村が十日町市および東頸城郡松代町・松之山町と合併し、改めて十日町市が発足。(1町)

変遷表

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自治体の変遷
明治以前 明治初年 - 明治22年 明治22年
4月1日
町村制施行
明治22年 - 明治33年 明治34年 - 大正15年 昭和元年 - 昭和30年 昭和31年 - 昭和35年 昭和36年 - 昭和64年 平成元年 - 現在 現在
外丸村   外丸村 外丸村 外丸村 明治34年11月1日
外丸村
外丸村 昭和30年1月1日
津南町
津南町 津南町 津南町 津南町
一部[10] 明治15年
分立 三箇村
三箇村 三箇村
一部[11] 明治16年
分立 上田村
寺田村 寺田村 明治34年11月1日
上郷村
上郷村
寺石村 寺石村
宮野原村 宮野原村 宮野原村 宮野原村
大井平村 大井平村 上郷村 上郷村
子種新田 子種新田
赤沢村 一部[14] 赤沢村
一部[20] 赤崎村 明治26年2月17日
秋成村に編入
秋成村 秋成村
一部[21] 赤崎村 明治34年11月1日
芦ヶ崎村
芦ヶ崎村
芦ヶ崎村 一部[15]を除く 芦ヶ崎村
一部[15] 谷内村 谷内村
谷内村 谷内村
秋成村 秋成村 秋成村 秋成村 秋成村 秋成村
結東村 結東村
中深見村 一部[16] 中深見村
一部[16]を除く 中深見村 中深見村 中深見村 中深見村
下船渡村 一部[17] 下船渡村
一部[18]を除く 下船渡村 下船渡村 下船渡村 下船渡村
一部[19] 倉俣村 倉俣村 倉俣村 倉俣村 昭和30年3月31日
中里村
中里村 中里村 平成17年4月1日
十日町市
十日町市
倉俣村 倉俣村
田沢村 明治18年
田沢村
田沢村 田沢村 田沢村 田沢村
田沢新田
貝野村 一部 貝野村 貝野村 貝野村 貝野村 貝野村 貝野村 昭和31年9月30日
中里村に編入
一部 昭和31年9月30日
水沢村に編入
昭和37年4月1日
十日町市に編入
新保村 明治9年
新宮村
今泉村 今泉村 明治34年11月1日
水沢村
水沢村 水沢村
宮下新田
伊達村 伊達村
大黒沢村 大黒沢村
小黒沢村 小黒沢村
馬場村 馬場村 馬場村 馬場村
十日町村 十日町村 十日町村 明治30年9月24日
町制 十日町
十日町 昭和29年3月31日
十日町市
十日町市 十日町市
原村 原村
中条村 中条村 中条村 中条村 明治34年11月1日
中条村
四日町村 四日町村 大井田村 大井田村
四日町新田村 四日町新田村
尾崎村 尾崎村
新座村 新座村 新座村 新座村
川治村 川治村 川治村 川治村 明治34年11月1日
川治村
北新田 北新田
高山村 一部[22] 高山村
一部[23] 河内村 河内村
山本村 山本村
八箇村 八箇村
六箇村 六箇村 六箇村 六箇村 六箇村
山谷村 山谷村 吉田村 吉田村 明治35年4月1日
吉田村
吉田村 昭和29年12月1日
十日町市に編入
稲葉村 稲葉村
小泉村 小泉村
上新井村 一部[12] 明治15年
分立 真田村
一部[24] 真田村 真田村
南鐙坂村 一部[13] 南鐙坂村
一部[13]を除く 鎧島村 鎧島村
北鐙坂村 北鐙坂村
高島村 高島村
上新田村 上新田村 三好村 明治33年6月22日
下条村
明治34年11月1日
下条村
下条村 昭和30年2月1日
十日町市に編入
中新田村 中新田村
上組村 上組村
寺島新田 寺島新田 下組村
村山新田 村山新田
下組村 その他 下組村
一部[9] 明治15年
分立 東下組村
東下組村 東下組村
水口沢村 水口沢村 千手町村 千手町村 大正11年11月1日
千手村
昭和9年8月1日
千手町
千手町 昭和31年9月1日
川西町
川西町
中屋敷村 中屋敷村
東善寺村 東善寺村
上新井村 その他 上新井村
山野田村 山野田村
沖立村 沖立村
鶴吉村 鶴吉村 中野村 中野村
霜条村 霜条村
坪山村 坪山村
高原田村 高原田村
伊勢平氏村 伊勢平氏村
友重村 友重村
弘道新田 弘道新田
宗正村 宗正村
仁田村 仁田村 橘村 橘村 橘村 橘村 橘村
野口村 野口村
寺ヶ崎村 寺ヶ崎村
上村新田 上村新田
木落村 木落村
長井新田 長井新田
上野村 上野村 上野村 上野村 上野村 上野村 明治16年
上野村
祖師村
新町新田 新町新田
下平新田 下平新田
星名新田 星名新田
三領村 三領村
小根岸村 小根岸村
東頸城郡
苧島村
一部 東頸城郡苧島村 東頸城郡
伊沢村
東頸城郡伊沢村 明治34年11月1日
東頸城郡松代村
昭和29年3月31日
東頸城郡松代村
昭和29年10月1日
町制 東頸城郡松代町
昭和31年4月1日
仙田村に編入
東頸城郡
片桐山村
一部 東頸城郡片桐山村
東頸城郡
滝沢村
一部 東頸城郡滝沢村
仙田村   仙田村 仙田村 仙田村 仙田村 仙田村 仙田村
大貝 昭和42年4月1日
東頸城郡松代町に編入
桐山 昭和27年7月1日
刈羽郡上小国村に編入
刈羽郡上小国村 刈羽郡上小国村 昭和31年9月30日
刈羽郡小国町
刈羽郡小国町 平成17年4月1日
長岡市に編入
長岡市
岩沢村 岩沢村 岩沢村 岩沢村 岩沢村 岩沢村 昭和30年1月1日
小千谷市に編入
小千谷市 小千谷市 小千谷市 小千谷市
豊久新田 豊久新田
真人村 真人村 真人村 真人村 真人村 真人村

行政

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歴代郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治12年(1879年)4月9日
大正15年(1926年)6月30日 郡役所廃止により、廃官

脚注

[編集]
  1. ^ 桐山は1967年東頸城郡に編入。
  2. ^ 1952年刈羽郡に編入。
  3. ^ 領主から年貢免除の特権を与えられた土地。
  4. ^ 記載は下舟渡村。
  5. ^ 記載は四日町新田。
  6. ^ a b 江戸時代は下条を冠称。
  7. ^ 記載は伊勢平次村。
  8. ^ 枝郷4ヶ村(鉢村・中平村・名ヶ山村・樽之沢村)
  9. ^ a b 山地と呼ばれた山間の9集落(仙野山・塩野・戸渡・平・漉野・慶地・二子・願入・下木)
  10. ^ a b 辰ノ口村・鹿渡村・鹿渡新田
  11. ^ a b 上野村・田中村・小池村・菅沼分
  12. ^ a b c 枝郷4ヶ村のうち樽之沢村
  13. ^ a b c d 中手村
  14. ^ a b c 中子村
  15. ^ a b c d 城原新田
  16. ^ a b c d 大赤沢新田
  17. ^ a b 渡内山新田・大庭新田・堂平分
  18. ^ a b 小出新田・渡内山新田・大庭新田・堂平分
  19. ^ a b 小出新田
  20. ^ a b 字穴藤
  21. ^ 中子村・字穴藤を除く
  22. ^ 現・十日町市城之古
  23. ^ 現・十日町市高山
  24. ^ 鉢村・中平村・名ヶ山村

参考文献

[編集]
  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 15 新潟県、角川書店、1989年9月1日。ISBN 4040011503 
  • 旧高旧領取調帳データベース

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]

『越佐地図教科書』(国立国会図書館デジタルコレクション)- 1896年(明治29年)1月出版。人口 72,123人、戸数11,669との記述あり

先代
魚沼郡
行政区の変遷
1879年 -
次代
(現存)