中国高速鉄道CRH5型電車
中国高速鉄道CRH5型電車 | |
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CRH5型電車先頭車両 | |
基本情報 | |
製造所 |
アルストム 長春軌道客車 |
主要諸元 | |
編成 | 8両(MT比は 5:3) |
軌間 | 1,435 mm |
電気方式 | 交流 25,000 V (50 Hz) |
最高運転速度 | 250 km/h |
設計最高速度 | 250 km/h |
起動加速度 | 1.8 km/h/s |
編成定員 |
固定式座席:621+1(車いすスペース) 回転式座席:585+2 |
全長 |
先頭車:27,600 mm 中間車:25,000 mm |
全幅 | 3200 mm |
全高 | 4270 mm |
主電動機出力 | 550 W/基 |
編成出力 | 5,500 kW |
制御装置 | VVVFインバータ制御(IGBT素子) |
制動装置 | 回生併用電気指令式空気ブレーキ(応荷重装置付) |
中国高速鉄道CRH5型電車(ちゅうごくこうそくてつどうCRH5がたでんしゃ)とは、中国の中華人民共和国鉄道部(中国国鉄)が第6次在来線スピードアップのために、フランスのTGVを製造したアルストム社と提携して導入した高速鉄道車両である。なお、外国からの技術移転を基にライセンス生産されている全てのCRH車両は「和諧号」(和諧=調和の意)と呼ばれている。
概要
[編集]本型式はアルストム社の技術を導入して製造されたが、電気機関車による動力集中方式である TGV とは違い、旧フィアット社の「ペンドリーノ」ETR600電車をベースとした動力分散方式による高速電車車両である。ただし、ETR600 と違い車体傾斜式車両ではない。営業運転での最高速度は 250 km/h としている。
中国側が契約した数は60編成で、そのうち3編成はイタリアで製造され、完全な形で中国に引き渡された。また6編成は組み立ては中国側とし、部品の状態で中国側に引き渡された。残りの51編成は長春軌道客車股份有限公司が製造した。この契約内容は、他の国へ発注したCRH1 - 3型と同様である。
2006年12月11日にイタリアから長春へ船便で発送され、2007年1月に到着した。中国生産車両については2007年4月に鉄道部に納入され、営業運転で使用されている。
2014年7月1日にCRHシリーズの車両番号表記が変更され、元の番号(CRH5-xxxA)が(CRH5A-5xxx)に変更されたのと同時に、CRH5Aのうち耐寒設備を備えた編成はCRH5G、乾燥地帯向けの編成はCRH5Hと形式が改められている[1]。
2016年11月11日には、中国初の寒冷・乾燥地域への対策を施した寝台高速列車CRH5Eが完成し、中国鉄道公社試験を通じて量産資格を取得した[2]。
2017年7月6日に開通した「宝蘭旅客専用線」向けに製造されたCRH5Gの増備車は、寒冷・乾燥地域での走行により適した仕様になっており、車体の外見もそれまでの編成から変更されている[3]。
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ベースとなったフランス・アルストムのETR600電車
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CRH5型電車先頭車両(塗装変更前)
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CRH5型電車先頭車両(塗装変更後)
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CRH5G型電車(増備車)
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CRH5E型寝台電車
CRH5(CRH5A)のETR600との違い
[編集]車幅が拡張され、新幹線、他のCRH1 - 3型と同等の一列に最大5席を設置。初期の車両の座席の向きはCRH1型と同じ固定式で、CRH2型、CRH3型のように座席の向きを回転して変えることはできなかったが、一部の車両では座席が回転できるようになっている。ただし、回転式の座席を有する車両は、座席定員が減少している。
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2等車の固定式座席(初期の車両)
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2等車の回転式座席
編成表
[編集]編成番号 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
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CRH5A-5001~5012、5043~5053 | 二等車 | 二等・食堂合造車 | 二等車 | 一等車 | ||||
CRH5A-5013~5042、5054~5140 | 一等車 | 二等車 | 二等・食堂合造車 | 二等車 | 一等車 | |||
CRH5G-5141~5200、5206~5229 | 一等車 | 二等車 | 二等・食堂合造車 | 二等車 | ||||
種類 | 電動制御車(Mc) | 電動車(M) | 付随車、パンタグラフ搭載(Tp) | 電動車(M) | 付随車(Tp)(T) | 付随車、パンタグラフ搭載(Tp) | 電動車(M) | 電動制御車(Mc) |
ユニット | ユニット1(3M+1T) | ユニット2(2M+2T) | ||||||
車両番号(CRH5A-5001~5012、5043~5053) | CRH5A-50xx ZE 50xx01 |
ZE 50xx02 | ZE 50xx03 | ZE 50xx04 | ZE 50xx05 | ZEC 50xx06 | ZE 50xx07 | CRH5A-0xx ZY 50xx00 |
定員 | 74 | 93 | 93 | 93 | 93 | 42 | 74 | 60 |
車両番号(CRH5A-5013~5042、5054~5140) | CRH5A-5xxx ZY 5xxx01 |
ZE 5xxx02 | ZE 5xxx03 | ZE 5xxx04 | ZE 5xxx05 | ZEC 5xxx06 | ZE 5xxx07 | CRH5A-5xxx ZY 5xxx00 |
定員 | 56 | 90 | 90 | 90 | 90 | 40 | 74 | 56 |
車両番号(CRH5G-5141~5200、5206~5229) | CRH5G-5xxx ZY 5xxx01 |
ZE 5xxx02 | ZE 5xxx03 | ZE 5xxx04 | ZEC 5xxx05 | ZE 5xxx06 | ZE 5xxx07 | CRH5G-5xxx ZE 5xxx00 |
定員 | 48 | 90 | 90 | 77 | 63 | 90 | 90 | 65 |
脚注
[編集]- ^ “《中国铁路总公司关于印发动车组型号、车号和坐席号编号规则的通知” (中国語). 地鉄族. (2014年7月28日)
- ^ “坐动车出行迎来“卧铺时代”” (中国語). 长春晚报. (2016年11月12日). オリジナルの2016年11月12日時点におけるアーカイブ。
- ^ “耐高寒抗风沙CRH5G型技术提升动车组亮相西安” (中国語). 中新网. (2017年7月6日)
関連項目
[編集]- 中華人民共和国の高速鉄道
- 中国鉄路高速
- 和諧号
- 中国高速鉄道CRH1型電車(カナダ・ボンバルディア・トランスポーテーションとの技術提携車両)
- 中国高速鉄道CRH2型電車(日本の新幹線E2系に準じた高速鉄道車両)
- 中国高速鉄道CRH3型電車(ドイツのICE 3に準じた高速鉄道車両)
- 中国高速鉄道CRH6型電車
- 中国高速鉄道CRH380A型電車(CRH2Cを基礎に開発された高速鉄道車両)