リー・J・コッブ
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Lee J. Cobb リー・J・コッブ | |
---|---|
1960年代 | |
生年月日 | 1911年12月8日 |
没年月日 | 1976年2月11日(64歳没) |
出生地 | アメリカ合衆国ニューヨーク |
死没地 | アメリカ合衆国カリフォルニア州ウッドランド・ヒルズ |
民族 | ユダヤ系アメリカ人 |
職業 | 俳優 |
著名な家族 |
ヘレン・ビヴァリー(妻) ジュリー・コッブ(娘) |
主な作品 | |
『聖処女』 『波止場』 『十二人の怒れる男』 『イブの三つの顔』 『カラマゾフの兄弟』 『ナイスガイ・ニューヨーク』 『電撃フリントGO!GO作戦』 『エクソシスト』 |
リー・J・コッブ(Lee J. Cobb, 本名: Leo Jacoby, 1911年12月8日 - 1976年2月11日)は、アメリカ合衆国・ニューヨーク出身の俳優。
経歴
[編集]ルーマニアやロシアにルーツを持つユダヤ系の家庭に生まれる[1]。父親は新聞の植字工であった[2]。
ニューヨーク大学で学び、1934年に映画デビュー。1935年にはマンハッタンをベースとする劇団Group Theatreに加わった[3]。
アーサー・ミラーの戯曲『セールスマンの死』の主人公ウイリー・ローマンの演技でその名を知られ、舞台と映画の両方で活動した。
1951年、俳優のラリー・パークスが下院非米活動委員会で証言した際、パークスが共産党員として告発した中にコッブの名前もあった。コッブは2年間委員会での証言を拒否し続けたが、ブラックリストに載せられると脅迫され、最終的に20名の元共産党員の名前を挙げることになった[4]。
1954年の映画『波止場』ではギャングのボスを、1958年の『カラマゾフの兄弟』では家長のフョードルを演じてアカデミー助演男優賞の候補にもなった。晩年に演じた役として『エクソシスト』でのキンダーマン警部がある。
1976年、心臓発作で死去。
逸話として、黒澤明『羅生門』の米国公開時に、リトル・トウキョウのリンダ・リー劇場に連日観に通っていたことがあった。淀川長治が現地で対面して、「ぼくは生まれてから今日まででこんな映画、観たことない」と激賞するのを確認[5]。
主な出演作品
[編集]映画
[編集]公開年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 |
---|---|---|---|
1937 | 突撃三羽隊 North of the Rio Grande |
RR President Wooden | |
アリババ女の都へ行く Ali Baba Goes to Town |
アラビア人 | クレジットなし | |
1939 | ゴールデン・ボーイ Golden Boy |
ボナパルト | |
1941 | 感激の町 Men of Boys Town |
デイヴ・モリス | |
1943 | 銃弾 Buckskin Frontier |
Jeptha Marr | |
聖処女 The Song of Bernadette |
Dr. Dozous | ||
1946 | アンナとシャム王 Anna and the King of Siam |
クララホーム | |
1947 | 影なき殺人 Boomerang! |
ハロルド・F・ロビンソン | |
征服への道 Captain from Castile |
フアン・ガルシア | ||
1948 | 出獄 Call Northside 777 |
ブライアン・ケリー | |
奇跡の鐘 The Miracle of the Bells |
モーリス・ハリス | ||
幸福の森 The Luck of the Irish |
デイヴィッド | ||
1949 | 深夜復讐便 Thieves' Highway |
マイク | |
1951 | モロッコ慕情 Sirocco |
フェロー | |
1952 | ファイター The Fighter |
デュランゴ | |
1953 | 背高きテキサス人 The Tall Texan |
セオドア・ベス | |
1954 | ゴリラの復讐 Gorilla at Large |
ギャリソン | |
波止場 On The Waterfront |
ジョニー・フレンドリー | ||
1955 | スピードに命を賭ける男 The Racers |
マグリオ | |
デンヴァーの狼 The Road to Denver |
ジム・ドノヴァン | ||
1956 | 灰色の服を着た男 The Man in the Gray Flannel Suit |
バーンスタイン | |
1957 | 十二人の怒れる男 12 Angry Men |
陪審員3番 | |
ガーメント・ジャングル The Garment Jungle |
ウォルター・ミッチェル | ||
イブの三つの顔 The Three Faces of Eve |
カーティス・ルーサー | ||
1958 | カラマゾフの兄弟 The Brothers Karamazov |
フィヨードル・カラマゾフ | |
西部の人 Man of the West |
ドック・トービン | ||
暗黒街の女 Party Girl |
リコ・アンジェロ | ||
1959 | 拳銃の罠 The Trap |
ヴィクター | |
緑の館 Green Mansions |
ヌーフロ | ||
僕は御免だ But Not for Me |
ジェレマイア・マクドナルド | ||
1960 | 栄光への脱出 Exodus |
バラク・ベン・カナン | |
1961 | 黙示録の四騎士 The Four Horsemen of the Apocalypse |
ジュリオ・マダリアガ | |
1962 | 西部開拓史 How the West Was Won |
ルー・ラムゼイ保安官 | |
1963 | ナイスガイ・ニューヨーク Come Blow Your Horn |
ハリー・R・ベイカー | |
1966 | 電撃フリントGO!GO作戦 Our Man Flint |
クラムデン | |
セールスマンの死 Death of a Salesman |
ウィリー・ローマン | テレビ映画 | |
1967 | 電撃フリント・アタック作戦 In Like Flint |
クラムデン | |
1968 | マフィア Il giorno della civetta |
ドン・マリアノ・アレナ | |
マンハッタン無宿 Coogan's Bluff |
マッケルロイ | ||
ラスベガス強奪作戦 Las Vegas, 500 millones |
スティーヴ・スコウスキー | ||
1969 | マッケンナの黄金 Mackenna's Gold |
サム・フラー | |
1970 | L・B・ジョーンズの解放 The Liberation of L.B. Jones |
オーマン・ヘジパス | |
西部番外地 Macho Callahan |
ダフィー | ||
追跡者 Lawman |
ヴィンセント・ブロンソン | ||
1972 | 女弁護士ジェシー/逆転の最終弁論 Heat of Anger |
フランク・ギャルヴィン | テレビ映画 |
1973 | エクソシスト The Exorcist |
キンダーマン警部 | |
キャット・ダンシング The Man Who Loved Cat Dancing |
ハーベイ | ||
大誘拐 La polizia sta a guardare |
Jovine | ||
1974 | 虹をわたる風船 Il venditore di palloncini |
Vent'anni | |
1975 | ラッキー・タッチは恋の戦略 That Lucky Touch |
ヘンリー・スティードマン |
テレビシリーズ
[編集]放映年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 |
---|---|---|---|
1962-1966 | バージニアン The Virginian |
ヘンリー・ガース | 120エピソード |
1970-1971 | The Young Lawyers | デヴィッド・バレット | 24エピソード |
受賞歴
[編集]アカデミー賞
[編集]- ノミネート
- 1955年 アカデミー助演男優賞:『波止場』
- 1959年 アカデミー助演男優賞:『カラマゾフの兄弟』
ゴールデングローブ賞
[編集]- ノミネート
- 1958年 助演男優賞:『十二人の怒れる男』
- 1964年 助演男優賞:『ナイスガイ ニューヨーク』
脚注
[編集]- ^ Vernon Scott (January 4, 1976). “Bicentennial a 'very special event" for actor Lee J. Cobb”. The Pittsburgh Press March 24, 2009閲覧。
- ^ United States Census for 1920, Bronx (New York) Assembly District 4, District 254, Page 16
- ^ “Lee J. Cobb Biography”. Biography.com. May 10, 2010閲覧。
- ^ Navasky, Victor (2003). Naming Names (Reprint ed.). Hill & Wang. ISBN 978-0809001835
- ^ 淀川長治『淀川長治映画塾』講談社文庫、1995年 pp.590-591