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キャシー・リード

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リード・キャシーから転送)

キャシー・リード
Cathy REED
フィギュアスケート選手
2012年国別対抗戦でのリード姉弟
生誕 (1987-06-05) 1987年6月5日(37歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ミシガン州カラマズー
親族 クリス・リード (弟)
アリソン・リード (妹)
身長 167 cm
選手情報
所属クラブ 木下工務店クラブ東京
引退 2015年4月19日
ISUパーソナルベストスコア
ダンス141.752013 国別対抗戦
SD56.352013 国別対抗戦
FD85.402013 国別対抗戦
大会成績
国内大会 1 2 3
全日本選手権 7 1 0
獲得メダル
世界国別対抗戦
2009 東京 団体
2012 東京 団体
2013 東京 団体
2015 東京 団体
アジア冬季競技大会
2011 アスタナ アイスダンス

キャシー・リード(リード キャサリンマーガレット[1]英語: Cathy Reed、Reed Catherine Margaret1987年6月5日 - )は、アメリカ合衆国出身の女性日本の元アイスダンス選手。パートナーは弟のクリス・リード。妹のアリソン・リードアイスダンス選手。モントクレア大学卒業。

2010年バンクーバーオリンピック2014年ソチオリンピック日本代表。全日本フィギュアスケート選手権優勝7回(2007-2010、2012-2014)。

人物

アメリカ合衆国ミシガン州カラマズー出身。母が日本人であり日本国籍を持つ。

特技はフルート演奏。弟でパートナーのクリスもトロンボーンを演奏する。血液型はA型。

経歴

アメリカで弟のクリス・リードとペアを組み競技を始める。2005-2006シーズンの全米フィギュアスケート選手権ノービスクラスで優勝。コーチであるニコライ・モロゾフのすすめで、2006-2007シーズンから日本に所属した。

移籍後、初出場となった第75回全日本選手権では2位となり、2007年四大陸フィギュアスケート選手権出場を決める。四大陸選手権ではコンパルソリーダンス7位、オリジナルダンス9位、フリーダンス6位となり総合で7位となる。

2007-2008シーズンからISUグランプリシリーズに招待され、スケートアメリカNHK杯に出場する。2度目の出場となった第76回全日本選手権では、アイスダンス競技唯一の競技者となり、世界選手権四大陸選手権の代表となる。四大陸選手権では前回と同じ7位にとどまったが、自己最高得点を大きく更新する。

2009年世界フィギュアスケート選手権で16位に入り、この成績により翌年開催のバンクーバーオリンピックアイスダンス競技への日本選手の出場枠を獲得。また日米の両国の国籍を保持していたが、2009年4月に日本国籍を選択[2]。2009年12月、第78回全日本選手権で優勝し、日本代表に選出されバンクーバーオリンピックに出場する。なお、妹のアリソン・リードグルジア代表でアイスダンスに出場し、姉弟妹3人揃っての出場となる。続く世界選手権ではコンパルソリーダンスで2人が転倒する大きなミスがあったにもかかわらず、15位と自己最高成績を収めた。

2010-2011シーズン、グランプリシリーズでは両方7位という成績を収める。スケートアメリカの後、ニコライ・モロゾフからガリト・チャイトにコーチを変更し、練習拠点をロシアからアメリカに戻した。フリーダンスを新しくして挑んだ全日本選手権では4連覇を果たした。世界選手権ではフリーダンスの演技終了直前にクリスが転倒するミスがあったものの、総合で13位となり日本所属カップルの最高順位タイになった。

2011-2012シーズン、初戦となったNHK杯ではフリーダンスの5分間練習中にクリスが負傷[3][4][5]、そのまま競技に出場したものの7位となった。その後出場する予定だったロステレコム杯[6]全日本選手権[7][8]はクリスの怪我の治療に専念するため出場を断念した。本格復帰後の2012-2013シーズンはNHK杯で5位、NRW杯で2位に入るなど好調な成績を記録している。

2013-2014シーズン、ソチオリンピックの最終予選であるネーベルホルン杯に出場。クリスが右膝の古傷の痛みを再発させた中、リフトの失敗があったものの7位に入り、出場枠5の中で4位の成績となった[9]。ソチオリンピックはショートダンスで21位でフリーダンスに進出することはできなかった。5月にはコーチをマリナ・ズエワに変更し、ミシガン州のカントンに練習拠点を移した。

2014-2015シーズン、全日本選手権で7度目の優勝。世界選手権ではショートダンスで転倒し、フリーダンスに出場することはできなかった。国別対抗戦には唯一第1回大会から4大会連続で出場した。4月19日、競技からの引退を発表。エキシビションでの滑りをもって競技人生を締めくくった[10]

2015年7月から濱田美栄コーチの下でアシスタントコーチとして選手の指導や振り付けを行っている[11]。また、アイスダンスのテクニカルスペシャリストの資格を取得し、競技会で技術判定員を務めている。

主な戦績

大会/年 2005-06 2006-07 2007-08 2008-09 2009-10 2010-11 2011-12 2012-13 2013-14 2014-15
冬季オリンピック 17 21
世界選手権 16 16 15 13 24 20 18 22
四大陸選手権 7 7 棄権 7
世界国別対抗戦 5 6 4
全日本選手権 2 1 1 1 1 1 1 1
GPNHK杯 8 8 7 7 7 5 6 6
GPスケートアメリカ 9 7 5
ネスレ杯 2 4
ネーベルホルン杯 4 7
NRW杯 2
ゴールデンスピン 4 5 9
冬季アジア大会 2
全米選手権 1 N
  • Nはノービスクラス

詳細

2014-2015 シーズン
開催日 大会名 SD FD 結果
2015年4月16日 - 19日 2015年世界フィギュアスケート国別対抗戦東京 6
49.99
6
73.24
3
団体
2015年3月23日 - 29日 2015年世界フィギュアスケート選手権上海 22
48.32
- 22
2015年1月7日 - 10日 2015年メンターネスレネスクイックトルン杯トルン 2
57.53
4
81.53
4
139.06
2014年12月25日 - 28日 第83回全日本フィギュアスケート選手権長野 1
57.18
1
89.62
1
146.80
2014年11月28日 - 30日 ISUグランプリシリーズ NHK杯門真 7
50.55
5
80.33
6
130.88
2013-2014 シーズン
開催日 大会名 SD FD 結果
2014年3月24日 - 30日 2014年世界フィギュアスケート選手権さいたま 14
55.18
18
80.95
18
136.13
2014年2月6日 - 22日 ソチオリンピックソチ 21
52.29
- 21
2014年2月6日 - 22日 ソチオリンピック 団体戦(ソチ 8
52.00
5
76.34
5
団体
2013年12月20日 - 23日 第82回全日本フィギュアスケート選手権さいたま 1
55.51
1
87.36
1
142.87
2013年11月8日 - 10日 ISUグランプリシリーズ NHK杯東京 7
51.91
6
81.85
6
133.76
2013年10月18日 - 20日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカデトロイト 6
54.28
5
81.85
5
136.13
2013年9月25日 - 28日 2013年ネーベルホルン杯オーベルストドルフ 8
48.41
5
78.56
7
126.97
2012-2013 シーズン
開催日 大会名 SD FD 結果
2013年4月11日 - 14日 2013年世界フィギュアスケート国別対抗戦東京 4
56.35
4
85.40
4
141.75
2013年3月10日 - 17日 2013年世界フィギュアスケート選手権ロンドン 19
53.95
20
75.99
20
129.94
2013年2月6日 - 11日 2013年四大陸フィギュアスケート選手権大阪 6
53.97
7
77.07
7
131.04
2013年1月10日 - 13日 2013年ネスレネスクイック杯トルン 1
58.01
2
78.28
2
136.29
2012年12月20日 - 24日 第81回全日本フィギュアスケート選手権札幌 1
53.41
1
80.51
1
133.92
2012年12月13日 - 16日 2012年ゴールデンスピンザグレブ 7
55.29
10
75.54
9
130.83
2012年11月23日 - 25日 ISUグランプリシリーズ NHK杯利府 5
48.33
5
76.13
5
124.46
2012年11月2日 - 4日 2012年NRW杯ドルトムント 2
55.88
2
84.95
2
140.83
2011-2012 シーズン
開催日 大会名 SD FD 結果
2012年4月19日 - 22日 2012年世界フィギュアスケート国別対抗戦東京 6
49.47
6
70.08
6
119.55
2012年3月26日 - 4月1日 2012年世界フィギュアスケート選手権ニース 24
44.19
- 24
2011年11月11日 - 13日 ISUグランプリシリーズ NHK杯札幌 8
49.36
7
73.86
7
123.22
2011年9月21日 - 24日 2011年ネーベルホルン杯オーベルストドルフ 5
47.90
4
77.64
4
125.54
2010-2011 シーズン
開催日 大会名 SD FD 結果
2011年4月24日 - 5月1日 2011年世界フィギュアスケート選手権モスクワ 13
54.86
13
78.47
13
133.33
2011年1月30日 - 2月6日 第7回アジア冬季競技大会アスタナ 2
50.97
1
77.31
2
128.28
2010年12月24日 - 27日 第79回全日本フィギュアスケート選手権長野 1
51.77
1
75.94
1
127.71
2010年11月12日 - 14日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカポートランド 8
44.40
7
68.99
7
113.39
2010年10月22日 - 24日 ISUグランプリシリーズ NHK杯名古屋 7
44.90
7
69.62
7
114.52
2009-2010 シーズン
開催日 大会名 CD OD FD 結果
2010年3月22日-28日 2010年世界フィギュアスケート選手権トリノ 23
24.78
14
50.41
13
79.74
15
154.93
2010年2月12日-28日 バンクーバーオリンピックバンクーバー 18
29.49
14
50.81
16
79.30
17
159.60
2009年12月25日-27日 第78回全日本フィギュアスケート選手権門真 1
31.17
1
49.58
1
82.62
1
163.37
2009年12月10日-12日 2009年ゴールデンスピンザグレブ 6
28.31
5
45.51
5
72.94
5
146.76
2009年11月27日-30日 ISUグランプリシリーズ NHK杯長野 7
28.58
7
46.36
8
72.59
7
147.53
2008-2009 シーズン
開催日 大会名 CD OD FD 結果
2009年4月16日-19日 2009年世界フィギュアスケート国別対抗戦東京 - 5
44.80
5
75.43
5
120.23
2009年3月23日-29日 2009年世界フィギュアスケート選手権ロサンゼルス 18
27.24
15
49.58
16
74.22
16
151.04
2008年12月25日-27日 第77回全日本フィギュアスケート選手権長野 1
31.91
1
47.47
1
76.97
1
156.35
2008年11月27日-30日 ISUグランプリシリーズ NHK杯東京 8
27.17
10
39.87
8
68.79
8
135.83
2007-2008 シーズン
開催日 大会名 CD OD FD 結果
2008年3月17日-23日 2008年世界フィギュアスケート選手権ヨーテボリ 18
28.16
18
47.70
16
79.29
16
155.15
2008年2月11日-17日 2008年四大陸フィギュアスケート選手権高陽 7
27.06
7
49.64
7
81.77
7
158.47
2007年12月26日-28日 第76回全日本フィギュアスケート選手権大阪 1
30.13
1
51.22
1
85.06
1
166.41
2007年11月29日-12月2日 ISUグランプリシリーズ NHK杯仙台 10
25.45
8
44.28
7
74.12
8
143.85
2007年10月25日-28日 ISUグランプリシリーズ スケートアメリカレディング 9
26.47
9
43.79
9
72.37
9
142.63
2006-2007 シーズン
開催日 大会名 CD OD FD 結果
2007年2月5日-11日 2007年四大陸フィギュアスケート選手権コロラドスプリングス 7
27.42
9
40.88
6
75.87
7
144.17
2006年12月27日-29日 第75回全日本フィギュアスケート選手権名古屋 2
26.74
2
46.30
2
77.00
2
150.04
2006年11月16日-19日 2006年ゴールデンスピンザグレブ 4
25.90
4
41.51
4
72.17
4
139.58
2005-2006 シーズン
開催日 大会名 CD1 CD2 FD 結果
2006年1月7日-15日 全米フィギュアスケート選手権 ノービスクラス(セントルイス 2
19.23
2
19.21
1
59.71
1
98.15

プログラム使用曲

シーズン SD FD EX
2014-2015 El Cid - Farruca
by Thomas Hickstein、Elva La Guardia
Gato Montes
by Hugo Montenegro
振付:マリナ・ズエワ、オレグ・エスプタイン、マッシモ・スカリ
ムーン・リバー
Mr. Lucky
The Big Blow Out
作曲:ヘンリー・マンシーニ
振付:マリナ・ズエワ、オレグ・エスプタイン、マッシモ・スカリ
River Flows In You
作曲:イルマ
2013-2014[12] 踊るリッツの夜
作曲:アーヴィング・バーリン
ハーレム・ノクターン
作曲:アール・ヘイゲン、ディック・ロジャーズ
振付:イーゴリ・シュピリバンド
Ona Hei ゲーム『トータルウォー:ショーグン2』サウンドトラックより
作曲:ジェフ・ヴァン・ダイク
テレビアニメ『地獄少女 三鼎』サウンドトラックより
作曲:水谷広実
Good Death ゲーム『トータルウォー:ショーグン2』サウンドトラックより
作曲:ジェフ・ヴァン・ダイク
振付:イーゴリ・シュピリバンド
映画『陰陽師』より
作曲:梅林茂
2012-2013 映画『掠奪された七人の花嫁』サウンドトラックより
6月の花嫁
納屋の踊り
作曲:ジーン・デ・ポール、アドルフ・ドイチュ
振付:イーゴリ・シュピリバンド
ゴールデン・スランバー
キャリー・ザット・ウェイト
ジ・エンド
曲:ビートルズ
振付:アレクセイ・ゴルシュコフ
The Prayer
ボーカル:セリーヌ・ディオンアンドレア・ボチェッリ
2011-2012 チャチャ:La Llama
ボーカル:Chris Ice
ルンバ:Whatever Happens
曲:マイケル・ジャクソン
サンバ:The Drums
演奏:Basic J
映画『ラガーン』サウンドトラックより
Chale Chalo
作曲:A・R・ラフマーン
Mon Amour
ボーカル:デヴィッド・ヴィサン
Lady Grinning Soul
演奏:ルチア・ミカレリィ
2010-2011 映画『アダムス・ファミリー』より
ワルツ:A Party For Me?
タンゴ:The Tango
作曲:マーク・シャイマン
So She Dances
ボーカル:ジョシュ・グローバン
Just for a Little While
by Smokin' Joe Kubek Band
Ain't No Sunshine
ボーカル:アル・ジャロウ
映画『ブルース・ブラザース』より
シンク
ボーカル:アレサ・フランクリン
タイスの瞑想曲
作曲:ジュール・マスネ
シーズン OD FD EX
2009-2010 さくらさくら 日本古謡
Lion 演奏:鼓童
天使と悪魔より
作曲:ハンス・ジマー
2008-2009 Money, Money 『キャバレー』サウンドトラックより 梅と薔薇
作曲:アレッサンドロ・サフィナ

脚注

出典

  1. ^ JOC バンクーバー2010日本選手団
  2. ^ yomiuri online - キャシー・リードが日本国籍、2009年4月18日。
  3. ^ フィギュアスケート:NHK杯 アイスダンスFD 2011-11-12 スポーツナビ 実況
  4. ^ 穴の開いた僕のスケート靴と足 2011-11-16 16:30:00 キャシー・リード&クリス・リードのオフィシャルブログ
  5. ^ 右足の小指の骨折 2011-11-17 15:00:00 キャシー・リード&クリス・リードのオフィシャルブログ
  6. ^ ロシア杯 2011-11-23 13:45:55 キャシー・リード&クリス・リードのオフィシャルブログ
  7. ^ 無言の涙・・・・・ 2011-12-13 14:10:10 キャシー・リード&クリス・リードのオフィシャルブログ
  8. ^ 全日本フィギュア 選手欠場のお知らせ(2011年12月15日) 日本スケート連盟
  9. ^ “リード姉弟、執念の演技=ネーベルホルン杯フィギュア”. 時事通信. (2013年9月29日). オリジナルの2014年2月24日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140224230738/http://www.jiji.com/jc/zc?k=201309/2013092900015 2023年11月29日閲覧。 
  10. ^ “アイスダンス キャシー・リード現役引退へ”. NHKニュース. (2016年4月19日). オリジナルの2015年4月20日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150420020424/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150419/k10010053741000.html 2023年11月29日閲覧。 
  11. ^ “フィギュア:アイスダンスの花、再び…キャシー・リード”. 毎日新聞. (2015年12月19日). https://mainichi.jp/articles/20151219/k00/00e/050/217000c 
  12. ^ 'Gladiator' Manella ousts 'Zorro' Messing in Aston

外部リンク