コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

リュイサ・ヴィダル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リュイサ・ヴィダル
Lluïsa Vidal
自画像 (1899)
生誕 1876年4月2日
スペイン,バルセロナ
死没 1918年10月22日
スペイン,バルセロナ
テンプレートを表示

リュイサ・ヴィダル(Lluïsa Vidal i Puig 、1876年4月2日 - 1918年10月22日)はスペインバルセロナ出身の画家である。 カタルーニャ地方のモダニズムの女性画家で、パリに出て修業した。

略歴

[編集]

バルセロナで生まれた。父親のフランセスク・ヴィダル(Francesc Vidal y Jevellí:1848-1914)は家具製造業者で、フランスのアール・ヌーボーと類似したカタルーニャの芸術様式、モデルニスモの運動なかで工芸家、芸術家の後援者として活動した人物である。姉妹の一人、フランチェスカ(Francesca Vidal i Puig:1880-1955)はチェロ奏者になり、作曲家、演奏家のパブロ・カザルスの長い友人となり、1955年にカザルスと結婚するが、その年亡くなっている。別の姉妹は文筆家のマヌエル・デ・モントリューと結婚した。芸術活動に熱心な環境で育ち、父親から絵を学び、有名な彫刻家フリオ・ゴンサレスの弟のホアン・ゴンザレスやアルカディ・マス・イ・フォンデベラ、シーモ・ゴメスといった画家から絵を学んだ。

16歳で父親とマドリードを旅し、プラド美術館フランシスコ・デ・ゴヤディエゴ・ベラスケスのようなスペインの巨匠の作品を始めて鑑賞した。

1898年に芸術家のサロン的存在となっていたバルセロナのカフェ「四匹の猫」で女性画家として最初の展覧会を開いたとされるが、ヴィダルの父親が「四匹の猫」のボヘミアニズムの雰囲気を好まなかったとして、それに疑問を呈する研究者もいる。

1898年4月にバルセロナで開かれた、第4回のバルセロナ美術展(Exposición de Bellas Artes e Industrias Artísticas de Barcelona)はサンティアゴ・ルシニョールラモン・カザスジョアン・ブリュルジョアキム・ミールラモン・ピチョットらの画家が出展し2000点以上の作品が展示されたが、ヴィダルも3点の肖像画を出展し、1点が選外佳作に選ばれ、複数の新聞、雑誌の批評欄でも称賛された。その年の11月、父親などの支援を受けて、バルセロナの美術館、サラ・パレ(Sala Parés)で展覧会を開いた。

1901年にパリに移り、初めアカデミック美術の画家、アンリ=レオポルド・レヴィに学ぶが、ほどなく私立の美術学校、アカデミー・ジュリアンに入学した。この学校にも満足できなかった。1902年にイギリスにも旅した後、パリに戻り、ルーブル美術館の作品を模写して修行し、私立の美術学校でウジェーヌ・カリエールにも学んだ。パリで活動していたカタルーニャ出身の画家、ルシニョールやカザスからも影響を受けた。パリで美術を学ぶとともに、フェミニスト新聞『ラ・フロンド』などから、女性解放運動についても知ることになった。

1902年に姉妹が病気になり、また実家の財政状況が厳しくなったのでバルセロナに帰国した。バルセロナでは、Carmen Karr、 Dolors Monserdà 、Francesca Bonnemaisonといった女性芸術家たちと展覧会を開いた。雑誌の挿絵も描き、マドリードやバルセロナで展覧会を開いた。1908年から美術の個人教授をして、家族の生活を助けた。1911年からその年亡くなった画家のイシドラ・ノネイのスタジオを使って、自分の美術学校を開いた。

1919年にスペインかぜの流行の犠牲となった。42歳であった。

作品

[編集]

参考文献

[編集]
  • Campmany, Maria Aurèlia; Santos Torroella, Rafael (1975). Sis pintores catalanes: Lola Anglada, Teresa Romero, Pepita Teixidor, Consol Tomàs, * * Visitació Ubach, Lluïsa Vidal: exposició antològica (in Catalan). Sabadell: Acadèmia de Belles Arts de Sabadell.
  • Cirici Pellicer, Alexandre (1951). El arte modernista catalán. Barcelona: Aymà.
  • Coll Mirabent, Isabel (1989). Algunes notícies sobre Lluïsa Vidal i Puig, Pintora del segle XIX. Separata Miscel·lània Penedesaneca. Institut d'Estudis Penedesencs.
  • Fontbona, Francesc; Miralles, Francesc (1985). Del Modernisme al Noucentisme. Història de l'art català (in Catalan). Barcelona: Edicions 62.

Oltra, Consol (1913). Lluïsa Vidal. La mirada d'una dona, l'empremta d'una artista. Barcelona: Salvatella.