コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

マイヅルソウ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ユキザサ属から転送)
マイヅルソウ属
分類クロンキスト体系
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 単子葉植物綱 Liliopsida
亜綱 : ユリ亜綱 Liliidae
: ユリ目 Liliales
: ユリ科 Liliaceae
: マイヅルソウ属 Maianthemum
学名
Maianthemum F.H.Wigg.[1]
シノニム
  • 本文参照

マイヅルソウ属(マイヅルソウぞく、学名:Maianthemum、漢字表記:舞鶴草属)は、ユリ科の1つ[4]

APG植物分類体系では、マイヅルソウ属は、ユリ目ユリ科からキジカクシ目キジカクシ科に分類される。また、属として独立していた旧ユキザサ属(ユキザサぞく、学名:Smilacina、漢字表記:雪笹属)を本属に含める[5]

特徴

[編集]

多年草。地下に根茎がある。は1本立ちし、は2個または複数互生する。は2数性で花被片雄蕊が4個で、子房が2室のものと、3数性で花被片、雄蕊が6個で、子房が3室のものがあり、両性または雌雄異株で単性の種がある。果実は球状の液果になり赤色に熟す[4]

分布

[編集]

世界に約40種分布[6]し、日本には6種ある[4][5]

[編集]

和名はYListに、学名はYList またはThe Plant Listによる。

日本に分布する種

[編集]
旧マイヅルソウ属
花は2数性
  • ヒメマイヅルソウ Maianthemum bifolium (L.) F.W.Schmidt - 雌雄同株。マイヅルソウと比べ、茎の上部や葉の裏面に突起毛がある。日本では本州中北部と北海道に分布し、亜高山帯に稀に生育する。世界では朝鮮半島、中国大陸、サハリン、カムチャツカ、シベリアに分布する[4]
  • マイヅルソウ Maianthemum dilatatum (A.W.Wood) A.Nelson et J.F.Macbr. - 雌雄同株。葉は2個互生し、花は茎先に総状花序につける。日本では、北海道、本州、四国、九州に分布し、山地や亜高山帯の針葉樹林の林床に生育する。国外では、朝鮮半島、中国大陸東北部、千島列島、サハリン、シベリア東部、カムチャツカ、北アメリカに広く分布する[4]
旧ユキザサ属
花は3数性
  • ユキザサ Maianthemum japonicum (A.Gray) LaFrankie - 雌雄同株。茎の高さは20-70cmになり、花は白色。日本では、北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の落葉広葉樹林の林床に生育する。国外では、朝鮮半島、中国大陸、ウスリー、アムールに分布する[4]
  • ハルナユキザサ Maianthemum robustum (Makino et Honda) LaFrankie - 雌雄同株。茎の高さは80-150cmになり、花は白色で花被片はユキザサより幅が広い。日本固有種で、群馬県の榛名山、栃木県日光の男体山のほか、本州中部地方に分布し、落葉広葉樹林の林床に生育する[4][7][8]
  • ヤマトユキザサ Maianthemum hondoense (Ohwi) LaFrankie - 雌雄異株。茎の高さは35-70cmになり、全体に軟毛が多く、花被片は緑白色。日本固有種で、本州の東北地方南部から中部地方までと奈良県に分布し、亜高山帯下部の針葉樹林の林床に生育する[4][7][9]
  • ヒロハユキザサ Maianthemum yesoense (Franch. et Sav.) LaFrankie - 雌雄異株。茎の高さは45-70cmになり、全体に毛が少なく、花被片は緑色を帯びる。日本固有種で、本州の東北地方から中部地方に分布し、亜高山帯針葉樹林の林床に生育する[4][7][9]

その他の主な種

[編集]
  • エビチャザサ Maianthemum bicolor (Nakai) Cubey
  • カナダマイヅルソウ Maianthemum canadense Desf.
  • カラフトユキザサ Maianthemum dahuricum (Fisch. et C.A.Mey.) LaFrankie
  • タイワンユキザサ Maianthemum formosanum (Hayata) LaFrankie
  • トナカイソウ Maianthemum trifolium (L.) Sloboda

ギャラリー

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Maianthemum F.H. Wigg., Tropicos
  2. ^ E. C. Stuart Baker (1864–1944; 鳥類学者) もしくはジョン・ギルバート・ベイカー (1834–1920; 植物学者)
  3. ^ Maianthemum synonyms, Tropicos
  4. ^ a b c d e f g h i 『日本の野生植物 草本I単子葉類』,pp.48-49
  5. ^ a b 大場『植物分類表』pp.54-57
  6. ^ Maianthemum, The Plant List
  7. ^ a b c 「朝日百科『世界の植物』8」,pp.2364-2366
  8. ^ 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』,p.144
  9. ^ a b 『日本の固有植物』,p.160

参考文献

[編集]