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ヤカレラニ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヤカレラニ
Jaime Headdenによる頭蓋骨のイラスト
地質時代
後期白亜紀チューロニアン - サントニアン
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜型下綱 Archosauromorpha
階級なし : クルロタルシ類 Crurotarsi
上目 : ワニ形上目 Crocodylomorpha
亜目 : ノトスクス亜目英語版 Notosuchia
: ヤカレラニ属 Yacarerani
学名
Yacarerani Novas et al. 2009
  • Y. boliviensis Novas et al. 2009
復元図

ヤカレラニ学名Yacarerani)は、ノトスクス亜目英語版に属する絶滅したワニ形上目[1]齧歯目門歯に類似した前上顎骨歯と歯骨歯を持ち、アラリペスクスと類似する[1]。また臼歯の側面に複数列の微小な突起が配列する点も特徴である[1]。ノトスクス亜目としては珍しく卵化石も発見されており、卵の直径は約3センチメートルであった[1]

発見と命名

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化石は2002年にボリビア中央部のAmboró National Park (enに分布するチューロニアン階からサントニアン階のCajones層で2002年に発見され[2]、本属は2009年に Journal of Vertebrate Paleontology に記載論文が掲載された[3]。記載者はベルナルディーノ・リバダビア自然科学博物館のフレナンド・E・ノバスらであった[1]。記載された標本は2個体分の骨であり、巣の一部と思われる卵も伴っていた。全長は約70センチメートルと小型であった。生存時には小規模の群れで生活し、穴を掘って卵を安置した可能性がある[4]

特徴と分類

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ヤカレラニの歯列は他のノトスクス亜目の属と同様に異歯性を持ち、顎の部位によって歯の形状が異なっていた。下顎の2本の歯は先端から前側に突出しており、ウサギ門歯に類似する。より後側に位置する歯は鋭利であり、塊茎や小さな節足動物などの食物を磨り潰し刻むことに適応している[4]。下顎において、歯骨歯の列は前方に飛び出している数本の歯の後方で左右が合流している[1]。上顎の歯列も同様であり、歯列は前方歯の後方の口蓋部で一旦合流する。

以下のクラドグラムはNovas et al. (2009)に基づき、ヤカレラニの系統的位置を示す[3]

ノトスクス亜目英語版 

Uruguaysuchus

Araripesuchus

Simosuchus

Libycosuchus

Malawisuchus

Candidodon

Notosuchus

Comahuesuchus

Mariliasuchus

Yacarerani

Adamantinasuchus

Chimaerasuchus

Sphagesaurus

Baurusuchus

セベクス科

出典

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  1. ^ a b c d e f 土屋健『地球生命 水際の興亡史』技術評論社、2021年7月28日、128-129頁。ISBN 978-4-297-12232-4 
  2. ^ Yacarerani at Fossilworks.org
  3. ^ a b Novas, F. E.; Pais, D. F.; Pol, D.; Carvalho, I. D. S.; Mones, A.; Scanferla, A.; Riglos, M. S. (2009). “Bizarre notosuchian crocodyliform with associated eggs from the Upper Cretaceous of Bolivia”. Journal of Vertebrate Paleontology 29 (4): 1316–1320. doi:10.1671/039.029.0409. http://www.igeo.ufrj.br/ismar/3/3_32.pdf. 
  4. ^ a b Telam (December 21, 2009). Un paleontólogo argentino halló en Bolivia un cocodrilo de la era de los dinosaurios. Telam.