コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ミヤマクルマバナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミヤマクルマバナ
福島県飯豊山 2015年7月
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
: シソ目 Lamiales
: シソ科 Lamiaceae
: トウバナ属 Clinopodium
: ミヤマクルマバナ
C. macranthum
学名
Clinopodium macranthum (Makino) H.Hara[1]
シノニム
  • Clinopodium chinense (Benth.) Kuntze var. macranthum Makino[2]
和名
ミヤマクルマバナ(深山車花)[3][4]

ミヤマクルマバナ(深山車花、学名:Clinopodium macranthum)は、シソ科トウバナ属多年草[3][4][5]

特徴

[編集]

地下茎は細く短く横にはう。は直立または斜上し、高さは10-40cmになり、4角形で、茎の稜部と節に下向きに曲がった毛が生える。は対生し、長さ1-6mmになる葉柄があり、葉身は卵円形から卵形で、長さ3-5cm、幅2-3.5cm、葉先はやや鋭頭または鈍頭、基部はわずかに心形になり、縁に鋸歯がある。葉の両面にまばらに長い毛が生え、裏面の腺点はあまり目立たない[3][4][5]

花期は7-9月。茎先に花穂をつけ、2-3段、まれに4段、離れて仮輪をつける。仮輪の下につく小苞は線形で、長さ5-8mmになり、小花柄より長いが萼より短く、開出する長い毛がある。は筒状2唇形で、花時に長さ6-8mmになり、上唇は3裂、下唇は2裂し、開出する長い毛と腺毛があり、裂片は尾状にとがる。花冠は紅紫色で、長さ15-20mm、上唇は浅く2裂、下唇は深く3裂し、花冠内側に濃い斑点がある。雄蕊は4個のうち、下側の2個は少し長い。雌蕊は1個あり、先が2裂する。果実は4個の分果で、分果はやや扁平な球形になり、長さは約1mmになる[3][4][5]

分布と生育環境

[編集]

日本固有種[6]。本州の日本海側、山形県鳥海山から北陸地方にかけて分布し[4]、低山帯から亜高山帯の砂礫地や草地に生育する[3]

ギャラリー

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ ミヤマクルマバナ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ ミヤマクルマバナ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  3. ^ a b c d e 『山溪ハンディ図鑑8 高山に咲く花』pp.122-123
  4. ^ a b c d e 『新牧野日本植物圖鑑』p.650
  5. ^ a b c 『日本の野生植物 草本III 合弁花類』p.86
  6. ^ 『日本の固有植物』p.126

参考文献

[編集]