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ミスタースタニング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ミスタースタニング
欧字表記 Mr Stunning[1]
香港表記 紅衣醒神[2]
品種 サラブレッド
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2012年10月17日[3]
Exceed And Excel[3]
With Fervour[3]
母の父 Dayjur[3]
生国 オーストラリアの旗 オーストラリア[3]
生産者 Makybe Racing & Breeding[4]
馬主 顧永祥[2]
調教師 J.サイズ(香港の旗 香港
→F.ロー(香港の旗 香港[1]
競走成績
生涯成績 30戦12勝[4]
獲得賞金 $60,843,100[1]
WTRR S121 / 2017年[5]
S121 / 2018年[6]
S119 / 2019年[7]
S118 / 2020年[8]
勝ち鞍
G1 香港スプリント 2017年・2018年
G1 チェアマンズSP 2020年
G2 スプリントカップ 2017年
G2 プレミアボウル 2017年
G2 JCスプリント 2017年
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ミスタースタニング: Mr Stunning: 紅衣醒神2012年10月17日 - )は、オーストラリア生産、香港調教の競走馬である[1][2][3]。主な勝ち鞍は、2017年2018年香港スプリント2020年チェアマンズスプリントプライズ[4]

戦績

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2015/16年 - 2016/17年シーズン

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2016年2月3日にデビューすると、2015/16年シーズンが終わるまでにハンデ戦4戦3勝2着1回の成績を果たして同シーズンの香港最優秀新馬に選出された[1][9]

2016/17年シーズンに入るとハンデ戦を通算9戦6勝で終え、2017年4月9日、重賞初挑戦となるスプリントカップ(G2)でペニアフォビアを破り3連勝で優勝[10]。5月7日のチェアマンズスプリントプライズ(G1)でもラッキーバブルズのクビ差2着と好走した[11]

2017/18年 - 2018/19年シーズン

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チェアマンズスプリントプライズの後、前シーズンのシャティンヴァーズ(G3)で8着、当シーズンのナショナルデーカップ(G3)では6着と、重賞初制覇以来3連敗していたミスタースタニングは、ジョアン・モレイラ騎手からナッシュ・ローウィラー英語版騎手への乗り替わりとなり[1]、その後叩き2戦目のプレミアボウル(G2)を勝利、続くジョッキークラブカップ(G2)にも勝って重賞2連勝を果たした[12]

12月10日、香港スプリント(G1)に出走[13]。現地香港のほか、JRAレッツゴードンキ、ワンスインナムーンが参戦[14])による馬券発売でも1番人気に支持されたレースでは、好位から逃げ一杯のペニアフォビアおよびワンスインナムーンを交わして抜け出すと、7番人気の僚馬ディービーピンをクビ差抑えて優勝した[15][16]。レース後、ローウィラー騎手は「レース展開は予想外のものになった。3馬身か4馬身は離すと思っていたんだ」と僚馬の追撃に言及した[17]

2018年、次ぐセンテナリースプリントカップ(G1)は前走から巻き返したディービーピンの2着(ビートザクロックと同着)[18]、またチェアマンズスプリントプライズでは重賞初挑戦のアイヴィクトリーの2着[19]など、G2も含めて勝ちきれない競走が5戦続いた[1]が、12月9日の香港スプリントでは、香港・JRA(ファインニードルが参戦)ともにホットキングプローンに次ぐ2番人気で発走し、直線では逃げたホットキングプローンが沈む一方で3番手の位置から抜け出し、ディービーピンを3/4馬身抑えて優勝。ロードカナロア以来3頭目となる同レースの連覇を達成した[20]。デビューから3戦目まで当馬の手綱を取ったがその後に乗り替わりとなり、前年の香港スプリントを含めて騎乗できなかった時期が長かったが、ローウィラー騎手の騎乗停止処分後[21]にコンビ復活となっていたカリス・ティータン騎手[1]は、「信じられない。こんな感覚は初めてだよ。大観衆がこんな大声で叫ぶのを聞いたのも初体験だ」と語った[22]

その後は、2019年のセンテナリースプリントカップ(G1)ではG1初制覇を果たしたビートザクロックのクビ差2着[23]、スプリントカップでは軽斤量の伏兵ラタンおよび2着ビートザクロックに敗れての3着[24][25]と、1番人気に推された2競走で続けて勝ちきれなかった。右前肢の故障を発生すると、登録していたチェアマンズスプリントプライズを取り消してシーズンを終えた[1][26]

2019/20年シーズン

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故障からの復帰後は、ジョッキークラブスプリントでは逃げ切った1番人気エセロ[注 1]の8着[28][29]、3連覇を懸けた香港スプリントでもビートザクロックの4着[30][31]など敗北が続き、直近の勝利である2018年の香港スプリントから数えると7連敗となった[1]

2020年、迎えた4月26日のチェアマンズスプリントプライズでも5番人気に留まったが、逃げた1番人気エセロが鼻出血を起こして失速すると、同じく人気薄の2着ビッグタイムベイビーを引き連れて優勝。約1年4か月振りとなる勝利でG1競走3勝目を挙げた[32]。この復活勝利を最後に、現役を退いた[33]

競走成績

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以下の内容は、HKJC[1]JRA-VAN Ver.World[4]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場) 頭数 枠番 馬番 オッズ 着順 タイム 着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2016.02.03 HV ハンデ戦 芝1000m(良) 11 10 5 2.7 01着 00.57.49 0-0.06 K.ティータン 125 (Mr Right)
0000.02.24 HV ハンデ戦 芝1200m(良) 12 2 1 1.4 01着 01:11.09 0-0.43 K.ティータン 133 (Mr Ginger)
0000.03.28 沙田 ハンデ戦 芝1200m(良) 14 8 8 1.9 02着 01:09.98 000.01 K.ティータン 127 Tonyboy
0000.04.16 沙田 ハンデ戦 芝1200m(良) 12 11 4 1.9 01着 01:08.88 0-0.01 J.モレイラ 130 (Flying Moochi)
0000.11.20 沙田 ハンデ戦 芝1200m(良) 14 1 12 1.8 04着 01:09.50 000.10 J.モレイラ 119 (Line Seeker)
0000.12.11 沙田 ハンデ戦 芝1200m(良) 14 11 9 1.6 01着 01:09.16 0-0.08 J.モレイラ 122 (Merion)
2017.01.01 沙田 ハンデ戦 芝1200m(良) 14 11 3 2 03着 01:09.09 000.24 J.モレイラ 127 Midnight Rattler
0000.01.30 沙田 ハンデ戦 芝1000m(良) 14 11 2 1.8 01着 00.56.38 0-0.19 J.モレイラ 131 (Archippus)
0000.03.05 沙田 ハンデ戦 芝1000m(良) 6 6 5 1.8 01着 00.55.65 0-0.31 J.モレイラ 115 (Not Listenin'tome)
0000.04.09 沙田 スプリントC G2 芝1200m(良) 9 5 4 3.4 01着 01:08.46 0-0.10 J.モレイラ 123 Peniaphobia
0000.05.07 沙田 チェアマンズスプリントP G1 芝1200m(良) 10 4 2 2 02着 01:09.00 000.04 J.モレイラ 126 Lucky Bubbles
0000.05.28 沙田 シャティンヴァーズ G3 芝1200m(良) 10 10 1 3.7 08着 01:09.70 000.43 J.モレイラ 133 Lucky Year
0000.10.01 沙田 ナショナルデーC G3 芝1000m(稍) 10 6 1 4.1 06着 00.56.95 000.36 J.モレイラ 133 Dashing Fellow
0000.10.22 沙田 プレミアボウル G2 芝1200m(良) 11 6 1 9.1 01着 01:08.10 0-0.10 N.ローウィラー 133 (Lucky Bubbles)
0000.11.19 沙田 ジョッキークラブスプリント G2 芝1200m(良) 10 10 1 3.2 01着 01:09.33 0-0.24 N.ローウィラー 123 (Amazing Kids)
0000.12.10 沙田 香港スプリント G1 芝1200m(良) 13 4 2 1.9 01着 01:08.40 0-0.04 N.ローウィラー 126 (D B Pin)
2018.01.28 沙田 センテナリースプリントC G1 芝1200m(良) 8 4 1 1.8 02着 01:09.71 000.07 N.ローウィラー 126 D B Pin
0000.04.08 沙田 スプリントC G2 芝1200m(良) 8 4 1 2.1 02着 01:09.07 000.05 N.ローウィラー 128 Beat The Clock
0000.04.29 沙田 チェアマンズスプリントP G1 芝1200m(良) 9 3 1 4.4 02着 01:08.72 000.09 S.クリッパートン 126 Ivictory
0000.10.21 沙田 プレミアボウル G2 芝1200m(良) 10 3 2 7.7 03着 01:08.44 000.21 K.ティータン 133 Hot King Prawn
0000.11.18 沙田 ジョッキークラブスプリント G2 芝1200m(良) 9 5 2 4.8 02着 01:08.67 000.08 K.ティータン 128 Hot King Prawn
0000.12.09 沙田 香港スプリント G1 芝1200m(良) 11 9 2 3.6 01着 01:08.85 0-0.12 K.ティータン 126 (D B Pin)
2019.01.20 沙田 センテナリースプリントC G1 芝1200m(良) 8 5 1 2.1 02着 01:08.48 000.06 K.ティータン 126 Beat The Clock
0000.04.07 沙田 スプリントC G2 芝1200m(良) 6 2 1 1.4 03着 01:08.27 000.13 Z.パートン 128 Rattan
0000.04.28 沙田 チェアマンズスプリントP G1 芝1200m(良) 9 - 2 - 取消 - - Z.パートン 126 Beat The Clock
0000.11.17 沙田 ジョッキークラブスプリント G2 芝1200m(良) 13 12 1 18 08着 01:08.39 000.81 H.ボウマン 128 Aethero
0000.12.08 沙田 香港スプリント G1 芝1200m(良) 12 2 3 24 04着 01:08.26 000.14 H.ボウマン 126 Beat The Clock
2020.01.19 沙田 センテナリースプリントC G1 芝1200m(良) 7 4 3 6.2 05着 01:08.95 000.38 H.ボウマン 126 Beat The Clock
0000.03.08 沙田 ハンデ戦 芝1200m(良) 7 6 2 30 03着 01:08.81 000.09 K.ティータン 132 Hot King Prawn
0000.04.05 沙田 スプリントC G2 芝1200m(良) 8 4 3 19 04着 01:09.83 000.35 K.ティータン 123 Voyage Warrior
0000.04.26 沙田 チェアマンズスプリントP G1 芝1200m(良) 11 7 3 21 01着 01:08.40 0-0.12 K.ティータン 126 (Big Time Baby)

血統表

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ミスタースタニング血統 (血統表の出典)[§ 1]

Exceed And Excel
2000 鹿毛
父の父
*デインヒル
1986 鹿毛
Danzig Northern Dancer
Pas De Nom
Razyana His Majesty
Spring Adieu
父の母
Patrona
1994 栗毛
Lomond Northern Dancer
My Charmer
Gladiolus Watch Your Step
Back Britches

With Fervour
1997 黒鹿毛
Dayjur
1987 青鹿毛
Danzig Northern Dancer
Pas De Nom
Gold Beauty Mr. Prospector
Stick To Beauty
母の母
Frans Valentine
1982 黒鹿毛
Saros Sassafras
Rose Copse
Iza Valentine Bicker
Countess Market
出典
  1. ^ [4]


脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ クラシックレジェンドの半弟[27]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m MR STUNNING - Horses - Horse Racing - The Hong Kong Jockey Club”. racing.hkjc.com. 2022年4月11日閲覧。
  2. ^ a b c 紅衣醒神 - 馬匹資料 - 賽馬資訊 - 香港賽馬會”. racing.hkjc.com. 2022年4月11日閲覧。
  3. ^ a b c d e f Mr Stunning | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年4月11日閲覧。
  4. ^ a b c d e ミスタースタニング(Mr Stunning) | 競馬データベース”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  5. ^ 2017年度ロンジンワールドベストレースホースランキング JRA”. jra.jp. 2022年4月11日閲覧。
  6. ^ 2018年度ロンジンワールドベストレースホースランキング JRA”. jra.jp. 2022年4月11日閲覧。
  7. ^ 2019年度ロンジンワールドベストレースホースランキング JRA”. jra.jp. 2022年4月11日閲覧。
  8. ^ 2020年度ロンジンワールドベストレースホースランキング JRA”. jra.jp. 2022年4月11日閲覧。
  9. ^ 「明月千里」榮膺香港馬王”. archive.ph. 2022年4月11日閲覧。
  10. ^ 香港G2スプリントカップ、ミスタースタニングが重賞初制覇”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  11. ^ ラッキーバブルズが善戦マン返上、チェアマンズスプリントプライズでG1初制覇”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  12. ^ G2ジョッキークラブスプリント、ミスタースタニングが制し重賞2連勝”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  13. ^ 香港スプリント(G1) 2017/12/10(日) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  14. ^ 香港スプリント、レッツゴードンキとワンスインナムーンが強力地元勢に挑戦”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  15. ^ 【香港スプリント】ミスタースタニングが人気に応えG1初制覇、レッツゴードンキは6着”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  16. ^ 日本勢は苦戦… 地元の香港馬が強さ見せつける/香港国際競走回顧”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  17. ^ 香港スプリント勝利のローウィラー騎手、僚馬の追撃にヒヤリ”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  18. ^ センテナリースプリントカップ、ディービーピンが同厩馬に雪辱”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  19. ^ チェアマンズスプリントプライズ(G1) 2018/4/29(日) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  20. ^ 【香港スプリント】ミスタースタニングが史上3頭目の連覇、ファインニードルは8着”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  21. ^ ローウィラー騎手、賭事に関するルール違反で15ヵ月間の騎乗停止処分(香港)[その他]”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年4月11日閲覧。
  22. ^ ミスタースタニングで香港スプリント制覇のティータン騎手、「信じられない」”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  23. ^ センテナリースプリントカップ(G1) 2019/1/20(日) | 日程・結果”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  24. ^ 香港G2スプリントカップ、伏兵ラタンが競り勝ち”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  25. ^ ビューティージェネレーション、8連勝を達成(香港)【その他】”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年4月11日閲覧。
  26. ^ 【チェアマンズスプリントP】ミスタースタニングが出走取消”. サンスポZBAT!競馬 (2019年4月27日). 2022年4月11日閲覧。
  27. ^ Aethero | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年4月11日閲覧。
  28. ^ ミスタースタニング、故障からの復帰戦で強敵と再戦へ”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  29. ^ エセロが実績馬を尻目に逃げ切り、香港G2ジョッキークラブスプリント制す”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  30. ^ ミスタースタニング、ロードカナロア超えの香港スプリント3連覇に自信”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  31. ^ 【香港スプリント】ビートザクロックが混戦で勝負強さ発揮、ダノンスマッシュは8着”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  32. ^ ミスタースタニングが復活勝利、G1チェアマンズスプリントプライズ制す”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。
  33. ^ 香港のミスタースタニング、復活勝利を最後に引退”. JRA-VAN ver.World. 2022年4月11日閲覧。

外部リンク

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