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フェーングロッテン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フェーングロッテン
欧字表記 Feengrotten[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2019年5月15日(5歳)[1]
ブラックタイド[1]
ピクシーホロウ[1]
母の父 キングヘイロー[1]
生国 日本の旗 日本北海道安平町[1]
生産者 ノーザンファーム[1]
馬主 (有)サンデーレーシング[1]
調教師 宮本博栗東[1]
競走成績
生涯成績 20戦3勝[1]
獲得賞金 1億4301万7000円[1]
(2024年11月30日現在)
勝ち鞍
GIII ラジオNIKKEI賞 2022年
Listed 白百合S 2022年
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フェーングロッテン(欧字名:Feengrotten2019年5月15日 - )は、日本競走馬[1]2022年ラジオNIKKEI賞の勝ち馬である。

馬名の由来は、ドイツにある妖精の洞窟と呼ばれる鍾乳洞

戦績

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デビュー前

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2019年2月20日、北海道安平町ノーザンファームで誕生。一口馬主法人サンデーサラブレッドクラブから総額2,800万円(一口70万円×40口)で募集された。その後、栗東宮本博厩舎に入厩した。

2歳(2021年)

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9月5日の2歳新馬小倉芝1800m)を鮫島克駿でデビュー。初戦はのちの朝日杯フューチュリティステークス東京優駿勝ち馬のドウデュースセントライト記念勝ち馬のガイアフォースに3馬身差の3着に敗れる。2戦目の2歳未勝利でサトノヘリオスに半馬身差の2着に敗れると、続く2歳未勝利(阪神芝2000m)で松山弘平に乗り替わり、後続に2馬身半差をつけて初勝利を飾る。次走、エリカ賞は中団から伸びずブービーの10着に敗れた。

3歳(2022年)

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3歳初戦、3歳1勝クラスは勝ち馬から6.8秒差と大差をつけられた最下位となる。続く、大寒桜賞は勝ち馬には離されたものの3着と好走する。7頭立て5番人気で出走した白百合ステークスは松若風馬が騎乗、初ブリンカーで向正面で後続を10馬身以上離す大逃げから、そのままゴールまで押し切り、1馬身1/4差をつけて逃げ切り勝ち。2勝目を手にした[2]。重賞初挑戦となったラジオNIKKEI賞は3番手から直線内ラチ沿いから抜け出し、逃げ粘るショウナンマグマを3/4馬身交わして1着、重賞初制覇となった[3]。次走、古馬との初対決となった新潟記念は3番手追走からいったん先頭に立つも、カラテユーキャンスマイルに交わされ3着となった。
次走はG1初挑戦となる菊花賞に臨んだものの15着であった。担当する久保調教助手は「前走は距離が長かった。度外視していい」とコメントしている。[4]

4歳(2023年)

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4歳初戦は、中山金杯での始動となった。陣営も「距離は2000メートルくらいが合う」とコメントしていた。[4]レースは果敢にハナを奪ってしぶとく粘ったものの、ゴール前で捕まり3着に惜敗した。鞍上の松若騎手は「周りの動きをうかがいながら逃げる形でしたが、こういう競馬をしたかった。道中もリズム良く走れたし、ラストは少し苦しくなったが、馬の気持ちは最後まで切れていなかったです」とコメントしている。[5]

2戦目は金鯱賞に出走した。レースは果敢に逃げるも2着であった。松若騎手は「メンバー構成などを見て(ハナに)行けたらいいなと思っていました。うまく先手を取れ、いいリズムといいバランスで運べましたし、厩舎がうまく仕上げてくれたことで頭が上がる面も改善していました。ペースも思った通りだっただけに悔しいです。馬は成長しています」とコメントした。[6]

次走は鳴尾記念に出走するも2着。松若騎手は「落ち着きがあって、いい返し馬ができましたが、スタートからあまり出て行かず、前半の進みがいつもと違いました。最後はのまれそうになってから、もうひと踏ん張り。どうも馬が遊んでいるようなところが見受けられます。今日は勝ちたかったのですが…」と今後の課題をあらわにした。[7]

そうした中で迎えた七夕賞は14着と惨敗。松若騎手は「前走くらいから行きっぷりが悪くなっていたので、そこがどうかなと思っていた。具合とかは問題ないのですが、テンから進んでいかず、気が乗らなかった。」とコメントした。[8]また、宮本調教師は「前回は馬に気がなかったね。たまにそういう面を見せるんですよ。中間からそんな感じがあったんです」とその後振り返っている。[9]

秋は毎日王冠から始動した。七夕賞で課題となった気難しさは出さずに順調に来ており、宮本師も「いい体になった」と語っているほどであった。[9]しかし、レースの結果は12着だった。松若騎手は「ゲートに入るまでの雰囲気は良かったのですが......。気持ちの面で難しさがあります」[10]と七夕賞からの気性面での課題が続いていることをあらわにした。

次走は、チャレンジカップ に挑んだ。前走から惨敗が続いていることもあり、鞍上は短期免許で来日しているバウルジャン・ムルザバエフ騎手に乗り替わりとなった。レース前のインタビューで宮本師は「今年に関しては暑い時季でダメでしたね。状態は悪くないですよ。」[11]とコメントしていた。しかし、レースの結果は11着と惨敗。ムルザバエフ騎手は「メンタルの問題か、ゲートを出なかったので、後ろで脚をためていきましたが、馬を交わそうとしない面を見せていました。距離を延ばして楽に行けるようにすれば変わるかもしれません。気持ちの問題なのか、反応がありませんでした」とコメントしていた。[12]

その後、去勢手術を行った。[13]

競走成績

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以下の内容は、netkeiba.com[14]およびJBISサーチ[15]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2021.09.05 小倉 2歳新馬 芝1800m(良) 13 7 11 004.70(2人) 03着 R1:50.8(34.3) -0.6 0鮫島克駿 54 ドウデュース 484
0000.09.25 中京 2歳未勝利 芝2000m(良) 11 8 10 004.30(3人) 02着 R2:00.1(34.4) -0.1 0鮫島克駿 54 サトノヘリオス 480
0000.11.06 阪神 2歳未勝利 芝2000m(良) 11 2 2 001.70(1人) 01着 R2:01.9(35.9) -0.4 0松山弘平 55 (シエロフェイス) 486
0000.12.11 阪神 エリカ賞 1勝 芝2000m(良) 11 6 6 010.00(5人) 10着 R2:00.8(36.4) -1.1 0松山弘平 55 サトノヘリオス 480
2022.01.05 中京 3歳1勝クラス 芝2000m(良) 10 6 6 011.00(5人) 10着 R2:06.9(39.8) -6.8 0松山弘平 56 グランディア 476
0000.03.27 中京 大寒桜賞 1勝 芝2200m(重) 8 2 2 010.90(4人) 03着 R2:15.6(37.9) -1.5 0福永祐一 56 ブラックブロッサム 478
0000.05.29 中京 白百合S L 芝2000m(良) 7 7 7 030.30(5人) 01着 R1:59.8(34.7) -0.2 0松若風馬 56 (ヴェローナシチー) 470
0000.07.03 福島 ラジオNIKKEI賞 GIII 芝1800m(良) 13 3 3 007.20(3人) 01着 R1:46.7(35.4) -0.2 0松若風馬 55 (ショウナンマグマ) 466
0000.09.04 新潟 新潟記念 GIII 芝2000m(良) 18 8 18 007.50(3人) 03着 R1:59.3(33.9) -0.4 0松若風馬 53 カラテ 472
0000.10.23 阪神 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 8 16 040.1(11人) 15着 03:06.2(40.1) -3.8 0松若風馬 57 アスクビクターモア 472
2023.01.05 中山 中山金杯 GIII 芝2000m(良) 17 3 5 004.60(2人) 03着 R2:00.2(35.9) -0.0 0松若風馬 56 ラーグルフ 480
0000.03.12 中京 金鯱賞 GII 芝2000m(良) 12 7 10 007.60(3人) 02着 R1:59.9(34.7) -0.1 0松若風馬 57 プログノーシス 480
0000.06.03 阪神 鳴尾記念 GIII 芝2000m(良) 15 3 4 004.70(3人) 02着 R1:59.2(35.7) -0.1 0松若風馬 57 ボッケリーニ 478
0000.07.09 福島 七夕賞 GIII 芝2000m(良) 16 6 11 005.70(3人) 14着 R2:01.1(35.7) -1.3 0松若風馬 58 セイウンハーデス 474
0000.10.08 東京 毎日王冠 GII 芝1800m(良) 12 8 11 054.00(8人) 12着 R1:47.0(35.6) -1.7 0松若風馬 57 エルトンバローズ 472
0000.12.02 阪神 チャレンジC GIII 芝2000m(良) 13 6 9 030.80(8人) 11着 R1:59.8(35.2) -1.0 0B.ムルザバエフ 57 ベラジオオペラ 486
2024.02.18 小倉 小倉大賞典 GIII 芝1800m(良) 15 4 8 017.70(9人) 05着 R1:45.8(36.6) -0.7 0幸英明 58 エピファニー 478
0000.07.07 福島 七夕賞 GIII 芝2000m(良) 15 8 14 034.7(11人) 13着 R1:59.5(36.8) -1.6 0石川裕紀人 58 レッドラディエンス 468
0000.09.22 中山 オールカマー GII 芝2200m(良) 15 6 10 190.8(14人) 15着 R2:15.1(37.2) -3.3 0佐々木大輔 57 レーベンスティール 464
0000.11.30 中山 ステイヤーズS GII 芝3600m(良) 14 6 10 105.8(13人) 12着 R3:48.1(36.1) -1.4 0北村宏司 57 シュヴァリエローズ 460
  • 競走成績は2024年11月30日現在

血統表

[編集]
フェーングロッテン血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ヘイロー系
[§ 2]

ブラックタイド
2001 黒鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ウインドインハーヘア
1991 鹿毛
Alzao Lyphard
Lady Rebecca
Burghclere Busted
Highclere

ピクシーホロウ
2010 鹿毛
キングヘイロー
1995 鹿毛
*ダンシングブレーヴ Lyphard
Navajo Princess
*グッバイヘイロー Halo
Pound Foolish
母の母
ラインレジーナ
2002 栗毛
サクラバクシンオー サクラユタカオー
サクラハゴロモ
*シンコウエンジェル *オジジアン
A Kiss for Luck
母系(F-No.) (FN:3-d) [§ 3]
5代内の近親交配 Halo 3×4、Lyphard 4×4、Sir Ivor 5×5 [§ 4]
出典
  1. ^ [16]
  2. ^ [17]
  3. ^ [16]
  4. ^ [16]

脚注

[編集]

注釈

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o フェーングロッテン”. www.jbis.or.jp. 2023年6月7日閲覧。
  2. ^ フェーングロッテン大逃げ決めた 松若騎手「ブリンカーが効いている感じ」/白百合S - 3歳馬特集 | 競馬 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年10月10日閲覧。
  3. ^ 【ラジオNIKKEI賞】フェーングロッテン「イチかバチか」最内突いて重賞初V - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年10月10日閲覧。
  4. ^ a b フェーングロッテン菊花賞15着は度外視、得意の中距離で巻き返す/中山金杯 - 競馬 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2024年1月22日閲覧。
  5. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2023年1月5日). “【中山金杯】フェーングロッテンは懸命に逃げるも3着止まり 松若「こういう競馬をしたかった」”. サンスポZBAT!. 2024年1月22日閲覧。
  6. ^ 【金鯱賞】マイペースに持ち込んだ2着フェーングロッテン 松若「ペースも思った通りだっただけに悔しいです」”. 東スポ競馬 (2023年3月12日). 2024年1月22日閲覧。
  7. ^ 【鳴尾記念】フェーングロッテンはまたも2着で重賞2勝目ならず 松若風馬騎手「今日は勝ちたかったのですが…」 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2024年1月22日閲覧。
  8. ^ 【七夕賞】フェーングロッテンは3番人気14着 松若風馬騎手「テンから進んでいかず気が乗らなかった」 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2024年1月22日閲覧。
  9. ^ a b 明神理浩. “フェーングロッテン大敗から巻き返す 宮本師「いい体になった」/毎日王冠 - 競馬 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2024年1月22日閲覧。
  10. ^ 【毎日王冠レース後コメント】エルトンバローズ西村淳也騎手ら | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2024年1月22日閲覧。
  11. ^ 【チャレンジC・生情報】フェーングロッテンは名手との〝化学反応〟に期待 阪神巧者アドマイヤビルゴも虎視眈々”. 東スポ競馬 (2023年12月1日). 2024年1月22日閲覧。
  12. ^ 【チャレンジCレース後コメント】ベラジオオペラ横山和生騎手ら | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2024年1月22日閲覧。
  13. ^ 22年ラジオNIKKEI賞覇者フェーングロッテンは小倉大賞典で復帰 昨年末に去勢手術(netkeiba.com)”. Yahoo!ニュース. 2024年1月22日閲覧。
  14. ^ フェーングロッテンの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年7月9日閲覧。
  15. ^ フェーングロッテン 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年7月9日閲覧。
  16. ^ a b c 血統情報:5代血統表|フェーングロッテン|JBISサーチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年7月5日閲覧。
  17. ^ フェーングロッテンの血統表|競走馬データ - netkeiba.com”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2022年7月5日閲覧。

外部リンク

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