ビューティフル・ヴィジョン
『ビューティフル・ヴィジョン』 | ||||
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ヴァン・モリソン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | カリフォルニア州サウサリート ザ・レコード・プラント[1] | |||
ジャンル | ソフト・ロック、ジャズ、ケルト音楽 | |||
レーベル |
ワーナー・ブラザース・レコード マーキュリー・レコード | |||
プロデュース | ヴァン・モリソン | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ヴァン・モリソン アルバム 年表 | ||||
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『ビューティフル・ヴィジョン』(Beautiful Vision)は、北アイルランドのミュージシャン、ヴァン・モリソンが1982年に発表した13作目のスタジオ・アルバム。
背景
[編集]モリソンがニューエイジに傾倒していた頃の作品の一つで、「彷徨」と「アーリアの霧」の歌詞はアリス・ベイリーの著書『グラマー-幻惑と錯覚の克服-』にインスパイアされている[1]。
本作でイリアン・パイプスを担当したショーン・フォルサムは、アメリカのカリフォルニア州出身の奏者で[8]、本作の録音の前には、第32回カンヌ国際映画祭でカメラ・ドールを受賞したアメリカ映画『ノーザン・ライツ』のサウンドトラックにも参加している[9]。「クリーニング・ウィンドウズ」と「アーリアの霧」は、マーク・ノップラーやロブ・ワッサーマンを迎えたセッションで録音された[1]。
反響・評価
[編集]ノルウェーのアルバム・チャートでは17週連続でトップ40入りし、1982年第12週のチャートで9位を記録して、同国における自身初のトップ10入りを果たした[2]。全英アルバムチャートでは14週トップ100入りし、最高31位を記録[5]。アメリカのBillboard 200では44位を記録し[7]、収録曲「心のスカンジナヴィア」はグラミー賞最優秀ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞にノミネートされた[10]。
Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「音響的には前作『コモン・ワン』をおおむね継承し、長く曲がりくねった歌詞、穏やかなテンポ、濃密なリリシズム、そして時代遅れの音作りによるヘヴィな作品」と評している[11]。また、ジョン・ミルワードは1982年3月4日付の『ローリング・ストーン』誌において5点満点中4点を付け、収録曲のうち4曲を「悪い曲」と批判しつつ「紛れもなく半分は優れている」「"Celtic Ray"、"Dweller on the Threshold"、"Cleaning Windows"、"Across the Bridge Where Angels Dwell"は、モリソンが神の庇護のもと、危ういほど教義的な題材に触れていることに気付かされる、説得力のある信仰の表明である」と評している[12]。
収録曲
[編集]全作曲:ヴァン・モリソン。作詞は3. 8. 9.がモリソンとヒュー・マーフィーの共作、10.はインストゥルメンタル、その他は作詞もモリソンによる。
- ケルティック・レイ - "Celtic Ray" – 4:11
- 北の女神 - "Northern Muse (Solid Ground)" – 4:05
- 彷徨 - "Dweller on the Threshold" – 4:49
- ビューティフル・ヴィジョン - "Beautiful Vision" – 4:08
- 永遠の教え - "She Gives Me Religion" – 4:33
- クリーニング・ウィンドウズ - "Cleaning Windows" – 4:43
- ヴァンローズ・ステアウェイ - "Vanlose Stairway" – 4:10
- アーリアの霧 - "Aryan Mist" – 4:00
- 天使の宿る橋を渡れば - "Across the Bridge Where Angels Dwell" – 4:31
- 心のスカンジナヴィア - "Scandinavia" – 6:42
参加ミュージシャン
[編集]- ヴァン・モリソン - ボーカル、ピアノ
- マーク・アイシャム - シンセサイザー、トランペット
- ジョン・アレア - ハモンドオルガン
- クリス・ミッチー - ギター
- クリス・ヘイズ - ギター
- マーク・ノップラー - ギター(on #6, #8)
- ハービー・アームストロング - アコースティック・ギター (on #10)
- デヴィッド・ヘイズ - ベース
- ロブ・ワッサーマン - ベース (on #6, #8)
- トム・ドンリンガー - ドラムス (on #1, #2, #3, #4, #5, #7, #9)
- ゲイリー・マラバー - ドラムス (on #6, #8)
- ピーター・ヴァン・フック - ドラムス (on #10)
- ミシェル・シーガン - パーカッション (on #6, #8)
- ピー・ウィー・エリス - サクソフォーン、フルート
- ショーン・フォルサム - イリアン・パイプス (on #1, #2)
- ビアンカ・ソートン - バッキング・ボーカル (on #6, #8)
- ポーリン・ロザーノ - バッキング・ボーカル (on #6, #8)
- アニー・ストッキング - バッキング・ボーカル (on #6, #8)
脚注・出典
[編集]- ^ a b c Van Morrison - Beautiful Vision (CD, Album) at Discogs
- ^ a b norwegiancharts.com - Van Morrison - Beautiful Vision
- ^ charts.org.nz - Van Morrison - Beautiful Vision
- ^ Van Morrison - Beautiful Vision - dutchcharts.nl
- ^ a b VAN MORRISON | full Official Chart History | Official Charts Company - 「Albums」をクリックすれば表示される
- ^ swedishcharts.com - Van Morrison - Beautiful Vision
- ^ a b Van Morrison | Awards | AllMusic
- ^ Williams, Scott (1995年). “Sean Folsom, bagpiper, performer, entertainer, educator”. 2016年1月23日閲覧。
- ^ Seeler, Oliver. “About the Artist – Sean Folsom Film, Album & Other Appearance Credits”. 2016年1月23日閲覧。
- ^ “Grammy Awards 1983”. Awards and Shows. 2016年1月23日閲覧。
- ^ Erlewine, Stephen Thomas. “Beautiful Vision - Van Morrison”. AllMusic. 2016年1月23日閲覧。
- ^ Milward, John (1982年3月4日). “Van Morrison Beautiful Vision Album Review”. Rolling Stone. 2016年1月23日閲覧。