ハリー・ベケット
ハリー・ベケット Harry Beckett | |
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ハリー・ベケット(2007年) | |
基本情報 | |
出生名 | Harold Winston Beckett |
生誕 | 1935年5月30日 |
出身地 | バルバドス セント・マイケル |
死没 | 2010年7月22日(75歳没) |
ジャンル | ジャズ |
職業 | ミュージシャン |
担当楽器 | トランペット、フリューゲルホルン |
活動期間 | 1961年 - 2010年 |
ハリー・ベケット(Harry Beckett、1935年5月30日[1] - 2010年7月22日)は、バルバドス出身であるイギリスのトランペット奏者にしてフリューゲルホルン奏者。
略歴
[編集]バルバドスのセント・マイケル、ブリッジタウンで生まれたハリー・ベケットは、救世軍バンドで音楽を演奏することを学んだ[2]。1954年からイギリスに居住し、国際的な評判を得ることとなった。映画『All Night Long』では、チャールズ・ミンガスと共演している[3][4]。1960年代には、ベーシストであり作曲家であるグラハム・コリアーのバンドに所属して働き、録音し[3]、16年間にわたってつながりを維持した[5]。1970年以降、ベケットは自身のグループを率いて、フィリップス、RCA、オガン・レコードなどのレーベルでレコーディングを行った。
ベケットは、イアン・カーのニュークリアス、ブラザーフッド・オブ・ブレス、デディケーション・オーケストラ、ロンドン・ジャズ・コンポーザーズ・オーケストラ、ロンドン・インプロバイザーズ・オーケストラ、ジョン・サーマンのオクテット、ジャンゴ・ベイツ、ロニー・スコットのクインテット、キャシー・ストバート、チャーリー・ワッツ、スタン・トレイシーのビッグバンドとオクテット、エルトン・ディーンのナインセンス[6]など、イギリスのフリー・ジャズ/即興音楽シーンの重要なグループにおいて欠かせない人物であった。また、キーフ・ハートリー、ジャー・ウォブル、デヴィッド・シルヴィアンとレコーディングし、デヴィッド・マレイとも共演した。彼はジョニー・ダイアニ、クリス・マクレガー、キース・ティペット、ジョン・チカイ、ヨアヒム・キューン、ドゥドゥ・プクワナのジラ、ジョルジュ・グルンツのバンド、ベルギーのクインテットであるロング・オブジェクト、ピエール・ドゥルジュの「ニュー・ジャングル・バンド」、フィル・マンザネラ、ジュリー・ティペッツらをフィーチャーしたアニー・ホワイトヘッド主導のロバート・ワイアット・プロジェクト「スープソングス」など、ジャズやロックの著名人と一緒に各国でツアーを行った。
ベケットのダブ指向のアルバム『ザ・モダン・サウンド・オブ・ハリー・ベケット』は、イギリスの有名な音楽プロデューサー、エイドリアン・シャーウッドによってプロデュースされ、2008年後半にOn-Uサウンドからリリースされた。
1972年に、ベケットは「イギリスのトップ・トランペット奏者」として『メロディ・メイカー』誌のジャズ投票で優勝している。1997年から2000年までオーチェスター・ナショナル・デ・ジャズのメンバーを務めた[3]。
ベケットは脳卒中を患い、2010年7月22日に死亡した[7]。
ディスコグラフィ
[編集]アルバム
[編集]リーダー・アルバム
- Flare Up (1970年、Philips)
- Harry Beckett's Warm Smiles (1971年、RCA Victor)
- Joy Unlimited (1975年、Cadillac Records)
- Pictures Of You (1985年、Paladin Records)
- Harry Beckett Featuring Clifford Jarvis - Bremen Concert (1988年、West Wind)
- Grandmothers Teaching (1988年、ITM Records) ※with ジョニー・ダイアニ、クリス・マクレガー、マリリン・マズール
- Live Vol.2 (1989年、West Wind) ※with コートニー・パイン
- Echoez Of... (1990年、Olufsen Records) ※with ピエール・ドゥルジュ
- Passion and Possession (1991年、ITM Records)
- Les Jardins Du Casino (1993年、West Wind)
- Images Of Clarity (1993年、Evidence) ※with Didier Levallet、Tony Marsh
- Tribute To Charles Mingus (1999年、West Wind)
- Holywell Session: Live In Oxford (2007年、Slam Productions) ※with George Haslam、Richard Leigh Harris、Stefano Pastor、Steve Kershaw
- 『ザ・モダン・サウンド・オブ・ハリー・ベケット』 - The Modern Sound Of Harry Beckett (2008年、On-U Sound)
- Warm Smiles & Themes For Fega (2008年、Vocalion) ※コンピレーション
- Maxine (2011年、ITM Archives)
- Still Happy (2016年、My Only Desire Records)
脚注
[編集]- ^ According to his wife, Beckett was 86 (sic) when he died, see the obituary by Steve Voce, The Independent, 24 August 2010, where his date of birth is given as 30 May 1923.
- ^ Voce, Steve (24 August 2010), "Harry Beckett: Highly respected trumpeter who worked with Mingus, Scott, Dankworth and Tracey", The Independent.
- ^ a b c Fordham, John (26 July 2010). “Jazz trumpeter and composer, his genial, unmistakable sound became legendary”. The Guardian 12 June 2011閲覧。
- ^ "All Night Long (1962)", Library of Congress.
- ^ Phillips, Matt (10 July 2015), "Harry Beckett 1935–2010", Sounds of Surprise.
- ^ Fordham, John (9 June 2011). “Elton Dean's Ninesense: Ninesense Suite/Natal – review”. The Guardian 12 June 2011閲覧。
- ^ “Jazz breaking news: Trumpeter Harry Beckett Dies”. Jazzwise magazine. (23 July 2010). オリジナルの26 July 2010時点におけるアーカイブ。 23 July 2010閲覧。