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ネプツニウムの同位体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ネプツニウム237から転送)

ネプツニウム(Np)は安定同位体を持たない。そのため標準原子量を定めることはできない。

19種の放射性同位体が特徴づけされており、もっとも安定な同位体は半減期214万年の237Npであり、次いで半減期15.4万年の236Np、そして半減期396.1日の235Npと続く。その他の同位体は半減期が4.5日以下であり、そのほとんどが50分以下である。また、4種の核異性体があり、もっとも安定なのは236mNp (t½ 22.5 時間)である。

ネプツニウムの同位体質量の範囲は225.0339 u (225Np) から 244.068 u (244Np)まで。

ネプツニウム237

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ネプツニウム237は、ウラン238への高速中性子照射によって生成するウラン237がベータ崩壊して生成する[1]。なお、ネプツニウム237は、核兵器の爆発によって生成する[2]ことから、核実験の放射性降下物としても知られている[3]

一覧

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同位体核種 Z(p) N(n) 同位体質量 (u) 半減期 核スピン数 天然存在比 天然存在比
(範囲)
励起エネルギー
225Np 93 132 225.03391(8) 3# ms [>2 µs] 9/2-#
226Np 93 133 226.03515(10)# 35(10) ms
227Np 93 134 227.03496(8) 510(60) ms 5/2-#
228Np 93 135 228.03618(21)# 61.4(14) s
229Np 93 136 229.03626(9) 4.0(2) min 5/2+#
230Np 93 137 230.03783(6) 4.6(3) min
231Np 93 138 231.03825(5) 48.8(2) min (5/2)(+#)
232Np 93 139 232.04011(11)# 14.7(3) min (4+)
233Np 93 140 233.04074(5) 36.2(1) min (5/2+)
234Np 93 141 234.042895(9) 4.4(1) d (0+)
235Np 93 142 235.0440633(21) 396.1(12) d 5/2+
236Np 93 143 236.04657(5) 154(6)E+3 a (6-)
236mNp 60(50) keV 22.5(4) h 1
237Np 93 144 237.0481734(20) 2.144(7)E+6 a 5/2+
238Np 93 145 238.0509464(20) 2.117(2) d 2+
238mNp 2300(200)# keV 112(39) ns
239Np 93 146 239.0529390(22) 2.356(3) d 5/2+
240Np 93 147 240.056162(16) 61.9(2) min (5+)
240mNp 20(15) keV 7.22(2) min 1(+)
241Np 93 148 241.05825(8) 13.9(2) min (5/2+)
242Np 93 149 242.06164(21) 2.2(2) min (1+)
242mNp 0(50)# keV 5.5(1) min 6+#
243Np 93 150 243.06428(3)# 1.85(15) min (5/2-)
244Np 93 151 244.06785(32)# 2.29(16) min (7-)
  • #でマークされた値は、全てが純粋に実験値から算出されたものではなく、一部体系的な傾向から導き出された推定値を含んでいる。明確なデータが得られていない核スピンに関しては、かっこ書きで表記している。
  • 数値の最後にかっこ書きで表記しているのは、その値の誤差を示している。誤差の値は、同位体の構成と標準の原子質量に関しては、IUPACが公表する誤差で表記しており、それ以外の値は、標準偏差を表記している。

脚注

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  1. ^ ネプツニウム-237(237Np)”. 原子力資料情報室. 2018年3月2日閲覧。
  2. ^ ネプツニウム-237(237Np)”. 原子力資料情報室. 2018年3月2日閲覧。
  3. ^ Neptunium-237 production from atmospheric nuclear testing”. IAEA. 2018年3月2日閲覧。

参考文献

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