ニュートン線
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幾何学において、ニュートン線(ニュートンせん)とは、四角形の対角線の中点を結んだ直線のことである[1][2][3]。
性質
[編集]対向する辺の中点を結んだ2直線の交点は、ニュートン線上にある[4][5][6][3]。
四角形が円に外接するならば、その内心は、ニュートン線上にある[7]。
一般化
[編集]ダオ・タイン・オアイ(Dao Thanh Oai)らは次の一般化を示した[8]。
三角形ABCと点P、直線Lを用意する。Pのチェバ三角形をA0B0C0、LとABCの各辺との交点をA1, B1, C1として、AA1とB0C0の交点、BB1とC0A0の交点、CC1とA0B0の交点は共線である。
Pを△ABCの重心とすればABCの辺とLからなる四角形のニュートン線を得る。
ニュートン・ガウス線
[編集]→詳細は「ニュートン・ガウス線」を参照
完全四辺形の3つの対角線の中点は同一直線上にある(ニュートンの定理、ガウスの定理[9])。この線をニュートン・ガウス線(Newton–Gauss line)または単にニュートン線という[10]。
出典
[編集]- ^ 森本清吾『近世幾何学』積善館、1929年、42頁。doi:10.11501/1171033。
- ^ 宮本藤吉『英和数学新字典』開新堂、1902年、239頁。doi:10.11501/826188。
- ^ a b Alsina, Claudi; Nelsen, Roger B. (2010). Charming Proofs: A Journey Into Elegant Mathematics. Mathematics Association of America. pp. 108–109. ISBN 9780883853481
- ^ 根津千治『むつかしい幾何学問題の解義 下巻』先進堂、1928年、218頁。doi:10.11501/1036275。
- ^ ジョン・ケージー 著、山下安太郎, 高橋三蔵 訳『幾何学続編』有朋堂、1909年。doi:10.11501/828521。
- ^ 山崎栄作『最新高等平面幾何学通論』内田老鶴圃、1930年、103頁。doi:10.11501/1223370。
- ^ Djukić, Dušan; Janković, Vladimir; Matić, Ivan; Petrović, Nikola (2006). The IMO Compendium: A Collection of Problems Suggested for The International Mathematical Olympiads: 1959-2004. Problem Books in Mathematics. Springer. p. 15. doi:10.1007/0-387-33430-0. ISBN 0-387-24299-6
- ^ Dao Thanh Oai; Mai Doai, Cao; Trung, Quang; Xuong, Kien; Binh, Thai (2016). “Generalizations of some famous classical Euclidean geometry theorems”. IJCDM (3) .
- ^ Eugène Rouché,Charles de Comberousse 著、小倉金之助 訳『初等幾何学 第1巻 平面之部,Traité de géométrie. 7. éd』山海堂書店、1913年、258頁。doi:10.11501/930885 。
- ^ 窪田忠彦『幾何学の基礎 第3版 (岩波全書 ; 第104)』岩波書店、1946年、102頁。doi:10.11501/1211294。
参考文献
[編集]- Claudi Alsina; Roger B. Nelsen (2010). Charming Proofs: A Journey Into Elegant Mathematics. MAA. pp. 116-117
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 『ニュートンの定理とその証明』 - 高校数学の美しい物語
- Weisstein, Eric W. "Léon Anne's Theorem". mathworld.wolfram.com (英語).
- “Bimedians in a Quadrilateral What is this about? A Mathematical Droodle”. Alexander Bogomolny. 2024年8月9日閲覧。