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トゥルーマン・ショー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トゥルーマンショーから転送)
トゥルーマン・ショー
The Truman Show
監督 ピーター・ウィアー
脚本 アンドリュー・ニコル
製作 スコット・ルーディン
アンドリュー・ニコル
エドワード・S・フェルドマン英語版
アダム・シュローダー英語版
製作総指揮 リン・プレシェット
出演者 ジム・キャリー
ローラ・リニー
ノア・エメリッヒ
ナターシャ・マケルホーン
ホランド・テイラー
エド・ハリス
音楽 ブルクハルト・ダルウィッツ英語版
フィリップ・グラス
撮影 ピーター・ビジウ
編集 ウィリアム・M・アンダーソン英語版
リー・スミス
製作会社 スコット・ルーディン・プロダクションズ
配給 アメリカ合衆国の旗 パラマウント映画
日本の旗 UIP
公開 アメリカ合衆国の旗 1998年6月5日
日本の旗 1998年11月14日
上映時間 103分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $60,000,000
興行収入 $264,118,201[1] 世界の旗
配給収入 日本の旗 日本10.0億円
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トゥルーマン・ショー』(The Truman Show)は、1998年アメリカ映画。6月1日にロサンゼルスでワールドプレミアを開催し、6月5日に北米で公開された。

あらすじ

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離島・シーヘブンで保険会社に勤める青年トゥルーマン・バーバンク(ジム・キャリー)は、生まれてから1度も島から出たことがない。それは子供の頃、ヨットで海へ出ていた時、一緒に乗っていた父の警告を無視して船を進め、父を亡くしたことで水恐怖症を患ってしまったことが原因だった。

ある日、彼がいつものように出勤しようとすると、空から突然ライトが降ってくる。それには「シリウスおおいぬ座)」と書かれていたが、直後のラジオで「航空機からライトが脱落した」と報道される。その後、いつものように新聞を買ったトゥルーマンは、雑踏の中で1人のホームレスの老人を見かけるが、それは死んだはずの父だった。しかしその直後、老人は瞬く間に何者かに連れ去られてしまう。トゥルーマンはそのことを母に伝えるが、見間違いだと言って取り合ってもらえない。これをきっかけにトゥルーマンは、周囲の様子を不審に感じ始める。

実はトゥルーマンは生まれた時から人生の全てを24時間撮影されており、そのままリアリティ番組『トゥルーマン・ショー』として世界220か国で放送され続けていた。彼の住む“世界”は巨大なドーム状のセットで、太陽や月、星々も照明装置に過ぎず、雨や雷鳴などの気象も人為的な演出である。そして何より、トゥルーマン以外の人物は全て俳優であった。加えて、この番組ではCMは入らず、番組中で商品の宣伝(プロダクトプレイスメント)が行われており、親友マーロン(ノア・エメリッヒ)や妻メリル(ローラ・リニー)も日常の中でさりげなく宣伝を行っていた。

妻との乾いた生活の一方で、トゥルーマンは学生時代に出会ったローレンという女性のことが忘れられないでいた。かつて、トゥルーマンがデートに誘うと、彼女は虚構の世界に生きる彼を不憫に思って砂浜に連れ出し、ローレンとは役名で本名はシルヴィアであること、“世界”の全ては偽りであることを伝えようとした。しかしそこに彼女の父を名乗る男が現れ、彼女を連れ去った。それ以後、トゥルーマンが彼女と会うことはなかったが、彼女の言い残した言葉通り、いつか島を出て彼女を探すことを夢見ていた。

そんな中で番組側のミスが重なり、周囲の異常さを確信したトゥルーマンは真実を知ろうと行動し、すぐさま島から出ようとする。しかし、彼にとって不可解な理由やトラブルにより、どうしても島から出られない。落ち込むトゥルーマンをメリルは気遣うが、タイミング悪く不自然な宣伝をしたことで彼に詰め寄られる。そこに訪ねてきたマーロンがトゥルーマンを連れ出し、指示された通りの台詞で彼を慰めると、実は生きていたという父と再会させられる。感動の再会に世界中の視聴者は涙し、父と抱き合うトゥルーマンの姿に番組スタッフも安堵する。

翌日、いつもと変わらぬ様子を見せるトゥルーマンだったが、夜は地下室で寝るようになっていた。その違和感に気付いた番組プロデューサーのクリストフがマーロンを向かわせると、地下室にトゥルーマンの姿はなく、放送は一時中断される。やがて見つかったトゥルーマンは、ヨットに乗って島から出ていた。クリストフは嵐を発生させて引き返すように仕向けるが、トゥルーマンは諦めずヨットに体を縛り付けて抵抗する。彼の覚悟を知ったクリストフが嵐を止めさせると、やがてヨットは書割の空に激突する。トゥルーマンはついに“世界”の端へとたどり着き、出口の扉を開ける。

キャスト

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役名 俳優 日本語吹替
ソフト版 フジテレビ制作版
トゥルーマン・バーバンク ジム・キャリー 堀内賢雄 宮本充
クリストフ エド・ハリス 納谷六朗 堀勝之祐
メリル・バーバンク / ハンナ・ジル ローラ・リニー 佐々木優子 高島雅羅
マーロン / ルイス・コルトラン ノア・エメリッヒ 中田和宏 山野井仁
ローレン・ガーランド / シルビア ナターシャ・マケルホーン 渡辺美佐 五十嵐麗
アンジェラ・バーバンク ホランド・テイラー 定岡小百合
カーク・バーバンク ブライアン・ディレイト 稲葉実 田中正彦
過去のトゥルーマン ブレア・スレイター
ローレンス ピーター・クラウス 古田信幸
ヴィヴィアン ハイジ・シャンツ
ロン ロン・テイラー
ドン ドン・テイラー
ディレクター ポール・ジアマッティ 大川透 桐本琢也
ディレクター アダム・トメイ
マイク・マイケルソン ハリー・シェアラー 田原アルノ
クロエ ウナ・デーモン 榎本智恵子
ネットワーク・エグゼクティヴ フィリップ・ベイカー・ホール 長島雄一
ネットワーク・エグゼクティヴ ジョン・プレシェット
キーボード・アーティスト フィリップ・グラス
バーのウェイトレス オーラン・ジョーンズ
日本人視聴者 ユウジ・オクモト 青山穣
その他声の出演 宝亀克寿
中博史
水野龍司
星野充昭
伊藤栄次
喜田あゆ美
鈴木紀子
川中子雅人
岩本裕美子
藤本譲
野島昭生
鳥海勝美
木藤聡子
小林由美子
斎藤志郎
樫井笙人
宗矢樹頼
森うたう
菊池いづみ
宝亀克寿
藤原美央子
荒井静香
乃村健次
岩崎ひろし
菅原正志
日本語版製作スタッフ
演出 伊達康将 鍛治谷功
翻訳 桜井裕子 木村純子
調整
効果
栗林秀年
制作協力 高柴隆一
(HEATHER)
制作 東北新社 ムービーテレビジョン
初回放送 2006年8月10日
テレビ東京
午後のロードショー
13:30-15:30[2]

受賞

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  • ゴールデングローブ賞(第56回 1998年度)
    • 男優賞(ジム・キャリー)
    • 助演男優賞(エド・ハリス)
    • 音楽賞(フィリップ・グラス、ブルクハルト・ダルウィッツ)
  • サターン賞(1999年)
    • 最優秀ファンタジー映画作品賞
    • 脚本賞(アンドリュー・ニコル)

備考

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当初は脚本を書いたアンドリュー・ニコルが監督する予定であった。しかし、1200万ドルという巨額のギャラのジム・キャリーが主演することになったため、当時まだ『ガタカ』1作しか監督経験がなかったニコルは外され、ピーター・ウィアーが監督として雇われた。

プロットは1959年のフィリップ・K・ディックの小説『時は乱れて』(Time Out of Joint)からいくつもアイデアを拝借しているという。またこの作品から、精神医学では、非公式であるが、トゥルーマン・ショー妄想という概念が生まれた。

2022年5月にフランスで開催された第75回カンヌ国際映画祭では劇中でトゥルーマンが世界(撮影スタジオ)の端にある階段を上っていく象徴的な場面が同映画祭のポスターとして採用された[3]

日本での地上波放送について

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当初は2003年3月8日フジテレビ系列の『ゴールデンシアター』で地上波初放送となるはずだった。ところが、放送数日前にドキュメンタリー番組に急遽差し替えとなり、以後も放送されることはなかった。通常、映画番組で急遽放送を休止した場合は、後日振り替え放送を行うのが一般的であるが、本作はそれすらなかった。

その後、フジテレビは放映権を手放したのか、地上波初放送が実現したのは3年後の2006年8月10日テレビ東京の『午後のロードショー』でのことだった[4]

参考文献

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  1. ^ The Truman Show (1998)” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2010年8月11日閲覧。
  2. ^ 2003年3月8日にフジテレビ『ゴールデンシアター』で放送される予定だったがお蔵入りとなり(後述)テレビ東京が初回放送となった。
  3. ^ The Official Poster of the 75th Festival de Cannes”. Festival de Cannes (2022年4月19日). 2023年7月18日閲覧。
  4. ^ 音源はフジテレビ制作版を使用。

関連項目

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類似した題材の映画

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外部リンク

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