ディパーチャー (ジャーニーのアルバム)
『ディパーチャー』 | ||||
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ジャーニー の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | ロック、ハードロック | |||
時間 | ||||
レーベル | コロムビア・レコード | |||
プロデュース | ジェフ・ワークマン、ケヴィン・エルソン | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ジャーニー アルバム 年表 | ||||
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ミュージックビデオ | ||||
「Any Way You Want It (Official Video - 1980)」 - YouTube |
『ディパーチャー』(Departure)は、アメリカのロック・バンド、ジャーニーが1980年に発表した6作目のスタジオ・アルバム。
背景
[編集]バンド側は前2作を手掛けたロイ・トーマス・ベイカーの音作りに不満を持ち、ケヴィン・エルソンを共同プロデューサーの一人として起用した[3]。エルソンは以後、『フロンティアーズ』(1983年)に至るまでバンドと共同作業を続け、更に再結成後のアルバム『ジェネレーションズ』(2005年)も手掛ける[4]。本作は、バンドがジャム重視の実験的なサウンドからアリーナ・ロック的な方向性へ移行した作品として位置づけられており[3]、スティーヴ・ペリーはアルバム・タイトルについて「ちょっとした音楽的変化が進んでいたから、このアルバム名にした。僕達は自分達のルーツを幾らか残しつつ、幾らか脱却(Departure)したんだよ」と語っている[3]。
本作のレコーディングでは19曲の新曲が用意されたが、完成したアルバムでは絞り込まれた[5]。「いつの日か…」ではスティーヴ・ペリーとグレッグ・ローリー、「感じてほしい…」ではペリーとニール・ショーンがリード・ボーカルを分担している[6]。
反響・評価
[編集]アメリカのBillboard 200では自身初のトップ10入りを果たし、最高8位を記録[1]。1980年7月にはRIAAによってプラチナ・ディスクに認定され、1994年10月にはトリプル・プラチナの認定を受けている[7]。
本作からは「お気に召すまま」(23位[1])、「ウォーク・ライク・ア・レディ」(全米32位[1])、「グッドモーニング・ガール/僕のそばに…」(全米55位[1])がシングル・ヒットした。
ジョン・フランクはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「バンドの前2作に基づきながらも、アレンジに関してはエッジが加味された」と評している[5]。また、John Swensonは『ローリング・ストーン』誌のレビューにおいて、ジャーニーが過去2作で抱えてきた問題の解決された作品と位置付け「このグループが過去に生み出した良い瞬間は、ニール・ショーンとエインズレー・ダンバーが長尺のジャムに興じた時だったが、現在のジャーニーはバンドとして最良の形で機能している。そして、彼らがこれほどハードにロックしていたことはなかった」と評している[8]。
収録曲
[編集]- お気に召すまま - "Any Way You Want It" - 3:21
- ウォーク・ライク・ア・レディ - "Walks Like a Lady" (Steve Perry) - 3:16
- いつの日か… - "Someday Soon" (S. Perry, Neal Schon, Gregg Rolie) - 3:32
- 感じてほしい… - "People and Places" (S. Perry, N. Schon, Ross Valory) - 5:04
- 至上の愛 - "Precious Time" - 4:50
- 消えたあの娘 - "Where Were You" - 3:00
- 泣きぬれて - "I'm Cryin'" (S. Perry, G. Rolie) - 3:42
- バイバイ・スージー - "Line of Fire" - 3:05
- ディパーチャー - "Departure" (N. Schon) - 0:39
- グッドモーニング・ガール - "Good Morning Girl" - 1:44
- 僕のそばに… - "Stay Awhile" - 2:48
- ホームメイド・ラヴ - "Homemade Love" (S. Perry, N. Schon, Steve Smith) - 2:54
参加ミュージシャン
[編集]- スティーヴ・ペリー - ボーカル
- ニール・ショーン - ギター、ボーカル、バッキング・ボーカル
- グレッグ・ローリー - キーボード、ハーモニカ、ボーカル、バッキング・ボーカル
- ロス・ヴァロリー - ベース、ベース・ペダル、バッキング・ボーカル
- スティーヴ・スミス - ドラムス、パーカッション
脚注
[編集]- ^ a b c d e Journey | Awards | AllMusic
- ^ 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』(オリジナルコンフィデンス/1990年/ISBN 4-87131-025-6)p.164
- ^ a b c Giles, Jeff (2015年3月23日). “35 Years Ago: Journey Soar to New Heights on 'Departure'”. ultimateclassicrock.com. Diffuser Network. 2015年7月26日閲覧。
- ^ Kevin Elson | Credits | AllMusic
- ^ a b Franck, John. “Departure - Journey”. AllMusic. 2015年7月26日閲覧。
- ^ CD英文ブックレット内トラック・リスト
- ^ RIAA公式サイト内SEARCHABLE DATABASE - "DEPARTURE"と入力して検索すれば表示される
- ^ Swenson, John (1980年6月12日). “Journey Departure Album Review”. Rolling Stone. 2015年7月26日閲覧。