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ツール・ド・フランス1979

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第66回 ツール・ド・フランス 1979
全行程 24区間、 3720 km
総合優勝 ベルナール・イノー 103時間06分50秒
2位 ヨープ・ズートメルク +03分37秒
3位 ジョアキン・アゴスティーニョ +26分53秒
4位 ハニー・クイパー +28分02秒
5位 ジャンルネ・ベルノードー +32分43秒
ポイント賞 ベルナール・イノー 253ポイント
2位 ディートリヒ・テュラウ 157ポイント
3位 ヨープ・ズートメルク 109ポイント
山岳賞 ジョヴァンニ・バッタリン 239ポイント
2位 ベルナール・イノー 196ポイント
3位 マリアーノ・マルチネス 158ポイント

ツール・ド・フランス1979は、ツール・ド・フランスとしては66回目の大会。1979年6月27日から7月22日まで、全24ステージで行われた。

みどころ

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この年はツール連覇に照準を合わせてきた感のあるベルナール・イノー。対するはブエルタ・ア・エスパーニャを制し、悲願のツール制覇に挑むヨープ・ズートメルクジョアキン・アゴスティーニョハニー・クイパーといった、エディ・メルクス全盛時代を知るベテラン勢がどう挑むのか注目された。

また、2年前の大会においてリタイア選手が続出したラルプ・デュエズのゴールが、今大会は何と2回も設定された。

今大会の概要

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今大会は早くも第1ステージからピレネーステージ。第2ステージのピレネー超え個人タイムトライアルで、イノーがズートメルクやアゴステーニョらを制し、早くもマイヨを奪取。さらにイノーは続く第3ステージも制した。

第8ステージのチームタイムトライアルを終えて、イノーはズートメルクに1分18秒の差をつけた。着々とツール連覇のお膳立てを作りつつあったイノーだが、続く第9ステージは平坦コースながらも、「北の地獄」としてパリ〜ルーベでよく知られているルーベがゴール。このステージでズートメルクはスプリンターの力を利用しながらイノーを粉砕し、イノーにこの区間だけで3分45秒の差をつけた。総合でもイノーに2分5秒差をつけ、マイヨを奪取。

第11ステージの個人タイムトライアルはイノーが制するも、ズートメルクはイノーに対して36秒遅れただけだった。ズートメルクがマイヨ・ジョーヌを着たまま、いよいよ今大会の正念場となるアルプスステージを迎える。

第14ステージを終えて、マイヨのズートメルクに対し、イノーは49秒差。3位のクイパーが既に7分48秒もの差をつけられていることから、この時点で昨年に引き続き、イノーとズートメルクのマッチレースの様相を呈してきた。

第15ステージの個人タイムトライアル。途中に標高1833mのアボリアス峠があるという山岳のタイムトライアルだったが、イノーはズートメルクに対して2分37秒の差をつけ完勝。マイヨをここで奪回した。

さらにイノーは第16ステージでもズートメルクに1分3秒の差をつける。そして第17・18ステージは今大会一番の正念場、ラルプ・デュエズ。

第17ステージはアゴスティーニョが制したが、イノーはしっかりとズートメルクをマークして双方同タイムゴール。そしてラルプ・デュエズがスタート&ゴールとなる第18ステージはズートメルクが制したものの、イノーは47秒差の区間3位と踏ん張り、まだイノーが1分58秒の差をズートメルクにつけていた。

ラルプ・デュエズの2ステージでズートメルクにほとんど差を縮めさせなかったことがイノーにとって自信に繋がったのか、第21ステージの個人タイムトライアルにおいて、イノーはズートメルクに1分9秒の差をつけ区間優勝。ズートメルクに総合でも3分7秒の差をつけ、残る3ステージは平坦区間であったことから、イノーの連覇はここで確実なものになった。

総合優勝を確実なものにしたイノーだが、ルーベの区間でズートメルクの奇襲を受けているだけに、平坦である23・24ステージも手抜かりがなかった。いずれも勝利。この連勝はまさしく、メルクスの再来を思わせるものとなった。

ところで、ズートメルクは本来、イノーに対して3分7秒差の2位だったはずだが、総合成績では13分7秒差となっている。これは一昨年に引き続き、ドーピングにひっかかったため、ペナルティとして完走後に10分のペナルティが与えられたことによる。したがって最終ステージで2位に入ったズートメルクの区間順位は剥奪されている。

総合成績

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順位 選手名 国籍 チーム 時間
1 ベルナール・イノー フランスの旗 フランス ジタン・カンパーニョロ 103時間06分50秒
2 ヨープ・ズートメルク オランダの旗 オランダ 13分07秒
3 ジョアキン・アゴスティーニョ ポルトガルの旗 ポルトガル 26分53秒
4 ハニー・クイパー オランダの旗 オランダ 28分02秒
5 ジャンルネ・ベルノードー フランスの旗 フランス 32分43秒
6 ジョバンニ・バッタリン イタリアの旗 イタリア 38分12秒
7 ヨ・マース オランダの旗 オランダ 38分38秒
8 ポール・ウェレンス ベルギーの旗 ベルギー 39分06秒
9 クロード・クリケリオン ベルギーの旗 ベルギー 40分38秒
10 ディートリヒ・テュラウ ドイツの旗 ドイツ 44分35秒

マイヨ・ジョーヌ保持者

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選手名 国籍 首位区間
ヘリー・クネットマン オランダの旗 オランダ プロローグ、第7
ジャンルネ・ベルノードー フランスの旗 フランス 第1
ベルナール・イノー フランスの旗 フランス 第2-第6、第8、第15-最終
ヨープ・ズートメルク オランダの旗 オランダ 第9-第14

外部リンク

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