ツァスタバ M21
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ツァスタバ M21 | |
---|---|
種類 | 軍用小銃 |
製造国 | セルビア |
設計・製造 | ツァスタバ・アームズ |
仕様 | |
種別 | アサルトライフル |
口径 | 5.56mm |
銃身長 |
460mm(M21) 375mm(M21S) 290mm(M21A) |
ライフリング |
6条右回り 177.8mm/回転 |
使用弾薬 | 5.56x45mm NATO弾 |
装弾数 | 30発 |
作動方式 |
長ガス・ピストン式 回転ボルト閉鎖 セミ/フルオート切替射撃 |
全長 |
1,000 / 750mm(M21) 915 / 666mm(M21S) 815mm / 570mm(M21A) |
重量 |
3.85kg(M21) 3.82kg(M21S) 3.5kg(M21A) |
発射速度 |
560~680発/分(M21、M21S) 600発/分(M21A) |
銃口初速 |
890m/秒(M21、M21S) 800m/秒(M21A) |
有効射程 |
500m(M21、M21S) 200m(M21A) |
歴史 | |
製造期間 | 2004年~現在 |
配備先 | 採用国参照 |
バリエーション | M21、M21S、M21A |
ツァスタバ M21(セルビア語: Застава M21)とは、2004年にセルビアのツァスタバ・アームズがツァスタバ M70(ユーゴスラビア製カラシニコフ小銃)をベースに設計した新世代のアサルトライフルである。日本ではツァスタバと呼ばれるが、セルビア語上の正しい発音はザスタヴァに近い。
概要
[編集]ツァスタバ・アームズでは、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国時代から独自の改良を加えたAK系ライフルの派生形を多数開発生産していたが、基本的な形状や構造はAK-47と全く同じであった。
そこで、AKの基本構造を受け継ぎつつもより旧西側陣営の設計思想を取り入れた新型アサルトライフルとして開発されたのが、ツァスタバ M21(以後M21と呼称)である。
特徴
[編集]- 使用弾薬を従来の7.62x39mm弾から5.56x45mm NATO弾へ変更することで、反動を低減。
- 銃身内側をクロムでメッキすることで、耐久性を向上。
- ガスバイパス部分のガス遮断器兼用ライフルグレネード照準器を廃止。その代わりにガスポート下部の着剣ラグにGP-25グレネードランチャーを装着可能。
- 銃口部分にフラッシュハイダーを追加して発砲炎を抑える。
- 照星と照門を全体的に後方に移し、レシーバー上部のカバーはヒンジでより強固に固定。
- ハンドガードを、従来の木製ないし金属製からポリマー製に切り替える。
- レシーバー上部やハンドガード部分にはピカティニー・レールを装着可能。
- 銃床も従来の木製固定式もしくは金属製下部折り畳み式の二者択一から、ポリマー製の右側面折り畳み式に統一。
- 本体左側のグリップ近くに、グリップを握ったまま右手親指で操作可能なセレクターを追加[1]。
以上の新機軸が取り入れられた結果、M21はイスラエル製のガリルやポーランド製のwz. 96 ベリルに類似した特徴を備えている。
派生型
[編集]- M21
- 標準型。
- M21S
- 銃身を短く切り詰めた、騎兵銃(カービン)型。GP-25の装着は可能。
- M21A
- 上記のM21Sよりもさらに銃身を短く切り詰めた短機関銃型。ガスポート下部の着剣ラグが廃止されているため、GP-25の装着は不可能。
採用国
[編集]- セルビア - 制式小銃として25,000丁以上が導入されている。[2]
- アルメニア [3]
- アゼルバイジャン [4]
- イラク[5][6]
- カメルーン [7][8][9]
- 北マケドニア [2][10]
- スルプスカ共和国 [11]
- パキスタン - 試験的に導入。[12]
- ペルー[13]
- ボスニア・ヘルツェゴビナ
- ヨルダン[5]
- レバノン[5]
脚注
[編集]- ^ 銃床を右側面に折り畳むとAK系特有のレシーバー右側面のセレクターを覆い、操作を阻害する。
- ^ a b “M21 deo naoružanja Vojske Srbije” (Serbian). B92 (10 February 2008). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “Oružari ipak izvoze u Jermeniju” (Serbian). B92 (29 December 2006). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “Zastava Arms Signs $30 Million Tech Transfer Deal with Azerbaijan”. Balkan Monitor – A Defence & Security Daily. 25 October 2014閲覧。
- ^ a b c Republic of Serbia: Ministry of Economy and of Regional Development. Annual Report on the Transfers of Controlled Goods in 2008. p. 37. オリジナルの21 December 2014時点におけるアーカイブ。 25 October 2014閲覧。
- ^ “Iraqi interested in import of M21 rifle”. eKapija. 25 October 2014閲覧。
- ^ Higgins, Eliot [@EliotHiggins] (2018年7月13日). "During the @Bellingcat workshop today we confirmed one soldier was carrying a Zastava M21S, used by the Cameroonian military, specifically the Rapid Intervention Battalion (BIR). The BIR has also been linked to other crimes elsewhere in the country". X(旧Twitter)より2021年3月24日閲覧。
- ^ “Snajperi iz Zastave za Jordan i Indoneziju” (Serbian). Blic (12 January 2011). 2021年3月24日閲覧。
- ^ “New-model African armies(WayBackMachine)”. Jane's (2017年). 22 June 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月24日閲覧。
- ^ UNDP Serbia and Montenegro (25 March 2005) (PDF). Living with the Legacy: Small arms and light weapons survey Republic of Serbia. Small Arms Survey. p. 24. ISBN 86-7728-002-2. オリジナルのSeptember 28, 2007時点におけるアーカイブ。
- ^ “Arms shipment to Bosnian Serbs stokes EU fears” (英語). The Guardian. (2018年2月13日)
- ^ “Pakistan Seeks New Service Rifle, Upgraded Ordnance Facilities” (英語). DefenceNews (17 March 2016). 2022年8月11日閲覧。
- ^ “NATO vojnici nose srpske puške” (Serbian). Blic (28 February 2008). 2021年3月24日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- ツァスタバ・アームズ公式サイト
- www.gunsworld.net - Zastava M21突击步枪