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ゼッケン (競馬)

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

競馬におけるゼッケンとは競走馬を見分けるためにの下に装着する道具である。使用目的によってさまざまな種類のゼッケンが存在する。

中央競馬

中央競馬における競走ゼッケンの例
2011年の菊花賞(紫紺地に黄文字)
2011年のジャパンカップ(紫紺地に白文字)
2007年の日本ダービー(白地に黒文字)
2010年のステイヤーズステークス(赤褐色地に白文字)
2015年の京都金杯(深緑地に白文字)
2017年の万葉ステークス(黒地に白文字)
2022年のメトロポリタンステークス(黒地に黄文字)
2019年のヤングジョッキーズシリーズファイナルラウンド(深緑地に黄文字)
2010年のジョッキーベイビーズ(赤褐色地に黄文字)

競走ゼッケン

仕様

日本中央競馬のものは、縦510mm・横695mmの台形でポリエステル100%の不織布(ふしょくふ)を素材としている。おもに競馬場から回収しているペットボトルをリサイクルした再生繊維が使用されている。文字は転写シートとなっており、ゼッケンには馬番号・馬名・競走番号・競走名などが貼り付けられる。ジャパンカップなどの国際競走の場合、片方には英文馬名が記載される。日本ダービーのゼッケンには縁に金色の刺繍が入る。ゼッケンには左右にポケットが1つずつ付いており、2023年4月に導入された競走馬トラッキングシステムで使用するGPS発信機を入れられる[1]

歴史

もともとゼッケンの書体や寸法に統一規格はなく、競馬場ごとで異なっていた。これはもともとの競馬倶楽部時代の名残と考えられるが、戦後の東京競馬場中山競馬場では東京競馬場で戦前から使用されていた数字がやや前方に傾いた形のもので統一されていたようである。また天皇賞については戦前の日本競馬会時代より、紫紺地に金色の数字のゼッケンを使用していた。生地は帆布製で、数字は縫い付けられていた。

1965年には、競馬場ごとに異なっていたゼッケンの規格の統一化が図られた。これによってゼッケンのサイズや数字の書体などほぼ同じ様式になったが福島競馬場新潟競馬場や北海道の2場についてはしばらく古いタイプのゼッケンが使用されており、また例外的に天皇賞(1971年まで)や菊花賞1970年まで)や函館記念1972年まで)については規格統一以前の重賞用ゼッケンが継続使用された。また各競馬場のゼッケンも、細かな部分には違いが存在していた。

紫紺地に金色(のち黄色)の文字の天皇賞用ゼッケンはゼッケンの規格統一後は重賞用ゼッケンとして使用されるようになったが、関東では重賞競走でも八大競走などの格の高い競走に限定されていたのに対し関西では重賞競走のほとんどに使用された。その他、関東や関西の一部重賞競走では黒地に黄色の馬番のゼッケンが、またオークスでは紫紺地に桃色の馬番のゼッケンを使用するなどある程度は競馬場の裁量に任されていた。

京都競馬場では障害競走の重賞競走にのみ、黄地に黒色の馬番で作られたゼッケンを使用していた時期もある。

1983年第3回ジャパンカップにて初めて馬名入りゼッケンが導入された。ただしこれは外国馬が出走することによる特別措置で、馬名もゼッケンの下の方に小さく刺繍されたものであった。さらに両サイドで表記の違いがあり片方には日本文馬名、もう片方には英文馬名が記入されていた。1985年有馬記念にも馬名入りゼッケン(ただし両サイドと日本文馬名)が試験的に使用されたが、この時点では本格採用には至らなかった。

1987年京都競馬場の重賞用ゼッケンが変更され緑色の生地に白色で数字を記入し、その下に"KYOTO"という文字が入るようになった。またGI競走用については青地に白色の数字が入るゼッケンが作成され、馬番の下に「天皇賞」などの競走名が表示された。ただしこの時点では文字の規格や帆布製の生地は従来のままであり、他の競馬場が追従することもなかった。同年秋以降、一部の重賞競走より馬名入りゼッケンが使用された(同年のジャパンカップではまだ帆布製であった)。素材は化学繊維製となり、馬番および馬名は印刷により表記されるようになった。この時点では生地は紫紺か黒で馬番・馬名は黄色で記載されるのが通例であったが、オークスのように馬名のみ桃色で書かれたものや重賞競走ながら白地に黒色の馬番、馬名が赤色で記載されたゼッケンが使われるなど、試行錯誤の段階であった。

1989年より、すべての重賞競走で馬名入りゼッケンが使用されるようになった。このとき、グレード競走の格に応じて生地の色を変え文字の色も白が基本となるように仕様が統一された。なお、数字の字体は1987年に馬名入りゼッケンが採用されたときとは若干変更されている(3番や7番や9番の字体などで判別可能)。

1990年秋からは一部の特別競走で馬名入りゼッケンの使用を開始し、さらに1991年の正月開催からは一般競走(平場)を含むすべての競走で馬名入りゼッケンが採用され、以後は馬名の字体に多少の仕様変更があるものの現在に至っている。

以後の仕様変更は以下の通り。

  • 1997年 - ゼッケン生地が化学繊維からアクリル製の不織布へ変更される[2](このころに競走番号も表記開始)。
  • 2002年 - ジャパンカップジャパンカップダートにおいて、馬名の横に調教国の国旗が追加される。ただしジャパンカップダートは2013年まで使用していたが、2014年に国際競走に変更されてからは外国馬の出走があっても使用されなくなった。2014年から2021年まで使用しているのはジャパンカップのみだったが、2022年からは全てのGI競走(JGI・JpnI競走も含む)のゼッケンに調教国の国旗が追加された。
  • 2004年
    • JRA50周年記念のメモリアルレースで、50周年記念ロゴが追加される(同年のみ)。
    • 若手騎手限定競走用のゼッケンが採用された。ただし当初のものは橙地に黒色の馬番・競走番号で派手で見づらいとの指摘があったため、同年秋に黒地に黄色に変更される(2022年現在は一般競走と同じゼッケン)。
    • ゼッケン素材がアクリル製からポリエステル製へ変更される[2]
  • 2014年 - ジャパンカップにスポンサーロゴが入り、馬名下に"LONGINES"のロゴが掲示されている(2021年から、ロゴの一部が変更されている)。
  • 2024年 ‐ JRA70周年記念のメモリアルレースで、70周年記念ロゴが追加される(同年のみ、JRA70周年記念アニバーサリーステークス以降は競走番号の上にロゴが付与される)[3]

ゼッケンの色と表記

中央競馬の競走で使用されるゼッケンの色(下地)は基本的には

  • GI級競走…紫紺
  • GII級競走…赤褐色
  • GIII級競走…深緑
  • 特別競走…黒
  • 一般競走…白

となっているが、一部例外がある。それぞれの競走で使われるゼッケンの仕様を以下の表に示す。

国際競走ではスタンドから直線を見たときにカタカナ馬名が見えるようになっている。2002年のジャパンカップは東京競馬場(左回り)が馬場改修工事のため中山競馬場(右回り)で代替開催した。しかし表記はそのままだったため、スタンド側は英語表記馬名になっている。

競走の種類 表記 備考
ゼッケン 文字 ゼッケン左側 ゼッケン右側 競走番号
東京優駿 第○○回日本ダービー カタカナ馬名 11R [5]
皐月賞
菊花賞
桜花賞
優駿牝馬
紫紺 カタカナ馬名 [6]
有馬記念 有馬 [7]
ジャパンカップ 英語表記馬名[8] カタカナ馬名 12R [9][10]
GI、J・GI競走
(外国馬の出走がある場合)
○○R [11][12]
その他のGI、J・GI競走 カタカナ馬名 [13]
GII、J・GII競走 赤褐色 [15][16][17][18]
GIII、J・GIII競走 深緑
第47回福島記念 がんばろう福島!
特別競走 通常 カタカナ馬名 [15][16]
リステッド競走
2019年6月〜)
ワールドスーパー
ジョッキーズシリーズ
阪神開催 国旗と騎手名 [15]
東京開催 カタカナ馬名 国旗と騎手名
2001年 水色 騎手名 カタカナ馬名 WSJS
○○R
ワールドオール
スタージョッキーズ
JRA選抜 紫紺 国旗と騎手名 ○○R [19]
WAS選抜 赤褐色
一般競走 カタカナ馬名
若手騎手限定競走 2004年
2004年秋〜?
?〜
ジョッキーマスターズ
エキシビション
第1回 紫紺 第1回ジョッキーマスターズ 騎手名 JM
第2回 英語表記騎手名と国旗 国旗と騎手名 [20]
ジョッキーベイビーズ
(エキシビション)
ジョッキーベイビーズ 代表地域と騎手名 なし [21]
JRAブリーズアップセール JRAブリーズアップセール
赤褐色 新規馬主限定セッション
復刻ダービースタリオンズステークス 黄(左) 父馬名 カタカナ馬名 9R
白(右)
ヤングジョッキーズシリーズ
(ファイナルラウンド)
深緑 騎手名とYJSロゴ ○○R
競馬学校騎手課程模擬レース (備考を参照) ○○○○年競馬学校模擬レース
または
第○○期生模擬レース
騎手名 なし [22]

※GI競走については2024年のもの。
※「○」には数字が入る。

調教ゼッケン

美浦トレーニングセンター栗東トレーニングセンター競馬学校競馬場などの施設において、調教時に装着するゼッケンである。生地は以前は帆布製だったが、現在は競走用と同様にペットボトル素材をリサイクルした不織布が使われている。1年の間調教のたびに使用するため番号部分は熱転写で貼り付けたうえにミシンで縫いつけられているなど、1回しか使用しない競走用と比べ頑丈に作られている。また数字の字体は以前より使用されていた、昭和時代からのものが継続して使用されている。

競走馬が登録された段階で最大4桁の固有の番号が割り当てられるが、馬名は入らない(かわりに馬名が書かれたカードを入れる名札入れが縫い付けられている)。番号は原則として毎年秋(9月上旬)に五十音順に再割り当てが行われる(2歳馬は競走馬登録順に番号が割り当てられるため、五十音順にはならない)。競走馬登録を抹消された馬の番号は再割り当てまでは欠番となる。

ゼッケンの色

後述する特殊調教ゼッケンを除き馬の年齢によって色分けされている[23]。また、美浦所属馬と栗東所属馬でゼッケンの色が違う[23]ため、どちらの所属馬かを容易に把握することができる。

2024年9月まで
馬齢 美浦所属馬 栗東所属馬
ゼッケン 文字 ゼッケン 文字
2歳9月頃まで 深緑 深緑
2歳10月頃〜3歳9月頃
3歳10月以降
2024年10月以降[24][25]
馬齢 性別 美浦所属馬 栗東所属馬
ゼッケン 文字 ゼッケン 文字
2歳9月頃まで 牡・騸 深緑 深緑
黄緑 黄緑
2歳10月頃〜3歳9月頃 牡・騸
3歳10月以降 牡・騸

特殊調教ゼッケン

GIおよびGIIのうちトライアル競走のみ使用される調教用ゼッケン。番号は通常使用する番号と異なるうえ、ゼッケンに馬名が入る。GI登録馬についてはアイウエオ順に若い番号が与えられる。特別登録したときから競走までの一定期間に限って使い、その後通常のゼッケンに戻る。

ゼッケンの色

年齢 ゼッケン 文字
牝馬限定競走 海老
来日外国馬用 深緑
地方所属馬用 水色
上記以外 紫紺

GI競走優勝馬調教ゼッケン

平地GI競走優勝馬には紫色の生地に金色の文字、障害GI競走優勝馬には紫色の生地に橙色の文字、GI競走の勝利したごとに星のマークが付けられる[26]

GII・GIII競走優勝馬調教ゼッケン

美浦所属馬には黄色の生地に黒の文字、栗東所属馬は白の生地に黒の文字が使用される。

レプリカゼッケン

コレクション用としてサイズ・素材ともに同一のゼッケンをGI優勝馬のゼッケンに限り、中央競馬ピーアール・センターの通販サイトにて発売している。

地方競馬

各地域で仕様は異なっている。

大井競馬場では、JRAと同様にすべての競走に馬名入りゼッケンを使用している。JRAのゼッケンと比べると上下の寸法が小さく作られているが、これは靴の踵に拍車をつけている騎手のためで、2011年より拍車使用が禁止になった後も、サイズの違いはそのままとなっている。

その他の競馬場でも、重賞競走や特別な競走については馬名または競走名入りゼッケンを使用するのが一般的になったが、通常の競走用ゼッケンは、競走後に洗濯の上、破損箇所を補修の上使い回される。たとえば廃止された福山競馬場では2年間使用された[27]

生地の色は枠番ごとに生地の色を分けている競馬場が多く、材質も帆布製や化学繊維製など数種類が存在する。

数字の字体は金沢競馬場園田競馬場以西の各競馬場ではJRAが馬名入りゼッケンを採用する前の字体と同じなのに対し、笠松競馬場以東の各競馬場では各地ともにばらばらであり特に名古屋競馬場と笠松競馬場では独特な字体を採用している。

ばんえい競馬においては、重種馬ゆえにサラブレッド用ゼッケンではサイズが小さすぎることから長年馬名入りゼッケンは採用されなかったが、2018年ばんえい記念にて初めて馬名・競走名入りゼッケンが採用され、2021年よりBG1競走で使用されることとなった。

2024年現在、全国の地方競馬場で採用されている馬名入りゼッケンの基本仕様は以下の通り(但し、年度によって基本仕様から外れるケースもあるので注意)[28]

主催者 競走の種類 備考
ゼッケン 文字
ばんえい競馬
(帯広)
ばんえいダービー
ばんえいオークス
ヒロインズカップ
JRAジョッキーDAY エキシビションレース
赤褐色 馬名・競走名は白
JRA招待競走はゼッケンに騎手名を表記
過去には紫紺のゼッケン、白の文字も使用
BG1競走 紫紺
ホッカイドウ競馬
(門別)
ダートグレード競走
H1競走
2017年より採用
H2・H3競走 過去には2016年までのダートグレード競走とH1競走でも使用
北海優駿 2020年より採用
準重賞競走 赤褐色 2021年より採用
表記は競走名のみ
スーパーフレッシュチャレンジ競走 深緑 2023年より採用
2022年まで表記は競走名のみ
フレッシュチャレンジ競走
岩手競馬
(盛岡・水沢)
ダートグレード競走 紫紺
重賞競走 ダート
深緑 芝の重賞は盛岡競馬場のみ施行だが、芝の走路状況悪化によるダートへの変更でも使用
新馬戦 2023年より採用
競走名は「ファーストステップ」
船橋競馬 かしわ記念 深緑 1999年は黒のゼッケン、黄の文字を使用[29]
クイーン賞 赤褐色
マリーンカップ
ブルーバードカップ
ダイオライト記念
日本テレビ盃
紫紺 ブルーバードカップは2024年より採用
SII・SIII競走 過去には2020年までのマリーンカップと2008年までのダイオライト記念、2007年までの日本テレビ盃、2003年2004年のクイーン賞、2020年までの習志野きらっとスプリント(当時はSI競走)でも使用[30]
SI競走
習志野きらっとスプリント
深緑 2021年より採用
過去には1998年、2002年から2004年のかしわ記念でも使用
習志野きらっとスプリントは2024年よりSIIに格下げされたが、ゼッケンはそのまま使用
クイーンズオーディション 赤褐色 2019年より採用[31]
表記は競走名のみ
過去には1997年と2002年と2005年のクイーン賞、2004年のブルーバードカップでも使用
準重賞競走
○○メモリアル
一部の特別競走
表記は競走名のみ
「○」は船橋に所属し活躍した競走馬の馬名
準重賞競走のアレキサンドライトカップは2024年のみ一般・特別競走用(白のゼッケンに黒の馬番号のみ)を使用
新馬戦 水色 競走名は「○○デビュー」(「○」は花の名前)
浦和競馬 ダートグレード競走
しらさぎ賞
ユングフラウ賞
紫紺 牝馬限定競走のみ馬名・競走名は桃
過去には2016年までの重賞競走でも使用
重賞競走 2023年は「浦和競馬75周年記念」のサブタイトルがついた特別競走でも使用
過去には2016年までのさきたま杯浦和記念でも使用
準重賞競走 赤褐色
桜花賞 馬名・競走名は桃
ルーキーズサマーカップ 深緑 2022年より採用
新馬戦 水色 競走名は「ドリームチャレンジ」
大井競馬 重賞競走 紫紺 表記は他地区とは異なり、スタンド側に回次と競走名、内ラチ側に馬名[32]
牝馬限定競走のみ馬名・競走名は桃
準重賞競走
オープン特別競走
トライアル競走
赤褐色 2024年より採用
一般・特別競走
川崎競馬 重賞競走 紫紺 2016年のJBCレディスクラシックのみ馬名・競走名は桃
準重賞競走 赤褐色 過去には2023年の川崎スパーキングスプリントでも使用
ゴールデンホース賞
くろうま賞
ホワイトクリスマス賞
毛色限定競走
(ゴールデンホース賞:栗毛・栃栗毛
くろうま賞:黒鹿毛・青鹿毛・青毛
ホワイトクリスマス賞:芦毛・白毛)
佐々木竹見騎手ラストランシリーズ 深緑 2001年に実施
一部の競走で使用
新馬戦 水色 競走名は「スパーキングデビュー新馬」(3歳馬の場合は「川崎デビュー新馬」)
金沢競馬 白山大賞典
北國王冠
イヌワシ賞
百万石賞
石川優駿
中日杯
ネクストスター金沢
紫紺 過去には2023年までの金沢シンデレラカップでも使用し馬名・競走名は桃であった
過去には2018年と2024年の西日本3歳優駿でも使用
金沢スプリングカップ
利家盃
北日本新聞杯
日本海スプリント
兼六園スプリント
金沢スプリントカップ
石川テレビ杯
サラブレッド大賞典
MRO金賞
過去には2013年と2021年のJBCスプリントJBCレディスクラシックでも使用(JBCレディスクラシックの馬名・競走名は桃)
読売レディス杯
お松の方賞
金沢シンデレラカップ
徽軫賞
赤褐色 読売レディス杯の馬名・競走名は黄(2022年のみ)
現在不使用 深緑 過去には2023年までの北日本新聞杯と敬馬賞、2022年をもって廃止した兼六園ジュニアカップでも使用
金沢ヤングチャンピオン
新馬戦
JRA2歳認定競走
新馬戦は2022年より、その他の競走は2020年より採用
過去には2020年から2023年まで石川ダービーでも使用
なお新馬戦は馬名のみだがその他の競走は競走名が付く
加賀友禅賞
ノトキリシマ賞
水色 馬名・競走名は桃
過去には2023年までの日本海スプリントと金沢スプリントカップでも使用した
現在不使用 赤褐色
金沢ファンセレクトカップ
敬馬賞
2023年より採用
2023年まで石川テレビ杯の馬名・競走名は桃
名古屋競馬 名古屋グランプリ
かきつばた記念
かきつばた記念は2024年より採用[33]
名古屋大賞典 深緑
2・3歳重賞競走 2歳重賞競走は2023年より、3歳重賞競走は2024年より採用
過去には2005年のJBCスプリントと2017年までの名古屋大賞典でも使用
GRANDAME-JAPAN対象競走 赤褐色 2024年より採用
新馬戦 2023年より採用
過去には1996年から2023年までの東海ダービー(現:東海優駿)でも使用
個人協賛競走
古馬のSPI(1着賞金1000万円以下 笠松競馬も含む)、SPII競走
紫紺 個人協賛競走の表記は基本的には馬番号のみだが、場合によっては競走名も使用することがある[34]
2023年までの東海クイーンカップの馬名・競走名は桃
過去には2005年のJBCクラシック2009年JBCデー、2017年までのかきつばた記念でも使用
笠松競馬 SPI競走(1着賞金1000万円以上)
ネクストスター笠松
SPII競走 赤褐色
ベルノライト賞 毛色限定競走
(栗毛)
フジマサマーチ賞 深緑
SPIII競走
P競走
新馬戦
シンデレラグレイ賞
2023年より採用
新馬戦の競走名は「新馬戦」
シンデレラグレイ賞は毛色限定競走
(芦毛・白毛)
兵庫競馬
(園田・姫路)
重賞競走 赤褐色 2008年のJBCデーは特例として黒のゼッケン、黄の文字を使用
指定交流競走 紫紺 表記は競走名のみ
新馬戦 2019年より採用
高知競馬
佐賀競馬
重賞競走 紫紺 2024年のJBCレディスクラシックの馬名・競走名は桃
新馬戦 水色 2023年より採用
佐賀競馬の新馬戦の競走名は「ホープフルデビュー」及び「スーパーホープフルデビュー」

なお、レディースジョッキーズシリーズ、ヤングジョッキーズシリーズ(予選及びファイナルラウンド)などの騎手選抜競走及び騎手対抗競走(浦和ジョッキーズラウンド(ファイナル)、ゴールデンステッキ賞)や修了供覧競走においても競走名・騎手名入りゼッケンが使用されるが、競馬場や地方競馬教養センターによってゼッケン色及び文字色が異なるため一覧からは除外する[35]

ゼッケンの製作委託

現在、中央競馬および一部の地方競馬の競走用ゼッケンおよび中央競馬の調教用ゼッケンは長野県長野市篠ノ井にある身体障害者授産施設に委託されて製作されている。これは利用者の自立支援の一環としてJRAファシリティーズが委託しているもので、生地の裁断から馬番号の貼り付けまでの製作過程を行っている。ゼッケンは各競馬場およびトレーニングセンターに出荷され、競走用ゼッケンの競走馬名の貼り付けについては競走開催前日に各競馬場にて行われている[4]

使用済みゼッケン

競走で使用されたゼッケンは基本的には処分・リサイクルされるが、関係者らが持ち帰ることは可能である。このため牧場などに展示されている例も散見される。テレビ番組や雑誌のプレゼントとして提供されたり、オークションサイトなどで取引されている場合もある。廃棄されたゼッケンをバッグに加工して販売している例もある[27][36]

引退競走実施日の全競走終了後に引退式を行う馬がいるときには引退競走で使用したゼッケンを再作成のうえで再びつけて登場する例もある(ディープインパクトなど)。

脚注

  1. ^ 暴れ馬もGPSトラッキングでピタリ捕捉、JRAが10年越しで挑んだ3つの課題 - 日経クロステック 2023年12月25日
  2. ^ a b Q&A(JRAファシリティーズ)
  3. ^ JRAウルトラプレミアム対象競走も同様。
  4. ^ a b 【ダービー】実はゼッケンも特別なんですスポニチアネックス、2010年5月26日
  5. ^ 1994年から金糸の縁取り刺繍。また、競走番号は2001年までは「9R」、2018年までが「10R」[4]
  6. ^ 2010年まで皐月賞の競走番号は「皐月」(1995年1996年のみゼッケンの右側が「第○○回皐月賞」となっていた)、優駿牝馬のゼッケンの左側は「第○○回オークス」を表記。ただし、2019年の優駿牝馬は特殊なロゴを表記。
  7. ^ 1994年と1995年のみゼッケンの右側が「第○○回有馬記念」と表記。
  8. ^ 基本的には大文字の表記だが、2024年高松宮記念のみ、一部小文字を使用していた。過去にはゼッケンの右側に英語馬名表記、左側にカタカナ馬名を使用した時もあった(2013年まで主に京都)。中山は1998年まで、阪神は1997年の宝塚記念のみ使用していた。
  9. ^ 2019年は外国馬の出走がなかったため、ゼッケンの左側・右側ともに国旗の表記がないが、英語表記馬名はそのまま表記。なお、競走番号は2011年まで「10R」、2012年から2019年まで「11R」。
  10. ^ 競走番号の上に国旗を付与。
  11. ^ チャンピオンズカップ2013年までは外国馬の出走がある場合、ゼッケンの左側・右側ともに国旗も記載。但し2006年のジャパンカップダートでは外国馬の出走はなかったが、英語表記馬名と国旗はそのまま記載。
  12. ^ 国旗を追加したのは2022年から(両面に国旗を追加、2024年のスプリンターズステークスより競走番号の上に国旗が付与される)。
  13. ^ 2010年までゼッケンの左側の表記が天皇賞(秋)は「第○○回天皇賞」(2002年の中山開催のみ競走番号が「天皇賞」(1991年1992年を除く))、NHKマイルカップは「第○○回NHKマイルカップ」、ヴィクトリアマイルは「第○回ヴィクトリアマイル」、フェブラリーステークスは「第○○回フェブラリーステークス」(2003年を除く)、また1988年と1991年と1992年の安田記念のみ「第○○回安田記念」。なお、2020年高松宮記念は特殊なロゴが表記。2011年のマイルチャンピオンシップ南部杯と2018年のJBCデーなどのJpnI競走でも使用。2019年の阪神ジュベナイルフィリーズ阪神競馬場開設70周年記念競走として70周年記念のロゴを使用。
  14. ^ 2024年第3回中京競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年7月28日閲覧。
  15. ^ a b c 周年記念競走の場合は「○○周年」のロゴが付く。「○」は歴代の年度代表馬の馬名。
    例:「JRAアニバーサリーステークス(2024年のみ、競走名が「JRA70周年記念アニバーサリーステークス[14]」となる、本年は同レースのみロゴを使用した)・○○カップ」(2023年まで、2024年は普通の競走名(それぞれの都道府県の有名な市や町や村などが競走となる))など。ただし、2019年のJRAアニバーサリー当日は65周年記念として、全ての競走でロゴを使用。その他、2007年札幌競馬場(100周年記念。使用は札幌開催の全ての競走)、2018年の福島競馬場(100周年記念。使用は七夕賞)、2023年中京競馬場(70周年記念。使用は中京記念が行われる週の全ての特別競走と中京記念)。
  16. ^ a b 外国馬の出走がある場合、ゼッケンの左側の馬名は英語表記。
  17. ^ 2013年のダービーデー当日の東京第6 - 8、11競走、京都第9 - 11競走は、ファン投票の中で選ばれたダービー馬の馬名の特別競走が実施された。ゼッケンの左側は「○○カップ」と表記。「○」は歴代ダービー馬の馬名。また、ホープフルジョッキーズのゼッケンの右側は当時の若手騎手の名前を表記。
  18. ^ GIII、J・GIII競走のゼッケンはアラブの重賞競走やグレード制が導入される以前の障害の重賞競走、新設の重賞競走や格付けされる前の重賞競走でも使用。
  19. ^ 馬番号と騎手名や馬名、競走番号との間に白線が入る。なお2015年のみ、JRA選抜が水色のゼッケンに白の文字、WAS選抜が橙のゼッケンに黒の文字を使用。
  20. ^ 外国人騎手はゼッケンの右側の騎手名がカタカナ表記。
  21. ^ ゼッケンは2009年から2013年と2016年は赤褐色、2015年は深緑。文字は2015年まで白。
  22. ^ 当該年の回次や施行する競馬場ごと、競馬学校で異なる。
  23. ^ a b そこんとこ教えて【15】ゼッケンの用途は?(スポニチアネックス、2008年1月18日
  24. ^ トレセンとは:美浦トレーニング・センター JRAホームページ、2024年10月14日閲覧
  25. ^ トレセンとは:栗東トレーニング・センター JRAホームページ、2024年10月14日閲覧
  26. ^ 但し、星マークの加増はJRA及び海外のGI・G1競走優勝時のみで、地方競馬のJpnI競走優勝時はゼッケンの新製並びに加増されることはない。
  27. ^ a b 人気沸騰!!競走馬のゼッケンバッグ(福山エース)
  28. ^ ただし、2021年以降、JBCデーのゼッケンはJBCのロゴを使用。
  29. ^ 2001年と2002年のダイオライト記念でも使用。
  30. ^ 2002年の京成盃グランドマイラーズは黒のゼッケン、白の文字を使用。
  31. ^ 2023年のみクイーン賞トライアルが2競走行われ、もう一方の「クイーンズフェスティバル」では一般・特別競走用(白のゼッケンに黒の馬番号のみ)を使用。
  32. ^ 名古屋競馬でも同じ方式。
  33. ^ 2018年から2023年までは紫紺のゼッケン、黄の文字を使用。
  34. ^ ゼッケンの色や文字の色は協賛者によって異なる。
  35. ^ 地方競馬のゼッケン - 地方競馬ABC
  36. ^ 再利用、即完売の人気!競走馬のゼッケンでバッグ(スポニチアネックス、2010年2月3日