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セダン (競走馬)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
セダン
欧字表記 Sedan
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1955年3月9日
死没 1978年9月30日
Prince Bio
Staffa
母の父 Orsenigo
生国 フランスの旗 フランス
馬主 エジーディオ・ヴァルガ[1]
調教師 アルトゥーロ・マッジ(イタリア)[2]
競走成績
生涯成績 20戦13勝[3]
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セダン (Sedan) とはフランス生産、イタリア調教の競走馬である。のちに日本種牡馬として輸出された。

現役時代

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イタリアで競走馬となり、3歳となった1958年の前半にはイタリアダービー、プリンチペアメデオ賞、イタリア大賞英語版ミラノ大賞典を勝利した。この4競走をすべて勝ったのはイタリア馬として初めてのことである。なお、ダービーでの勝利はオーナーブリーダーであるエジーディオ・ヴァルガ[† 1]にとって初めてのクラシック勝ちだった。また、本馬に先んじて日本に種牡馬として輸入されることとなるティエポロ(Tiepolo[† 2])を、イタリアダービーにおいて直線で追い抜き4馬身差をつけたのをはじめ、イタリア大賞とミラノ大賞典でも2着におさえている[1]。9月にボスケッティ賞で勝利するとフランスへ遠征し、10月5日の凱旋門賞に挑戦したが着外に終わった。次走はイタリアに戻り、10月19日のジョッキークラブ大賞においてナガミ[† 3]の2着と健闘した[4]

1959年にも現役を続け、イタリアの主要競走のひとつである共和国大統領賞と、前年は負けたジョッキークラブ大賞を制している。

種牡馬として

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引退後はイタリアで種牡馬となったが、1964年日本中央競馬会が購入し[5]日本軽種馬協会静内種馬場で供用されることとなる。イタリアに残してきた産駒にはパリオリ賞を勝利したオーヴァーなどがおり、1967年1968年にはイタリアのリーディングサイヤーとなった[3]

日本国内ではダービー馬・コーネルランサー天皇賞馬・アイフルスリージャイアンツを出すなど成功を収めた。それ以外にもサクラセダンサクラチヨノオーサクラホクトオーらの母)などを出し、母の父としても優秀であった。

1978年に死亡した。

おもな産駒

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日本国外調教馬

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  • 1964年産
    • Mogadiscio:モストラドルトレマーレ賞など
  • 1965年産
    • オーヴァー / Over:パリオリ賞

日本調教馬

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※勝ち鞍は重賞競走のみ、GI級競走(グレード制導入以前は八大競走)を太字で表記。

ブルードメアサイアーとしてのおもな産駒

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日本国外調教馬

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日本調教馬

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※勝ち鞍は重賞競走のみ、GI級競走は太字で表記。

血統表

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セダン (Sedan)血統プリンスビオ系 / Havresac4×5=9.38%(母内)、 Hollebeck4×5=9.38%(母内)) (血統表の出典)

Prince Bio
1941 鹿毛 フランス
父の父
Prince Rose
1928 鹿毛 イギリス
Rose Prince Prince Palatine
Eglantine
Indolence Gay Crusader
Barrier
父の母
Biologie
1935 栗毛 フランス
Bacteriophage Tetratema
Pharmacie
Eponge Cadum
Sea Moss

Staffa
1948 鹿毛 フランス
Orsenigo
1940 鹿毛 イタリア
Oleander Prunus
Orchidee
Ostana Havresac
Olba
母の母
Signa
1939 鹿毛 イタリア
Ortello Teddy
Hollebeck
Superga Michelangelo
Suna F-No.19-b


脚注

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注釈

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  1. ^ 彼はラッツァ・ティチーノの仮定名称を使っており、同じ名義でオルテロの有名なゴルナート牧場を1946年から運営していた[1]
  2. ^ 日本に種牡馬として輸入された当時は、日本国内での馬名登録に拗音・撥音の小文字(「ィ」など)が使用できなかったため、「テイエポロ」と登録された。このため日本語文献では同馬を本来の発音にもとづく「ティエポロ」と書くものと、「テイエポロ」と表記するものがある。
  3. ^ セントレジャーの3着馬。

出典

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参考文献

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ウェブサイト
出版物
  • アーサー・フィッツジェラルド 著、草野純 訳『凱旋門賞の歴史 1952〜1964』財団法人競馬国際交流協会、1996年。 
  • 早野仁『20世紀の種牡馬体系』競馬通信社、2000年、329頁。ISBN 4434007327 

外部リンク

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