スペイン語訳聖書
スペイン語訳聖書(スペインごやくせいしょ、英語: Bible translations into Spanish)はキリスト教聖書のスペイン語への翻訳を扱う。スペイン語はスペインだけでなく、中南米諸国(ラテンアメリカ)などでも広く使われている。
ユダヤ人による翻訳
[編集]レコンキスタの高まりの中で1492年以降追放される前は多くのユダヤ人がスペインに住んでおり、彼らはユダヤ教聖書(旧約聖書)をスペイン語またはラディーノ語(スペイン在住ユダヤ人が使ったスペイン語方言)へ翻訳していて、例えば絵入り中世カスティーリア語の『アルバ聖書』(Biblia de Alba、1430年)などである。また、スペインを去った彼らが『フェラーラ聖書』(Biblia de Ferrara、1553年)を作っている。
レイナ・ヴァレラ版
[編集]最初のスペイン語聖書『レイナ・ヴァレラ版』(Reina-Valera)はシプリアノ・デ・ヴァレラ(Cipriano de Valera)が作り、カシオドロ・デ・レイナ(Casiodoro de Reina)が改訂した。『ビブリア・デル・オソ』(Biblia del Oso)とも呼ばれた。これはプロテスタント運動と関係があり、1569年にバーゼルで出版された。英語訳聖書の歴史に照らせば『ジェームス王版聖書』に例えることもできる。
カトリックの翻訳
[編集]カトリックのスペイン語翻訳は1280年ごろ完成して、その後いろいろあったが、1825年には『Biblia de Petisco y Torres Amat』と呼ばれる版が完成して、これはヒエロニムスのヴルガータ聖書(ラテン語)からの直訳で、英語訳聖書の歴史では『ドゥアイ・リームズ聖書』に相当するともいえる。その後、1944年、1947年、1951に改訂されて、今日に至っている。
『エルサレム聖書』のスペイン語版(Biblia de Jerusalén)が1967年に出版され、1973年に改訂されて、広く使われている。
ラテンアメリカ聖書
[編集]ラテンアメリカ聖書(La Biblia latinamericana)は第三世界の人でもが理解しやすいような平易な言葉を使い、分かりにくい所は詳しい解説を付けて企画されたもので、聖クラレチアン宣教会のベルナルド・ユロ(Bernardo Hurault)が1960年に翻訳を始めて、1972年に出版された。後に英語訳(『クリスチャンコミュニティバイブル』)、中国語訳(『牧霊聖経』)、タガログ語訳などが出版された。[1]。
メシアニック・ユダヤ人による翻訳
[編集]メシアニック信仰の人々(キリスト教を信ずるユダヤ人たち)によるスペイン語翻訳が、2012年プエルトリコで出版された[2]。
スペイン語訳聖書の一覧
[編集]比較
[編集]Translation | Juan 3:16 |
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en:La Palabra de Dios para Todos (PDT Version) 2005 | Dios amó tanto al mundo que dio a su Hijo único para que todo el que crea en él no se pierda, sino que tenga vida eterna. |
en:Reina-Valera 1960 | Porque de tal manera amó Dios al mundo, que ha dado a su Hijo unigénito, para que todo aquel que en él cree, no se pierda, mas tenga vida eterna. |
Nueva Versión Internacional | Porque tanto amó Dios al mundo, que dio a su Hijo unigénito, para que todo el que cree en él no se pierda, sino que tenga vida eterna. |
Dios Habla Hoy | Pues Dios amó tanto al mundo, que dio a su Hijo único, para que todo aquel que cree en él no muera, sino que tenga vida eterna. |
La Biblia de las Américas | Porque de tal manera amó Dios al mundo, que dio a su Hijo unigénito, para que todo aquel que cree en Él, no se pierda, mas tenga vida eterna. |