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ステージチャンプ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ステージチャンプ
第30回京都大賞典パドック(1995年10月8日)
欧字表記 Stage Champ[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 1990年5月17日[1]
死没 2020年2月7日(30歳没)
リアルシャダイ[1]
ダイナアクトレス[1]
母の父 ノーザンテースト[1]
生国 日本の旗 日本北海道千歳市[1]
生産者 社台ファーム[1]
馬主 古岡秀人
吉田和子
[1]
調教師 矢野進美浦北[1]
厩務員 馬渕照男
競走成績
生涯成績 32戦4勝[1]
獲得賞金 4億3894万9000円[1]
勝ち鞍
GII 日経賞 1994年
GIII ステイヤーズS 1995年
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ステージチャンプ(欧字名:Stage Champ1990年5月17日 - 2020年2月7日) は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍に1994年日経賞1995年ステイヤーズステークス

中央競馬長距離戦の名脇役として活躍した。

母は重賞5勝のダイナアクトレス、半妹に札幌3歳ステークスフェアリーステークスを勝ったプライムステージがいる。

経歴

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デビュー前

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ステージチャンプは、父がポストノーザンテーストの呼び声が高かったリアルシャダイ、母が1980年代にGI戦線で活躍し毎日王冠等を制したダイナアクトレスで、さらに初仔であった事もあって、良血馬としてデビュー前から注目されていた。

3歳~4歳

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3歳11月、東京競馬場でデビュー。初勝利は3戦目、蛯名正義とのコンビで挑んだ中山競馬場でのダート1200mの未勝利戦だった。

明けて4歳になると、ステージチャンプは皐月賞トライアルの弥生賞で3着に入り、皐月賞の出走権を獲得。1番人気に推されたスプリングステークスでは6着となり、1勝馬の身で皐月賞に挑む事になった。

皐月賞では、最後の直線でガレオンに進路を妨害されてしまい、ナリタタイシンの7着[注 1]に敗れた。

皐月賞後、ステージチャンプはダービーの出走権を掛けて、中1週でダービー指定オープンの青葉賞[注 2]に出走。1着となり、ダービーの優先出走権を獲得した。だが、日本ダービーでは終始中団のまま、ウイニングチケットの9着に敗れた。

秋は京都新聞杯から復帰したが6着に終わる。なお、この時、鞍上を蛯名から南井克巳にスイッチしている。

京都新聞杯で凡走した事もあって、菊花賞では9番人気だったが、レースでは勝ったビワハヤヒデには5馬身差を付けられたものの、日本ダービー馬ウイニングチケットとの競り合いを制し、2着と好走した。

5歳

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1994年、5歳になったステージチャンプは岡部幸雄の騎乗で金杯(東)AJC杯目黒記念と3戦連続で1番人気になるも、金杯は2着、AJC杯は3着、目黒記念は4着と善戦しても勝てなかった。

日経賞では4番人気だったが、1993年春の天皇賞ライスシャワーとの叩き合いを制して、初重賞制覇を遂げた[注 3]

|天皇賞(春)では、岡部がビワハヤヒデの主戦だったため、鞍上が南井に戻ったが、マチカネタンホイザと同着の5着に終わった。

その後、ステージチャンプは宝塚記念8着、毎日王冠10着、天皇賞(秋)13着、アルゼンチン共和国杯3着、ステイヤーズステークス3着と、5戦したが1つも勝てずに終わった。

なお、アルゼンチン共和国杯から鞍上は蛯名正義に戻っている。

6歳

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6歳になったステージチャンプは前年と同じくローテーションを歩んだものの、金杯は6着、AJC杯は3着、目黒記念は8着と凡走する。しかし、日経賞2着を経て挑んだ天皇賞(春)では今までのステージチャンプからは考えられない強烈な追い込みを見せる。鞍上の蛯名は差し切ったと思い、ガッツポーズをしたが、結果はライスシャワーにハナ差[注 4]届かずの2着であった。

秋は京都大賞典から復帰したが6着、天皇賞(秋)は距離不適で13着に敗れるが、アルゼンチン共和国杯で2着になって復調し、年末のステイヤーズステークスで待望の重賞2勝目を挙げた。その後、有馬記念出走を目指していたが調教中に骨折し、休養に入った。

7歳~9歳

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半年の休養ののち、ステージチャンプは宝塚記念の前哨戦として施行された芝2500mのオープン特別・エメラルドステークスで復帰した。レースでは61kgの酷量を背負いながら、阪神の坂を猛然と追い込んで2着に入り、健在ぶりをアピールした。しかし、宝塚記念直前に屈腱炎を発症し、再び長期休養を余儀なくされた。

およそ10ヶ月の休養を経て、8歳になったステージチャンプは天皇賞(春)で復帰した。天皇賞(春)では優勝したマヤノトップガン、2着サクラローレル、3着マーベラスサンデーに次ぐ4着と健闘した。しかし、宝塚記念を目指して調教していた最中に再び骨折し、3度目の長期休養に入った。

年が明けて9歳になったステージチャンプは1998年2月に復帰を期して、再び美浦に入厩したが、天皇賞を目指しての追い切り中に再び屈腱炎を発症。遂に引退した。現役時の活躍内容から淀の名助演男優と呼ばれた[2]

競走成績

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以下の内容はnetkeiba.comの情報[3]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
1992.11.07 東京 3歳新馬 芝1600m(良) 10 8 10 002.60(2人) 06着 R1:37.8(36.9) -1.2 0柴田政人 54 ダイイチリカー 458
0000.]11.21 東京 3歳新馬 ダ1600m(不) 9 4 4 002.00(1人) 02着 R1:40.1(38.2) -0.0 0柴田政人 54 ゴールドリュート 456
0000.12.06 中山 3歳未勝利 ダ1200m(良) 9 4 4 001.90(1人) 01着 R1:13.5(38.7) -0.8 0蛯名正義 54 (スティールアロン) 454
1993.02.20 東京 カトレア賞 500万下 ダ1600m(良) 16 1 2 058.7(10人) 06着 R1:39.0(38.5) -1.2 0蛯名正義 55 ホクトベガ 452
0000.03.07 中山 弥生賞 GII 芝2000m(良) 11 6 7 090.6(11人) 03着 R2:00.4(35.5) -0.3 0蛯名正義 55 ウイニングチケット 450
0000.03.28 中山 スプリングS GII 芝1800m(稍) 14 5 8 003.70(1人) 06着 R1:50.6(38.0) -0.7 0蛯名正義 56 マルチマックス 446
0000.04.18 中山 皐月賞 GI 芝2000m(良) 18 7 13 033.00(6人) 07着 R2:00.9(35.7) -0.7 0蛯名正義 57 ナリタタイシン 448
0000.05.01 東京 青葉賞 OP 芝2400m(良) 16 2 3 002.60(1人) 01着 R2:27.7(36.0) -0.1 0蛯名正義 56 (ラリーキャップ) 448
0000.05.30 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 6 12 022.60(7人) 09着 R2:27.6(38.3) -2.1 0蛯名正義 57 ウイニングチケット 448
0000.10.17 京都 京都新聞杯 GII 芝2200m(良) 10 7 7 022.60(8人) 06着 R2:14.3(35.6) -1.0 0南井克巳 57 ウイニングチケット 448
0000.11.07 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 7 15 033.50(9人) 02着 R3:05.6(35.3) -0.9 0南井克巳 57 ビワハヤヒデ 448
1994.01.05 中山 金杯(東) GIII 芝2000m(良) 12 5 6 003.20(1人) 02着 R2:00.8(35.3) -0.1 0岡部幸雄 56.5 ヒダカハヤト 462
0000.01.23 中山 AJCC GII 芝2200m(良) 14 2 2 002.60(1人) 03着 R2:14.4(35.4) -0.3 0岡部幸雄 56 マチカネタンホイザ 464
0000.02.20 東京 目黒記念 GII 芝2500m(良) 13 8 13 001.80(1人) 04着 R2:34.2(35.4) -0.2 0岡部幸雄 57 ナリタタイシン 460
0000.03.20 中山 日経賞 GII 芝2500m(良) 9 5 5 006.00(4人) 01着 R2:32.8(36.5) -0.0 0岡部幸雄 56 ライスシャワー 452
0000.04.24 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(稍) 11 7 9 016.40(4人) 05着 R3:23.3(36.9) -0.7 0南井克巳 58 ビワハヤヒデ 450
0000.06.12 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 14 3 3 035.80(7人) 08着 R2:12.8(36.0) -1.6 0南井克巳 56 ビワハヤヒデ 448
0000.10.09 東京 毎日王冠 GII 芝1800m(良) 11 8 11 025.0(10人) 10着 R1:45.9(36.2) -1.3 0的場均 58 ネーハイシーザー 452
0000.10.30 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 13 6 8 068.4(12人) 13着 R1:59.5(35.1) -0.9 0南井克巳 58 ネーハイシーザー 452
0000.11.19 東京 アルゼンチン共和国杯 GII 芝2500m(良) 14 1 1 010.10(5人) 03着 R2:31.4(34.7) -0.1 0蛯名正義 57.5 マチカネアレグロ 454
0000.12.10 中山 ステイヤーズS GII 芝3600m(良) 10 2 2 003.30(2人) 03着 R3:42.1(37.2) -0.5 0蛯名正義 58 エアダブリン 456
1995.01.05 中山 金杯(東) GIII 芝2000m(重) 16 8 15 008.10(4人) 06着 R2:01.7(37.7) -1.2 0蛯名正義 58 サクラローレル 460
0000.01.22 中山 AJCC GII 芝2200m(良) 10 8 9 019.10(5人) 03着 R2:14.5(35.0) -0.1 0蛯名正義 57 サクラチトセオー 462
0000.02.19 東京 目黒記念 GII 芝2500m(良) 12 5 6 008.60(3人) 08着 R2:32.4(37.0) -1.3 0蛯名正義 57.5 ハギノリアルキング 454
0000.03.19 中山 日経賞 GII 芝2500m(不) 9 2 2 009.80(4人) 02着 R2:41.1(37.2) -0.1 0蛯名正義 58 インターライナー 454
0000.04.23 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(重) 18 7 15 014.00(6人) 02着 R3:19.0(35.3) -0.0 0蛯名正義 58 ライスシャワー 452
0000.10.08 京都 京都大賞典 GII 芝2400m(良) 13 4 5 011.30(4人) 06着 R2:14.3(35.3) -0.5 0蛯名正義 58 ヒシアマゾン 454
0000.10.29 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 17 8 16 030.60(7人) 13着 R1:59.6(35.3) -0.8 0蛯名正義 58 サクラチトセオー 454
0000.11.18 東京 アルゼンチン共和国杯 GII 芝2500m(良) 13 5 7 008.50(6人) 02着 R2:31.3(34.5) -0.0 0蛯名正義 58 ゴーゴーゼット 454
0000.12.09 中山 ステイヤーズS GII 芝3600m(良) 9 2 2 002.10(1人) 01着 R3:47.1(35.9) -0.3 0蛯名正義 58.5 (インターライナー) 456
1996.06.15 阪神 エメラルドS OP 芝2500m(良) 8 8 8 003.40(2人) 02着 R2:30.6(35.8) -0.2 0蛯名正義 61 カミノマジック 458
1997.04.27 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 16 8 16 055.20(8人) 04着 R3:15.4(35.5) -1.0 0蛯名正義 58 マヤノトップガン 472

引退後

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ステージチャンプは良血馬だったが、リアルシャダイ産駒のステイヤーだったため、種牡馬としてのオファーがなく、種牡馬にはなれず、ノーザンホースパーク乗馬となった。

脚元が極度に弱い事からしばらくは乗馬としての調教も行われず、悠々自適の生活を送っていたが、2002年馬術競技馬としてデビューした。2004年に競技馬から引退したステージチャンプはノーザンホースパークを離れ、2009年まで秋田県角館高等学校で繋養されていた。その後は北海道に戻り、余生を過ごしていたが、2020年2月7日に死亡した[要出典]

血統表

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ステージチャンプ血統ヘイルトゥリーズン系) / Lady Angela5×4=9.38% Nasrullah5×5=6.25%) (血統表の出典)[§ 1]
父系 ロベルト系ヘイルトゥリーズン系
[§ 2]

*リアルシャダイ
Real Shadai
1979 黒鹿毛
父の父
Roberto
1969 鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Bramalea Nashua
Rarelea
父の母
Desert Vixen
1970 黒鹿毛
In Reality Intentionally
My Dear Girl
Deset Trial Moslem Chief
Scotch Verdict

ダイナアクトレス
1983 鹿毛
*ノーザンテースト
Northern Taste
1971 栗毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Lady Victoria Victoria Park
Lady Angela
母の母
モデルスポート
1975 黒鹿毛
*モデルフール Tom Fool
Model Joy
*マジックゴディス Red God
Like Magic F-No.1-x
母系(F-No.) 1号族(FN:1-x) [§ 3]
5代内の近親交配 Lady Angela4×5、Nasrullah5×5 [§ 4]
出典
  1. ^ JBISサーチ ステージチャンプ 5代血統表2016年8月8日閲覧。
  2. ^ netkeiba.com ステージチャンプ 5代血統表2016年8月8日閲覧。
  3. ^ JBISサーチ ステージチャンプ 5代血統表2016年8月8日閲覧。
  4. ^ JBISサーチ ステージチャンプ 5代血統表2016年8月8日閲覧。

母ダイナアクトレスは重賞5勝。半妹プライムステージは重賞2勝、その仔アブソリュート東京新聞杯勝ち。甥マルカラスカル中山大障害を、同じく甥のスクリーンヒーロージャパンカップアルゼンチン共和国杯を勝っている。

脚注

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注釈

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  1. ^ 8位入線からの繰り上がり。進路妨害したガレオンは3位入線から8着に降着している。
  2. ^ 当時、青葉賞はオープン特別だった。
  3. ^ この時、騎乗していた岡部は「こんなに追わせる馬は自分には向いていない」という趣旨の発言をしている。この発言は「ステージチャンプには切れる脚がない」と言ったのも同然と周囲には受け取られている。
  4. ^ ライスシャワーとステージチャンプの差は16センチだった。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o ステージチャンプ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年7月11日閲覧。
  2. ^ 『週刊100名馬 58』産業経済新聞社。 
  3. ^ ステージチャンプの競走成績 | 競走馬データ - netkeiba”. netkeiba.com. 2020年5月3日閲覧。

外部リンク

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