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ステンド・クラス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ステンド・クラス』
ジューダス・プリーストスタジオ・アルバム
リリース
録音 1977年
ジャンル ヘヴィメタル
時間
レーベル CBSイギリスの旗
コロムビア・レコードアメリカ合衆国の旗
プロデュース ジューダス・プリースト
デニス・マッケイ
ジェイムズ・ガスリー(#3)
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 27位(イギリス)
  • 173位(アメリカ)
  • ジューダス・プリースト アルバム 年表
    背信の門
    (1977年)
    ステンド・クラス
    (1978年)
    殺人機械
    (1978年)
    テンプレートを表示

    ステンド・クラス』(Stained Class)は、ジューダス・プリースト1978年に発表した4作目のアルバム。

    解説

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    本作より、レス・ビンクスドラムス)が加入。ジューダス・プリーストのキャリア初期における傑作の一つで、音楽評論家のスティーヴ・ヒューイはallmusic.comにおいて「ここまで純度の高いヘヴィ・メタル・アルバムは、彼ら自身も『ペインキラー』(1990年)に至るまで二度と作らなかった」「NWOBHMからスラッシュメタルまで、後続のヘヴィメタルに影響を与えたと言っても過言でない」と評している[1]

    ジューダス・プリーストとデニス・マッケイの共同プロデュースによりアルバムの大部分が完成した折に、シングル向きのカヴァーの録音を要求されたため、バンドは急遽、ジェイムズ・ガスリーをプロデューサーに起用してスプーキー・トゥースのカヴァー「ベター・バイ・ユー、ベター・ザン・ミー」を録音した[2]。同曲は予定通りシングル・カットされたが、チャート・インは果たせなかった。バンド側はジェイムズの仕事を気に入り、次作『殺人機械』(1978年)でもジェイムズを共同プロデューサーに起用した。

    ジューダス・プリースト裁判

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    1985年12月23日、アメリカのネバダ州リノで2人の少年が自殺を図り、うち1人が即死するという事件が起きた。もう1人は重傷を負ったが死は免れ、3年後にドラッグが原因で死去している[3]。事件から5年後の1990年、少年の遺族は自殺の原因がアルバム『ステンド・クラス』にあるとする訴訟を起こした。

    原告側は「ベター・バイ・ユー、ベター・ザン・ミー」に「Do it(やれ)」というサブリミナル・メッセージが入っており、それが自殺の原因になったと主張した。しかし、被告側の証人となった臨床心理士は、少年達がかねてから暴力的で、鬱の傾向があり、薬物乱用の既往もあったと証言した[3]。最終的にサブリミナル・メッセージの存在は裁判で否定され、本作は少年の自殺とは無関係という判決が出て、ジューダス・プリーストの勝訴で終わった。

    収録曲

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    特記なき楽曲はロブ・ハルフォードグレン・ティプトンの共作。

    1. エキサイター - Exciter - 5:33
    2. 白光、赤熱 - White Heat, Red Hot (Glenn Tipton) - 4:19
    3. ベター・バイ・ユー、ベター・ザン・ミー - Better By You, Better Than Me (Gary Wright) - 3:23
    4. ステンド・クラス - Stained Class - 5:18
    5. 侵略者 - Invader (Rob Halford, G. Tipton, Ian Hill) - 4:10
    6. 地獄の聖者 - Saints in Hell (R. Halford, K.K. Downing, G. Tipton) - 5:28
    7. サベイジ - Savage (R. Halford, Downing) - 3:28
    8. 死の国の彼方に - Beyond the Realms of Death (R. Halford, Les Binks) - 6:51
    9. ヒーローズ・エンド - Heroes End (G. Tipton) - 4:59
      下記2曲は2001年リマスターCDのボーナス・トラック。
    10. ファイヤー・バーンズ・ベロウ - Fire Burns Below - 6:58
    11. ベター・バイ・ユー、ベター・ザン・ミー (ライヴ) - Better By You, Better Than Me (G. Wright) - 3:40

    カヴァー

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    参加ミュージシャン

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    脚注

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    1. ^ allmusic (((Stained Class > Overview)))
    2. ^ 日本盤リマスターCD(EICP 7010)ライナーノーツ(ジューダス・プリースト、訳:内田久美子)
    3. ^ a b CSI|Scientific Consensus and Expert Testimony: Lessons from the Judas Priest Trialby Timothy E. Moore(2009年12月17日 閲覧)