ジェイドロバリー

ジェイドロバリー
欧字表記	Jade Robbery
品種	サラブレッド
性別	牡
毛色	黒鹿毛
生誕	1987年1月30日
死没	2004年5月15日
父	Mr.Prospector
母	Number
母の父	Nijinsky
生国	アメリカ合衆国
馬主	吉田善哉
調教師	アンドレ・ファーブル
競走成績
生涯成績	7戦2勝
獲得賞金	148万9450フラン

ジェイドロバリーとはアメリカ合衆国生産、フランス調教の競走馬である。競走馬としてグラン・クリテリウム（フランスG1）を制し、引退後に日本の社台グループによって種牡馬として購入された。馬名の意味は「翡翠泥棒」。

経歴

父は世界的大種牡馬ミスタープロスペクター。母ナンバーはアメリカで重賞2勝を挙げ、その半兄にヌレイエフがおり、ほかの近親にもサドラーズウェルズ、フェアリーキングなどが名を連ねる。この血統背景から、1歳時に出品されたセールで80万ドルという高額で購買された。

1989年にドーヴィル競馬場のリステッド競走でデビューし2着。続く2戦目で初勝利を挙げた。初重賞挑戦のロンシャン競馬場で行われたロシェット賞では2着に敗れたが、続くグランクリテリウムで重賞初勝利とともにG1初勝利を挙げた。その後重賞を3戦して勝ち星を挙げることができず、ジャンプラ賞で5着に敗れたのを最後に3歳春で早々に引退した。

種牡馬成績

1994年に初年度産駒がデビューし、初年度からタイキシャーロック、テセウスフリーゼなどダート重賞を中心に活躍馬を輩出した。産駒のダートでの強さは特筆すべきもので、1997年から1999年まではサンデーサイレンス、ブライアンズタイムといった種牡馬を抑え、3年連続でダートサイアーランキングの1位を獲得している。

芝で活躍する産駒もおり、阪神3歳牝馬ステークスを制したヤマカツスズランを筆頭に複数の重賞勝ち馬がいる。産駒の勝ち上がり率も高く、リーディングサイアーランキングでも常に上位につけた。2001年からはリースでオーストラリアやアラブ首長国連邦などでも種付けを行っていたが、2004年に疝痛のため17歳で死亡した。その後、2006年秋にイタリアの2歳G1競走グランクリテリウムでアイルランド産の産駒カークレスが優勝している。

グレード制重賞優勝馬

太字はGI競走。競走名の前の国旗は開催国 (日本以外の場合に明記)

• 1992年産
  • タイキシャーロック（マイルチャンピオンシップ南部杯、浦和記念、エルムステークス）
  • テセウスフリーゼ（アンタレスステークス、さきたま杯、黒船賞）
  • イブキインターハイ（京都4歳特別）
  • ネーハイジャパン（京都大障害・春、東京障害特別・秋）
• 1993年産
  • テンパイ（プロキオンステークス）
  • ロバリーハート（群馬記念、他地方重賞6勝）
  • ファンドリロバリー（阪神スプリングジャンプ）
• 1994年産
  • オースミジェット（平安ステークス2勝、名古屋大賞典2勝、アンタレスステークス、マーキュリーカップ2勝）
• 1997年産
  • ヤマカツスズラン（阪神3歳牝馬ステークス、クイーンステークス、マーメイドステークス、全日本サラブレッドカップ）
  • ルネッサンス（ラジオたんぱ賞）
• 1998年産
  • リキセレナード（小倉3歳ステークス）
• 2002年産
  • ピカレスクコート（ダービー卿チャレンジトロフィー）
• 2005年産
  • キクノサリーレ（武蔵野ステークス）

地方重賞優勝馬

• 1992年産
  • ノムラテンカムテキ（しらさぎ賞）
  • ナイキグレース（桜花賞）
  • ヤマニホルダー（新春ジュニア）
• 1993年産
  • ナイキジャガー（羽田盃、黒潮盃、京浜盃）
  • ダイタクカミカゼ（高知県知事賞）
• 1995年産
  • ダイアモンドコア（東京3歳優駿牝馬、桜花賞）
  • マルカバリー（オータムカップ）
  • カイヨウジパング（黒潮皐月賞、黒潮ダービー、RKC杯、黒潮菊花賞）
• 1996年産
  • タワリングドリーム（開設記念、坂東太郎賞）
• 1997年産
  • ナイキゴールド（白銀争覇、マーチカップ）
  • オーミヤボレロ（吉野ヶ里記念）
  • ハクシュカッサイ（吉野ヶ里記念、九州記念2回、九州大賞典2回）
• 1998年産
  • ジョウテンペガサス（百万石賞、スプリンターズカップ）
• 1999年産
  • バックギアー（ブルーバードカップ、若潮盃）
  • ハイフレンドトーレ（ビューチフルドリーマーカップ）
• 2000年産
  • シャコーオープン（船橋記念、東京記念）
  • ウィンブロー（クラウンカップ）
• 2002年産
  • ゴッドセンド（星雲賞、高知県知事賞、赤レンガ記念）
• 2003年産
  • オウシュウクラウン（UAE産、不来方賞、ダイヤモンドカップ、阿久利黒賞、桐花賞）
  • ダガーズアラベスク（UAE産、ローレル賞、東京2歳優駿牝馬）
• 2005年産
  • ジェイドファスト（ブリーダーズゴールドジュニアカップ）

日本国外調教馬

• 2001年産
  • Valkyrie Diva（ MVRCテシオステークス）
  • Phantom Thief（ タスマニアンダービー）
• 2004年産
  • Kirkless（ グランクリテリウム）

母の父としての主な産駒

• 2001年産
  • トーセンブライト（父ブライアンズタイム、母アサヒブライト）：兵庫ゴールドトロフィー2回、サラブレッドチャレンジカップ、黒船賞
  • フミノトキメキ（父ダンスインザダーク、母ピカレスクノベル）：小倉サマージャンプ
• 2002年産
  • メイショウトウコン（父マヤノトップガン、母ルナースフィア）：東海ステークス、ブリーダーズゴールドカップ、平安ステークス、エルムステークス、名古屋大賞典
  • キングジョイ（父マーベラスサンデー、母プリンセスエイブル）：中山大障害2回、京都ハイジャンプ、京都ジャンプステークス
• 2003年産
  • アドマイヤキッス（父サンデーサイレンス、母キッスパシオン）：ローズステークス、チューリップ賞、京都牝馬ステークス、愛知杯
  • サンダルフォン（父サクラバクシンオー、母コウユーラヴ）：北九州記念
• 2004年産
  • イコピコ（父マンハッタンカフェ、母ガンダーラプソディ）：神戸新聞杯
• 2006年産
  • グロリアスノア（父プリサイスエンド、母ラヴロバリー）：根岸ステークス、武蔵野ステークス
• 2008年産
  • パッションダンス（父ディープインパクト、母キッスパシオン）：新潟大賞典2回、新潟記念
  • Gwangyajeil (광야제일) （父Vicar、母Hurricane Havoc）： コリアンダービー
• 2010年産
  • クリノスターオー（父アドマイヤボス、母マヤノスターライト）：平安ステークス、シリウスステークス、アンタレスステークス
• 2012年産
  • タマノブリュネット（父ディープスカイ、母カフェピノコ）：レディスプレリュード
• 2013年産
  • トウショウドラフタ（父アンライバルド、母ウイッチトウショウ）：ファルコンステークス

血統表

ジェイドロバリーの血統（ミスタープロスペクター系／Native Dancer 3×5=15.63%、Nasrullah 4×5=9.38%、Nearco 5×5=6.25%）			（血統表の出典）
父 Mr. Prospector 1970 鹿毛	父の父 Raise a Native 1961 栗毛	Native Dancer	Polynesian
			Geisha
		Raise You	Case Ace
			Lady Glory
	父の母 Gold Digger 1962 鹿毛	Nashua	Nasrullah
			Segula
		Sequence	Count Fleet
			Miss Dogwood
母 Number 1979 鹿毛	母の父 Nijinsky 1967 鹿毛	Northern Dancer	Nearctic
			Natalma
		Flaming Page	Bull Page
			Flaring Top
	母の母 Special 1969 鹿毛	Forli	Aristophanes
			Trevisa
		Thong	Nantallah
			Rough Shod F-No.5-h

近親には種牡馬として大成功したサドラーズウェルズやフェアリーキング、ヌレイエフなどが名を連ねる世界的な良血馬である。

外部リンク

• 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post
• ジェイドロバリー(USA) - 競走馬のふるさと案内所