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シュウ酸鉄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

シュウ酸鉄(しゅうさんてつ、蓚酸鉄、iron oxalate)はシュウ酸であり、鉄の酸化数によって、シュウ酸鉄(II)とシュウ酸鉄(III)が存在する。

シュウ酸鉄(II)

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シュウ酸鉄(II)二水和物

一般情報
IUPAC名 Iron(II) oxalate dihydrate
分子式 Fe(C2O4)・2H2O
分子量 179.89
形状 淡黄色粉末
CAS登録番号 6047-25-2
性質
出典 Sigma Aldrich MSDS

シュウ酸鉄(II) (iron(II) oxalate, ferrous oxalate) は水和水を持つ2価の鉄とシュウ酸の化合物である。化学式はFe(C2O4)・2H2O、CAS登録番号は[6047-25-2]である。空気を絶って強熱すると酸化鉄(II)一酸化炭素および二酸化炭素になる[1]。空気中では160℃で分解するが脱水はできない[2]

天然には、希産鉱物のフンボルト石英語版として産出する。

シュウ酸鉄(III)

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シュウ酸鉄(III)六水和物
一般情報
IUPAC名 Iron(III) oxalate hexahydrate
分子式 Fe2(C2O4)3・6H2O
分子量 483.84
形状 黄色粉末
CAS登録番号 166897-40-1
性質
出典 Sigma Aldrich MSDS

シュウ酸鉄(III) (iron(III) oxalate, ferric oxalate) は水和水を持つ3価の鉄とシュウ酸の化合物である。化学式はFe2(C2O4)3・6H2O、CAS登録番号は[166897-40-1]である。光に当てると黄緑色に変化し、強い光によってシュウ酸鉄(II)と二酸化炭素に分解する[2]。水溶液に光を当てながら2~3日放置しても、徐々に分解し、シュウ酸鉄(II)を析出する。

脚注

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  1. ^ 化学大事典編集委員会 『化学大事典4』 (1993) p641
  2. ^ a b 化学大事典編集委員会 『化学大事典4』 (1975) p641