シャダイアイバー
この記事は「旧馬齢表記」が採用されており、国際的な表記法や2001年以降の日本国内の表記とは異なっています。 |
シャダイアイバー | ||||||
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品種 | サラブレッド | |||||
性別 | 牝 | |||||
毛色 | 鹿毛 | |||||
生誕 | 1979年2月23日 | |||||
死没 |
2000年2月4日 (21歳没・旧22歳) | |||||
父 | ノーザンテースト | |||||
母 | サワーオレンジ | |||||
母の父 | Delta Judge | |||||
生国 | 日本(北海道早来町) | |||||
生産者 | 社台ファーム早来 | |||||
馬主 | 吉田善哉 | |||||
調教師 | 二本柳俊夫(美浦) | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 7戦3勝 | |||||
獲得賞金 | 7030万8000円 | |||||
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シャダイアイバーは日本の競走馬、繁殖牝馬。1982年の第43回優駿牝馬(オークス)に優勝した。全妹に新潟記念優勝馬のダイナオレンジ、孫に1999年度JRA賞最優秀短距離馬、最優秀父内国産馬のエアジハード がいる。名前のアイバーは、近親のSir Ivorから[1]。
経歴
[編集]- 馬齢は旧表記で記述する。
脚部に慢性的な不安を抱えた馬で、デビューは4歳時の3月と非常に遅かった。素質が高く見込まれていたということもなく初戦も6着と凡走していたが、その後オークスまでに2勝を挙げ、滑り込みでの同レース出走を果たす。
鞍上は2戦目より手綱を取っていた加藤和宏で、抜けた実力馬がおらず人気が拮抗するなか7番人気という評価だった。レース直前に1番人気の桜花賞優勝馬リーゼングロスが放馬するというアクシデントがあったが、同馬は捕獲後、異常なしとしてそのまま発走を迎えた。レースではそれぞれ 2、3番手で先行したシャダイアイバーとリーゼングロスが直線入り口から抜け出し、激しい競り合いとなる。500メートルに渡る競り合いの末に、ゴール前でシャダイアイバーが半馬身競り勝って1着。重賞初制覇をクラシックで果たすと共に、史上最短記録となるデビュー78日目でのオークス優勝を果たした。
その後屈腱炎を発症し長期休養を余儀なくされる。復帰後2戦したがいずれも凡走し、安田記念16着を最後に競走馬を引退。社台ファーム千歳で繁殖牝馬となった。
産駒成績
[編集]繁殖牝馬としても好素質馬を数々送り出したが、1993年のクラシック戦線で皐月賞3位入線(斜行により8着に降着)、NHK杯2着、東京優駿(日本ダービー)4着の成績を残したガレオンは、ダービーの競走中に骨折しそのまま競走馬引退、フジキセキの主戦を務めた角田晃一に「フジキセキより強いかも知れない」と評価されたステッペンウルフは、条件戦4連勝から重賞初挑戦となった函館記念4着の後、脚部不安を生じてレースに出走できなくなり引退となっている。母に似て脚部の弱さから大成しきれなかった産駒もいるなど、産駒から重賞優勝馬は送り出せなかった。それでもブラウンアイボリー、オークツリー、ガレオン、ステッペンウルフと産駒4頭がオープン馬となる優秀な繁殖成績を残している。孫世代以降の牝系からはGI競走2勝のエアジハードを筆頭に、プレシャスカフェ、ペインテドブラック、ユールシンギング、ジャスティンカフェなど複数の重賞馬が出ている。
エピソード
[編集]2007年に企画された往年の名騎手を集めてのエキシビション競走・第1回ジョッキーマスターズが施行された際、出場騎手に名を連ねた加藤和宏は、シャダイアイバーに騎乗したオークス優勝時の服色で出場した。
血統表
[編集]シャダイアイバーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ノーザンテースト系 |
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父 *ノーザンテースト Northern Taste 1971 栗毛 カナダ |
父の父 Northern Dancer 1961鹿毛 カナダ |
Nearctic | Nearco | |
Lady Angela | ||||
Natalma | Native Dancer | |||
Almahmoud | ||||
父の母 Lady Victoria 1962黒鹿毛 カナダ |
Victoria Park | Chop Chop | ||
Victoriana | ||||
Lady Angela | Hyperion | |||
Sister Sarah | ||||
母 *サワーオレンジ Sour Orange 1973 黒鹿毛 アメリカ |
Delta Judge 1960 鹿毛 アメリカ |
Traffic Judge | Alibhai | |
Traffic Court | ||||
Beautillion | Noor | |||
Delta Queen | ||||
母の母 Lady Attica 1967鹿毛 アメリカ |
Spy Song | Balladier | ||
Mata Hari | ||||
Attica | Mr. Trouble | |||
Athenia | ||||
母系(F-No.) | サワーオレンジ系(FN:8-g) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Hyperion 5・4×5、Mahmoud 5×5、Lady Angela 3・4(父内) | [§ 3] | ||
出典 |
従弟にアメリカの重賞優勝馬が2頭、全妹ダイナオレンジの娘に4歳牝馬特別の優勝馬センターライジング、祖母Lady Atticaの半兄に1960年代のヨーロッパを代表する名馬Sir Ivorがいる。
参考
[編集]- 『週刊Gallop』1999年6月27日号 p. 17「華麗なる樫の女王シャダイアイバー一族」
出典
[編集]- ^ 辻一郎「日本の名牝 安田記念優勝馬エアジハードの母アイシーゴーグル」『優駿』第59巻第8号、日本中央競馬会、1999年8月、82頁。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|シャダイアイバー”. JBISサーチ. 2019年4月9日閲覧。