シビレタケ
表示
シビレタケ | |||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
分類 | |||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||
学名 | |||||||||||||||||||||
Psilocybe venenata (S.Imai) Imazeki & Hongo, | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
シビレタケ |
シビレタケ(学名:Psilocybe venenata)は、モエギタケ科シビレタケ属に属すキノコの一種である[1]。このキノコは幻覚成分であるシロシビンを含有する。
日本では夏や秋の雨季に、堆肥化した土、藁、糞などに群生し、無臭である[2]。モエギタケに似ているが、本きのこは傷つけると青色に変色することから簡単に区別できる[3]。菌学者の今井三子が札幌にて中毒例に遭遇したキノコを1932年に、その中毒症状からシビレタケと命名[3]。表面は淡い黄色から白色であり、柄や肉は白色である[3]。
栽培は比較的容易であり、数日間は暗所で培養し、その後光照射すると正常に発育し発生数は増加、適温は25から35度、キノコの収量は25度が最も多い[4]。
幻覚成分であるシロシビンを含むキノコ類は、日本の麻薬及び向精神薬取締法における麻薬原料植物(菌類だが)として、知っての所持・使用は規制されており、もっぱら鑑賞用である[5]。1960年の中毒の報告では、ある女性では色彩の鮮やかな色の模様が見え、蛇も見えたが、こうしたものはすべて連続的に移り変わっていっていたというもので、男性では体が宙に浮く感じがしたが、目を閉じれば普通に会話を行うこともできたという程度であった[6]。
脚注
[編集]- ^ Gastón Guzmán , John W. Allen , Jochen Gartz (1998). “A worldwide geographical distribution of the neurotropic fungi, an analysis and discussion” (pdf). Annali del Museo civico di Rovereto (14): 189–280 .
- ^ 帝室林野局北海道林業試験場『帝室林野局北海道林業試験場彙報. 第8号 北方日本産有毒菌蕈圖説』帝室林野局北海道林業試験場、1945年、33頁 。
- ^ a b c 今井三子「一新毒菌シビレタケに就きて」『札幌博物学会会報』第12巻第2号、1932年7月10日、148-151頁、NAID 120005905658。
- ^ 北本豊「316 シビレタケの子実体形成の環境制御」『日本醗酵工学会大会講演要旨集』第50巻、1975年、158-159頁、NAID 110002900212。
- ^ 長沢栄史『日本の毒きのこ』(増補改訂版)学習研究社、2009年、269頁。ISBN 978-4-05-404263-6。
- ^ 松田一朗「シビレタケによる幻覚症状」『日本菌学会会報』IV、1960年、16-17頁。