サイード・アブドゥラヒ・デニ
Said Abdullahi Deni | |
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プントランド大統領 | |
就任 2019年1月8日 | |
前任者 | アブディウェリ・モハメド・アリ |
計画長官 | |
任期 2014年1月17日 – 2018年 | |
大統領 | ハッサン・シェイク・モハムド |
前任者 | モハムド・ハッサン・スレイマン |
個人情報 | |
生誕 | 1957年7月2日(67歳) モガディシュ, ソマリア |
政党 | Kaah |
サイード・アブドゥラヒ・デニ (Said Abdullahi Dani, ソマリ語: Siciid Cabdullaahi Deni, アラビア語: سعيد دني、1957年7月2日 - ) は、ソマリア連邦共和国の一構成国であるプントランドの現大統領。2019年に就任[1]。
大統領になる前は、2014年にソマリアの計画長官を務めた[2]。2017年、2022年には落選したもののソマリア大統領選に出馬した。初等教育に力を入れた教育者であり、実業家でもある。
ソマリア国籍の他、デンマーク国籍も持つ[3]。
大学卒業まで
[編集]デニは1967年(または1966年[4])にソマリアの首都モガディシュ[4]で生まれた[5]。出身氏族はダロッド氏族のマジェルテーン支族のオスマン・マハムド支族[6]。
1972年にモガディシュの小学校に通う。1980年から1984年まで、モガディシュのシェイクハッサンバルセイン高校に通う。1986年から1990年まで国立大学の言語学部で学ぶ[4]。
大学卒業後
[編集]1992年、ソマリア北東部にあるボサソ港の海運部門責任者となる[4]。なお1992年はソマリア内戦による政府崩壊後であり、プントランド建国前である。また、小中学校教育の整備に尽力[5]。1992年にイマーム・ナワウィスクールを設立し、1998年まで系列校の校長を務めた[4]。1998年のプントランドの建国にも関わった[5]。
1998年から2000年まで、マレーシアプトラ大学で経営学の修士号を取得[4]。
2002年から2012年まで、業界団体ワーベリグループジブチ、プントランド商工会議所、ドバイ・オマーン・ジブチ・ソマリアビジネス評議会などの管理職を歴任。また、Shirkadda Towfiiq、Shirkadda Sibirka Barwaaqo、African Horn Company、Salalah Macaroni Companyなどの会社(いずれもオマーンのサラーラ籍)の上級管理職を歴任[5]。
政界入り
[編集]2012年にソマリア上院議員[5]。
2014年3月、サイード・アブドゥラヒ・デニは計画長官として、ハッサン大統領、アブディラフマン・ドュアレ・ベイレ外務長官、ナディフォ・モハメド・オスマン公共事業長官と共に来日した。安倍総理、岸田外務大臣などと会談[7][8][9]。その結果、日本政府から警察の復興費などとして4000万ドルの援助を得ることに成功[5]。
計画長官時代にソマリアで20年以上ぶりとなる国勢調査の予備人口調査を実施[5]。
2017年ソマリア大統領選挙
[編集]ダニは2017年ソマリア大統領選挙に立候補し、国の教育システムの構築を公約に挙げた[10]。ただしこの時はモハメド・アブドゥライ・モハメドが大統領になった。
2019年プントランド大統領選挙
[編集]2018年末、デニはプントランド大統領候補の立場で、カルカール地域のカルドで歓迎された[11]。また、ソマリランドと係争を争っているハイラン地域のダハールも訪問し、歓迎された[12]。
2019年1月8日、プントランド大統領選挙の決選投票が行われ、デニが35票、対立候補が31票で、デニの大統領当選が確定した。任期は5年[13]。
プントランド大統領時代
[編集]2019年1月27日、デニはプントランド大統領に就任した。就任演説で、安全保障、経済、テロとの戦い、失われた土地の回復、政府機関の強化、複数政党制の実施、連邦制度の強化、腐敗との戦いを約束した[14]。
2021年6月、デニ大統領は、ボサソ港を運営するアラブ首長国連邦国籍の会社DPワールドに料金を支払わない決定をした。決定の理由は不明だが、ソマリア政府とDPワールドの対立が関係していると見られる[15]。
2022年ソマリア大統領選挙
[編集]2022年5月15日に連邦議会で執行された大統領選挙に立候補し、第1回目投票で65票を獲得したが[16]第2回目投票にて敗退した[17]。
2024年プントランド大統領選挙
[編集]2024年1月8日のプントランド大統領選挙には66人が立候補し、最終的にデニが有力候補だったギュルド・サラー(Guled Salah)を45対21票で破り、再選を果たした[18]。
参考文献
[編集]- ^ https://allafrica.com/stories/201901280434.html
- ^ “SOMALIA PM Said "Cabinet will work tirelessly for the people of Somalia"”. Midnimo. (17 January 2014) 17 January 2014閲覧。
- ^ “Somalia's presidential candidates run as dual citizens”. africanews.com. (2016年11月28日) 2021年8月21日閲覧。
- ^ a b c d e f “Taariikh nololeedka Saciid Deni oo dhameystiran”. caasimada.net. (2019年1月8日) 2021年8月21日閲覧。
- ^ a b c d e f g “Somalia: Dr. Saed A. Dani mostly likely to Succeed Gas as Puntland President”. menafn.com. (2018年3月11日) 2021年8月21日閲覧。
- ^ “Xog: Loolan hoose oo ka dhex socda musharaxiinta reer Puntland”. caasimada.net. (2017年1月23日) 2021年8月21日閲覧。
- ^ “日・ソマリア外相会談”. 外務省. (2014年3月12日) 2021年8月21日閲覧。
- ^ “Somalia: Pres Hassan Sheikh - "We Are Here in Japan to Strengthen Bilateral Relations”. (12 March 2014) 12 March 2014閲覧。
- ^ “Japan Pledges $40m for Humanitarian Assistance to Somalia”. Horseed Media. (13 March 2014) 14 March 2014閲覧。
- ^ “Meet Somalia's 18 presidential candidates in first election since 1984”. africanews.com. (2016年11月27日) 2021年8月21日閲覧。
- ^ “MUSHARAX SICIID CABDULLAAHI DENI OO SI WEYN LOOGU SOO DHAWEEYEY QARDHO”. puntlandpost.net. (2018年11月28日) 2021年8月21日閲覧。
- ^ “MUSHARRAX SICIID CABDULLAAHI DENI OO LAGU SOO DHAWEEYEY MAGAALADA DHAHAR”. puntlandpost.net. (2018年12月1日) 2021年8月21日閲覧。
- ^ “Siciid Cabdullaahi Deni Oo Loo Doortay Madaxweyne Cusub Ee Puntland”. radiodalsan.com. (2019年1月8日) 2021年8月21日閲覧。
- ^ “Siciid Cabdullaahi Deni oo loo caleemo-saaray madaxweynaha Dowladda Puntland”. puntlandmirror.net. (2019年1月27日) 2021年8月21日閲覧。
- ^ “DP-World iyo Puntland: Hadalkii Deni siduu u saameynayaa howlaha shirkaddan?”. bbc. (2021年6月15日) 2021年8月21日閲覧。
- ^ “Somalia election: 32 candidates edged out, four proceed to second round”. The East African. (2022年5月15日) 2022年5月16日閲覧。
- ^ “Farmaajo y el expresidente Mohamud disputan la votación presidencial somalí”. Swissinfo. (2022年5月15日) 2022年5月16日閲覧。
- ^ “Somalia - Puntland's Said Deni Wins Re-Election in Historic Vote”. AllAfrica. (2024年1月8日) 2024年1月9日閲覧。