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ソマリアの大統領一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ソマリアの大統領から転送)
ソマリアの旗 ソマリア連邦共和国
大統領
Madaxaweynaha Jamhuuriyadda Federaalka Soomaaliyeed
大統領章
現職者
ハッサン・シェイク・モハムド(第10代)
Hassan Sheikh Mohamud

就任日 2022年5月23日[1]
種類元首
呼称閣下
所属機関国家安全保障会議
庁舎ヴィラ・ソマリア
所在地モガディシュ
任命連邦議会議員選挙
任期4年(再選可能)
根拠法令ソマリア連邦共和国憲法
創設1960年7月1日
初代アデン・アブドラ・ウスマン
俸給年間 250,000USD[2]
ウェブサイトvillasomalia.gov.so

ソマリアの大統領一覧(ソマリアのだいとうりょういちらん)では、特記なき限り、ソマリアを代表すると国際的に承認された政府の歴代大統領について一覧を記載する。ソマリアの一部を構成し、事実上独立状態となっているソマリランドならびにプントランドの大統領については、それぞれの大統領の項目を参照されたい。

ソマリア内戦勃発後から現在の位置付け

[編集]

バーレ政権の崩壊後、軍閥やイスラム法廷会議などの勢力により内戦が繰り広げられ、正統な中央政府は構築されていなかった。ソマリア暫定国民政府(TNG)の大統領として2000年8月27日に就任したアブディカシム・サラ・ハッサンおよび2004年10月14日にその後を継いだソマリア暫定連邦政府(TFG)のアブドゥラヒ・ユスフが対外的にはソマリアの国家元首とされたが、2008年12月29日に暫定政府内の対立からユスフは辞任。2009年1月31日、穏健イスラーム主義勢力の指導者、シェイフ・シャリーフ・シェイフ・アフマドが新たに暫定政府大統領に就任した。この時まで、暫定政府というソマリア国内で数多く活動する一勢力の長という位置付けに過ぎず、ソマリア国家の版図を統治する正統な中央政府は存在しなかった(対外的にソマリアを代表する権能は保持)。

2012年8月1日に暫定憲法が採択され、これに従って連邦議会議員を選出。8月20日に予定通りTFGによる暫定統治は終了し、9月10日に連邦議会によってハッサン・シェイク・モハムド大統領に選出された。暫定憲法による大統領任期は4年間と定められている[3]次期大統領選挙は予定日からは延期されたが2017年2月8日に行われ[4]モハメド・アブドゥライ・モハメドが当選した[5]。2021年2月の任期満了までに次期大統領の選出方法について合意ができなかったため、下院議会によりモハメドの任期は2年間延長された[6]ものの上院議長が違憲と批判し、モハメドは上院の採決を待つことなく任期延長の法案に署名[7]。これにより抗議デモが発生し内外から批判が続出したため[8]、モハメドは4月28日に任期延長法を撤回[9]。5月1日に下院議会が全会一致で大統領任期延長を撤回し[10]、2020年9月17日の合意に立ち返り、ローブル首相が次期大統領選挙の準備・実施を行うことも同時に承認した[11]。結局、大統領選挙は2022年5月15日に執行された[12]

大統領の一覧

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大統領 所属政党 出身氏族
(支族)
在任期間 備考
01 アデン・アブドラ・ウスマン
Aadan Cabdulle Cismaan Dacar
ソマリ青年同盟
(SYL)
ハウィエ
 (Mudulood
1 1960年7月1日
- 1967年6月30日
6年 + 364日
02 アブディラシッド・アリー・シェルマルケ
Cabdirashiid Cali Sharma'arke
ソマリ青年同盟
(SYL)
ダロッド
(Majeerteen)
2 1967年6月30日
- 1969年10月15日
2年 + 107日 在任中に死去
[注 1]
0 シェイハ・ムクター・モハメド・フセイン
Sheekh Mukhtaar Maxamed Xuseen
ソマリ青年同盟
(SYL)
ラハンウェイン
 (Hadame
1969年10月15日
- 1969年10月21日
6日 大統領代行
(国民議会議長)
在任中に解任
大統領 所属政党 出身氏族
(支族)
在任期間 備考
03 モハメド・シアド・バーレ
Maxamed Siyaad Barre
ソマリ社会主義革命党
(SRSP)
ダロッド
 (Marehan
4 1969年10月21日
- 1980年
21年 + 98日
5 1980年
- 1986年
6 1986年
- 1991年1月27日
在任中に逃亡
大統領 所属政党 出身氏族
(支族)
在任期間 備考
04 アリ・マフディ・ムハンマド 統一ソマリ会議
(USC)
ハウィエ
 (Abgaal
7 1991年1月29日
- 1997年1月3日
5年 + 340日
(空席) - 1997年1月3日
- 2000年8月27日
3年 + 237日
0 モハメッド・ファッラ・アイディード ソマリ国民同盟英語版
(SNA)
ハウィエ
 (Habar Gidir
- 1995年1月15日
- 1996年8月1日
1年 + 199日 自称[注 2]
0 フセイン・モハメド・ファラー・アイディード ソマリ国民同盟
(SNA)
ハウィエ
 (Habar Gidir
- 1996年8月2日
- 1998年3月20日
1年 + 230日 自称[注 2]
大統領 所属政党 出身氏族
(支族)
在任期間 備考
05 アブディカシム・サラ・ハッサン 無所属 ハウィエ
 (Habar Gidir
8 2000年8月27日
- 2004年10月14日
4年 + 48日
大統領 所属政党 出身氏族
(支族)
在任期間 備考
06 アブドゥラヒ・ユスフ 無所属 ダロッド
(Majeerteen)
9 2004年10月14日
- 2008年12月29日
4年 + 76日
0 アダン・モハメド・ヌール・マドベ ラハンウェイン抵抗軍
(RRA)
ラハンウェイン
 (Hadame
2008年12月29日
- 2009年1月31日
33日 大統領代行
(連邦議会議長)
07 シェイフ・アフマド ソマリア再解放連盟
(ARS)
ハウィエ
 (Abgaal
10 2009年1月31日
- 2012年8月20日
3年 + 202日
大統領 所属政党 出身氏族
(支族)
在任期間 備考
0 ムッセ・ハッサ・アブドゥレ 無所属 ダロッド
 (Marehan
2012年8月20日
- 2012年8月28日
8日 大統領代行
(連邦議会議長)
0 モハメド・オスマン・ジャワリ 無所属 ラハンウェイン
 (Hadame
2012年8月28日
- 2012年9月16日
18日 大統領代行
(連邦議会議長)
08 ハッサン・シェイク・モハムド 平和開発党
(PDP)
ハウィエ
 (Abgaal
11 2012年9月16日
- 2017年2月8日
4年 + 145日
09 モハメド・アブドゥライ・モハメド タヨ党英語版
(TPP)
ダロッド
 (Marehan
12 2017年2月8日
- 2022年5月23日
5年 + 104日
10 ハッサン・シェイク・モハムド 平和開発連合党
(UPD)
ハウィエ
 (Abgaal
12 2022年5月23日
- (現職)
2年 + 213日

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 暗殺のため。
  2. ^ a b 国際的に正統政府と承認されず。

出典

[編集]
  1. ^ Mohamud, Ali (15 May 2022). “Somalia's new president elected by 327 people”. BBC. 18 May 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。2023-11¥09閲覧。
  2. ^ Salaries for sitting African presidents”. Daily Monitor (23 July 2015). 17 April 2020時点のオリジナルよりアーカイブ2023年11月9日閲覧。
  3. ^ “ソマリア大統領にモハムド氏選出、21年ぶりの安定政府樹立へ”. CNN.co.jp (CNN). (2012年9月11日). https://www.cnn.co.jp/world/35021599.html 2012年9月11日閲覧。 
  4. ^ ソマリアで大統領選=現職ら出馬、テロ警戒” (2017年2月8日). 2017年2月11日閲覧。
  5. ^ ソマリア連邦共和国大統領選挙の結果について(外務報道官談話)”. 外務省 (2017年2月10日). 2017年2月11日閲覧。
  6. ^ “Somalia’s parliament votes to extend embattled president’s term”. アルジャジーラ. (2021年4月12日). https://www.aljazeera.com/news/2021/4/12/somalias-parliament-votes-to-extend-embattled-presidents-term 2021年4月13日閲覧。 
  7. ^ “Somali president signs law extending mandate for two years”. France 24. (2021年4月14日). https://www.france24.com/en/africa/20210414-somali-president-signs-controversial-law-extending-mandate-to-donors-dismay 2021年4月30日閲覧。 
  8. ^ “Somali prime minister turns against presidential term extension”. ロイター. (2021年4月28日). https://jp.reuters.com/article/somalia-politics-prime-minister-idAFL8N2MK5Z2 2021年4月30日閲覧。 
  9. ^ “Bowing to pressure, Somalia’s president agrees not to extend presidential term”. ロイター. (2021年4月29日). https://www.reuters.com/world/africa/bowing-pressure-somalias-president-agrees-not-extend-presidential-term-2021-04-27/ 2021年4月30日閲覧。 
  10. ^ “Somalia's parliament votes to cancel presidential term extension”. ロイター. (2021年5月2日). https://www.reuters.com/world/africa/somalias-lower-house-parliament-votes-cancel-presidential-term-extension-2021-05-01/ 2021年5月2日閲覧。 
  11. ^ “Somalia: Elections to hold as President Farmajo drops term extension”. アフリカニュース. (2021年5月2日). https://www.africanews.com/2021/05/02/somalia-elections-to-hold-as-president-farmajo-drops-term-extension/ 2021年5月2日閲覧。 
  12. ^ “Somalia elects Hassan Sheikh Mohamud as new president”. Al Jazeera English. アルジャジーラ. (2022年5月15日). https://www.aljazeera.com/news/2022/5/15/somalia-elects-hassan-sheikh-mohamud-as-president 2022年5月16日閲覧。 

関連項目

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