コルドゥアン灯台
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英名 | Cordouan Lighthouse | ||
仏名 | Le phare de Cordouan | ||
面積 | 23,582 ha (緩衝地域 139,615 ha) | ||
登録区分 | 文化遺産 | ||
登録基準 | (1), (4) | ||
登録年 | 2021年 | ||
公式サイト | 世界遺産センター | ||
地図 | |||
使用方法・表示 |
コルドゥアン灯台 (フランス語: Phare de Cordouan) は、フランスの大西洋沿岸に位置する灯台で、ボルドーの北西約7キロメートルにあるジロンド川の河口に立っている。コルドゥアン灯台は「灯台の王」と称され、フランス最古の稼働中の灯台である。その美しい建築様式と歴史的な重要性から、2021年にユネスコの世界遺産に登録された[1]。
概要
[編集]コルドゥアン灯台は、高さ67.5メートルの石造りの塔で、1790年に完成した。灯台は、独特なルネサンス様式と新古典主義様式の建築が特徴で、石材の精巧な彫刻や大きな窓がその美を引き立てている。灯台は海岸から遠く離れた浅瀬に位置しており、アクセスは船でしかできない[1]。
歴史
[編集]コルドゥアン灯台の建設は、1584年にアンリ3世の命令で始まった。最初の設計者はルネ・ド・ロニャックで、建設は彼の死後も続けられた。アンリ4世の時代には、工事が進み、建物の基礎が完成した。最終的に、灯台の建設はフランス革命の最中、1790年に完了し、航海の安全を確保するために使われ始めた[2]。
19世紀に入ると、灯台は技術革新を迎えた。1823年には、石油ランプが導入され、その後、1907年には電気化された。また、灯台の構造自体も定期的に補強され、特に波や強風による侵食から保護するための改修が繰り返された[3]。
地理
[編集]コルドゥアン灯台は、ジロンド川と大西洋の交差点に位置し、フランスの南西部にあるメドック地方の沿岸に最も近い。灯台のある浅瀬は、潮の満ち引きに大きく影響を受けており、干潮時には灯台周辺の岩礁が露出する。この地域は、灯台の建設や維持にとっても困難な場所であり、過酷な海の環境の中で設計が工夫された場所である[1]。
世界遺産登録
[編集]コルドゥアン灯台は、その歴史的価値と独特な建築が評価され、2021年にユネスコの世界遺産に登録された。これは、フランス国内では14件目の登録となる灯台であり、世界遺産としては珍しい現役の海上灯台でもある。登録の背景には、フランス政府や地元の人々による保護活動があった[1]。
登録基準
[編集]この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。
- (1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
- (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
脚注
[編集]- ^ a b c d Centre, UNESCO World Heritage. “Cordouan Lighthouse” (英語). UNESCO World Heritage Centre. 2024年9月22日閲覧。
- ^ “Encyclopedia Britannica | Britannica” (英語). www.britannica.com. 2024年9月22日閲覧。
- ^ “Normandy Tourism: The official tourism website of Normandy, France” (英語). Normandy Tourism, France. 2024年9月22日閲覧。