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コミカンソウ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コミカンソウ亜科から転送)
コミカンソウ科
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 core eudicots
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : バラ上群 superrosids
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : rosid I / Fabidae
: キントラノオ目 Malpighiales
: コミカンソウ科 Pyllanthaceae
学名
Pyllanthaceae Martinov (1820)
和名
コミカンソウ科
  • 本文参照

コミカンソウ科(コミカンソウか、学名Pyllanthaceae)は、APG植物分類体系における被子植物の科。従来の分類ではトウダイグサ科コミカンソウ亜科とされることが多い。APG分類体系ではここからツゲモドキ連(これはツゲモドキ科として独立した)などを除いて、コミカンソウ科としている。56属1700種ほどで、熱帯亜熱帯を中心に分布する木本または草本。日本では一年草のコミカンソウが本州中部以南によく見られるほか、暖帯から亜熱帯地域に十数種が分布する。葉は単葉であるが、マメ科に似た就眠運動をするものもある。

分類

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分子系統学的研究論文である Kathriarachchi et al. (2006) ではコミカンソウ科のオオシマコバンノキ属Breynia)、カンコノキ属Glochidion)、Reverchonia属、アマメシバ属Sauropus)はコミカンソウ属Phyllanthus)の派生的な1系統に含まれるという学説が発表され、側系統群である旧来のオオシマコバンノキ属やカンコノキ属などを依然認め続けたり旧来のコミカンソウ属を20を超えるクレードに分割したりするぐらいであれば、これらをコミカンソウ属に含めた方がましであろうという見解が示された。これによりコミカンソウ属の植物は400種以上増え、コミカンソウ属は1000種を超す巨大なクレードとなる。福島大学共生システム理工学類の黒沢高秀は先の論文等を受けてオオシマコバンノキ属、カンコノキ属、アマメシバ属をコミカンソウ属に含めることは広く受容されていると判断し、また将来的な平凡社の『日本の野生植物』改訂も見据え、日本産のオオシマコバンノキ属やカンコノキ属植物の分類名をコミカンソウ属下のものとするよう見直し、一部の種に関しては新たな分類名を発表した[1]キュー植物園の World Checklist of Selected Plant Families の分類に関する見解を受けてまとめられたデータベースである Govaerts (2019) においては依然オオシマコバンノキ属やカンコノキ属はコミカンソウ科の属として認められているが、日本産の種に関してはウラジロカンコノキカンコノキツシマカンコノキの3種に限り黒沢による新たな分類名が受容、もしくは黒沢と同じく既存のコミカンソウ属に置かれた分類名が受容されている(詳細はカンコノキ属#代表的な種を参照)。

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アマメシバ
ガーラル

括弧で括られているものは Angiosperm Phylogeny Website で他属のシノニムとされているものである[2]

脚注

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注釈

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  1. ^ ただし属名の由来となったカンコノキGlochidion obovatum Sieb. & Zucc.)は (Kurosawa 2016) により佐竹ら (1999) の改訂を見据えて Phyllanthus sieboldianus、つまりコミカンソウ属に分類し直され、キュー植物園の World Checklist of Selected Plant Families もこれを認めている。
  2. ^ ただし属名の由来となったヒトツバハギSecurinega suffruticosa (Pall.) Rehder var. japonica (Miq.) Hurusawa; シノニム: Flueggea japonica (Miq.) Pax)はキュー植物園の World Checklist of Selected Plant Families では Flueggea suffruticosa (Pall.) Baill.、つまりFlueggea属に分類し直されている。

出典

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  1. ^ a b Kurosawa (2016).
  2. ^ Stevens (2001-).
  3. ^ a b c d e f g h 大場 1999.

参考文献

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英語:

  • Govaerts R. (ed). For a full list of reviewers see: http://apps.kew.org/wcsp/compilersReviewers.do (2019). WCSP: World Checklist of Selected Plant Families (version Aug 2017). In: Species 2000 & ITIS Catalogue of Life, 2019 Annual Checklist (Roskov Y., Ower G., Orrell T., Nicolson D., Bailly N., Kirk P.M., Bourgoin T., DeWalt R.E., Decock W., Nieukerken E. van, Zarucchi J., Penev L., eds.). Digital resource at www.catalogueoflife.org/annual-checklist/2019. Species 2000: Naturalis, Leiden, the Netherlands. ISSN 2405-884X. 2019年6月5日閲覧。
  • Kathriarachchi, Hashendra; Samuel, Rosabelle; Hoffmann, Petra; Mlinarec, Jelena; Wurdack, Kenneth J.; Ralimanana, Hélène; Stuessy, Tod F.; Chase, Mark W. (2006). “Phylogenetics of tribe Phyllantheae (Phyllanthaceae; Euphorbiaceae sensu lato) based on nrITS and plastid matK DNA sequence data”. American Journal of Botany 93 (4): 637–655. doi:10.3732/ajb.93.4.637. 
  • Stevens, P. F. (2001 onwards). Angiosperm Phylogeny Website. Version 14, July 2017 [and more or less continuously updated since]. 2019年6月5日閲覧。

英語・日本語:

日本語:

関連項目

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