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コヒナリンドウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コヒナリンドウ
シロウマリンドウ、赤石山脈、長野県飯田市にて、2002年5月22日撮影
コヒナリンドウ、赤石山脈にて
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: リンドウ目 Gentianales
: リンドウ科 Gentianaceae
: リンドウ属 Gentiana
: コヒナリンドウ G. laeviuscula
学名
Gentianopsis laeviuscula Toyok.[1]
シノニム
  • Gentiana aquatica L. var. laeviuscula (Ohwi) Ohwi[2]
和名
コヒナリンドウ

コヒナリンドウ(小雛竜胆、学名Gentianopsis laeviuscula Toyok.[1])は、リンドウ科リンドウ属分類される二年草の1[3][4][5]ヒナリンドウに近縁で、その変種として扱われる場合がある[3]

特徴

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小型のリンドウ属で、は高さ1.5-5 cm[6]根生葉は茎葉より大きく[6]、長さ5-15 mm、辺縁がほとんど平滑[5]、完全なロゼット状で、縁はやや軟骨質で、白っぽい縁取りと微突起がある[3]は小型、筒は長さ4-8 mmで裂片は3角形、花冠は長さ6-12 mmで裂片が卵形[5]、筒部の基部はあまり細くならない[3]。花期は6-9月上旬[4]果実蒴果で、上が2片に裂開する[5]

分布と生育環境

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日本固有種[3][4]本州日光連山女峰山[3]赤石山脈三伏峠兎岳白山)に隔離分布する[4][7]1995年に白井伸和により、白山でも発見された[4]基準標本は赤石山脈の三伏峠のもの[3][4]

高山帯の湿った草地に生育する[4]

種の保全状況評価

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絶滅危惧IB類 (EN)環境省レッドリスト

[8]

日本では環境省によりレッドリストの絶滅危惧IB類(EN)の指定を受けている[8]。また以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている。生育地が限られていて、個体数は少ない[7]

脚注

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  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2012年5月12日). “コヒナリンドウ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2019年5月17日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2012年5月12日). “コヒナリンドウ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2019年5月17日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 豊国 (1988)、214頁
  4. ^ a b c d e f g 清水ほか (2014)、309頁
  5. ^ a b c d 佐竹ほか (1981)、30頁
  6. ^ a b 久保田 (2007)、91頁
  7. ^ a b c 改訂・石川県の絶滅のおそれのある野生生物 いしかわレッドデータブック<植物編>2010” (PDF). 石川県. pp. 121. 2019年5月17日閲覧。
  8. ^ a b 環境省レッドリスト2019” (PDF). 環境省. pp. 80. 2019年5月17日閲覧。
  9. ^ 長野県版レッドリスト(植物編)2014・維管束植物” (PDF). 長野県. pp. 3. 2019年5月17日閲覧。
  10. ^ 福井県の絶滅のおそれのある野生植物、コヒナリンドウ” (PDF). 福井県. 2019年5月17日閲覧。
  11. ^ 静岡県版レッドリスト植物” (PDF). 静岡県. pp. 3. 2019年5月17日閲覧。
  12. ^ レッドデータブックとちぎ”. 栃木県. 2019年5月17日閲覧。

参考文献

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  • 久保田修『高山の花―イラストでちがいがわかる名前がわかる』学習研究社、2007年6月。ISBN 978-4054029033 
  • 清水建美、門田裕一、木原浩『高山に咲く花』(増補改訂新版)山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑8〉、2014年3月22日。ISBN 978-4635070300 
  • 豊国秀夫『日本の高山植物』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1988年9月。ISBN 4-635-09019-1 
  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎、亘理俊次、冨成忠夫 編『日本の野生植物 草本Ⅲ合弁花類』平凡社、1981年10月。ISBN 4582535038 

関連項目

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外部リンク

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