グーグーだって猫である
『グーグーだって猫である』(グーグーだってねこである)は大島弓子の漫画作品、およびそれを原作とした映画作品およびテレビドラマ作品。
概要
[編集]タイトル・ロールとなっているアメリカンショートヘアの猫、「グーグー」を始めとする猫たちと作者との生活を綴ったエッセイ漫画。『ヤングロゼ』1996年11月号から1997年8月号まで連載され、その後『本の旅人』に移籍し2011年6月号まで連載された。全6巻。第12回手塚治虫文化賞短編賞受賞。
2008年に映画化、2014年・2016年にテレビドラマ化されている。
2012年から続編『キャットニップ』が雑誌『きらら』で連載されている。
コミックス
[編集]単行本
[編集]- 2000年ISBN 4-04-853258-8 7月28日刊行、
- 2002年12月ISBN 4-04-853535-8 3日刊行、
- 2007年ISBN 4-04-854097-1 5月25日刊行、
- 2008年ISBN 4-04-854186-2 5月29日刊行、
- 2010年ISBN 4-04-854473-X 2月25日刊行、
- 2011年ISBN 4-04-874249-3 9月22日刊行、
文庫本
[編集]- 2008年ISBN 978-4-04-434802-1 6月25日刊行、
- 2008年ISBN 978-4-04-434803-8 7月25日刊行、
- 2010年ISBN 978-4-04-434804-5 2月25日刊行、
- 2011年ISBN 978-4-04-434805-2 9月23日刊行、
- 2013年ISBN 978-4-04-100691-7 7月25日刊行、
- 2014年ISBN 978-4-04-101377-9 6月25日刊行、
映画
[編集]グーグーだって猫である | |
---|---|
監督 | 犬童一心 |
脚本 | 犬童一心 |
製作 |
久保田修 小川真司 |
出演者 |
小泉今日子 上野樹里 加瀬亮 |
音楽 | 細野晴臣 |
主題歌 |
小泉今日子 / 細野晴臣 「グッド グッド good good」 |
製作会社 | 「グーグーだって猫である」フィルム・コミッティ |
配給 | アスミック・エース |
公開 |
2008年9月6日 2008年10月16日 2009年3月5日 2009年7月24日 |
上映時間 | 116分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 3.6億円[1] |
2008年9月6日公開。エッセイ漫画を原作としているが、主人公を大島がモデルの「小島麻子」とするオリジナル・ストーリーとなっている。
ストーリー
[編集]舞台は吉祥寺。少女漫画家の小島麻子は、愛猫のサバを亡くしてから作品をほとんど発表しなくなっていた。ある日、麻子はペットショップでオスのアメリカンショートヘアの子猫を購入、グーグーと名付ける。元気を取り戻した麻子に周囲は新作を期待する。
麻子は年下の青年・沢村青自と親しくなる。麻子は新作「8月に生まれる子供」の準備に入るが、卵巣がんで倒れる。麻子はグーグーをアシスタントのナオミに預ける。研修医の沢村は実家の小豆島に帰るつもりだという。麻子は手術で卵巣と子宮を摘出し、抗がん剤の副作用に苦しむ。夢の中で麻子は人間の姿になったサバと邂逅する。退院した麻子は新作を発表。ナオミはニューヨークへ旅立つ。
キャスト
[編集]- 小島麻子 - 小泉今日子
- ナオミ - 上野樹里
- 沢村青自 - 加瀬亮
- 麻子のアシスタント・加奈子 - 大島美幸(森三中)
- 麻子のアシスタント・咲江 - 村上知子(森三中)
- 麻子のアシスタント・美智子 - 黒沢かずこ(森三中)
- 中央特快・マモル - 林直次郎(平川地一丁目)
- 中央特快・タツヤ - 伊阪達也
- 京子 - 高部あい
- エリカ - 柳英里紗
- 編集長・近藤 - 田中哲司
- 編集者・田中 - 村上大樹
- 梶原 - でんでん
- 小林 - 山本浩司
- UMEZU氏 - 楳図かずお
- 出版社社長 - 井上伸一郎
- 出版社会長 - 角川歴彦
- 映画会社社長 - 椎名保
- ポール・ワインバーグ - マーティ・フリードマン
- 人間のサバ - 大後寿々花
- 高梨 - 江口のりこ
- 占いの老婆 - 鷲尾真知子
- 占いの老婆 - りりィ
- 山本泰助 - 小林亜星
- 香苗(麻子の母) - 松原智恵子
- 幼少時の小島麻子 - 小池里奈
- グーグー - 小桜エツ子(声・CMのみ)
- 染谷恵二、小林さり、武内由紀子、松田沙紀、稲葉さおり、みやなおこ、顔田顔彦 ほか
スタッフ
[編集]- 監督・脚本 - 犬童一心
- 脚本協力 - 渡辺千穂、佐藤信介
- 原作 - 大島弓子『グーグーだって猫である』(角川書店)
- 音楽 - 細野晴臣
- 主題歌 - 小泉今日子 / 細野晴臣「グッド グッド good good」(コロムビアミュージックエンタテインメント)
- アニマルトレーナー - 坂本明里、土田弥生、國立路加、佐々木道広
- 動物出演協力 - フレンドリー・アニマル・プロダクション、市原ぞうの国、佐々木動物プロダクション、ところざわ犬猫支援の会
- アニメーション制作 - IKIF
- 劇中漫画提供 - 大島弓子
- 取材協力 - 槇村さとる、新條まゆ
- スタントコーディネーター - 齋藤應典(ナンバーワンプロモーション)
- 特殊造型 - 松井祐一、三好史洋、佐伯佳世
- 視覚効果 - BIG-X、日本エフェクトセンター
- 現像 - IMAGICA
- スタジオ - 日活撮影所
- ロケ協力 - 武蔵野市、井の頭自然文化園、井の頭恩賜公園、吉祥寺活性化協議会、理化学研究所、常総フィルムコミッション、彩の国本庄拠点フィルムコミッション、ほか
- プロデューサー - 久保田修、小川真司
- 共同プロデューサー - 福島聡司、谷島正之、田中美幸
- エグゼクティブスーパーバイザー - 角川歴彦
- 協賛 - 穴吹工務店
- 製作プロダクション - アスミック・エース、IMJエンタテインメント
- プロダクション協力 - フェローピクチャーズ
- 製作 - 「グーグーだって猫である」フィルム・コミッティ(アスミック・エース、IMJエンタテインメント、住友商事、WOWOW、角川書店、ミュージック・オン・ティーヴィ、CJエンタテインメント、シネマ・インヴェストメント)
- 配給 - アスミック・エース
映画ソフト
[編集]映画DVD
[編集]- グーグーだって猫である ニャンダフル・ディスク付き
- DVD2枚組、2009年2月6日発売。発売元:アスミック・エース、販売元:角川映画。
- ディスク1:本編DVD
- 映像特典
- 「グッド グッド good good」ミュージックビデオ
- 予告編集
- 音声特典
- 視覚障がい者用音声ガイド
- 映像特典
- ディスク2:特典DVD
- メイキング グーグーだって猫である making special
- 小泉今日子×細野晴臣 スペシャル対談&音楽メイキング
- グーグーが吉祥寺にやってきた!(吉祥寺イベント映像集)
- グーグーだってNGを出す(グーグーのNGシーン集)
- グーグー&チビグーグー親子のプライベート映像集
- Good Sleep(快眠)を応援するボーナス映像「グーグーと一緒にGood Night」
- 舞台挨拶集
- 中央特快ミュージックチャプター&「貝殻」特別編集バージョン
- 初回限定特典
- 『グーグーだって猫である』フォトブック (32P)
- 特製アウターケース(グーグーのおひるね写真入り)
- ディスク1:本編DVD
映画Blu-ray
[編集]- グーグーだって猫である ブルーレイ スペシャル・エディション【TCE Blu-ray SELECTION】
- Blu-ray Disc1枚組、2012年9月5日発売。発売元:アスミック・エース、販売元:TCエンタテインメント。
- 映像・音声特典:「中央特快ミュージックチャプター&「貝殻」特別編集バージョン」を除いた全映像・音声特典を収録。
映画CD
[編集]- グーグーだって猫である オリジナル・サウンドトラック
- CD1枚組、2008年8月27日発売。発売元:デイジーワールド・ディスク、販売元:コロムビアミュージックエンタテインメント(規格品番:COCP 35115)
- 主題歌「グッド グッド Good Good」をはじめ、劇中で使用された音楽を全23曲収録。細野晴臣、青柳拓次、コシミハルなどが参加。
テレビドラマ
[編集]WOWOW「連続ドラマW」枠でテレビドラマ化され、2014年10月18日から11月8日まで全4話で放送された[2]。映画版と同じく犬童一心が監督を務めているが、映画とは異なるオリジナルストーリーになっている。
続編の『グーグーだって猫である2 -good good the fortune cat-』が2016年6月11日から7月16日まで全5話で放送された。
ストーリー(テレビドラマ)
[編集]この作品記事はあらすじの作成が望まれています。 |
ホームレスの男性がグーグーとなるネコを手渡すなど、原作で描かれるネコとの出会いとは状況が異なる。
キャスト(テレビドラマ)
[編集]レギュラー
[編集]- 小島麻子
- 演 - 宮沢りえ(中学時代(第1シリーズ 第3、4話)・大学時代(第2シリーズ 第3話):中村ゆりか)
- 主人公。漫画家。
- 大森
- 演 - 長塚圭史
- 編集者。
- ミナミ
- 演 - 黒木華(第2シリーズ 第1話まで)
- 麻子のアシスタント。後に独立する。
- 飯田千里
- 演 - 前田敦子(第2シリーズより)
- 独立したミナミに代わる麻子の新しいアシスタント。
第1シリーズ ゲスト
[編集]- ホームレス
- 演 - 田中泯(第1話、第4話)
- 麻子に子猫のグーグーを託す。
- 三宅
- 演 - 岸井ゆきの(第2話)
- 女子高生の占い師。通称・ハーメルン。
- 立花秀夫
- 演 - 岩松了(第2話)
- 居酒屋「ひがたや」の店主。
- 立花勝久
- 演 - 中岡創一(ロッチ)(第2話)
- 秀夫の息子。
- 石川莉奈
- 演 - 市川実和子(中学時代:長尾寧音)(第3話)
- 麻子の中学時代の同級生。
- 千加子
- 演 - 菊地凛子(第4話)
- 麻子が小学生の時に出会った女性。
第2シリーズ ゲスト
[編集]- ヒナ
- 演 - 柳英里紗(第1話)
- 麻子のアシスタント。
- 藤木
- 演 - 橋本淳(第1話)
- 麻子のアシスタント。
- 小野
- 演 - 重岡漠(第1話)
- 飯田に麻子のアシスタントを譲る。
- 賀川
- 演 - イッセー尾形(第2話)
- 武蔵野署の刑事。
- 智子
- 演 - 西田尚美(大学時代:光宗薫)(第3話)
- 麻子の大学時代の同級生。
- 守屋
- 演 - 志磨遼平(ドレスコーズ)(第3話)
- 大学時代に麻子と智子が通っていた古本屋の店員。
- サエコ
- 演 - 河井青葉(第3話)
- 麻子と智子が行く喫茶店のウェイトレス。
- 三宅
- 演 - 岸井ゆきの(第3話)
- 女子高生の占い師。通称・ハーメルン。
- 赤間
- 演 - 田中泯(最終話)
- 麻子にグーグーを託した後、姿を消したホームレスによく似た男。
スタッフ(テレビドラマ)
[編集]- シリーズ構成・監督 - 犬童一心
- 原作 - 大島弓子
- プロデューサー - 高嶋知美、江川智
- 脚本 - 高田亮
- 音楽 - 高田漣
- 挿入歌 - 高田漣 feat. UA「パレード」[2](ビクターエンタテインメント / スピードスターレコーズ)
エピソードリスト
[編集]シリーズ | 放送回 | 放送日 | サブタイトル |
---|---|---|---|
第1シリーズ | 第1話 | 10月18日 | その恋にはアプローチしない。 |
第2話 | 10月25日 | 占いどおりに生きてみる。 | |
第3話 | 11月 | 1日会いたい気持ちを試してみる。 | |
第4話 | 11月 | 8日運命を味方につける。 |
シリーズ | 放送回 | 放送日 | サブタイトル |
---|---|---|---|
第2シリーズ | 第1話 | 6月11日 | 憧れを仕事にする |
第2話 | 6月18日 | 見晴らしのいい部屋 | |
第3話 | 6月25日 | ガールフレンド・フォーエバー | |
第4話 | 7月9日 | マリッジブルーを乗り越えろ! | |
最終話 | 7月16日 | 自分史上最高の冒険 |
受賞
[編集]WOWOW 土曜オリジナルドラマ 連続ドラマW | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
枠設立前につき無し
|
グーグーだって猫である
(2014.10.18 - 11.08) |
平成猿蟹合戦図
(2014.11.15 - 12.20) |
きんぴか
(2016.2.13 - 2016.3.12) |
グーグーだって猫である2
-good good the fortune cat- (2016.6.11 - ) |
希望ヶ丘の人びと
(2016.7.16 - ) |
脚注・出典
[編集]- ^ 「2008年 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて」『キネマ旬報』2009年(平成21年)2月下旬号、キネマ旬報社、2009年、172頁。
- ^ a b “グーグーだって猫である挿入歌に高田漣&UA”. ナタリー (2014年9月5日). 2014年9月5日閲覧。
- ^ “土曜オリジナルドラマ「連続ドラマW グーグーだって猫である」ギャラクシー賞2014年 11月度月間賞 受賞!”. ITmedia (2014年12月22日). 2015年1月21日閲覧。
- ^ “宮沢りえ&柄本明、『放送文化基金賞』で演技賞「素敵な作品に恵まれた」”. ORICON (2015年7月8日). 2015年7月8日閲覧。