キッコウハグマ
キッコウハグマ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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福島県会津地方 2016年10月
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Ainsliaea apiculata Sch. Bip.[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
キッコウハグマ(亀甲白熊)[2] |
キッコウハグマ(亀甲白熊、学名:Ainsliaea apiculata)は、キク科モミジハグマ属の多年草 [2][3][4]。
特徴
[編集]地下茎は細長く、地中を横にはう。茎は直立し、高さは10-30cmになる。葉は茎の下部にやや輪生状に5-11枚つき、葉身の約2倍の長さになる葉柄があり、葉身は長さ1-3cmの心形、まれに腎形または卵形で、5角形になり、または5浅裂し、葉の両面に長い毛が生える[2][3][4]。
花期は9-10月。頭状花序は総状または複総状に10個内外つき、花柄は長さ1-5mmある。総苞は長さ10-15mmになる狭い筒形、総苞片は多列あり、覆瓦状に並ぶ。頭花は3個の筒状花からなり、花冠は白色で5裂し、花冠の長さは9mm、筒部は4.5mmになる。各頭花は3個の小花が合体し、一見15裂した白い裂片と3個の雌蕊からなる一輪の花のように見える。また、しばしば花冠が開かずに自花受粉して結実する閉鎖花をつける。果実は長さ4.5mmになる痩果で密毛があり、上端に長さ7mmになる冠毛がある[2][3][4]。
分布と生育環境
[編集]日本では、北海道南部、本州、四国、九州に分布し、低山から山地の森林内のやや乾いた木陰に生育する[2][3][4]。日本以外では、朝鮮半島南部に分布する[3][4]。一面にコケの生えた様な場所に多く、それに沈む様にして生えるのもよく見かける。小柄なので、花が咲いたときだけ目立つ。
和名の由来
[編集]キッコウハグマは、「亀甲白熊」のことで、「亀甲(きっこう)」は、葉が5角形で、これを亀の甲羅、「亀甲」に見立てた[3][4]。また、「白熊(はぐま)」とは、ヤクの尾の毛でつくった飾りをいい、兜、槍の白い飾りや僧が使う払子に使われた。花冠の細長い裂片のようすを白熊(はぐま)に見立てた[5]。
ギャラリー
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檜洞丸、2006年10月29日撮影
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葉の形は5角形になり、「亀甲」の名の由来となる。
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頭花は先が深く5裂した3個の筒状花からなるため、一見15裂した裂片と3個の雌蕊からなる一輪の花のように見える。
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閉鎖花が結実し、冠毛がある痩果となったもの。
下位分類
[編集]- リュウキュウハグマ Ainsliaea apiculata Sch.Bip. var. acerifolia Masam.
- タマゴバキッコウハグマ Ainsliaea apiculata Sch.Bip. var. ovatifolia Masam.
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本III合弁花類』、1981年、平凡社
- 高橋勝雄『山溪名前図鑑 野草の名前 秋・冬』、2003年、山と溪谷社
- 牧野富太郎原著、大橋広好・邑田仁・岩槻邦男編『新牧野日本植物圖鑑』、2008年、北隆館
- 門田裕一監修、永田芳男写真、畔上能力編『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』、2013年、山と溪谷社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)