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キタオポッサム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キタオポッサム
キタオポッサム
キタオポッサム Didelphis virginiana
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: オポッサム目 Didelphimorphia
: オポッサム科 Didelphidae
亜科 : オポッサム亜科 Didelphinae
: オポッサム属 Didelphis
: キタオポッサム D. virginiana
学名
Didelphis virginiana
Kerr, 1792
和名
キタオポッサム
英名
Virginia opossum

キタオポッサム (Didelphis virginiana) は、オポッサム目オポッサム科オポッサム属に分類される有袋類

分布

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アメリカ合衆国カナダ南部、グアテマラコスタリカ北部、ニカラグアベリーズホンジュラスメキシコに分布。アメリカ合衆国西部には元々分布せず人為的に移入されたが、その後北上してカナダ南西部にまで分布している。

形態

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体長35-55cm。尾長25-55cm。体重1-2.5kg。オポッサム科最大種。尾には体毛がなく、物に巻きつけることができる。頭部の毛は白い。

耳介は大型で、体毛がない。

乳頭の数は13。

分類

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  • Didelphis virginiana virginiana Kerr, 1792
  • Didelphis virginiana californica Bennett, 1833
  • Didelphis virginiana pigra Bangs, 1898
  • Didelphis virginiana yucatanensis J.A. Allen, 1901

生態

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草原森林農耕地市街地といった様々な環境に生息する。主に地表棲だが、木登りも上手く樹上でも活動する。夜行性で、昼間は木の洞や岩の下、地面に掘った穴の中などで休む。オスは唾液を物につけて、自分の存在を主張する。外敵に襲われると体を丸め、舌を出して臭い匂いを発する擬死行動を行う。

食性は雑食で、昆虫類、節足動物両生類爬虫類鳥類とその、小型哺乳類、動物の死骸、果実などを食べる。

繁殖形態は胎生で、1回に10頭以上の幼獣を産み、1回に56頭を産んだ記録もある。しかし乳頭の数が13個と限られているため、幼獣たちにとっては早い者勝ちの競争状態であり、幼獣が乳頭を吸うと、乳頭は膨らんで幼獣の口から離れない。そして全ての乳頭が幼獣によって占領されてしまうと、もう残りの幼獣は乳が飲めないため生き延びる術はない。そのため一度に母親が育てる幼獣の数は最大13頭である。これは少しでも強い個体を残すための種内競争と考えられており、同じ有袋類のタスマニアデビルフクロネコなどにも同様の未熟な幼獣による限られた数の乳頭をめぐる生存競争が見られる。幼獣は生後70日ほどは育児嚢の中で過ごす。幼獣が大きくなると、親は胴体や尾に乗せて移動する。

天敵はジャガーピューマカナダオオヤマネコオセロットコヨーテハクトウワシアメリカワニ

人間との関係

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前述のとおり市街地などでも見られたりと、人間の生活空間に入りこみ適応している。

毛皮や食用目的で狩猟されることもある。

関連項目

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参考文献

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  • 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社、1984年、10、194頁。
  • 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科6 有袋類ほか』、平凡社、1986年、104-111、172頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 動物』、小学館、2002年、24頁。

外部リンク

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