オスロ級フリゲート
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オスロ級フリゲート | |
---|---|
基本情報 | |
種別 | フリゲート |
運用者 | ノルウェー海軍 |
就役期間 | 1966年 - 2007年 |
前級 | 旧加プレストニアン級 |
準同型艦 |
ディーレイ級 アルミランテ・ペレイラ・ダ・シルヴァ級 |
次級 | フリチョフ・ナンセン級 |
要目 | |
基準排水量 | 1,450 t |
満載排水量 |
1,745 t 1,760 t(第2次改装後)[1] |
全長 | 96.62 m |
垂線間長 | 93.87 m |
最大幅 | 11.17 m |
吃水 | 4.4 m |
ボイラー |
水管ボイラー×2缶 (42.2kgf/cm2、454℃) |
主機 | 蒸気タービン×1基 |
推進器 | スクリュープロペラ×1軸 |
出力 | 20,000馬力 |
電源 | 1,100 kW |
速力 | 25ノット[1] |
航続距離 | 4,500海里 (15kt巡航時) |
乗員 | 士官11名+下士官19名+兵120名 |
兵装 |
・50口径3インチ連装砲×2基 ・テルネ対潜ロケット砲×1基 |
FCS | M24 砲射撃指揮用 |
レーダー |
・DRBV-22 対空・対水上捜索用 ・TM 1226 航海用 |
ソナー | ・AN/SQS-36 船底装備式 |
オスロ級フリゲート(ノルウェー語: Oslo-klassen fregatter)は、ノルウェー海軍のフリゲートの艦級[2][3][4]。
設計
[編集]アメリカ海軍のディーレイ級護衛駆逐艦をタイプシップとしているが、北海やノルウェー海の荒波に対応するため、乾舷を増すなどの設計変更を加えている[3][4]。ボイラーはアメリカ合衆国のバブコック・アンド・ウィルコックス社、主機および補機はスウェーデンのド・ラヴァル・ユングストローム社製であった[2]。
本級は、1960年代後半から2000年代という長期にわたり、ノルウェー海軍の最有力水上艦として活動したことから、3次に渡る近代化改装が行なわれている。
- 第1次改装
- 1970年代後半に行なわれたもので、武器システムの更新に主眼が置かれた。この改装でシースパロー個艦防空ミサイル・システム(Mk.91 ミサイル射撃指揮装置およびMk.29 ミサイル発射機)とペンギン艦対艦ミサイル、Mk.32 3連装短魚雷発射管を搭載することにより、対空・対水上・対潜火力が全般的に強化された[3][4]。
- 第2次改装
- 1980年代半ばより行なわれたもので、電子機器・情報機器の更新に主眼が置かれた。
- NFT MSI-3100戦術情報処理装置の搭載 - これにより海軍戦術情報システムに対応した。
- ソナーの換装 - AN/SQS-36からTSM 2633スフェリオン・ソナーへ。
- 射撃指揮装置の換装 - M24からサーブ 9LVへ。
- 32番砲を撤去して、かわりに40mm単装機銃を搭載[1]
- 第3次改装
- 1990年代中盤に行なわれたもので、船体・機関を強化するものである。これは1994年に「オスロ」の機関が故障、漂流して座礁する(のちに曳航中に沈没)という事故が発生したことを受けたもので、これによって排水量が200トン増大した。また同時に、レーダーもAWS-9 (2-D)へ換装された。
同型艦一覧
[編集]本級の整備に当たっては、相互防衛援助統制法に基づき、アメリカが費用の半分を負担した。1960年、ストーティング(ノルウェー議会)は計画を認可し、1964年よりホルテンにおいて建造が開始された。1965年までに5隻が建造され、ノルウェー海軍の最有力水上艦として活動することになった。後継となるフリチョフ・ナンセン級フリゲートの建造が遅れたことから退役も引き伸ばされたが、1990年代後半より順次に退役を開始し、2007年に最終艦が姿を消して運用を修了した。しかしこの時点で就役していたフリチョフ・ナンセン級フリゲートはまだ2隻のみであった。
# | 艦名 | 就役 | 注記 |
---|---|---|---|
F300 | オスロ KNM «Oslo» |
1966年 1月29日 |
1994年1月24日に座礁。同25日、曳航先の港外で沈没。 |
F301 | ベルゲン KNM «Bergen» |
1967年 6月22日 |
2005年8月3日退役。ベルゲンにて係留再利用。 |
F302 | トロンハイム KNM «Trondheim» |
1966年 6月2日 |
2006年3月17日に座礁。後、廃艦決定[1]。2013年6月5日、標的艦として対艦ミサイルNSNの試験に使用された。 |
F303 | スタヴァンゲル KNM «Stavanger» |
1967年 12月8日 |
1998年6月に退役。2001年、標的艦としてウーラ級潜水艦の魚雷により沈没。 |
F304 | ナルヴィク KNM «Narvik» |
1966年 11月30日 |
2007年8月1日退役。王立ノルウェー海軍博物館に保管展示。 |
参考文献
[編集]- ^ a b c d 写真:G.ARRA「懐かしのアルバムから… 冷戦期に活躍した西側水上艦群」 『世界の艦船』第929集(2020年8月特大号) 海人社 P.81
- ^ a b John E. Moore, ed (1975). Jane's Fighting Ships 1974-1975. Watts. p. 244. ASIN B000NHY68W
- ^ a b c Bernard Prezelin (1990). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 1990-1991. Naval Institute Press. pp. 402-403. ISBN 978-0870212505
- ^ a b c Robert Gardiner, ed (1996). Conway's All the World's Fighting Ships 1947-1995. Naval Institute Press. p. 291. ISBN 978-1557501325
関連項目
[編集]- アルミランテ・ペレイラ・ダ・シルヴァ級フリゲート - ポルトガル海軍のフリゲート。本級と同様にディーレイ級護衛駆逐艦をタイプシップとしている。
外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、オスロ級フリゲートに関するカテゴリがあります。
- ユーチューブ動画・スタヴァンゲル処分の様子