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エーシンヴァーゴウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エーシンヴァーゴウ
欧字表記 A Shin Virgo
香港表記 栄進女神
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 2007年3月19日(17歳)
登録日 2009年10月8日
抹消日 2012年12月12日
ファルブラヴ
カンザスガール
母の父 サンダーガルチ
生国 日本の旗 日本北海道浦河町
生産者 栄進牧場
馬主 栄進堂
調教師 小崎憲栗東
競走成績
生涯成績 24戦7勝
獲得賞金 2億1728万5000円
勝ち鞍
GII セントウルS 2011年
GIII アイビスサマーD 2011年
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エーシンヴァーゴウ(欧字名:A Shin Virgo2007年3月19日 - )は日本競走馬繁殖牝馬。主な勝ち鞍に2011年アイビスサマーダッシュセントウルステークス。2011サマースプリントシリーズのチャンピオン。

馬名の由来は冠名(エーシン)に乙女座[1][2]

戦績

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2009年 - 2010年

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2009年11月7日京都競馬場ダート1400メートルの2歳新馬戦でデビュー。単勝1番人気に推されるも7着に敗れる。翌週11月14日の2歳未勝利戦(1200メートル)に連闘で出走し、初勝利を挙げる。

4か月の休養後、2010年も引き続き芝の短距離レースを使われ、6月13日に京都の500万円以下、11月28日に京都の1000万円以下をそれぞれ1番人気に応えて勝った。一方で6月27日に阪神競馬場の阪神ドリームプレミアムで13着、12月に中山競馬場の中山ウインタープレミアムで11着と、2度二桁着順に敗れている。当時は頑固な気性が大敗の要因ともなっており[3][2]厩舎スタッフが馬の気持ちに配慮する一方、馬具を工夫して装着するなどの矯正が行われた[2]

2011年

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4か月休養後の2011年4月、小倉競馬場のオラシオンステークスに勝ち[4]、オープン入りした。続く5月には、新潟競馬場の直線1000メートルで行われたルミエールステークスを1番人気に応えて逃げ切り[5]、オープン初勝利となる。

夏は2011サマースプリントシリーズに参戦した。まず初の重賞出走ともなったアイビスサマーダッシュでは1番人気に推され、コースレコードに0秒1差のタイムで勝利[2][6]。続く北九州記念でも1番人気に推されたが3着に敗れ、連勝は3で止まった[7]が、最終戦のセントウルステークスでは2番手の位置取りから進め、ダッシャーゴーゴー外国馬との接戦を制して重賞2勝目を挙げた[8][1]。その結果、同じく重賞2勝を挙げていたカレンチャンをポイントで上回り[9]、シリーズチャンピオンとなった[10][8][1]

GI初出走となったスプリンターズステークスでは7番人気まで評価を落としたが、カレンチャンには敗れたものの3着となる[11]

2012年

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2012年、明け5歳の緒戦は1月28日シルクロードステークス。先団グループに付けたが斤量に泣き15着に敗れた。短距離GIはコーナーのある高松宮記念ではなく、直線のアルクォズスプリントを選択。招待を受諾した。続くオーシャンステークスは4・5番手でレースを進めたが直線で伸び切れず10着に敗れた。3月31日のアルクォズスプリントでは4・5番手を追走するが脚色が一杯になり12着に敗れる。帰国後、2連覇を狙ってアイビスサマーダッシュに出走したが3着。続く北九州記念は好位でレースを進めたが直線で伸び切れず8着に敗れた。セントウルステークスは先行するも6着、スプリンターズステークスも先行するも7着に敗れた。京阪杯で10着に敗れたのを最後に引退、12月12日に登録を抹消された[12]。引退後は生まれ故郷の栄進牧場に戻り、繁殖牝馬になる[13]

競走成績

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年月日 競馬場 競走名 頭数 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量
[kg]
距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2009.11.07 京都 2歳新馬 16 02.6 (1人) 07着 C.ルメール 54 ダ1400m(良) 1:26.6 (39.5) -1.1 タガノディーバ
0000.11.14 京都 2歳未勝利 13 04.6 (3人) 01着 C.ルメール 54 芝1200m(良) 1:10.8 (35.6) -0.0 (ペガサスヒルズ)
2010.03.13 阪神 3歳500万下 12 04.6 (3人) 03着 福永祐一 54 芝1200m(良) 1:10.4 (36.0) -0.4 アーリーデイズ
0000.04.11 阪神 3歳500万下 13 04.0 (3人) 02着 福永祐一 54 芝1200m(良) 1:08.8 (34.5) -0.0 スプリングサンダー
0000.05.01 京都 3歳500万下 15 01.8 (1人) 02着 岩田康誠 54 芝1200m(良) 1:08.1 (33.8) -0.2 バクシンポイント
0000.06.13 京都 3歳500万下 18 02.1 (1人) 01着 岩田康誠 54 芝1200m(良) 1:08.1 (34.6) -0.8 (オクルス)
0000.06.27 阪神 阪神ドリームP 1000万下 16 02.7 (1人) 13着 岩田康誠 52 芝1200m(稍) 1:10.9 (36.8) -1.0 アグネスナチュラル
0000.11.07 京都 3歳上1000万下 14 03.4 (2人) 02着 福永祐一 54 芝1200m(良) 1:08.9 (34.6) -0.2 アルーリングライフ
0000.11.28 京都 3歳上1000万下 14 01.8 (1人) 01着 福永祐一 54 芝1200m(良) 1:08.6 (34.6) -0.1 (メイショウローラン)
0000.12.19 中山 中山ウインターP 1600万下 16 04.3 (2人) 11着 M.デムーロ 54 芝1200m(良) 1:08.9 (34.3) -0.8 ブルーミンバー
2011.04.03 小倉 オラシオンS 1600万下 16 07.9 (4人) 01着 鮫島良太 55 芝1200m(良) 1:07.7 (34.5) -0.0 (ダノンブライアン)
0000.05.29 新潟 ルミエールS OP 12 03.3 (1人) 01着 田辺裕信 54 芝1000m(重) 0:55.0 (32.8) -0.1 (ストロングポイント)
0000.07.17 新潟 アイビスサマーD GIII 15 03.4 (1人) 01着 福永祐一 54 芝1000m(良) 0:53.8 (31.8) -0.3 (エーブダッチマン)
0000.08.14 小倉 北九州記念 GIII 16 03.1 (1人) 03着 田辺裕信 55.5 芝1200m(良) 1:07.3 (34.7) -0.1 トウカイミステリー
0000.09.01 阪神 セントウルS GII 15 06.4 (2人) 01着 田辺裕信 55 芝1200m(良) 1:08.5 (34.3) -0.0 ラッキーナイン
0000.10.02 中山 スプリンターズS GI 15 21.0 (7人) 03着 福永祐一 55 芝1200m(良) 1:07.7 (34.3) -0.3 カレンチャン
2012.01.28 京都 シルクロードS GIII 16 09.4 (3人) 15着 田辺裕信 56.5 芝1200m(良) 1:09.8 (35.2) -1.5 ロードカナロア
0000.03.03 中山 オーシャンS GIII 16 13.8 (7人) 10着 田辺裕信 55 芝1200m(重) 1:09.9 (36.1) -0.7 ワンカラット
0000.03.31 メイダン アルクォズS G1 15  --.-  --- 12着 福永祐一 55 芝1000m(良)  -:--.-(--.-) --.- Ortensia
0000.07.22 新潟 アイビスSD GIII 18 07.8 (4人) 03着 田辺裕信 55 芝1000m(重) 0:54.5 (32.4) -0.3 パドトロワ
0000.08.19 小倉 北九州記念 GIII 18 05.6 (2人) 08着 佐藤哲三 56 芝1200m(良) 1:07.3 (34.8) -0.4 スギノエンデバー
0000.09.09 阪神 セントウルS GII 16 13.5 (4人) 06着 佐藤哲三 55 芝1200m(良) 1:07.6 (33.8) -0.3 エピセアローム
0000.09.30 中山 スプリンターズS GI 16 61.5 (13人) 07着 内田博幸 55 芝1200m(良) 1:07.2 (34.3) -0.5 ロードカナロア
0000.11.24 京都 京阪杯 GIII 18 09.6 (5人) 10着 福永祐一 55 芝1200m(良) 1:08.9 (34.4) -0.4 ハクサンムーン

繁殖成績

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馬名 生年 毛色 馬主 厩舎 戦績
初仔 エイシンウルル 2014年 鹿毛 ディープインパクト 平井克彦 北海道・田中淳司
西脇・坂本和也
10戦0勝(引退・繁殖)
2番仔 ナンヨーイヴェール 2015年 鹿毛 ワークフォース 中村徳也
→山田力夫
美浦田中剛
船橋山田信大
11戦0勝(引退)
3番仔 リュウヤ 2016年 鹿毛 ロードカナロア (株)日経住販
→欠畑圭一
船橋・佐藤賢二
→船橋・川島正一
→船橋・岡林光浩
川崎酒井忍
水沢・及川良春
25戦9勝(現役)
4番仔 エイシンヴィーガ 2018年 芦毛 エイシンヒカリ 平井克彦 北海道・安田武広 (未出走・引退)
5番仔 エイシンフリーガー 2019年 鹿毛 エピファネイア (株)栄進堂
→笠原久夫
栗東・小崎憲
→西脇・渡瀬寛彰
高知宮川浩一
4戦0勝(現役)
6番仔 エイシンキャロッツ 2022年 栗毛 コパノリッキー 平井淑郎 栗東・小崎憲 1戦0勝(現役)
7番仔 エーシンヴァーゴウの2024 2024年 鹿毛 ジャスタウェイ
  • 2024年10月4日現在


血統表

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エーシンヴァーゴウ血統ノーザンダンサー系 / Northern Dancer 15.63% 3x5) (血統表の出典)

*ファルブラヴ
1998 鹿毛
父の父
Fairy King
1982 鹿毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
父の母
Gift of the Night
1990 黒鹿毛
Slewpy Seattle Slew
Rare Bouquet
Little Nana Lithiot
Nenana Road

*カンザスガール
1998 栗毛
*サンダーガルチ
1992 栗毛
Gulch Mr. Prospector
Jameela
Line of Thunder Storm Bird
Shoot a Line
母の母
Speak Straight
1987 栗毛
In Reality Intentionally
My Dear Girl
Narrator Type Shecky Greene
Arpey F-No.4-c

脚注

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  1. ^ a b c 【セントウルS】ヴァーゴウ、大逆転女王”. デイリースポーツ (2011年9月12日). 2011年10月31日閲覧。
  2. ^ a b c d 【アイビスSD】頑固娘が快進撃!ヴァーゴウ重賞初制覇”. スポーツニッポン (2011年7月18日). 2011年10月31日閲覧。
  3. ^ 瀬戸聡 (2011年8月10日). “【調教情報】エーシンヴァーゴウ勢い抜群!/北九州記念”. 週刊Gallop. 2011年10月31日閲覧。
  4. ^ 【オラシオンS】(小倉)エーシンヴァーゴウが2番手から抜け出す”. ラジオNIKKEI (2011年4月3日). 2011年10月31日閲覧。
  5. ^ 【ルミエールS】エーシンヴァーゴウが人気に応えて逃げ切る”. UMAJIN (2011年5月29日). 2011年10月31日閲覧。
  6. ^ 越智健一 (2011年7月17日). “【アイビスSD】エーシンヴァーゴウ快速!重賞初V!”. 週刊Gallop. 2011年10月31日閲覧。
  7. ^ 【北九州記念】ヴァーゴウ伸び欠いて3着”. サンケイスポーツ (2011年8月15日). 2011年10月31日閲覧。
  8. ^ a b 瀬戸聡 (2011年9月12日). “【セントウルS】ヴァーゴウ逆転女王!”. サンケイスポーツ. p. 2. 2011年10月31日閲覧。
  9. ^ サマーシリーズ2011 ポイントランキング”. 日本中央競馬会 (2011年). 2011年10月31日閲覧。
  10. ^ 開催競馬場・今日の出来事”. 日本中央競馬会 (2011年9月11日). 2011年10月31日閲覧。
  11. ^ 田中直成 (2011年10月2日). “【スプリンターズS】カレンチャンが5連勝でGI初制覇!”. 週刊Gallop. 2011年10月31日閲覧。
  12. ^ エーシンヴァーゴウ引退、繁殖生活へ”. ラジオNIKKEI. 2022年6月25日閲覧。
  13. ^ エーシンヴァーゴウ号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2012年12月12日). 2012年12月12日閲覧。

参考文献

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外部リンク

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