ウーマン・トーキング 私たちの選択
ウーマン・トーキング 私たちの選択 | |
---|---|
Women Talking | |
監督 | サラ・ポーリー |
脚本 | サラ・ポーリー |
原作 |
ミリアム・トウズ 『Women Talking』 |
製作 |
デデ・ガードナー ジェレミー・クライナー フランシス・マクドーマンド |
製作総指揮 |
ブラッド・ピット エミリー・ジェイド・フォーリー リン・ルチベッロ=ブランカテッラ |
出演者 |
ルーニー・マーラ クレア・フォイ ジェシー・バックリー ジュディス・アイヴィー ベン・ウィショー フランシス・マクドーマンド |
音楽 | ヒドゥル・グドナドッティル |
撮影 | リュック・モンテペリエ |
編集 |
クリストファー・ドナルドソン ロズリン・カルー |
製作会社 |
オライオン・ピクチャーズ プランBエンターテインメント ヒア/セイ・プロダクションズ |
配給 |
ユナイテッド・アーティスツ・リリーシング パルコ=ユニバーサル映画 |
公開 |
2022年9月2日(テルライド映画祭) 2022年12月23日 2023年6月2日 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』(ウーマン・トーキング わたしたちのせんたく、原題: Women Talking)は、2022年に公開されたアメリカ合衆国のドラマ映画である。監督はサラ・ポーリー、主演はルーニー・マーラが務めた。本作はミリアム・トウズが2018年に発表した小説『Women Talking』を原作としており、ポーリーにとって10年ぶりの監督作品となり、また第95回アカデミー賞で脚色賞を受賞。作品もアカデミー作品賞にノミネートされた。
概要
[編集]2010年。キリスト教の一派、メノナイトに属する信徒たちが人里離れた場所でコミュニティを営んでいた。そんなある日、女性たちはある恐るべき事実を知る。コミュニティの男たちが女性に薬を盛り、意識を失っている間にレイプするという非道な振る舞いを何年にもわたって続けていたのだと。女性たちは屋根裏部屋で今後どうすべきかを話し合うことにしたが、議論は信仰や赦しの問題にまで及んでいく。
キャスト
[編集]※括弧内は日本語吹替。
- オーナ:ルーニー・マーラ(小林沙苗)
- サロメ:クレア・フォイ(渋谷はるか)
- マリチェ:ジェシー・バックリー(永宝千晶)
- アガタ:ジュディス・アイヴィー(久保田民絵)
- オーガスト・エップ:ベン・ウィショー(川田紳司)
- スカーフェイス・ヤンツ:フランシス・マクドーマンド(塩田朋子)
- グレタ:シーラ・マッカーシー(野沢由香里)
- オーチャ:ケイト・ハレット(横山友香)
- ナイチャ:リブ・マクニール(寺崎裕香)
- メイヤー:ミシェル・マクロード(夏葵)
- その他の日本語吹き替え:木村涼香/長縄まりあ/葛原詩織/松本沙羅/ふじたまみ/菊池康弘/石黒史剛
製作・音楽
[編集]2020年12月17日、フランシス・マクドーマンドがサラ・ポーリー監督の新作映画に出演することになったと報じられた[1]。2021年6月16日、本作の主要キャストが発表された[2]。2022年1月31日、ヒドゥル・グドナドッティルが本作で使用される楽曲を手掛けるとの報道があった[3]。12月2日、本作のサウンドトラックが発売された[4]。
公開
[編集]2022年9月2日、本作はテルライド映画祭でプレミア上映された[5]。同月13日には第47回トロント国際映画祭で[6]、10月10日にはニューヨーク映画祭で本作の上映が行われた[7]。
当初、本作は2022年12月2日に全米公開される予定だったが、後に公開日は同月23日に延期されることになった[8]。
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は、Amazonがユナイテッド・アーティスツ・リリーシングの映画配給業務を終了し、オライオン・ピクチャーズの親会社であるメトロ・ゴールドウィン・メイヤーに合併される前に、ユナイテッド・アーティスツ・リリーシングが公開した最後の映画となった[9]。
マーケティング
[編集]2022年8月17日、本作の劇中写真が初めて公開された[10]。10月11日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[11]。12月15日、本作のオフィシャル・トレイラー第2弾が公開された[12]。
評価
[編集]本作は批評家から絶賛されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには93件のレビューがあり、批評家支持率は90%、平均点は10点満点で8.1点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「重要な点を観客に理解させるために、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は時に娯楽性を投げ捨てている。しかし、そのメッセージは価値あるものであり、観客の心に響いている。」となっている[13]。また、Metacriticには19件のレビューがあり、加重平均値は81/100となっている[14]。
受賞・ノミネート一覧
[編集]賞 | 日付 | カテゴリ | 対象 | 結果 | 出典 |
---|---|---|---|---|---|
トロント国際映画祭 | 2022年9月18日 | 観客賞 | 『ウーマン・トーキング 私たちの選択』 | 次点1位 | [15] |
ゴッサム・インディペンデント映画賞 | 2022年11月28日 | 助演俳優賞 | ジェシー・バックリー | ノミネート | [16][17] |
ベン・ウィショー | ノミネート | ||||
脚本賞 | サラ・ポーリー | ノミネート | |||
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 | 2022年12月8日 | 作品賞トップ10 | 『ウーマン・トーキング 私たちの選択』 | 入賞 | [18] |
アンサンブル演技賞 | 出演者一同 | 受賞 | |||
AFI賞 | 2022年12月9日 | 作品賞トップ10 | 『ウーマン・トーキング 私たちの選択』 | 入賞 | [19] |
ロサンゼルス映画批評家協会賞 | 2022年12月11日 | 助演俳優賞 | ジェシー・バックリー | 次点 | [20] |
ボストン映画批評家協会賞 | 2022年12月11日 | アンサンブル演技賞 | 出演者一同 | 受賞 | [21] |
シカゴ映画批評家協会賞 | 2022年12月14日 | 監督賞 | サラ・ポーリー | ノミネート | [22][23] |
脚色賞 | 受賞 | ||||
ゴールデングローブ賞 | 2023年1月10日 | 脚本賞 | サラ・ポーリー | ノミネート | [24] |
作曲賞 | ヒドゥル・グドナドッティル | ノミネート | |||
クリティクス・チョイス・アワード | 2023年1月15日 | 作品賞 | サラ・ポーリー | ノミネート | [25] |
監督賞 | ノミネート | ||||
脚色賞 | 受賞 | ||||
助演女優賞 | ジェシー・バックリー | ノミネート | |||
作曲賞 | ヒドゥル・グドナドッティル | ノミネート | |||
アンサンブル演技賞 | 『ウーマン・トーキング 私たちの選択』 | ノミネート | |||
カンザスシティ映画批評家協会賞 | 2023年1月22日 | 脚色賞 | 受賞 | [26] | |
サテライト賞 | 2023年3月3日 | 作品賞(ドラマ部門) | ノミネート | [27][28] | |
監督賞 | サラ・ポーリー | ノミネート | |||
脚色賞 | 受賞 | ||||
助演男優賞 | ベン・ウィショー | ノミネート | |||
助演女優賞 | クレア・フォイ | 受賞 | |||
作曲賞 | ヒドゥル・グドナドッティル | ノミネート | |||
インディペンデント・スピリット賞 | 2023年3月4日 | 作品賞 | デデ・ガードナー、フランシス・マクドーマンド、ジェレミー・クライナー | ノミネート | [29] |
監督賞 | サラ・ポーリー | ノミネート | |||
脚本賞 | ノミネート | ||||
ロバート・アルトマン賞 | 監督・キャスティング・ディレクター・出演者一同 | 受賞 |
出典
[編集]- ^ “Frances McDormand to Star in ‘Women Talking’ From Director Sarah Polley”. Variety (2020年12月17日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “Rooney Mara, Claire Foy, Jessie Buckley, Ben Whishaw & Others Join Frances McDormand In ‘Women Talking’ For Plan B & Orion”. Deadline.com (2021年6月16日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “Hildur Guðnadóttir to Score Sarah Polley’s ‘Women Talking’”. Film Music Reporter (2022年1月31日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “‘Women Talking’ Soundtrack Album Details”. Film Music Reporter (2022年11月1日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “Telluride Unveils Lineup of Films to “Fight About””. Hollywood Reporter (2022年9月1日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “TIFF 2022 Lineup: Films From Tyler Perry, Peter Farrelly, Sam Mendes and Catherine Hardwicke to Premiere”. The Wrap (2022年7月28日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “NYFF Unveils Spotlight Program: ‘She Said,’ ‘Till,’ and ‘Bones and All’ Set for New York”. Indiewire (2022年8月16日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “Sarah Polley’s ‘Women Talking’ Heads To Christmas Corridor”. Deadline.com (2022年11月17日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “Box Office: Michael B. Jordan’s ‘Creed III’ Wins Title With Historic $58.6M Opening”. The Hollywood Reporter (2023年3月5日). 2023年3月20日閲覧。
- ^ “‘Women Talking’ First Look: Rooney Mara, Jessie Buckley, and Frances McDormand Deliver the Truth”. Indiewire (2022年8月17日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “WOMEN TALKING Official Trailer”. YouTube (2022年10月11日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “WOMEN TALKING Official Trailer 2”. YouTube (2022年12月15日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “Women Talking”. Rotten Tomatoes. 2022年12月18日閲覧。
- ^ “Women Talking (2022)”. Metacritic. 2022年12月18日閲覧。
- ^ Hammond, Pete (September 18, 2022). “Steven Spielberg's 'The Fabelmans' Wins Toronto Film Festival People's Choice Award”. Deadline. September 18, 2022閲覧。
- ^ Shanfield, Ethan (October 25, 2022). “Tár Leads Gotham Awards Nominations: Full List”. Variety October 25, 2022閲覧。.
- ^ “‘Everything Everywhere All at Once’ Tops Gotham Awards; Full Winners List”. Hollywood Reporter (2022年11月28日). 2022年12月3日閲覧。
- ^ Jones, Marcus (December 8, 2022). “2022 National Board of Review Winners: ‘Top Gun: Maverick’ Takes Top Honor”. IndieWire. December 8, 2022閲覧。
- ^ Hammond, Pete (December 9, 2022). “AFI Awards Film: Avatar, Top Gun, Elvis, Fabelmans And More Make Cut; Streamers Shut Out”. Deadline Hollywood. December 9, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。December 9, 2022閲覧。
- ^ Thomas, Carly (December 11, 2022). “‘Tár’ and ‘Everything Everywhere All at Once’ Named Best Picture by L.A. Film Critics”. The Hollywood Reporter. December 11, 2022閲覧。
- ^ Neglia, Matt (December 11, 2022). “The 2022 Boston Society Of Film Critics (BSFC) Winners”. NextBestPicture. December 12, 2022閲覧。
- ^ “THE DANIELS’ EVERYTHING EVERYWHERE ALL AT ONCE LEADS CHICAGO FILM CRITICS ASSOCIATION 2022 AWARD NOMINATIONS”. Chicago Film Critics Association (2022年12月12日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “EVERYTHING EVERYWHERE ALL AT ONCE LEADS CHICAGO FILM CRITICS ASSOCIATION 2022 AWARDS, WINS SIX HONORS”. Chicago Film Critics Association (2022年12月14日). 2022年12月18日閲覧。
- ^ “Golden Globes 2023: Complete Nominations List”. Variety (December 12, 2022). December 12, 2022閲覧。
- ^ Verhoeven, Beatrice (December 14, 2022). “Everything Everywhere All At Once Leads 2023 Critics Choice Awards Film Nominations”. The Hollywood Reporter. December 14, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。December 14, 2022閲覧。
- ^ "The 2022 Kansas City Film Critics Circle (KCFCC) Winners". Next Best Picture. 22 January 2023. 2023年2月16日閲覧。
- ^ “2022 NOMINEES”. 国際プレス・アカデミー. 2022年12月18日閲覧。
- ^ “The International Press Academy Announces Winners for the 27th Annual SATELLITE™ Awards”. International Press Academy (2023年3月3日). 2023年3月4日閲覧。
- ^ Lattanzio, Ryan (November 22, 2022). “2023 Film Independent Spirit Award Nominations Announced (Updating Live)”. IndieWire. November 22, 2022閲覧。