チーノはちのへ
チーノはちのへ cino HACHINOHE | |
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八戸スカイビル:チーノはちのへと花亀 (2007年4月撮影) | |
地図 | |
店舗概要 | |
所在地 |
〒031-0042 青森県八戸市十三日町16番地 |
座標 | 北緯40度30分29.2秒 東経141度29分20.1秒 / 北緯40.508111度 東経141.488917度座標: 北緯40度30分29.2秒 東経141度29分20.1秒 / 北緯40.508111度 東経141.488917度 |
開業日 | 2003年(平成15年)9月12日 |
閉業日 | 2023年(令和4年)1月5日 |
正式名称 | チーノはちのへ |
施設所有者 | 八戸スカイビル |
中核店舗 | フォーラム八戸 |
営業時間 |
10:00 - 19:00 (映画館は9:30 - 22:00) |
前身 | イトーヨーカドー八戸店 |
後身 | デュオヒルズ八戸ザ・マークス |
最寄駅 | 本八戸駅 |
フォーラム八戸 Forum Hachinohe | |
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情報 | |
正式名称 | フォーラム八戸 |
完成 | 2003年 |
開館 | 2003年9月12日 |
開館公演 | 『ターミネーター3』(ジョナサン・モストウ監督) |
閉館 | 2023年1月5日 |
最終公演 | 『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(ジェームズ・キャメロン監督) |
収容人員 | (9スクリーン合計)777人 |
客席数 |
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設備 | Dolby 5.1ch、DLP |
用途 | 映画上映 |
運営 | 株式会社八戸フォーラム |
所在地 |
〒031-0042 青森県八戸市十三日町16番地 チーノはちのへ5階 |
外部リンク | https://forum-movie.net/hachinohe/ |
チーノはちのへ(cino HACHINOHE)とは、かつて青森県八戸市十三日町にあったファッションビル。フージャースコーポレーションが再開発に着手するため、テナントは2022年9月末まで撤退、フォーラム八戸も2023年1月5日で閉館し完全閉館となった。
概要
[編集]八戸第一市街地再開発組合が、県内初の市街地再開発ビルとして「八戸スカイビル」を計画し、1980年(昭和55年)4月19日、完成したビルにイトーヨーカドー八戸店(売場面積約10,873 m2[1])が核店舗として開業した。さらにイトーヨーカドーは、1998年(平成10年)3月、市郊外の沼館に神戸製鋼グループの八戸臨海開発が開発した「ピアドゥ」に八戸沼館店も開業した。
イトーヨーカドーは、八戸沼館店の開店当初、八戸店の営業を継続する方針を示していたが、不採算となったため、2003年(平成15年)2月23日を以って八戸店は閉店した。
チーノはちのへがオープン
[編集]八戸市は八戸都市圏の中核であることもあって、最盛期には、7つの映画館があった[2]。2001年(平成13年)には2館までに減っていたが、同年、下田町(現:おいらせ町)のイオン下田ショッピングセンター(現:イオンモール下田)に新たにシネコンが併設されると、地方ゆえの車社会であるため、多くの人々、特に若者はそちらに流れ、程なく残りの2館も廃業に追い込まれた[2]。映画館の廃業は、八戸の映画好きな人々にはショッキングな出来事で、主婦を中心に「まちに市民の映画館をつくる会」が発足[2]。署名運動が展開され、市民出資による映画館を作る話が持ちあがった[2]。
2003年(平成15年)9月12日、八戸スカイビルは「チーノはちのへ」に再生された。5階には、改装費の一部を負担した八戸スカイビルと映画館運営のノウハウを有するフォーラムシネマネットワークの協力を得て、まちに市民の映画館をつくる会を発展的に解消して設立された「八戸フォーラム」が運営するフォーラム八戸もオープンした[2]。
こののち、入居テナントが徐々に増え、2006年(平成18年)7月リニューアルされた。Rec.の破綻による松和ビル地上部分閉館を経て、全館閉館による移転テナントの一部も加わり、7階には八戸市中心市街地に集積が進むIT・テレマーケティング企業が複数入居し、Yahoo!も八戸センターを構えた(2016年六日町に完成したガーデンテラスに移転)[3]。
閉館、再開発へ
[編集]チーノはちのへは、所有者である八戸スカイビル側の意向で、営業を終了することになり[4]、フージャースコーポレーションによる再開発構想が浮上した。それによると同社が土地建物を取得し、現在の建物を解体した上で、分譲マンションや複合商業施設、駐車場棟が整備する[4]。2022年(令和4年)9月末までに法人・個人の14の地権者から同意を得る見通しがついたことで、9月6日、八戸市の熊谷雄一市長は総事業費約95億円のうち国と市が今後4年間で13億9000万円ずつ負担する考えを表明した[5]。
これに伴い、チーノはちのへは9月末で閉館し[6]、フォーラム八戸も[6]2023年(令和5年)1月5日に閉館[7]。建物自体も同年夏から年末までにすべて解体された[8]。
その後2024年(令和6年)5月15日、チーノ跡地の再開発プロジェクトの総称が『ハチノスクエア』と決定され[9]、同敷地内に立地するマンション棟の名称も『デュオヒルズ八戸ザ・マークス』と発表された[10]。
なお、フォーラム八戸を運営した八戸フォーラムは閉館後、市域内での再出店に向けて移転先を検討していたが、建築費高騰のあおりを受けて断念し、2023年9月6日の定時株主総会をもって解散[11]。これにより人口21万人超の八戸市[12]から映画館が皆無状態となり[注 1]、市から最も近い映画館は先述のイオンモール下田内にある『TOHOシネマズおいらせ下田』となっている。
入居テナント
[編集]- 地下1階
- 1階
- 成田屋(鞄)
- 2階
- 3階
- サン・えふ(訳あり在庫処分市を期間限定で実施)
- 4階(2022年8月31日をもって全フロア閉鎖)
- フラダンス教室
- ブレイクダンス教室
- 5階(映画館)
- シネマコンプレックス『フォーラム八戸』(映画館)
- 6階
- 7階
- 屋上
隣接
[編集]過去に入居していたテナント
[編集]- 地下1階
- ドンドンダウン オン ウェンズデイ1号店(ファッション)
- ニトリチーノはちのへ店(家具)
- 沼館のニトリ八戸店が建て替えのため、2017年4月から12月の間、地下1階と4階に仮移転してきて営業。
- 1階
- スーパードラッグアサヒ(薬局)
- 八戸市営バス定期券・回数券うりば(サービス)
- 八戸工業大学産学連携プラザ(サービス)
- イタリアントマトCafe Jr.(パスタ・カフェ)
- 猫処 またたび亭(猫カフェ)
- 内丸ガーデン(花)
- 猫処またたび亭(猫カフェ)
- 2階
- ふり~たいむ(ファッション)
- ステンドグラスラボ Vivace~ヴィヴァーチェ~(ステンドグラス)
- 3階
- マルマツ(ファッション)
- 4階
- 松和ビル地上部分閉館より前となる2007年7月7日に移転、2020年10月17日に八戸ラピアに移転。
- ニトリチーノはちのへ店(家具)
- 6階(2022年7月31日をもって全フロア閉鎖)
- San・Road絵麻(婦人衣料・A BATHING APE)
- JUMEAU ジュモー(ワンピドレス&カジュアル)
- アトリエ小さな花(押し花芸術作品・教室)
- 茶比伊(パスタ&喫茶)
- フードコート(休憩)
- チーノランド→タイトーステーション(アミューズメント)
- 7階
- Yahoo!(ITオフィス)
- 屋上
- 釣り堀
アクセス
[編集]周辺
[編集]- 明治安田生命八戸ビル
- むらかね(ファッション)
- 岩手銀行十三日町支店
- ホテルグローバルビュー八戸アネックス(旧八戸第2ワシントンホテル)
- ホテルグローバルビュー八戸(旧八戸第1ワシントンホテル)
- ヴィアノヴァビルディング(八戸市景観賞受賞)
- ファッションパル・ヴィアノヴァ(ノースウィングとサウスウィング)
- ハシブン(靴)
- まちの駅はちのへ(Garden Terraceに移行)
- 村福(菓子)
- モリタ(鞄)
- キデイランド(閉店)
- タリーズコーヒー
- オオハシヒルズ
- 丸福ビル
- はちそう(仏具・金具)
- ドトールコーヒー
- 三元(閉店後他資本によりドトールコーヒーの店舗を集約してオープンし、空いた丸福ビルに花亀改めはちそうが移転)
- 三新スポーツ(三元の系列店であり、荒町に移転)
- すずのき(ファッション)
- シルク(100円ショップ)
- 青い森信用金庫廿三日町支店
- 三春屋(2022年4月10日で閉店)
- ヴィアノヴァ駐車場
- 大丸駐車場(八戸市景観賞受賞)
- 稲川駐車場
- 八青駐車場
- 笑笑・月の宴(モンテローザグループ)
- 八戸月極スカイパーキング
逸話
[編集]- イトーヨーカドー時代は青森銀行によるATMが設置されたものの、イトーヨーカドー閉店後に撤去された。
- イトーヨーカドーフロアガイドは十六日町出入口にイトーヨーカドー閉店後も残されたものの、花亀閉店後に撤去された。
- 花亀時代は十六日町出入口から入り、通用口から花亀へ抜け、チーノはちのへおよびイトーヨーカドーを通らないで花亀に行けたものの、スーツセレクトへは若干の遠回りが必要だった。一方で、花亀時代からあるスーツセレクト用入口からスーツセレクトに行けた。
- 1階から4階のフロアは、イトーヨーカドー時代は花亀との間で各階とも行き来ができたものの、閉店により行き来ができなくなった。花亀移転後は1階のみ行き来が可能であった。
- 映画監督の佐々部清は十和田市を舞台にした2008年の映画『三本木農業高校、馬術部』を手掛けた縁でフォーラム八戸の名誉支配人に選ばれ、新作上映の際は舞台挨拶で度々来館していた[14][15]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ その後2024年(令和6年)3月20日に青森市のイオンシネマ新青森(旧青森コロナワールド)がオープンしたことにより、八戸市は東北地方で映画館・シネコンが存在しない唯一の中核市となっている[13]。
出典
[編集]- ^ 『流通会社年鑑 1998年版』 日本経済新聞社、1997年12月2日。
- ^ a b c d e 「事例番号012:市民主体の映画館再生(青森県八戸市・十三日町地区)」(PDF)、国土交通省、2006年、2016年5月26日閲覧。
- ^ “ヤフー八戸センターが移転 イベントを開けるスペースも併設”. 八戸経済新聞. (2016年8月5日) 2024年11月19日閲覧。
- ^ a b “八戸チーノに再開発構想”. 東奥日報. 2022年2月10日閲覧。
- ^ “八戸市中心街「チーノ」再開発 市が13億9000万円負担へ”. 青森テレビ. (2021年9月6日) 2022年9月25日閲覧。
- ^ a b “チーノ、9月閉館方針 映画館「今後は未定」/八戸”. 東奥日報. 2022年5月20日閲覧。
- ^ “八戸市唯一の映画館「フォーラム八戸」 周辺再開発に伴い来年1月5日に閉館 青森県”. 青森テレビ. (2021年9月8日) 2022年9月25日閲覧。
- ^ “旧チーノ解体工事が本格化 八戸市中心街の象徴、年内にも姿消す”. デーリー東北. (2023年8月9日) 2024年11月19日閲覧。
- ^ “八戸メインストリートの『チーノ跡地』が生まれ変わる! 住宅・商業・ホテル・駐車場からなる大規模複合再開発『ハチノスクエア』いよいよ始動! ツインタワー分譲マンション棟ホームページ開設”. PR TIMES (2024年5月15日). 2024年11月19日閲覧。
- ^ “【公式】デュオヒルズ八戸ザ・マークス”. フージャースコーポレーション. 2024年11月19日閲覧。
- ^ “八戸フォーラムが株主総会で決定、会社の解散について”. 企業法務ナビ. パソナ (2023年9月8日). 2024年11月19日閲覧。
- ^ “八戸市人口データ(令和6年度)”. 八戸市 (2024年11月11日). 2024年11月19日閲覧。
- ^ “中核市62市と候補市(中核市移行を検討している都市)12市の紹介”. 中核市市長会. 2024年11月19日閲覧。
- ^ 佐々部清 [@k_sasabe] (2017年6月14日). "思えば〝フォーラム八戸〟とは『三本木農業高校、馬術部』からのご縁。…文音を連れて行けばよかったなぁ。名誉支配人になってからもう10年になる。". X(旧Twitter)より2024年11月19日閲覧。
- ^ 「フォーラム八戸マンスリーガイド」(PDF)第158号、フォーラムシネマネットワーク、2017年6月、2024年11月19日閲覧。
外部リンク
[編集]- フォーラム八戸
- チーノはちのへ (@cinohachinohe) - X(旧Twitter)
- フォーラム八戸 (@forumhachinohe) - X(旧Twitter)