コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

アルファロメオ・156

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アルファ156から転送)
アルファロメオ・156
前期型(1997年-2003年)セダン
後期型(2003年-2005年)セダン
後期型(2003年-2005年)スポーツワゴン
概要
販売期間 1997年 - 2007年
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドア セダン
5ドア ステーションワゴン
パワートレイン
エンジン 1997年-2002年
2.0L 直4 155 PS
2.5L V6 190 PS
2002年-2005年
2.0L 直4 166 PS
2.5L V6 192 PS
3.2L V6 250 PS
最高出力 190 PS @ 6,300 rpm
最大トルク 22.60 kgf·m @ 5,000rpm
変速機 5速MT
6速MT
4速AT(Qシステム)
5速セミATセレスピード
6速セミAT(セレスピード)
車両寸法
ホイールベース 2,595 mm
全長 4,435 mm
全幅 1,755 mm
全高 1,415 mm
系譜
先代 アルファロメオ・155
後継 アルファロメオ・159
テンプレートを表示
Alfa Romeo 156 2.5 V6 24V エンジン

156は、イタリア自動車メーカーアルファロメオ1997年から2005年にかけて製造、販売していた中型乗用車。エクステリアデザインや美しいV型6気筒のエンジンルーム等が評価され、同社史上、商業的に最も成功したモデルとされる。

歴史

[編集]

セダン

[編集]

1997年フランクフルトモーターショーで生産型が発表され、日本では1998年5月に発売された。1998年度のグッドデザイン賞を受賞している。デザインはワルテル・デ・シルヴァが担当。

日本仕様車のエンジンは2L 直列4気筒と、2.5L V型6気筒の2種類。トランスミッションは当初2Lには5速MT、2.5Lには6速MTが組み合わされ、後にそれぞれセレスピードフェラーリのF1ギアシステムを元にしたセミオートマ)、2.5Lには4速Qシステム(MTのようなシフトレバーを持つAT)が追加された。

2002年7月には、欧州の新排ガス規制をパスするべく、2Lエンジンはそれまでのツインスパークから三菱自動車のGDIエンジンのパテントを獲得した直噴エンジンJTSに変更され、同時に3.2L V6エンジン搭載のスポーティモデルGTAがラインナップに追加された(詳細は後述)。しかしツインスパークが姿を消した事によって「アルファらしいエンジンが無くなってしまった」と嘆くファンも存在している。

2003年9月に外観を変更し、ジョルジェット・ジウジアーロのデザインしたブレラに似たフロントマスクが採用された。

2004年にはスポーティグレードTI: Turismo Internazionaleの略)を設定。これは、2L、および2.5Lモデルをベースに外観やホイールサスペンションにスポーティな装備を施したものである。また同時に、2LモデルにMTが設定された。

スポーツワゴン

[編集]

2000年に追加されたステーションワゴンタイプ。当初は156の名を持たず、単にスポーツワゴン(Sportwagon)と名乗っていた(ただし、リアにはこの段階から156のエンブレムが装着されていた)が、2002年9月から156スポーツワゴンと改称。ワゴンとしての利便性よりもスタイルを重視したモデルで、トランク容量などは小さい。エンジン、サスペンション形式などはセダンと共通。ただし、荷物積載時の姿勢変化を抑えるため、セダンにはないセルフレベリング機構を採用している。なお、日本向けにはMTの設定はない。

クロスワゴン

[編集]

2004年に追加。スポーツワゴンをベースに地上高を上げてクロスオーバーSUVスタイルとしたモデル。最高出力148 PSを発生する1.9 L ディーゼルエンジンと6速MTが組み合わせられ、駆動方式は四輪駆動。後継となる159の登場後も2007年まで生産が継続された。日本には正規輸入されていない。

GTA

[編集]
156 GTA

セダン、スポーツワゴンの双方に設定されたスポーツグレード。183 kW=250馬力を発生する3.2L V6エンジンを搭載し、専用設計のサスペンション、エアロパーツなどを備える。2003年の標準モデルのフェイスリフト以降も、GTAは前期型のフロントマスクのまま生産が継続された。

アルファロメオにおけるGTAのAイタリア語で「軽量化」を意味する "Alleggerita" の頭文字で、1965年に登場したジュリア・スプリントGTAを発祥とする、同社伝統のネーミングである。

日本では2002年7月からセダンは6速MT、ワゴン(2003年に追加)は6速セミAT(セレスピード)仕様のみが導入されていたが、2005年2月にセダンにもセレスピードが設定された。

モータースポーツ

[編集]

1998年よりイタリアスーパーツーリングカー選手権にこれまでの155に代わり参戦を開始。この年4台がエントリーした。ドライバーはステファノ・モデナファブリッイオ・ジョヴァナルディニコラ・ラリーニアントニオ・ダンブリーニの4人だった。投入初年度ながらジョヴァナルディがシリーズチャンピオンを獲得した。同年、ドイツ・スーパーツーリング選手権(STWカップ)にもジョヴァナルディとモデナがスポット参戦した。

1999年前年に引き続きイタリアスーパーツーリングカー選手権に2台が参戦。ドライバーはニコラ・ラリーニとファブリツィオ・ジョヴァナルディの2人。ジョヴァナルディが同年もシリーズチャンピオンに輝いている。この年はスウェーデンツーリングカー選手権(STCC)にも2台参戦。ドライバーはマット・リンデンと国際F3000選手権などで活躍したトーマス・シー

2000年 復活した ヨーロッパツーリングカー選手権(ETCC)に2台がフル参戦。ドライバーはステファノ・モデナとファブリツィオ・ジョヴァナルディ。ジョヴァナルディが5勝を挙げドライバータイトルを獲得した。同年もスウェーデンツーリングカー(STCC)にフル参戦している。

2001年 ヨーロッパツーリングカー選手権(ETCC)にフル参戦。ワークスチームのチーム・アルファロメオからは3台がエントリー。ドライバーはファブリツィオ・ジョヴァナルディ、ニコラ・ラリーニ、ロマナ・ベルナドニーの3人。同年もジョヴァナルディがドライバータイトルを獲得し、2連覇を達成。同年STCCにも引き続きフル参戦した。

2002年もヨーロッパツーリングカー選手権(ETCC)に3台がシーズンを通して参戦。ドライバーもジョヴァナルディ、ラリーニ、ベルナルドニーの3人が続投したが、シリーズ終盤にはさらに2台加わり、ガブリエル・タルキーニロベルト・コルチアーゴの2人がドライブした。同年も9勝を挙げジョヴァナルディがドライバータイトルを獲得しており、ラリーニもシリーズ3位を得ている。

2003年もETCCに3台がシーズンを通して参戦。ドライバーはニコラ・ラリーニ、ガブリエル・タルキーニ、ロベルト・コルチアーゴ。同年もタルキーニがドライバータイトルを獲得。アルファロメオはETCC4連覇を達成した。

2004年も4台が参戦。同年でETCCはシリーズ終了となる。ドライバーは前年チャンピオンのガブリエル・タルキーニ、復帰したファブリツィオ・ジョヴァナルディとアウグスト・ファルフスの3人。この年はBMWにタイトルを奪われ連覇はならなかったが、タルキーニがシリーズ3位となっている。同年はイギリスツーリングカー選手権(BTCC)で活躍しているジェイムス・トンプソンがスポット参戦した。

外部リンク

[編集]