アルバートニクス
アルバートニクス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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アルバートニクスの復元図
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地質時代 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
後期白亜紀 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Albertonykus Longrich & Currie, 2009 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
種 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アルバートニクス(学名:Albertonykus)は、カナダのアルバータ州に分布する上部白亜系の地層で化石が発見された、アルヴァレスサウルス科に属する獣脚類の恐竜の属[1]。名前は「アルバータの鉤爪」を意味する[1]。アルバートニクス・ボレアリス(学名:Albertonykus borealis)が知られており、種小名は「北の」を意味する[1]。太い鉤爪の備わった1本の機能指を有し[2]、これを用いてシロアリを捕食していたことが考えられている[1]。
特徴
[編集]ニワトリほどの大きさで二足歩行を行う動物であり[1]、グレゴリー・ポールの推定では全長1.1メートル、体重約5キログラムに達する[2]。化石は断片的であり、ごく一部の体骨格のみが知られている[2]。
アルヴァレスサウルス科全体に共通する特徴であるが、本属の前肢は短く、機能指は太い鉤爪を伴った1本のみである[2]。この鉤爪は木の内部に生息するシロアリを捕食することに便利であったと推測されている[2]。
産地
[編集]化石はカナダで発見されている[2][1]。本属の発見以前のアルヴァレスサウルス科の恐竜は南アメリカ大陸とアジアで発見されており[1]、南アメリカからはアルヴァレスサウルスとパタゴニクス、モンゴル国からはモノニクスとシュヴウイアとパルヴィカーソルが知られていた[3]。本属の発見は新たに北アメリカ大陸での産出例を与え、南アメリカで出現したアルヴァレスサウルス科の系統が北アメリカを渡ってアジアへ進出したとする本科の進化史の仮説を提供している[1]。
アルバートニクスの化石はホースシューキャニオン層の上部で産出しており、地質年代は後期白亜紀のマーストリヒチアン期中期とされる[2]。沿岸域に沼地・湿地の広がる、発達した森林のある湿潤環境の氾濫原に生息していたと推察される[2]。
参考文献
[編集]- ^ a b c d e f g h 松田眞由美『語源が分かる恐竜学名辞典』小林快次、藤原慎一 監修、北隆館、2017年1月20日、148頁。ISBN 978-4-8326-0734-7。
- ^ a b c d e f g h グレゴリー・ポール 著、東洋一、今井拓哉、河部壮一郎、柴田正輝、関谷透、服部創紀 訳『グレゴリー・ポール恐竜事典 原著第2版』東洋一、今井拓哉 監訳、共立出版、2020年8月31日、147頁。ISBN 978-4-320-04738-9。
- ^ 小林快次、久保田克博『モンゴル大恐竜 ゴビ砂漠の大型恐竜と鳥類の進化』北海道大学出版会、2006年7月25日、38頁。ISBN 4-8329-0352-7。