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ムーンライト九州

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ムーンライト九州
「シュプール&リゾート」用14系客車を使用する「ムーンライト九州」 (博多駅)
「シュプール&リゾート」用14系客車を使用する「ムーンライト九州」 (博多駅)
概要
日本の旗 日本
種類 夜行臨時快速列車
現況 運行終了
地域 京都府・大阪府・兵庫県
岡山県・広島県・山口県
福岡県
運行開始 1989年12月(「ふるさとライナー九州」として)
運行終了 2009年1月4日
運営者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
九州旅客鉄道(JR九州)
路線
起点 京都駅
終点 博多駅
使用路線 JR西日本:東海道本線JR京都線JR神戸線)・山陽本線
JR九州:山陽本線・鹿児島本線
車内サービス
クラス 普通車
技術
車両 14系客車(JR西日本宮原総合運転所京都総合運転所
軌間 1,067 mm
電化 直流1,500 V(京都 - 下関間、直流電気機関車使用)
交流20,000 V・60 Hz門司 - 博多間、交流電気機関車使用)
下関 - 門司間で上記相互を切り替え(交直両用電気機関車使用)
最高速度 110 km/h
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ムーンライト九州(ムーンライトきゅうしゅう)は、ムーンライト (列車)シリーズの一つである。当列車は、かつて西日本旅客鉄道(JR西日本)および九州旅客鉄道(JR九州)が新大阪駅(運行開始当時は京都駅) - 博多駅(一時熊本駅)間を東海道本線山陽本線鹿児島本線経由で運行していた臨時夜行快速列車。本稿では、特に記さない限り、現時点での最後の運行であった2008年-2009年年末年始時点での概況を記す。

2008年-2009年の年末年始を最後に運行終了している[1][2][3]

運行概況

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主に学校の長期休暇の時期にあわせ、年末年始に運行された(一時期はゴールデンウィークなどにも運転されたことがある)。臨時列車ながら、最長距離を走る夜行快速列車であった。一時期は自由席車が連結されていたが、2003年夏期以降、全車普通車指定席となっていた。

運転時期は青春18きっぷの発売時期と重なり、快速列車であるため同きっぷが使用可能であるが、指定席券の購入が必要。青春18きっぷを使えば関西 - 九州間を高速バスよりも安く移動できることや、後年は快適度を向上させたリクライニングシートカーペット席も備えた車両で運行していたこともあり[1]ムーンライトながら」並みに人気が高かった。

本列車が0時を過ぎて最初に停車する駅は上り・下りともに岡山駅であり、岡山駅をまたいで乗車する場合は青春18きっぷ2回分(もしくは当該区間に有効な別の乗車券類)が必要であった。但し、岡山から九州へ往復する場合は、帰りに厚狭が23時台の最終停車駅となり、翌日の最初の停車駅は4時台ながら、岡山となるため、青春18きっぷ1回分2,300円と指定席料金・往復1,020円の合計3,320円で済んでいた。なお、岡山から大阪方面への往復利用も同様であった。

機関車牽引の客車列車であるが故に速度が上げられず、関西側では新快速ダイヤに少なからず影響を与え、九州側で「ソニック」や「きらめき」などの特急のほか、普通・快速電車を運転停車で待避するダイヤとなっていた。

牽引機関車

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山陽本線区間を牽引するEF65形機関車(新大阪駅)
下関 - 門司間を牽引するEF81形機関車(小倉駅)
門司 - 博多間を牽引するED76形機関車(小倉駅)

使用車両

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  • 14系客車京都総合運転所宮原総合運転所所属)を使用。寝台車ではなく、座席車である。全車指定席の8両編成。1号車のみ喫煙車で、その他は禁煙車であった。
    • JR西日本がスキー列車「シュプール号」・団体用車両として改修した車両(「シュプール&リゾート」)で、座席のリクライニングはオリジナルの簡易リクライニングシートに比べて大きく倒すことができ、好きな角度で止められる。一時期、最も京都寄りに展望車が連結されていたが、展望室に関して一部グループ客等による占有や深夜帯での酒盛り等の苦情も多く2006年冬より連結されなくなった。
    • 2010年までの岡山駅改修工事による線路事情のため2005年夏シーズンより運行を中止している「ムーンライト山陽」用の車両(宮原総合運転所所属)が、運行区間が重複しかつ同仕様の車両を用いるという条件を満たすため本列車に連結され、6両編成から8両編成となった。

停車駅

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新大阪駅 - 大阪駅 - 三ノ宮駅 - 神戸駅 - 明石駅 - 加古川駅 - 姫路駅 - 岡山駅 - 厚狭駅 - 下関駅 - 門司駅 - 小倉駅 - 戸畑駅 - 黒崎駅 - 折尾駅 - 博多駅

車掌業務担当区

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沿革

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京都駅に停車中の列車・2005年春までは京都駅発着だった

京阪神と九州の間には戦後長らく座席車両で組成された夜行普通列車準急列車急行列車が運行されていたが、1980年のダイヤ改正で急行「雲仙」・「西海」・「阿蘇」・「くにさき」が廃止されたのを最後に全廃された。以降寝台列車としての臨時列車はあったが、座席車による夜行列車は長らく設定されていなかった。

しかし、1980年代前半から高速バスないしは長距離夜行バスの運行が次第に競争力を上げて優位性が向上し、列車に対してその影響が出てきたことによる対応策として、1986年ダイヤ改正において寝台特急「あかつき」に普通座席指定車1両を組み込んだのに続いて、臨時列車としてこの列車が運行を開始することとなった。

1989年12月にJR西日本は京都駅 - 博多駅間に「ふるさとライナー九州」の名で臨時夜行快速列車の運行を開始し、1990年4月に現行の「ムーンライト九州」の名で運行開始された。運行開始当初から暫くは、夏期のみ展望車連結の14系客車「シュプール&リゾート」仕様車で、年末年始・春期は一般の14系または12系座席車を使用していた。

使用車両が異なるため、冬期のみ「ふるさとライナー九州」の名称を使用していた。これは、「シュプール&リゾート」がスキー客輸送用の列車である「シュプール号」での利用を目的として製作されたものの、夏期はスキー客輸送がないため、「シュプール&リゾート」は遊休状態となるからであった。そのため、夏期はフリーストップリクライニングシートで、それ以外は簡易リクライニングシートまたはボックスシートであり、サービスに大きな差があったが、その後「シュプール号」自体が運行されることが少なくなったことにより、全期とも「シュプール&リゾート」の14系を使用していた。2001年冬期(年末年始)をもって「ふるさとライナー九州」の名称による運行は終了、2002年冬期から名称が他シーズンと同じ「ムーンライト九州」に統一された[4]

2001年夏期から2003年春期までは最繁忙期に限り自由席車を連結していたが、これは本来の「シュプール&リゾート」車両の編成を全車指定席とし、別に2両の一般の座席車を増結するものであった。この増結車両には12系客車が用いられた。

しかし、新幹線の速度向上や高速バスの台頭による利用者の減少、車両の老朽化により、2009年春期以降の運行が中止された。JR西日本によれば「臨時列車の扱いのため廃止の発表をしないが[3]、今後の再開予定はない[1][3]」と一部で報道されている。また「ムーンライト九州」に使用されていた「シュプール&リゾート」用の車両も同年7月10日付で廃車されている[2]。また、同時期には「はやぶさ」・「富士」が廃止され、臨時「サンライズゆめ」の設定が無くなったため、倉敷以西の山陽本線を走る夜行旅客列車そのものが存在しなくなった。

年表

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出典

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関連項目

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