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ひだか型巡視船

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ひだか型巡視船
琉球警察向けに建造された「ちとせ」(後に海上保安庁に編入されて「のばる」に改名)
琉球警察向けに建造された「ちとせ」(後に海上保安庁に編入されて「のばる」に改名)
基本情報
艦種 130トン型PS
命名基準 山の名前
運用者  海上保安庁
就役期間 1962年 - 1996年
前級 ARB型
次級 つくば (特130トン型)
要目
常備排水量 169トン
総トン数 130トン
全長 33.8メートル (111 ft)
水線長 32メートル (105 ft)
最大幅 6.30メートル (20.7 ft)
深さ 3.0メートル (9.8 ft)
吃水 1.77メートル (5.8 ft)
主機 池貝鉄工6MSB31S
ディーゼルエンジン×1基
推進器 スクリュープロペラ×1軸
速力 13.5ノット
航続距離 1,150海里
乗員 17名
兵装 12.7mm単装機銃×1基
※一部艇
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ひだか型巡視船(ひだかがたじゅんしせん、英語: Hidaka-class patrol vessel)は、海上保安庁巡視船の船級。分類上はPS(Patrol vessel Small)型、公称船型は130トン型[1][2]

来歴

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1950年代の海上保安庁では、巡視船としては270トン型PSが最小のものであり、水深が浅く狭いためにその運用が難しい港湾では、はつなみ型などの23メートル型PCが配備されていた。しかし浦河港などにおいては、巡視艇では荒天時の活動が困難であった[1]

このことから、比較的狭い港湾でも運用でき、かつ、耐航性に優れた小型巡視船として開発されたのが本型である[1][2]

設計

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耐航性を考慮してフレーム形状は角型とされ、船体構造も堅牢なものとなっている。また小規模な港湾への配備が前提にされたことから、主機関は、現地で保守・整備が容易なよう、350トン型と同じ池貝鉄工6MSB31S中速ディーゼルエンジンを1基のみ搭載し、スクリュープロペラ1軸を駆動する方式とされた[1]。4番船以降は主機関の遠隔操縦が可能となったほか、6番船は化学消防機能を備えており、推進器も可変ピッチ・プロペラとされた[2]

なお海上保安学校の練習船を兼務していた11番船「くらま」を含めて、本型のうち3隻は12.7mm単装機銃を搭載していた[2]

同型船一覧

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計画年度 # 船名 竣工 解役
昭和36年 PS-32 ひだか 1962年
4月23日
1988年
5月6日
昭和37年 PS-33 ひやま 1963年
3月13日
1988年
3月5日
PS-34 つるぎ 1988年
3月3日
昭和38年 PS-35 ろつこう 1964年
1月31日
1991年
2月14日
PS-36 たかなわ 1964年
1月27日
1990年
1月4日
PS-37 あきよし 1964年
2月29日
1989年
10月14日
昭和39年 PS-38 くにみ 1965年
2月15日
1994年
1月6日
PS-39 たかつき 1965年
3月30日
1992年
3月5日
昭和40年 PS-41 かむい 1966年
2月15日
1994年
1月6日
昭和41年 PS-43 あしたか 1967年
2月10日
1994年
9月30日
PS-44 くらま 1967年
2月28日
1995年
8月4日
昭和42年 PS-45 いぶき 1968年
3月5日
1996年
12月26日
PS-46 とうみ 1968年
2月20日
琉球警察
救難艇として建造
PS-49 ちとせ
→ のばる
1963年
12月10日
1988年
3月5日

参考文献

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  1. ^ a b c d 徳永陽一郎、大塚至毅『海上保安庁 船艇と航空 (交通ブックス205)』成山堂書店、1995年、70-71頁。ISBN 4-425-77041-2 
  2. ^ a b c d 「海上保安庁全船艇史」『世界の艦船』第613号、海人社、2003年7月、78頁、NAID 40005855317