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きかんしゃトーマス トーマスのはじめて物語

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きかんしゃトーマス トーマスのはじめて物語
The Adventure Begins
監督 ドン・スペンサー
脚本 アンドリュー・ブレナー
配給 ヒット・エンターテインメント
公開 アメリカ合衆国の旗 2015年3月3日
イギリスの旗 2015年7月27日
オーストラリアの旗 2015年11月4日
日本の旗 2015年12月16日
カナダの旗 2016年5月23日
上映時間 45分
言語 英語
前作 きかんしゃトーマス 勇者とソドー島の怪物
次作 きかんしゃトーマス 探せ!!謎の海賊船と失われた宝物
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きかんしゃトーマス トーマスのはじめて物語』(きかんしゃトーマス トーマスのはじめてものがたり)は、『きかんしゃトーマス』の長編シリーズ10作目の作品である。原作「汽車のえほん」の出版70周年を記念したビデオスルー作品として製作された。

概要

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「きかんしゃトーマス」のフル3DCG製作による長編としては7作目にあたる。トーマスがソドー島に来島し、鉄道や島の仲間達に馴染んでいくまでの過程を描いた、外伝にあたる約45分ほどの長編作品となる。内容は原作第1巻第2巻及び模型が使用されたテレビシリーズ第1シリーズに基づいており、当時は反映されなかった劇中設定も利用されている。

2015年3月3日米国ウォルマートで、同年7月27日英国アズダにてDVDが限定発売された。

日本での公開

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2015年12月16日にDVDが発売、2016年3月13日にNHK教育テレビジョンにて放送された。

関連製品として、タカラトミーをはじめ各社より本作に登場する緑色のトーマスや黒いジェームスの玩具が販売された。

リリース5周年(原作出版75周年)となる2020年には、大井川鐵道きかんしゃトーマス号が本作に基づいた緑色に塗装される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため2021年に延期された。

あらすじ

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昔、ソドー島を走るノース・ウェスタン鉄道には、エドワードゴードンなどの大きな機関車たちが働いていた。ある日、島に緑色の小さなタンク機関車トーマスがやってきた。トーマスは鉄道の重役トップハム・ハット卿にナップフォード駅での入れ替えを命じられるが、慣れない仕事にトーマスは失敗を繰り返す。様々な経験を経てトーマスは成長していくが、仲間のジェームスが貨車に押されて暴走する様子を目撃し、救援に向かうこととなる。

地名

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ソドー島

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  • 水車小屋(The Watermill)
  • ケルスソープ・ロード(Kellsthorpe Road)駅[1]
  • ゴードンの丘 (Gordon's Hill)
  • ウェルスワース (Wellsworth)駅
  • ナップフォード(Kanapford)駅
  • マロン(Maron)駅
  • ファーカー(Ffarquhar)駅
  • ソドー吊り橋(Sodor Suspension Bridge)[2]
  • ソドー整備工場(The Sodor SteamWorks)[3]
  • ティドマス機関庫(Tidmouth Sheds)[4]
  • ヘンリーのトンネル(Henry's Tunnel)[5]
  • ヴィカーズタウン(Vicarstown)[6]

メインランド

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キャスト

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役名 英国版声優 米国版声優 日本語吹き替え
トーマス ジョン・ハスラー ジョセフ・メイ 比嘉久美子
エドワード キース・ウィッカム ウィリアム・ホープ 佐々木望
ヘンリー ケリー・シェイル 金丸淳一
ゴードン 三宅健太
ジェームス ロブ・ラックストロー 江原正士
トップハム・ハット卿 キース・ウィッカム 田中完
機関士 祐仙勇
グリン 金光宣明
アニーとクララベル テレサ・ギャラガー 吉岡さくら
駅アナウンス 瀧本光里
ジュディ 大井麻利衣
ジェローム ティム・ウィットノール 秋吉徹
いたずら貨車 クリストファー・ラグランド 田所陽向
中井正則
新田杏樹

トリビア

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  • 冒頭でナレーションが「ソドー鉄道」のことをノース・ウェスタン鉄道(North Western Railway, 北西部鉄道)と紹介した。
  • 初代オープニングに登場するファーカー駅が、CGシリーズにおいて初登場した[7]
  • クラシックシリーズの楽曲「Really useful engine(やくにたつきかんしゃ)」[8]「Troublesome tracks!(やっかいなかしゃたち!)」[9]がロバート・ハーツホーンの編曲を経て、挿入歌として使われている。また多くのクラシックシリーズにおける劇伴も編曲して使用された。
  • 原作の時系列上、パーシーやディーゼル機関車が登場しない唯一の長編作品である[10]
  • トーマスの背中の赤いラインが、第3シーズン以来に復活した。
  • トーマスの来島時のボディカラーは、オードリー牧師がクリストファーに与えたおもちゃのトーマスに因んでいる。
  • ジェームスが原作同様黒い車体で登場する。
  • 救援列車に人格が与えられ、ジュディとジェロームというキャラクターになった。
  • 原作の各設定集でしか言及されなかったコーヒーポット機関車が登場した。
  • ナップフォード駅が、第18シリーズ以降の複雑なポイントレールを伴って登場している。
  • シリーズにおけるトーマスの初台詞「Wake up lazy bones!(=起きろよ怠け者!)」は今作以降彼の口癖となった。
  • 今作より、英・米国版では、各キャラクターの声優に以下の変更が加えられた。
英国版
トーマス ベン・スモールジョン・ハスラー
米国版
トーマス マーティン・シャーマンジョセフ・メイ
ジェームス ケリー・シェイルロブ・ラックストロー
トップハム・ハット卿 ケリー・シェイルキース・ウィッカム

原作の相違点

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  • TV版のジェームスは当初から赤い塗装だが、この作品では原作に合わせて黒になっている。
  • ヘンリーは過去作においてトーマスの来島後に改造を受けていたが、本作では既に改造後の姿となっている。また原作準拠であったジェームスと異なり、塗装が塗り替えられていない。
  • 原作第2巻になかったトーマスと各仲間の初めて出会うシーンが追加された。なお原作設定では車体番号=来島順となっているが、本作では古い機関車の置き換えに伴っていることが示唆されている。
  • 過去作では曖昧であったトーマスの見切り発車の理由が明確化されている。
  • ヘンリーの心配性な性格が、過去作と比べかなり強調されている。

脚注

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  1. ^ TVシリーズでこの駅が作られたのはこの作品の時系列より後の第8シーズンだが、本作では何故かトーマスが来る前に既に完成している。
  2. ^ 吊り橋は当時、復旧前で赤色だったが、本作では復旧後で緑色で登場する。
  3. ^ 当時はビクターケビンはまだいなかったので、彼らは登場しない。
  4. ^ 当時は6庫だったはずのティドマス機関庫は、現在と同じ7庫になっている。
  5. ^ 回想のみ。
  6. ^ a b 言及のみ。
  7. ^ しかし、ポイントがかなり追加されている。
  8. ^ 本編内では、挿入歌としては1番と3番が(米国は3番で、英国は2番と3番が混ざっている)、エンディング曲としては2番が使われている。DVD特典映像のSing alongバージョンにはエンディング曲同様1番と2番が収録されている。2番が挿入歌として使われなかったのは、使われているシーンの時点でトーマスはまだ支線をもらっていないので、「Now he's got a branch line To call his very own(今は自分の支線を持っている)」という歌詞が合っていないためである。
  9. ^ オリジナルの2番・3番が追加されている。
  10. ^ ただし、パーシーのテーマ曲が本作で使われている。