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== 代表作 ==
== 代表作 ==
=== アズラー / AZURER (2007年 - ) ===
=== アズラー / AZURER (2007年 - ) ===
小豆を顔に付けて髭に見立てた[[ファッション]]『AZURER ([[アズラー]])』が日本で流行しているという[[物語]]を視覚化させるために、[[人物写真|ポートレート]]と[[テキスト]]<ref group="自社">[http://takaosakai-portrait.blog.so-net.ne.jp/about-azurer アズラーの由来]</ref>で構成されている[[モキュメンタリー]]。2007年よりポートレートの撮影を開始し、現在までに[[モデル (職業)|モデル]]として参加した人数は4000名を超えている。被写体は老若男女問わず、会社員、主婦、学生など一般人の他に、多数の著名人も参加している。被写体との[[コミュニケーション]]を重視し、撮影する場所やシチュエーションを被写体と一緒に考えていく過程は[[ワークショップ]]の要素も含んでいる。
小豆を顔に付けて髭に見立てた[[ファッション]]『AZURER ([[アズラー]])』が日本で流行しているという[[物語]]を視覚化させるために、[[人物写真|ポートレート]]と[[テキスト]]<ref group="自社">[http://takaosakai-portrait.blog.so-net.ne.jp/about-azurer アズラーの由来]</ref>で構成されている[[モキュメンタリー]]。2007年よりポートレートの撮影を開始し、現在までに[[モデル (職業)|モデル]]として参加した人数は5000名を超えている。被写体は老若男女問わず、会社員、主婦、学生など一般人の他に、多数の著名人も参加している。被写体との[[コミュニケーション]]を重視し、撮影する場所やシチュエーションを被写体と一緒に考えていく過程は[[ワークショップ]]の要素も含んでいる。


=== J-SWEETS (2003年 - ) ===
=== J-SWEETS (2003年 - ) ===
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*篠原アレクサンダー空海 (アメリカの美術家、[[篠原有司男]]の息子)
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*[[タモリ]] ([[お笑いタレント]])
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*城後光義 ([[お笑い芸人]]、[[ゆーとぴあ]]のボケ)
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*[[南部虎弾]] ([[コメディアン]]、パフォーマー、[[電撃ネットワーク]]のメンバー)
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*[[石橋貴明]] (お笑いタレント、[[とんねるず]]のリーダー)
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*[[渡辺直美]] (お笑い芸人)
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*[[森山あすか]] (お笑い芸人)
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*前すすむ (お笑い芸人、[[全力じじぃ]]のメンバー、元こんらんチョップ、元[[グーとパー]]のメンバー)
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*ランディー・ヲ様 (お笑い芸人、電撃ネットワークJr.のメンバー)
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*岡田桜井 (お笑いコンビ)
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*小島穣二 ([[宝飾デザイナー|ジュエリーデザイナー]]、JOJI KOJIMAクリエイティブ・ディレクター、レディー・ガガの[[CDジャケット]]に作品提供)
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*伊勢谷千裕 (物語作家、[[絵本作家]]、[[REBIRTH PROJECT]]所属、[[伊勢谷友介]]の[[従兄弟]])
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*[[小田朋美]] (作曲家、ピアニスト、[[菊地成孔]]主宰[[DCPRG]]のメンバー)
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*[[中山義隆]] ([[政治家]]、[[沖縄県]][[石垣市]]長)
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*[[遠山正道]] ([[実業家]]、株式会社[[スマイルズ]]代表取締役社長)
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*[[設楽洋]] (実業家、株式会社[[ビームス]]、株式会社ビームスクリエイティブ代表取締役社長)
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*亀山功 (実業家、[[アッシュ・ペー・フランス]]株式会社 取締役専務)
*亀山功 (実業家、アッシュ・ペー・フランス株式会社 取締役専務)
*[[諏訪光洋]] (実業家、株式会社[[ロフトワーク]]創業者)
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*[[林千晶]] (実業家、株式会社ロフトワーク創業者)
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*[[田口弘 (実業家)|田口弘]] (実業家、株式会社エムアウト代表取締役社長、現代美術[[コレクション|コレクター]])
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== イベント ==
== イベント ==
*『第30回ふれあいふぇすてぃばる / アズラー撮影会』[[遠東SOGO|SOGO百貨]] / [[台北]] (2018年)
*『恵比寿文化祭2017 / アズラー フォトセッション』[[恵比寿ガーデンプレイス]] (2017年)
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*『真夏のハロウィン OBAKEの仮装しNight ~地獄篇~』[[カワイイモンスターカフェ]] / [[原宿]] (2016年)
*『真夏のハロウィン OBAKEの仮装しNight ~地獄篇~』[[カワイイモンスターカフェ]] / [[原宿]] (2016年)
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*『rooms29』[[国立代々木競技場]]第一体育館 (2014年)
*『rooms29』[[国立代々木競技場]]第一体育館 (2014年)
*『Live GirlsArtalk♡2014』AL / [[代官山]] (2014年)
*『Live GirlsArtalk♡2014』AL / [[代官山]] (2014年)
*『NEW CITY ART FAIR New York 2014』hpgrp GALLERY / ニューヨーク (2014年)
*『NEW CITY ART FAIR New York 2014』hpgrp GALLERY / [[ニューヨーク]] (2014年)
*『Discovery New York City as an Azurer』ニューヨーク (2014年)
*『Discovery New York City as an Azurer』ニューヨーク (2014年)
*『パーソナル アート パトロン プロジェクト / 小豆の生活』[[伊勢丹]]新宿本店 (2013年)
*『パーソナル アート パトロン プロジェクト / 小豆の生活』[[伊勢丹]]新宿本店 (2013年)

2019年6月5日 (水) 16:47時点における版

境 貴雄
生誕 (1978-10-08) 1978年10月8日(46歳)
日本の旗 日本東京都渋谷区
教育 東京藝術大学大学院
代表作 アズラー / AZURER
流派 現代美術 ファッション 写真
運動・動向 モキュメンタリー
公式サイト http://takaosakai.blog.so-net.ne.jp
選出 ビッグ・ブッキング・エンターテインメント (株式会社BBE)

境 貴雄(さかい たかお、1978年10月8日 - )は日本の現代美術家写真家タレントである。芸能プロダクションビッグ・ブッキング・エンターテインメント (株式会社BBE)」に所属。

東京都渋谷区出身。2005年、東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業。2007年、同大学院美術研究科修士課程デザイン専攻 (空間・演出研究室) を修了。2007年より小豆を顔に付けてに見立てたファッション『AZURER (アズラー)』のディレクターを務めている。

活動の概要

東京藝術大学に在学中より和菓子や小豆を媒体とした作品を発表。作品のジャンルは彫刻写真パフォーマンスと多岐にわたっている。

2005年(大学4年次)に開催されたオオタファインアーツでの展覧会を機に本格的なアーティスト活動をスタート。テレビ番組トークショーの出演、ラジオ番組パーソナリティ雑誌新聞の掲載、伊勢丹ルミネといった商業施設でのイベントファッションブランドとのコラボレーションなど、アート界のみならず様々なメディアで活動している。また、ニューヨークロサンゼルスロンドンソウル台北でもイベントや展覧会を開催している。

作品のモチーフとなる和菓子は主に小豆、団子饅頭などの素朴なもの、意匠化した干菓子が中心である。それらを装飾的に貼り付けたり積み上げたりする造形は、邪気を払う呪術的な意味から由来し、社寺にて幸福を祈願するため神仏へ捧げる神饌供饌滋賀県に伝わる民俗宗教行事オコナイからの影響が大きい。日本の伝統的な文化である和菓子を扱いながら、その文化をアイロニカルに表現することで、日本人としてのアイデンティティーを見つめ直し、日本という国の新たな幸福のイメージを作り出そうと試みている。[自社 1]

代表作

アズラー / AZURER (2007年 - )

小豆を顔に付けて髭に見立てたファッション『AZURER (アズラー)』が日本で流行しているという物語を視覚化させるために、ポートレートテキスト[自社 2]で構成されているモキュメンタリー。2007年よりポートレートの撮影を開始し、現在までにモデルとして参加した人数は5000名を超えている。被写体は老若男女問わず、会社員、主婦、学生など一般人の他に、多数の著名人も参加している。被写体とのコミュニケーションを重視し、撮影する場所やシチュエーションを被写体と一緒に考えていく過程はワークショップの要素も含んでいる。

J-SWEETS (2003年 - )

和菓子をモチーフとした立体作品のシリーズ。『アズラー』も元々はこのシリーズから発展した経緯がある。韓国美術館Gana Art CenterJangHeung Art Park、日本の現代アートコレクター高橋龍太郎の高橋コレクションにも作品が収蔵されている。

小豆の生活 / A LIFE OF AZUKI (2012年 - )

クラウドファンディングの手法を用いたプロジェクト。資金提供者から私物を預かり、私物の表面に小豆を埋め尽くし、オーダーメイド作品として仕上げるもので、完成作品の画像と私物にまつわるテキストがウェブサイトに公開されている。[1] 2013年9月には同プロジェクトを伊勢丹新宿本店との共同企画『パーソナル アート パトロン プロジェクト』として立ち上げた。[2]

アズラーのモデルになった著名人

作風について

デザイン科出身の影響

特定のコマーシャルギャラリーには所属せず、フリーランスとして企画、制作、撮影、編集、プロモーション活動を1人で行い、アート業界以外のメディアで活動することが多い自身の立ち位置について、2011年にMAGIC ROOM???で開催されたトークショーの中で「美術をやっていない一般の人に、どうやって分かりやすく簡潔に伝えるか、ということをデザイン科で鍛えられた」「デザイン的な考え方だったり、プレゼンテーションということが常に頭の中にある」と語っている。アズラーの表現方法については「アズラーは写真作品として発表している訳じゃない」「ギャラリーで展示して、発表して作品を売るってイメージは全くなくて、モデルさんの依頼が来て、撮りに行って、初めて出会った人と交流があって、コミュニケーションが生まれて、モデルさんは最終的に作品として残る。そのプロセス含めて作品という感覚」と語っており、写真表現が目的ではなく、あくまでもプロジェクト全体が作品であることを強調している。また、表現方法で気になるアーティストはいますか?の質問に対して「立ち位置的にうらやましいのは宇川直宏さん」と答えている。

2011年のウワサノネのインタビューでは「大学入ってデザインの課題でも、あえてデザインの答え方をしなかった。いわゆる優等生的な答えじゃなくて、かといってひねくれすぎず、うまく課題をこなしつつ他の人にない切り口を狙っていた。そういう意識がデザイン科で養われた」「デザイン科の環境の中で、デザインじゃないことをいかに説得力をもって話すか、これが今の基礎になってる」と大学時代を振り返っている。[3]

2012年のマイクロメセナのインタビューでは、今後の展望について「自分はデザイン科出身ということもあり、広告、雑誌、映像、ファッション、舞台、イベント等、あらゆる媒体とのコラボレーションにも柔軟に対応します」と答えている。[4]

2006年のCINRAのインタビューでは「僕の作品ってジャンルがよくわからないんですよ。確かに立体作品だけど彫刻かといわれると、そうでもないし、かといって工芸かといわれるとそれほど職人的じゃない。芸大って伝統があるだけに、色々と制作にも制限が出てきたりするんです。でもデザイン科だということで、そういう位置付けしにくい作品制作も許されているのかもしれないですね」と語っている。[5]

肩書きについて

これまでに現代美術家、美術家、写真家、クリエイティブ・ディレクター、工作和菓子職人[注釈 1]などを名乗ったことがあり、紹介されるメディアや状況によって肩書きを使い分けている。アズラーの活動が中心になってからは「アズラー(AZURER) ディレクター」と名乗り、アズラーに関する全てのディレクションを境が一人で行っている。また、アーティスト名は境貴雄の他に、ザ☆グレート甘いマスクマン、さかい菓子総本家[6]、AZUHALA (アズハラ)[7]など別名義で活動したこともある。

2012年に写真イベントPHOTOGRAPHERS SUMMIT 9へ出演した際、自身のプレゼンテーションの冒頭で「僕は写真家ではありません。肩書きは現代美術家です」と語り、写真家と呼ばれることを否定した。

自身のTwitterでは「自分はアズラーのポートレートを撮影しているけど写真家ではない。立体作品を作っているけど彫刻家ではない。デザイン科出身だけどデザイナーにはならなかった。どこにも属してはいないし、すごく中途半端な人間だけど、そんな立ち位置は嫌いじゃない」と呟き、ジャンルレスな自身の立ち位置を強調した。[自社 3]

和菓子と小豆について

作品のモチーフが和菓子になった理由について、2006年のCINRAのインタビューで「もともと小さい頃から和菓子を食べるのが好きで、特にあんこ好きな男の子だったんですが、作品として和菓子に取り組んだきっかけは三年生の時の古美術研究旅行という研修なんです。(中略)その課題のテーマが『伝統とデザイン』で、もろに和菓子じゃん、と。最初はそういう単純な発想で作り始めたんですが、作っていくうちに、なぜ和菓子をモチーフにしたら面白いのかということを客観的に分析するようになったんです。もちろん造形的・質感的なものの面白さが理由ではあるんですけど、それだけじゃなくて、伝統的で高尚なものに凄くキッチュなものをぶつけることで、ある意味で和菓子を皮肉っているんじゃないかと思ったんですね」「僕は都会に育って、渋谷なんかに出るとすごっく最先端の流行が溢れていますよね。でも一方では、東京にも伝統を守っている職人さんたちは沢山いる。そのごちゃ混ぜのバランスがなんとも言えない独特な状況だと思うんです。僕が生きている時代の幸せの状況を考えた時、伝統的な和菓子と対極にある工業製品のような現代的なものを一緒にすることで、そういったごちゃ混ぜのバランス感覚が表現できるのではないかと思っているんですね。自分が今この社会で生きている感覚を表現できればと思っていて、その時に一番近くにあって流用しやすいモチーフが和菓子だったのかなと」と現在の作風に辿り着いた経緯を語っている。[5]

2008年のPingMagのインタビューでは「都会の真ん中で生まれ育った私は、現代の日本が持つ『古い伝統文化を維持すること』と『新しい流行を発信すること』の対極する幸福論が混ざり合った文化の中で成長してきました。そんな文化の中で私たち若者は、新しい幸せの価値を見つけ出そうとしているのです。古い伝統を維持し、日本の文化遺産とも言うべき和菓子を引用し、本来とは全く異なった状況に混ぜ合わせて再構築させることで、現代の日本を写し出す『新しい幸福の造形』を表現しよう、と試みたのです」と改めて語っている。[8]

また、小豆の意味について、2012年のマイクロメセナのインタビューでは「古来より小豆は邪気を払う呪術的な意味を持ち、魔除けとして用いられてきました。赤色という特徴が由来であり、神仏に捧げる神饌の役割も担ってきました。祝い事に赤飯を炊いたり、季節ごとに小豆を使用した和菓子を食べるのも、実は魔除けの意味があります。つまり、小豆をモチーフに制作することは、日本人としてのアイデンティティーを見つめ直す行為なのです」と答えている。[4]

電気グルーヴと伊集院光からの影響

2006年のCINRAのインタビューで、"シニカルな笑い"の性質を含む自身の作風について、中学生の頃に聞いていたAMの深夜ラジオ番組電気グルーヴのオールナイトニッポン』と『伊集院光のOh!デカナイト』に起源があり、「深夜ラジオの価値観が今のアイデンティティーのすべてを決定してしまっている」「カセットテープに録音して、テープが擦り切れるくらい何度も何度も、繰り返し聴いていました」と発言している。[自社 4] 雑誌MySpace From JP.[自社 5]アメリカのウェブサイトART RANTのインタビュー[9]では、影響を受けたアーティストとして電気グルーヴの名前を挙げ、自身のTwitterでは「いつか電気の2人をアズラーにするのが夢です」と呟いたことがある。[自社 6] ピエール瀧パーソナリティを務めていたラジオ番組『小島慶子 キラ☆キラ』では、アズラーについて紹介されたこともある。[自社 7]

電気グルーヴの影響によるテクノ好きとしても知られ、石野卓球が主催している屋内レイヴWIREは1999年より皆勤賞であると本人が公言している。[自社 8] また、電気グルーヴのアルバム『人間と動物』に収録されたWIRE12のライブDVDを観た境は、自身が映っていることを発見し「ヤバい!!WIREのライヴDVDに映ってたww」とTwitterで呟いている。[自社 9]

天久聖一とタナカカツキからの影響

漫画家の天久聖一について、自身のTwitterで「バカドリルや味写、電気グルーヴのPVなど、天久氏の作品から受けた影響もかなり大きい」[自社 10]「天久氏をいつかアズラーにするのも夢です」[自社 11] と呟いている。

2011年にロンドンのICN galleryで開催された展覧会[10]で一緒に参加していた漫画家のタナカカツキについては、同じくTwitterで「バカドリルで育った僕としては、タナカカツキ氏と一緒に名前が載ることだけでも感慨深い」と呟いている。[自社 12]

エピソード

マニュエル・ゲッチングとの交流

2008年8月に開催された野外テクノフェスティバルMETAMORPHOSE08」の出演のために来日したクラウトロックマニュエル・ゲッチング & アシュラをモデルに、ライヴ終了後のバックステージにてアズラーを撮影する。きっかけは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスMySpaceで、マニュエルと境が交流を持ったことが始まりである。メールのやりとりを繰り返し、来日の際に会う約束をして、バックステージでの撮影に至った。現在もアシュラのメンバーとは交流があり、ドラマーハラルド・グロスコフの公式サイトでは、境が撮影したポートレートが掲載されている。

2010年9月の「METAMORPHOSE10」では、マニュエルと共に来日したゴングシステム7スティーヴ・ヒレッジフリージャズギタリストであるエリオット・シャープ、バンドCarsick Carsチャン・ショウワン、マニュエルの妻でドキュメンタリー映画監督のイロナ・ジオクをモデルに、バックステージで再びアズラーの撮影をした。[自社 13]

世界初、Twitterからの落札

2010年2月に株式会社ロフトワークの設立10周年記念パーティで開催されたシンワアートオークションの協力によるチャリティーオークションにて、境の作品が世界で初めてTwitterから落札された。このオークションの模様はUstreamで生中継された。[11]

ファッション業界との仕事

2011年6月にアクセサリーブランドROTARI PARKERとのコラボレーションで、アズラーのポートレートが発表された。[12]

2013年3月に東京コレクションで発表されたファッションブランドJUN OKAMOTOの2013-2014 A/W COLLECTIONファッションショーで使用する『coffee beans shoes』のアートワークを境が担当。ファッションデザイナー岡本順が作ったストーリー『コーヒーが嫌いな彼女の為の甘い朝食』に合わせて、コーヒー豆をモチーフに制作された。[自社 14] 同年5年にシンガポールで開催されたアジア最大の[要出典]ファッションフェスティバルAudi Fashion Festivalにて再びファッションショーが行われ、『coffee beans shoes』が海外で初披露された。[13] また、シンガポールのテレビ番組の司会者アニータ・カプールはファッションショーのレポートで「Gotta have those coffee-bean shoes」とコメントしている。[14] 小豆ではなくコーヒー豆をモチーフに制作したことについて境は「実は小豆とコーヒー豆は切っても切れない関係なのです。皆さんはご存知でしょうか。昭和20年代の日本では、コーヒー豆の輸入量が少なかったため、コーヒー豆の代わりに風味の近い小豆を混ぜ、量を増やしていた歴史があります。また、現在でも代用コーヒーとして、小豆の粉末を用いたヤンノーが飲まれています。砂糖の代わりに甘く煮た小豆を入れて、コーヒーを飲ませる喫茶店があるほど相性抜群なのです。つまり、小豆とコーヒー豆は固い絆で結ばれているのです」とコメントしている。[自社 15]

2014年9月に国立代々木競技場で開催されたアッシュ・ペー・フランスが主催する日本最大規模の[要出典]ファッション合同展示会『rooms 29』にてゲストアーティストとして招待され、企画展とアズラー撮影会を実施した。アズラー撮影会にはロンドンブーツ1号2号田村淳が参加し、田村のインスタグラムにアズラーの姿を投稿した。[15]

商業施設でアズラー撮影会

2011、2012、2017年に恵比寿ガーデンプレイス、2013年にルミネ横浜店、伊勢丹新宿本店、2015年に二子玉川ライズ、2016年にカワイイモンスターカフェでアズラー撮影会を開催した。伊勢丹新宿本店ではコム・デ・ギャルソンアンダーカバーのショップの間に撮影ブースを設けたが、そのことについて境は「架空のファッションが、リアルなファッションと交わる瞬間」とコメントしている。

ハラサオリとの共作AZUHALA (アズハラ)

2012年にダンスパフォーマーハラサオリとの共作「AZUHALA (アズハラ)」の活動を開始。同年8月に開催されたハラサオリの舞台公演HALASAORI Dance Copmany vol.0の終了後、ステージ上にて公開制作を行う。アズラーになってダンスを披露するハラサオリの映像を境が撮影し、同年10月にウェブサイトで映像作品2点が公開された。演奏者として小田朋美(ピアノ)、松岡美弥子(ピアノ)、田中教順(ドラム)も参加し、アズラーの被写体になった。[7]

ラジオ番組のパーソナリティ

2013年7月にラジオNIKKEI第2で放送されたラジオ番組『Groovin’× Groovin’』に、境が帯番組パーソナリティとして出演。境貴雄やアズラーの概要、小豆や和菓子がモチーフとなった経緯についてフリートークをした。[自社 16]

ニューヨークでイベント開催

2014年3月にニューヨークでアズラーのイベント『Discovery New York City as an Azurer』を開催。アッシュ・ペー・フランスが運営しているhpgrp GALLERYにてアズラー撮影会を実施し、約130名のニューヨーカーを撮影した。帰国後のインタビューで境は「ニューヨークでのアズラーの反応は予想以上のもので、小豆のヒゲを付けて撮影しませんか?との誘いに対して Sure! と即答で参加してくれる方々ばかり。これは日本では考えられない反応の良さで、とても驚きました」と感想を語っている。[16]

芸能プロダクションに所属

2015年7月より芸能プロダクションビッグ・ブッキング・エンターテインメント (株式会社BBE)」の所属となる。[自社 17]

略歴

受賞

作品収蔵先

イベント

展覧会

脚注

注釈

  1. ^ 東京藝術大学に在学中の名刺には、工作和菓子職人と表記されたものがあった。

出典

自社資料

外部リンク

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