「近鉄1220系電車」の版間の差分
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* 1026系1026F - 1029F |
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: 5800系および5820系、9820系と共通運用で、奈良線および阪神線直通列車を中心に運用されているが、基本的に京都線・橿原線・天理線も含めた運用をしているため京都線系統でも運用されている。{{-}}<!-- ズレ防止の改行 --> |
: 5800系および5820系、9820系と共通運用で、奈良線および阪神線直通列車を中心に運用されているが、基本的に京都線・橿原線・天理線も含めた運用をしているため京都線系統でも運用されている。阪神本線 (尼崎駅~阪神神戸三宮駅間) は快速急行専用である。<ref>特急・直特停車駅の[[御影駅 (阪神) |御影駅]]は構造上の問題で、快急は一切停車しない。</ref>{{-}}<!-- ズレ防止の改行 --> |
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
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2017年12月31日 (日) 09:52時点における版
共通事項 | |
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基本情報 | |
運用者 | 近畿日本鉄道 |
製造所 | 近畿車輛 |
主要諸元 | |
軌間 | 1,435 mm |
電気方式 | 直流1,500V |
最高運転速度 |
大阪線・名古屋線系統:110 km/h 奈良線・京都線系統:105 km/h 阪神線:106km/h |
全長 | 20,720 mm [1] |
全幅 | 2,800 mm [1] |
全高 | 4,150 mm [1] |
車体 | アルミニウム合金 [1] |
主電動機 | 三菱電機製かご形三相誘導電動機 |
主電動機出力 | 165 kW [1] |
駆動方式 | WNドライブ |
編成出力 |
2両編成:660kW 4両編成:1,320kW 6両編成:1,980kW |
制御方式 | GTO-VVVFインバータ制御 |
制御装置 | 日立製作所製 |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキ (抑速・発電制動付き) |
保安装置 | 近鉄型ATS |
1220系電車(1220けいでんしゃ)とは、近畿日本鉄道(近鉄)が保有する一般車両(通勤形電車)である。
本稿では、1230系及び1020系についても記述する。
概要
1984年に登場した1420系は近鉄では初採用のGTOサイリスタ素子を搭載したVVVFインバータ制御の試作形式として投入され、大阪線にて長期的な試験運用が行われたが、この結果を基に標準軌線用の量産型として登場したのが1220系であり、その標準軌線共通仕様の1230系・1020系に続いている[1][2]。
いずれの形式も1400系・8810系で確立された車体デザインを概ね踏襲し、車体構造では同時に登場した1422系と同様に、最大車体幅2,800mmの大型車体を採用して[2][3]、1420系以前の従来車の鋼製から裾を絞ったアルミニウム合金車体に仕様変更されている[1][3]。安定した大型アルミ押出材の供給が可能となり、構体の組立工数の削減が可能になったためであり、特急車と急行車の5200系を除き、その後の車両にもこのアルミ車体は採用され、近鉄VVVF制御車両の標準仕様となっている[3]。
車内インテリア面では内装材は1420系と同様にサンドウェーブ柄の化粧板に、マルーン調の床材を引き続き採用しているが、ロングシートの仕様は本形式の前年に製造された3200系や6400系と同様のひじ掛けが化粧板仕上げとなった新しいものに変更されており、これらの車内デザインは2000年に登場するシリーズ21まで近鉄一般車両の標準仕様となった。
1220系
近鉄1220系電車 | |
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基本情報 | |
製造年 | 1987年 |
製造数 | 3編成6両 |
投入先 | 大阪線・山田線・鳥羽線・名古屋線 |
主要諸元 | |
編成 | 2両編成 |
編成定員 | 272名 |
車両定員 | 136名 |
自重 | 38.0 t (Mc車) ・31.0 t (Tc車) |
編成重量 | 69.0 t |
車体高 | 4,050 mm [1] |
台車 |
Mc車:KD-95 [1] Tc車:KD-95A [1] |
主電動機 | MB-5023A [1] |
歯車比 | 6.31 |
制御装置 | 日立製VF-HR-111 [1] |
備考 | 電算記号:VC |
1987年3月に登場した2両編成のVVVFインバータ車両[1][2][3]。最大車体幅は2800mmで、裾を絞ったアルミニウム合金車体を採用[2][3]。制御装置のメーカーを除く仕様は1422系と同一である[1][2][3]。3編成が製造されたが、増備車は標準軌全線共通仕様の1230系に移行した[1][2]。電算記号はVC [1]。
2017年4月現在、全車が大阪線高安検車区に所属する[4]。なお、1998年までは名古屋線や山田線を中心に運用されていた[2]。
主要機器・性能
本系列では日立製作所製のGTO素子によるVVVFインバータ機器を搭載する[1][2][3]。主電動機は三菱電機製のMB-5023A型で[1]、モーター出力165kW[1]。歯車比は6.31(16:101)に設定されている。
台車は両抱き踏面ブレーキ式シュリーレン台車である近畿車輛製KD-95系を装着する[1]。性能面では最高速度110km/hを確保している。
改造
近鉄各路線のGTO-VVVFインバータ制御車両と同様に、以下の改造が順次施工されている。
1230系
近鉄1230系電車 | |
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近鉄1233系電車 (2006年7月30日 河内花園駅) | |
基本情報 | |
製造年 | 1989年 - 1998年 |
投入先 |
(近畿日本鉄道)難波線・大阪線・奈良線・京都線・橿原線・天理線・山田線・鳥羽線・志摩線・名古屋線 (阪神電気鉄道)本線・阪神なんば線 |
主要諸元 | |
編成 | 2両編成 |
車両定員 | 149名 |
自重 | 38.0 t (Mc車) ・31.0 t (Tc車) |
編成重量 | 69.0 t |
車体高 |
1231F・1232F:4,050mm 1233F以降:4,030 mm |
台車 |
Mc車:KD-96/KD-96B/KD-306B/KD-306H [1] Tc車:KD-96A/KD-96C/KD-306A/KD-306I [1] |
主電動機 |
MB-5035A[1] MB-5035-B[1] |
歯車比 | 5.73 |
制御装置 | 日立製VF-HR-123 [1] |
保安装置 |
近鉄型ATS 阪神型ATS(1271F以降) |
備考 |
電算記号:VC(大阪・名古屋線) VE(奈良・京都線) |
1989年7月に登場した、標準軌全線共通仕様のVVVFインバータ、アルミ車体の2両編成の車両である[1][2][3]。1220系をベースに、標準軌全線共通仕様に変更されている[2]。標準軌全線共通仕様とは車体設計の共通化とともに、大阪・名古屋線と奈良・京都線の間の車両転配を円滑に行えるように機器類の配置を可能な限り共通化した仕様のことである[3]。
電算記号は奈良線・京都線所属車ではVE[1]、大阪線・名古屋線所属車ではVCとされた[1]。1276Fで製造を完了したものの1277Fが存在しており、これは後述の1026系1030Fの中間2両を離脱させて1026Fに組み込んだため、先頭2両のみを1編成とし、運転台寄りに集電装置を増設し、1277Fとなって1252系に編入したものである[3]。
車体・走行機器等
1230系列では台車は、21000系にならってホイールベース(台車軸距)を、従来車の 2150 mm から 2100 mm に変更した新設計の空気バネ台車KD-96形、後期型ではボルスタレス台車のKD-306形を採用している[1]。主電動機は中期型まではMB-5035A型[1]、後期型ではMB-5035B型を[1]、歯車比を1220系の6.31から5.73に変更し、以上の機器構成はシリーズ21登場前まで標準軌VVVF一般車に採用されている。
1231F、1232Fの2編成は1220系、1224F、1225Fとして製作されている途中での仕様変更に対し[3]、1233F以降は設計当時からの仕様変更のため、純粋な派生系列ではあるが1233F以降の車両を1233系と呼ぶことが多い[1][3]。これに関連して、1224F、1225F製作時の当初の計画では、奈良線に投入する最初の新造車5編成の車両形式を仮称1230系 1231F - 1235Fと予定していたが、1220系、1230系関連の計画変更で1233系 1233F - 1237Fとなっている[* 1]。
1230系、1233系以外にも1240系、1249系、1252系、1253系、1254系、1259系と細かく分類されることがあり、1255F以降の車両は1252系および1253系として製造されており、新造当時でも1252F - 1277Fは結果的に3形式が入り乱れていた[3]。
- 1233系(1989年7月に登場、1233F - 1239F・1241F - 1248F)
- 1249系(1992年2月登場、1249F - 1251F)
- 1252系(1993年3月登場、1252F・1258F・1262F - 1264F・1270F - 1277F)
- 1253系(1993年3月登場、1253F・1255F - 1257F・1260F・1261F)
- 1254系(1993年3月登場、1254Fのみ)
以下は後年の改造で生じた形式である。
増備途中から設計変更が行われており、1997年以降の増備車では乗務員室仕切り窓の小型化が行われ、1998年製造の増備車は当初から連結側に転落防止幌を装備し、乗降扉上部に雨樋を取り付け、車内乗降扉部分床面にノンスリップ加工が施されている。
-
増備にともない車体が下方に延長され面長の表情となった
-
シュリーレン台車KD-96
-
アルミナ付KD306形台車
(モ1276)
転属
新製当初から明星検車区に所属し大阪線を中心とした運用に入っていた1243F・1247F・1248F・1255F - 1257Fは[2]、2000年から2001年にかけて全ての編成が高安検車区に転属したが、2002年7月に1243Fが富吉検車区に転属、1247F・1248Fが明星検車区に転属した後に2012年3月に富吉検車区へ所属変更されている[5]。
新製時は明星検車区に配置され、2001年時点では後述の名古屋線ワンマン対応改造が施工されずに名古屋線系統を中心に運用されていた1242F・1259F - 1261F・1265F - 1269Fの内[2]、1260Fは2006年に高安検車区に転属したが2014年9月に富吉検車区に転属し[6]、1261Fが高安検車区に転属した[6]。
奈良線所属編成は新製当時は全ての編成が西大寺検車区に配置されていたが[2]、後述の1020系・1026系(1035F以外の全ての4両編成)のワンマン改造・西大寺検車区への転属に伴って2004年までに1233F - 1237Fが東花園検車区に転属となっている。1277Fも後述の阪神直通改造に伴って2012年3月に東花園検車区へ所属変更された[5]。
改造・更新
近鉄各路線のGTO-VVVFインバータ制御車両と同様に、以下の改造が順次施工されている。
- 連結部の転落防止幌設置 (1231F - 1274Fのみ)
- バリアフリー対応改造 (2017年4月現在、1252F - 1254F・1258F・1259F・1262F - 1277Fに施工[5][6][7][8])
- ドアチャイムや車内案内表示器、ク1330形先頭連結部に連結部注意喚起スピーカーの設置
- 車体側面のVVVFマーク撤去[3]
- 簡易内装更新工事
- 車内床材の交換
- 座席モケット交換
名古屋線ワンマン運転対応改造
名古屋線所属の1230系列のうち、2017年4月現在で1231F・1232F・1240F・1259F・1265F - 1269Fの9編成にワンマン運転対応工事が施工されている[9][10]。改造内容は乗務員室運転士側窓ガラスの茶色化と車外スピーカー取り付け、運賃表示器と運賃箱の設置、車内通報装置の移設である。初期に改造された1231F・1232F・1240Fでは乗務員室仕切り窓の小型化が行われた。2000系や1201系1201F - 1204Fとは異なり、車外スピーカーはクーラーキセに設置されている。
1233系1240Fと1253系1259F・1265F - 1269Fはワンマン改造によりそれぞれ1240系・1259系に系列変更しているが[3][9][10]、1231Fや1232Fは元々2編成しか在籍しないため系列名変更は行われていない。1231F・1232Fは2000年11月に、1240Fは2001年4月に[3]、1259Fは2003年に[3]、1265F - 1269Fは2007年 - 2008年3月にかけて改造されている[3][9][10]。ワンマン表示については初期に改造された1231F・1232Fは方向幕に「ワンマン普通○○」の表示で運行しているが、1240F・1259F・1265F - 1269Fでは電光式ワンマン表示器で対応している。
阪神線直通対応改造
奈良線所属の1252系のうち、2017年4月現在で1271F - 1277Fの7本が阪神線相互直通運転対応となっている。改造内容は5800系に準拠している。また、2008年8月に1253系1273F・1275Fが阪神尼崎車庫に陸送され試運転と乗務訓練が行われた[11]。乗り入れ対応編成は蝶々に類似したマークを前面運転台下窓と側面乗務員室扉横に貼り付けられている。2009年3月の相互直通運転開始時点では1271F - 1276Fのみ阪神直通改造がされていたが、2012年3月のダイヤ変更で阪神なんば線直通列車が増発されたことに伴って1277Fも追加で改造されている[5]。これら改造済み編成の系列名変更は行われていない。
事故
大阪線所属の1257Fは、2009年2月27日に大阪線東青山駅構内で発生した脱線衝突事故の影響で、車体や走行機器などが損傷した。特に電柱に激突したモ1257形の車体や台車、VVVFインバータ装置などが大きく破損[12]したため、修繕のために五位堂検修車庫にて長期休車になっていたが、2010年10月20日に営業復帰した。
アートライナー
- 1231F:名泗コンサルタント(2009年4月 - 2014年12月)
- 1243F:海岸漂着物啓発ラッピング(2014年8月 - 2015年3月[13])
- 1248F:着信御礼!ケータイ大喜利 全国ツアーIN四日市(2015年5月20日運用開始 - 2015年8月[14])
配置
2017年4月現在の配置検車区は以下の通り[4]。
- 高安検車区
- 1253F - 1257F・1261F
- 明星検車区
- 1231F・1232F・1240F・1259F・1265F - 1269F
- 富吉検車区
- 1242F・1243F・1247F・1248F・1260F
- 西大寺検車区
- 1238F・1239F・1241F・1244F - 1246F・1249F - 1252F・1258F・1262F - 1264F・1270F
- 東花園検車区
- 1233F - 1237F・1271F - 1277F
系列別分類
← 大阪上本町
| |||||
系列 | 編成名 | 電算名 | ク1320 (Tc) | モ1220 (Mc) | |
1220系 | 1221F・1222F・1223F | VC21・VC22・VC23 | 1321・1322・1323 | 1221・1222・1223 | |
1253系 | 1253F ・1255F - 1257F 1261F |
VC53 ・VC55 - VC57 VC61 |
1353 ・1355 - 1357 1361 |
1253 ・1255 - 1257 1261 | |
1254系 | 1254F | VC54 | 1354 | 1254 |
← 近鉄名古屋
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系列 | 編成名 | 電算名 | ク1320 (Tc) | モ1220 (Mc) | |
1230系 | 1231F - 1232F | VC31 - VC32 | 1331 - 1332 | 1231 - 1232 | |
1233系 | 1242F - 1243F 1247F - 1248F |
VC42 - VC43 VC47 - VC48 |
1342 - 1343 1347 - 1348 |
1242 - 1243 1247 - 1248 | |
1240系 | 1240F | VC40 | 1340 | 1240 | |
1253系 | 1260F | VC60 | 1360 | 1260 | |
1259系 | 1259F ・1265F - 1269F | VC59 ・VC65 - VC69 | 1359 ・1365 - 1369 | 1259 ・1265 - 1269 |
← 神戸三宮・大阪難波・京都
| |||||
系列 | 編成名 | 電算名 | モ1230 (Mc) | ク1230 (Tc) | |
1233系 | 1233F - 1239F ・1241F 1244F - 1246F |
VE33 - VE39 ・VE41 VE44 - VE46 |
1233 - 1239 ・1241 1244 - 1246 |
1333 - 1339 ・1341 1344 - 1346 | |
1249系 | 1249F - 1251F | VE49 - VE51 | 1249 - 1251 | 1349 - 1351 | |
1252系 | 1252F・1258F 1262F - 1264F 1270F - 1277F |
VE52・VE58 VE62 - VE64 VE70 - VE77 |
1252・1258 1262 - 1264 1270 - 1277 |
1352・1358 1362 - 1364 1370 - 1377 |
1020系
近鉄1020系電車 | |
---|---|
基本情報 | |
製造年 | 1991年 - 1998年 |
投入先 |
(近畿日本鉄道)難波線・大阪線 (大阪上本町駅 - 布施駅間) ・奈良線・京都線・橿原線・天理線・生駒線 (阪神電気鉄道)本線・阪神なんば線 |
主要諸元 | |
編成 | 4両・6両編成 |
車体高 | 4,032 mm |
台車 |
Mc車・M車:KD-96B/KD-306[1] Tc車・T車:KD-96C・KD-306A[1] |
主電動機 |
MB-5035A[1] MB-5035B[1] |
歯車比 | 5.73 |
制御装置 | 日立製VF-HR-123 [1] |
保安装置 |
近鉄型ATS 阪神型ATS(6両編成のみ) |
備考 |
電算記号:VL(4両) VH(6両) |
1991年11月に登場した、日立製作所製GTO素子インバータ装置を採用する1230系列の4・6両編成仕様である[1][2][3]。電算記号は4両編成ではVL[1]、6両編成ではVHである[1]。1035Fで生産を終了したが、後年1030Fが欠番となっている(後述)。
増備車
1020系においても1026F以降の編成を1026系(1993年9月登場[2][3])と分類されている[1]。4両編成の一部は後述のワンマン運転対応改造によって1021系・1031系が登場している(この改造により1020系は形式名としては消滅[1][3])。
1996年8月以降の増備車では乗務員室仕切り窓が小型化された。1998年の増備車では当初から連結側に転落防止幌を装備し、乗降扉上部の雨樋設置・床面のノンスリップ加工が施されている。
走行機器・性能
基本設計は1230系1233F以降の車両に準拠するが、モ1096形のパンタは2基搭載されているのに対し[2]、モ1020形、モ1026形、モ1070形、モ1076形のパンタは1基として編成内に母線を引き通した[2][3]。これは集電装置間隔を30メートルに抑えるためである。
1026F以降の車両の変更点は、台車をボルスタレス台車に変更し、Tc・T車はディスクブレーキ(1軸1ディスク)を装備[1]。補助電源装置もSIV(静止型インバータ)を東芝製GTO素子のBS-484Q形 (70kVA) とし、編成内での補助電源引き通しを行うことにより故障の際のバックアップ機能を持たせてある点である[1][3]。また、サ1196形とモ1096形の間には簡易運転台が設けられている[2][3]。
組成変更
2002年、1030Fの中間車サ1180・モ1080をそれぞれサ1196、モ1096に改番して1026Fに組み込まれた[3]。この2両には他のサ1196形とモ1096形と異なり簡易運転台は付けられていない[3]。
残りの先頭の2両モ1030・ク1130はモ1277・ク1377に改番され、2両編成の1277Fとなり、1252系に編入された[3]。なおモ1096・モ1277には南大阪線6620系の母線引き通し工事で余剰となったパンタグラフを流用し、それぞれ1基ずつ追加してパンタグラフを2基とした。
← 大阪難波・京都 近鉄奈良・橿原神宮前 →
| ||||||||
系列 | 編成名 | 電算記号 | モ1026 (Mc) | サ1176 (T) | モ1076 (M) | サ1196 (T) | モ1096 (M) | ク1126 (Tc) |
1026系 | 1026F 1030F - 1035F |
VL26 VL30 - VL35 |
1026 1030 - 1035 |
1176 1180 - 1185 |
1076 1080 - 1085 |
1126 1130 - 1135 | ||
1027F - 1029F | VH27 - VH29 | 1027 - 1029 | 1177 - 1179 | 1077 - 1079 | 1197 - 1199 | 1097 - 1099 | 1127 - 1129 |
← 神戸三宮・大阪難波・京都 近鉄奈良・橿原神宮前 →
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系列 | 編成名 | 電算記号 | モ1026 (Mc) | サ1176 (T) | モ1076 (M) | サ1196 (T) | モ1096 (M) | ク1126 (Tc) |
1026系 | 1026F - 1029F 1035F |
VH26 - VH29 VL35 |
1026 - 1029 | 1176 - 1179 | 1076 - 1079 | 1196 - 1199 | 1096 - 1099 | 1126 - 1129 |
1035 | 1185 | 1085 | 1135 | |||||
1031系 | 1031F - 1034F | VL31 - VL34 | モ1031 (Mc) | サ1181 (T) | モ1081 (M) | ク1131 (Tc) | ||
1031 - 1034 | 1181 - 1184 | 1081 - 1084 | 1131 - 1134 |
配置
2017年4月現在、在籍する全編成 (4両編成10本40両と6両編成4本24両) が西大寺検車区に配置されている[4]。
改造・更新
近鉄各路線のGTO-VVVFインバータ制御車両と同様に、以下の改造が順次施工されている。
- 車体連結部の転落防止幌設置
- バリアフリー対応改造[5]
- ドアチャイムおよび車内案内表示器の整備、ク1120形に連結部注意喚起スピーカーの設置[3]
- 車体側面のVVVFマーク撤去[3]
- 簡易内装更新
- 座席モケットの交換
- 車内床面の交換
1998年から1999年にかけて、1033Fにシングルアーム式パンタグラフを搭載した走行試験が行なわれたが[3]、現在は元の下枠交差形のパンタグラフに戻っている。その後、「シリーズ21」各系列や21020系以降の特急車両で採用された[3]。
生駒線ワンマン運転対応改造
2004年3月の生駒線ワンマン運転化に伴い、4両編成車は当時東花園検車区所属であった1035Fを除き、生駒線のワンマン運転に対応した改造を施して1020系からの改造車は1021系に[3]、1026系からの改造車は1031系に改番された(1035F以外は改造後順次、西大寺検車区所属に変更[3])。改造内容はクーラーキセに車外スピーカーの取り付けと、1021F - 1025Fでは乗務員室仕切り窓の小型化が行われた。
阪神線直通対応改造
2016年4月現在、1026系6連車の全編成が阪神線相互直通運転対応となっており、改造内容は5800系に準拠している。2009年3月の相互直通運転開始時点では1027F - 1029Fのみであったが[3]、2012年3月のダイヤ変更で阪神なんば線直通列車が増発されたことに伴って1026Fが追加で改造されている[5]。これら改造済み編成の系列名変更は行われていない。
アートライナー
- 1026F:「第27回全国都市緑化ならフェアPR列車」(2010年9月 - 2010年11月)
運用
2両編成
- 大阪線所属編成
- 1220系1221F - 1223F
- 1253系1253F・1255F - 1257F・1261F
- 1254系1254F
- 名古屋線所属編成
- 1230系1231F・1232F
- 1233系1242F・1243F・1247F・1248F
- 1240系1240F
- 1253系1260F
- 1259系1259F・1265F - 1269F
- 名古屋線系統を中心に、ワンマン運転対応車両は志摩線でも運用される[1]。急行・準急の増結車の他、2両編成単独で準急や普通でも運用されている[1]。一部運用は急行系列車の増結編成で大阪線大阪上本町駅に乗り入れる[1]。大阪線急行の間合い運用は原則として富吉検車区所属編成が使用され、明星検車区所属編成の大阪線運用は滅多にない。大阪線所属車の車両不足やダイヤ混乱の際は大阪線でも運用される。
- 奈良・京都線所属編成
- 1233系1233F - 1239F・1241F・1244F - 1246F
- 1249系1249F - 1251F
- 1252系1252F・1258F・1262F - 1264F・1270F - 1277F
- 原則として他形式併結で運用されており、京都・橿原・天理線では4両・6両編成で急行から普通列車まで、奈良線では6両 - 10両編成で種別を問わずに運用されている。
4両編成
- 1021系1021F - 1025F
- 1026系1035F
- 1031系1031F - 1034F
6両編成
- 1026系1026F - 1029F
- 5800系および5820系、9820系と共通運用で、奈良線および阪神線直通列車を中心に運用されているが、基本的に京都線・橿原線・天理線も含めた運用をしているため京都線系統でも運用されている。阪神本線 (尼崎駅~阪神神戸三宮駅間) は快速急行専用である。[17]
脚注
- 注釈
- 出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc JTBキャンブックス『近鉄電車 大軌デボ1形から「しまかぜ」「青の交響曲」まで100年余りの電車のすべて』 p.89・p.90・p.122・p.123・p.174・p.227 - p.237 (著者 三好好三、編者 福田静二、出版・発行所 JTBパブリッシング 2016年)ISBN 978-4-533-11435-9 C2065
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w カラーブックス「日本の私鉄 近鉄2」p.18 - p.24・p.29・p.128・p.142 - p.145・p.148・p.149(著者・編者 諸河久・山辺誠、出版・発行 保育社 1998年) ISBN 4-586-50905-8 C0165
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao 『近畿日本鉄道完全データ』 p.53 - p.56・p.59・p.67・p.70 (発行 メディアックス 2012年) ISBN 9784862013934
- ^ a b c 『鉄道ファン』2017年8月号 交友社 「大手私鉄車両ファイル2017 車両配置表」
- ^ a b c d e f 『鉄道ファン』2012年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2012 車両データバンク」
- ^ a b c 『鉄道ファン』2015年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2015 車両データバンク」
- ^ 『鉄道ファン』2016年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2016 車両データバンク」
- ^ 『鉄道ファン』2017年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2017 車両データバンク」
- ^ a b c 『鉄道ファン』2007年9月号 交友社 「大手私鉄車両ファイル2007 車両配置表&車両データバンク」
- ^ a b c 『鉄道ファン』2008年9月号 交友社 「大手私鉄車両ファイル2008 車両配置表&車両データバンク」
- ^ 近鉄1252系,阪神線内で試運転 鉄道ニュース|2008年9月2日掲載|鉄道ファン・railf.jp
- ^ http://www.mlit.go.jp/jtsb/railway/rep-acci/RA2010-1-2.pdf 鉄道事故調査報告書
- ^ 近鉄名古屋線で「海岸漂着物啓発ラッピング電車」運転|鉄道ニュース|2014年8月29日掲載|鉄道ファン・railf.jp
- ^ 近鉄名古屋線に「ケータイ大喜利」ラッピング車登場 鉄道ニュース|2015年5月21日掲載|鉄道ファン・railf.jp
- ^ NHK 着信御礼!ケータイ大喜利 全国ツアーIN四日市 番組公式サイト、2015年6月7日閲覧
- ^ 近鉄大阪線に「ケータイ大喜利」ラッピング車が入線 |鉄道ニュース|2015年6月6日掲載|鉄道ファン・railf.jp
- ^ 特急・直特停車駅の御影駅は構造上の問題で、快急は一切停車しない。
参考文献
- 「鉄道ダイヤ情報」2009年4月号(交通新聞社)
- 「鉄道ピクトリアル」2003年1月臨時増刊号(電気車研究会)
- JTBキャンブックス『近鉄電車 大軌デボ1形から「しまかぜ」「青の交響曲」まで100年余りの電車のすべて』 p.89・p.90・p.122・p.123・p.174・p.227 - p.237 (著者 三好好三、編者 福田静二、出版・発行所 JTBパブリッシング 2016年)ISBN 978-4-533-11435-9 C2065
- カラーブックス「日本の私鉄 近鉄2」p.18 - p.24・p.29・p.128・p.142 - p.145・p.148・p.149(著者・編者 諸河久・山辺誠、出版・発行 保育社 1998年) ISBN 4-586-50905-8 C0165
- 『近畿日本鉄道完全データ』 p.53 - p.56・p.59・p.67・p.70 (発行 メディアックス 2012年) ISBN 9784862013934
- 交友社『鉄道ファン』
- 付録小冊子「大手私鉄車両ファイル 車両配置表&データバンク」 2007年9月 - 2017年8月発行号
関連項目
外部リンク