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2010年7月30日 (金) 20:22時点における版
やいたし 矢板市 | |
---|---|
国 | 日本 |
地方 | 関東地方 |
都道府県 | 栃木県 |
市町村コード | 09211-8 |
法人番号 | 8000020092118 |
面積 |
170.46km2 |
総人口 |
29,480人 [編集] (推計人口、2024年12月1日) |
人口密度 | 173人/km2 |
隣接自治体 |
大田原市、那須塩原市、 さくら市、塩谷町 |
市の木 | ナツツバキ |
市の花 | レンゲツツジ |
他のシンボル |
市の鳥 : キジバト 市の日 : 11月1日 |
矢板市役所 | |
市長 | 森島武芳 |
所在地 |
〒329-2192 栃木県矢板市本町5番4号 |
外部リンク | 矢板市ホームページ |
ウィキプロジェクト |
概要
高原山(たかはらさん)の南麓に広がり、山岳地帯及び森林、里山に囲まれ、箒川、宮川、内川などの河川が北から南へ流れる。北部山岳・森林地帯は全国名水百選に選ばれた尚仁沢湧水の水源となっており水源の森百選に選定されている高原山水源の森や森林浴の森100選に選定されている栃木県民の森、八方自然休養林、八方ヶ原など豊かな自然の宝庫で環境教育、ハイキング向けに整備されている。高原山は古くは山岳宗教の対象でもあった。中部は南北に小高い丘が連なる塩那丘陵の尾根に挟まれた宮川、中川、内川が流れる平地があり水田地帯が広がっている。南部は関東平野の北端ともいえる平地と小河川に刻まれた小高い丘の丘陵地からなり塩谷町から流れてくる荒川に接している。また中央部から丘陵をひとつ隔てた西部は箒川、江川流域に那須野が原に連なる平地が広がり水田地帯となっている。
地理
東京より北へ約130km、県都宇都宮より北へ約30km、東北本線(宇都宮線)でそれぞれ2時間30分、30分の距離である。主な交通機関は市域を南北に通り、片岡地区は幅1000mの地域に、国道4号、東北本線(宇都宮線)、東北自動車道、東北新幹線が集中する。各交通機関はこの片岡で丘陵地帯に入り、関東平野から那須野が原へと移っていく。
隣接している自治体
人口
矢板市(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
歴史
有史以前
- 市北部にある活火山・高原山を構成する一峰である剣ヶ峰が原産の黒曜石を使用した石器が当市より200km以上離れた静岡県三島市や長野県信濃町の遺跡で発見され研究が進められている。産出時期は古いものでは石器の特長より今から約3万5千年前の後期旧石器時代と考えられており、その採掘坑遺跡(高原山黒曜石原産地遺跡群)は日本最古のものと推定されている。氷河期の寒冷な時期に人が近付き難い当時の北関東の森林限界を400mも超える標高1,500m近い高地[1]で採掘されたことや、従来の石器時代の概念を覆すような活動・交易範囲の広さ、遺跡発掘により効率的な作業を行っていたこと等が分かってきて注目が集まっている。またこの新しい発見により日本人の起源、人類の進化をたどる手掛かりになると言う研究者の発言も報道もされている[2][3][4]。最新の研究では南関東を中心に高原山産の黒曜石製石器が広範囲に流通していたことが分かってきている。
- 市西部の幸岡地区などで貝殻の化石、矢じりなどが発掘できる。
有史以降
- ~600年 市内各地に古墳が作られる。
- 724年 (神亀元年) 行基が剣ヶ峰に法楽寺を建立。
- 795年 (延暦14年) 木幡神社創建と伝わる。
- 803年 (延暦22年) 法楽寺雷火により焼失。
- 806年 (大同元年) 平城天皇の勅願により、徳一が法楽寺本尊を現在の寺山観音寺に移し、七堂伽藍を建立という。
- 901年 (延喜元年) 沢村観音寺開山という。
- 1127年 (大治2年) 那須氏神田城を築城。この頃堀江頼純塩谷を領す
- 1199年 (正治元年) 塩谷朝業、川崎城築城。
- 1200年 (正治2年)頃 法橋行縁が入寺し、荒廃していた寺山観音堂を中興という。
- 1315年 (正和4年) 御前原城築城。
- 1595年 (文禄4年) 川崎城廃城。岡本正親、泉を領す。
- 1636年 (寛永13年) 日光北街道整備。
- 1644年 (正保元年) 御前原城廃城。泉騒動により岡本家改易、泉領は幕府直轄地となる。
- 1695年 (元禄8年) 会津中街道整備。
- 1884年 (明治17年) 奥州街道(現国道4号)開通。
- 1886年 (明治19年) 東北線開通。
- 1886年 (明治19年) 山縣有朋、伊佐野農場(現山縣農場)を開く。
※ 一部矢板市ホームペ-ジより要約
この節の加筆が望まれています。 |
近代
かつては塩谷郡役所があり、古くは栗山村、藤原町(共に現在の日光市)、塩原町(現在の那須塩原市)、塩谷町など塩谷郡一円の木材、家畜の集積地として繁栄した。1959年(昭和34年)頃まで東武鉄道矢板線が矢板駅-新高徳駅間を結んでいたが、自動車交通の発達とともに現在は廃線になっている。近年は東北本線(宇都宮線)、国道4号、東北自動車道矢板インターチェンジが集中する交通の要衝となっている。
地名の由来
「矢板」の地名の由来については、確定的なものはなく諸説ある。例えば、美田という意味の「八重田(やえた)」が転じたもの、あるいは、田畑を焼く「焼田(やきた)」が転じたものという説があるが、美田に関するような伝承はなく、焼田焼畑については、この地方のどこでも行われていたものなので、それを特別に地名にするような要素はほとんどない。また、土留めの板という意味の「矢板」が地名となったとも考えられるが、そのきっかけが全く不明であり、またそれを推測するのも難しく、これも根拠に乏しい。矢板市の市名となった矢板市大字矢板は、矢板氏の発祥の地でもあるが、あるいは、地名が先ではなく、矢板氏という一族が支配したことで、その土地が矢板と呼ばれた可能性もあり、地名が先ではなく、氏姓が先で地名になった可能性もあるが、これも推測の域を出ない。
市の沿革
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により塩谷郡矢板村、泉村、片岡村を設置。
- 1895年(明治29年)6月25日 - 矢板村が町制施行し矢板町となる。
- 1954年(昭和29年)12月31日 - 矢板町が那須郡野崎村の一部を編入。
- 1955年(昭和30年)1月1日 - 矢板町、泉村、片岡村は合併して矢板町を設置。
- 1955年(昭和30年)4月1日 - 矢板町の一部(旧片岡村大字松島)を氏家町(現在のさくら市)に分合。
- 1958年(昭和33年)11月1日 - 矢板町が市制施行し矢板市となる。
行政
歴代市長
- 1958年(昭和33年) 大島喜一郎 初代
- 1959年(昭和34年)2月 高柳宰正 2代
- 1963年(昭和38年)3月 山縣有信 3代
- 1967年(昭和42年)2月 山縣有信 再任
- 1974年(昭和49年)9月 大谷英一 4代
- 1978年(昭和53年)8月 大谷英一 再任
- 1982年(昭和57年)9月 山口公久 5代
- 1986年(昭和61年)9月 山口公久 再任
- 1988年(昭和63年)4月 大氣弘久 6代
- 1992年(平成4年)4月 大氣弘久 再任
- 1996年(平成8年)4月 山口公久 7代
- 2004年(平成16年)4月 遠藤忠 8代
- 2008年(平成20年)4月 遠藤忠 9代、現職
国の機関
県の機関
- 栃木県庁塩谷庁舎
- 矢板県税事務所
- 塩谷農業振興事務所
- 塩谷教育事務所
- 塩谷県民相談室
- 矢板林務事務所
- 矢板土木事務所
- 矢板健康福祉センター
- 那珂川水系ダム管理事務所
- 栃木県民の森管理事務所
- 栃木県シルバー大学校北校
- 栃木県県北介護研修センター
警察
塩谷広域行政組合
郵便局(元 郵政公社)
経済
大きな産業としては、一時は花形であった関西系大手家電メーカーの工場があるが、組立工場が主であり、海外移転の影響を受けている。また、市北部には、赤滝、小滝、寺山の各鉱泉宿が古くからある。近年は城の湯温泉センター、矢板温泉(館の川)、コリーナ矢板などの温泉も市内各所で掘削され、市民はもとより観光客にも憩いの場を提供している。矢板インターチェンジ近くには、流通大手の配送センターも立地する。
第一次産業
水田の圃場整備はほぼ終了し米作とともに、市北西部の長井地区などでは、寒冷な気候を利用したリンゴなどの果樹栽培が盛んである。県民の森近くの高原(たかはら)開拓では終戦後入植による酪農が行われている。
- 林業
- 現在は塩那森林管理署(大田原市)に統合されたが、かつては矢板営林署(現塩那森林管理署 矢板森林事務所)があり、栃木県北西部の広大な山林地帯を管理していた。終戦直後は被災した東京復興のために大量の木材が栃木県内はもとより、南会津からも集められ鉄道貨物として積み出された。昭和50年頃までは市内各所に大きな製材所が見られた。
- 農業
- 幸岡ねぎ(高級食材として東京の料亭などに出荷される)
- りんご[8]
第二次産業
第三次産業
- 中心商店街は駐車場が整備されておらず空洞化が進んでいる。かつては、福島県会津若松市のリオン・ドール(旧ライオン堂)、群馬県館林市のとりせんなどのスーパーも出店したが、出店時期が早く旧市街地に立地したために駐車場が無く、自動車交通社会の発展とともに撤退していった。
- スーパー
- ベイシア矢板店、ヨークベニマル矢板店、ダイユー矢板店・片岡店、サンユー片岡店
- ホームセンター
- カインズホーム、コメリホームセンター
- 量販店
- ケーズデンキ、コジマ
- カワチ薬品 、マツモトキヨシ、サンドラッグ
- ダイソー、コナカ、しまむら、サンキ、オートアールズ
またトヨタ自動車、日産自動車系列の自動車販社が市西部を貫通する国道4号(旧バイパス)沿線に立地している。
地場産品
- 日本酒 「十一正宗」 - 森戸酒造 (泉地区)
- 日本酒 「忠愛」 - 富川酒造 (片岡地区)
- 農協 完熟リンゴジュース
- 安沢菜(漬物)
- ブランデーケーキ - はりまや
- みそ - 小野崎糀店
- 矢板市商工会を参照。
統計データ
現在の市勢
- 総人口 - 35,685人(2005年)
- 世帯数 - 11,997世帯(2005年)
- 年少(15歳未満)人口率 - 14.3%(2005年)
- 高齢(65歳以上)人口率 - 20.4%(2005年)
- 昼間人口 - 35,655人(2000年)
- 労働力人口 - 19,668人(2000年)
- 第1次産業就業者数 - 1,550人(2000年)
- 第2次産業就業者数 - 7,270人(2000年)
- 第3次産業就業者数 - 10,027人(2000年)
- 農業産出額 - 5,200百万円(2004年)
- 製造品出荷額等 - 469,751百万円(2004年)
- 商業年間商品販売額 - 49,020百万円(2003年)
- 出典
姉妹都市・提携都市
地域
市街地
市街地は矢板駅を中心とする矢板地区、片岡駅を中心とする片岡地区、旧泉村である泉地区の3つがあるが、他にも旧野崎村より編入された沢地区、市西部の幸岡地区、泉地区の長井、伊佐野、他にも市街地を形成する集落がある。
県都宇都宮まで電車で24分の通勤距離を生かして、片岡駅近くには栃木県住宅供給公社開発による大規模住宅団地つつじが丘ニュータウンがある。
教育
小学校
- 矢板市立矢板小学校
- 矢板市立東小学校
- 矢板市立川崎小学校
- 矢板市立西小学校
- 矢板市立豊田小学校
- 矢板市立泉小学校
- 矢板市立片岡小学校
- 矢板市立乙畑小学校
- 矢板市立安沢小学校
中学校
- 矢板市立泉中学校
- 矢板市立矢板中学校
- 矢板中学校沢分校
- 矢板市立片岡中学校
高等学校
専門学校
- 国際医療福祉大学塩谷看護専門学校
交通
空港
- 福島空港 - 東北自動車道を利用し、矢吹インターチェンジ経由で1時間ほどでアクセス可能。
- 成田空港 - 東野交通・千葉交通運行による直行のリムジンバス「かざはな号」有り。2006年2月現在
- 羽田空港 - 東野交通運行による直行のリムジンバス「マロニエ羽田号」有り。2006年2月現在
鉄道路線
廃線
バス路線
- 矢板市営バス
- 矢板-泉-上伊佐野小線、矢板-泉-兵庫畑線、矢板-片岡-コリーナ矢板線、矢板-沢農協線、矢板-下安沢線
- 那須塩原市営バス
- 上伊佐野小-アグリパル塩原線
- さくら市営バス
- 藤田合同バス
- 矢板駅-新高徳駅線、矢板-矢板高校線、矢板-高塩-塩谷高校線
- しおや交通
- 矢板駅-西船生線、矢板-矢板高校線、矢板-高塩-塩谷高校線
道路
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 市北部の高原山系に広がる標高1000mから1200mの台地状の高原である。5月、6月頃の20万株のレンゲツツジの群生は見事で有名である。ハイキングの適地として整備され、ハイキングコース、キャンプ場、アクセス道路、駐車場、展望台、季節営業の売店などが整備され気軽に訪れることが出来る。また、アクセス道路は高原山の北側に当たる塩原温泉郷にも通じている。
- 明治の元老・山縣有朋の小田原別邸「古稀庵」にあった洋館を、関東大震災の翌年に移築したもの。明治維新前後の遺品が常設展示され、2階の客間では、往時の雰囲気を味わえる。
- 日本の都市公園100選にも選ばれ、北関東でも有数のツツジの名所である。矢板駅から徒歩10分程度の至近距離にあり、電車でのアクセスも便利である。
- 中世塩谷氏の城の近くにふるさと創生資金を活用して開発した温泉で、市民に憩いの場を提供している。また、川崎城址の奥側、塩谷町寄りには、矢板温泉がある。
- コリーナ矢板
- 人間、自然、健康をテーマとして自然林間に開発されたリゾートタウン。地域内には温泉が沸き、スポーツレジャー施設も整っている。
- 運動公園
- 市西部の丘陵地帯を開発した、サッカー競技場を備えた運動公園が整備されている。栃の葉国体などでサッカー会場となった。公園内には、運動公園開発時に発掘された古墳が保存展示されている。
- 木幡神社(きばたじんじゃ)
- 寺山観音寺
- 塩竃神社
- 川崎城址 東北自動車道のそばに位置し、公園として整備されている。
- 赤滝鉱泉
- 小滝鉱泉
- 寺山鉱泉
- 御前原城址(ごぜんぱら) シャープが有る工業団地の中央に位置し、公園として整備されている。
- 荒井家住宅(国の重要文化財)
- 高原山山岳宗教の流れを受け継ぐ
- 市内で塩水を用いた製塩が行われていた時代から続く神社
- 矢板武記念館
那須疏水開削に功労のあった矢板武の居宅
マスメディア
- 下野新聞 矢板支局
矢板中継局
東京オリンピックが開催された1964年(昭和39年)東京タワーからの電波直接受信による難視聴解消のため栃木県で最初に整備された中継局。(詳細)
- NHK総合 矢板中継局A40(51) CH/D47CH
- NHK教育 矢板中継局A30(49) CH/D39CH
- 日本テレビ 矢板中継局A36(53) CH/D19CH
- TBSテレビ 矢板中継局A42(55) CH/D15CH
- フジテレビ 矢板中継局A45(57) CH/D35CH
- テレビ朝日 矢板中継局A59CH/D17CH
- テレビ東京 矢板中継局A61CH/D18CH
- とちぎテレビ 矢板中継局A33CH/D29CH
- 矢板中継局の受信世帯は約110000世帯(栃木県北地域全域)
- Aはアナログ放送、Dは地上デジタル放送
- () 内はかつてのチャンネル
出身有名人
- 矢板武 那須疏水開削、那須野が原開拓
- 矢板玄 GHQ顧問
- 林竹二(教育哲学者)
- 柿沼康二(書家) 現在、米国プリンストン大学客員書家
- 平岡靖成(サッカー) 大宮アルディージャ
- 渡辺勇次郎(ボクシング) 日本初ボクシングジム創設、「日本ボクシング界の父」
- タイロン橋本(ミュージシャン)
- 荒井英一(作曲家) 「あゝ上野駅」
- 青木たかお(漫画家)
- 池田宗司(陸上選手)
脚注
- ^ 季刊・東北学2008年第15号『高原山黒曜石原産地遺跡の発掘』P27-45より、国武貞克著
- ^ 高原山黒曜石原産地遺跡群詳細(矢板市ホームページより)
- ^ 2007年04月14日Asahi.comニュース
- ^ 2008年2月23日産経ニュース
- ^ 2009年2月27日産経ニュース
- ^ 2009年2月とちぎテレビニュース
- ^ とちぎテレビ動画ニュース
- ^ りんご参考URL
- ^ シャープ生産品目報道・産経新聞より
- ^ シャープ栃木事業所開発機能強化報道・下野新聞より
- ^ 東京計器社名変更参照URL
- ^ エンプラス工場閉鎖報道・下野新聞より
- ^ 住友ミュージアム外部参照URL