Xenon (マイクロプロセッサ)
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IBM Xenon マイクロプロセッサ | |
生産時期 | 2005年から |
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設計者 | IBM |
生産者 |
GLOBALFOUNDRIES 旧:Chartered Semiconductor Manufacturing |
CPU周波数 | 3.2GHz |
アーキテクチャ | Power Architecture |
コア数 | 3 |
L1キャッシュ | 32/32kB |
L2キャッシュ | 1MB |
Power アーキテクチャ |
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Xenon(ゼノン)は、マイクロソフトのゲーム機であるXbox 360でCPUに使用されている、PowerPCベースのマイクロプロセッサである。
概要
[編集]このプロセッサの内部的なコードネームは、IBMによっては "Waternoose" [1]、マイクロソフトによっては "XCPU" と呼ばれた。このプロセッサはIBMのPowerPC命令セットアーキテクチャをベースとし、1つのダイの上の3つの独立したプロセッサコアにより構成される。これらのコアは、PlayStation 3専用に設計されたCellのPPEと同じアーキテクトDavid Shippy, Mickie Phippsにより同時期に開発され、XenonはCellより6週間早く完成された[2][3]。それぞれのコアは2つのシンメトリックなハードウェアスレッド(SMT)を持ち、合計で6つのハードウェアスレッドをゲームで使用できる。それぞれの独立したコアは8KBのL1命令キャッシュと8KBのL1データキャッシュを持つ。
このプロセッサはパッケージングに "XCPU" とラベルされ、Charteredにより製造されている。Chartered は2007年に半導体製造プロセスを65nmに細分化し、製造コストを削減した。なお、2010年1月にCharteredが合併し、GLOBALFOUNDRIESが半導体製造を担当している。
なお"Xenon" の名称は、Xbox 360 の初期の開発時のコードネームとしても使用された。
仕様
[編集]- 90 nm プロセス[4]、65 nm プロセス(2007年より[5]、コードネーム "Falcon")、45 nmプロセス(2010年より、Xenos GPUと統合された[6])
- 165 百万のトランジスタ
- 3つのシンメトリックのコア(各コアは2つのSMTが可能、3.2GHz[4])
- SIMD: VMX128(各コアに 2× (2×64 bit) レジスタファイル[4])
- 1 MB L2 キャッシュ[4] (GPUによりロック可能)
- 12.8 GB/s L2 メモリ バンド幅
- 5.4 GB/s フロントサイドバス[4]
脚注
[編集]- ^ "Learning from failure - The inside story on how IBM out-foxed Intel with the Xbox 360", Dean Takahashi, Electronic Business, May 1, 2006
- ^ "Processing The Truth: An Interview With David Shippy", Leigh Alexander, Gamasutra, January 16, 2009
- ^ "Playing the Fool", Jonathan V. Last, Wall Street Journal, December 30, 2008
- ^ a b c d e Jeffrey Brown (2005年12月6日). “Application-customized CPU design: The Microsoft Xbox 360 CPU story”. 2007年9月8日閲覧。
- ^ César A. Berardini (2006年8月21日). “Chartered to Manufacture 65-nm Xbox 360 CPUs”. 2008年1月9日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2010年7月1日). “【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 なぜXbox 360は45nm化でPS3に後れを取ったのか”. PC Watch. 2021年12月10日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Ars Technica explains the Xenon CPU
- Xenon hardware overview by Pete Isensee, Development Lead, Xbox Advanced Technology Group, written some time before 23 June 2004