Wikipedia:良質な記事/良質な記事の選考/チェルノブイリ原発事故の影響 20110811
チェルノブイリ原発事故の影響 - ノート
[編集]選考終了日時:2011年8月24日 (水) 23:28 (UTC)
- (自動推薦)2011年7月度の月間新記事賞受賞記事。--totti 2011年8月10日 (水) 23:28 (UTC)
- 賛成 内容、量、出典、リンクなどから判断して、十分と考えられます。賛成です。--MP3 2011年8月13日 (土) 01:41 (UTC)
- コメント この記事については、ちょっと疑問を持っています。この記事では、甲状腺がんのほかに、乳がんや膀胱がん、白血病などについての増加が示唆されています。そういうことを主張する研究もあるとは思うのですが、一方でATOMICAで調べてみると、チェルノブイリをめぐる放射線影響問題で、甲状腺がん以外は明確な影響がわからないとしているようです。「白血病のリスクは、事故処理作業者でさえも上昇していないようである」とすら記されています。世の中には、放射線被曝の影響を大きく見積もる人と少なく見積もる人がおり、現時点での人類の科学ではどちらが正しいかはまだ決着していないはずです。であるならば、影響を大きく見積もる人の主張を中心にまとめたこの記事は、中立性に問題があるのではないでしょうか。少なくとも、甲状腺がん以外への影響を否定する主張もあるということを併記しなければ、ウィキペディアの記事として求められている水準に達しないと考えます。--Tam0031 2011年8月13日 (土) 13:36 (UTC)
- コメント なんか中立的な感じがしません。いまのマスコミの東電たたき、体調不良や病気を何でもかんでも福島原発のせいにしたがる今の日本の風潮に近いものを感じました。「何々と思われる」「予想される」「可能性がある」みたいな文が多くって特定の結論への誘導を感じさせられます--朝に弱い姫 2011年8月16日 (火) 05:11 (UTC)
- コメント Tam0031さんと同じく、リスクを小さく見積もる研究に対して批判的、大きく見積もる研究に肯定的であるように感じました。小さく見積もる研究者にも彼らなりの論拠があると思いますので、もう少し両論併記を心がける必要があるかもしれません。ただ、私はその根拠を示すだけの知識を持ち合わせていないので、この点に関して詳しい方のご意見をもう少し伺いたいところです。それ以外では、いくつかWP:DATEDに反する表現が見受けられます。「今なお」「近年」などの表現は、文献に即した具体的な時期に改めるべきです。加えて、「死者数」冒頭のレガソフ関連の記述には出典が必要です。直後にある脚注74の文献(IAEA 2005年)を全文検索して確認しましたが、レガソフへの言及は確認できませんでした。付け加えれば、この文献は50ページを超える文量があるものなので、必須ではありませんが、参照したページ数を明記するのが望ましいと思います。--Trca 2011年8月19日 (金) 16:14 (UTC)
- コメントを見て、少しみなさんの中に偏見があるのかなと感じました。過大評価や過小評価というのは偏見に過ぎず、実態は、ただ、ただ、「研究が進んでない」の一言だと思うのです。いま現在ある知見が全てではなく、これから、どんな症状が現れるのか、または、現れないのか、誰にも分からないことです。癌の潜伏期間は非常に長く、原爆の影響研究でも生涯にわたる追跡調査が行われています。それを現時点で確定的な結論を出してしまうのであれば、過小評価にしかならず、それをもって、IAEAなどの国際機関が被害実態を過小評価しているなどという中傷をするのであれば、それこそ、中立性に問題があるのではないでしょうか。それよりも、被害実態の研究がまだ途上であることを述べた方が現実に即しているように思います。
- 被害の解明には、まだまだ長い時間を必要とし、しかも、日本の原爆被害の研究とは異なり、チェルノブイリでは包括的な研究が行われているわけでもないので、このまま未解明なまま、被害実態の実像が分からずに、研究も廃れてしまう可能性もないわけではありません。現に盗難によってカルテの大量紛失などが起きているわけですから、被害の実像を解明する上でのハードルは決して少なくありません。
- また、リスクを過小評価する研究があるとは仰っしゃいますが、それには具体的な査読論文の提示が不可欠です。2011年の最新の論文に対して反論する研究であれば、それはさらに先のことで、そういう未来のソースに対して提示を求めるというのであれば、それは不可能なことです。そして、過去に影響を否定する見解があったとしても、それは、その時点での研究成果を述べたものに過ぎず、それをことさら影響を過小評価した悪者だみたいに、みなさんが感じてしまうのであれば、やはり、中立性の問題は残ると思います。:--taizor 2011年8月19日 (金) 20:29 (UTC)
- すみませんが、taizorさんのコメントは少しずれていると思います。ここでこれまでコメントをした人の誰も「過小評価」とか「過大評価」とは言っていません(taizorさん以外は)。「白血病のリスクの増加は見られない」という見解は、「白血病のリスクの増加が見られる」という見解よりも、放射線の健康への影響を「小さく見積もっている」というだけの話で、それが過小か過大かという評価をしているわけではありません。そして、影響を小さく見積もる研究と大きく見積もる研究があり、taizorさんも仰るように「「研究が進んでない」の一言」ならば、両論併記しなければウィキペディアの記事としては問題があるわけです。それを背景として、ここでこの記事についてコメントをした人は、この記事は影響をより大きく見積もる研究を中心に構成されていて、バランスが取れていないと感じられると言っているのです。具体的にどの研究が過小評価だとかそういうことを言っているのではないのです。
- 「それを現時点で確定的な結論を出してしまうのであれば」誰も確定的な結論を出そうとしていませんし、出せとも言っていません。「IAEAなどの国際機関が被害実態を過小評価しているなどという中傷をするのであれば」誰もそのようなことは言っていません。「被害実態の研究がまだ途上であることを述べた方が現実に即している」それは大いに結構ですが、であればどちらか一方の主張に偏った記事を書いてはいけません。
- 「リスクを過小評価する研究がある」ではなくて、この記事に書かれている内容よりも「リスクを小さく評価する研究がある」です。それに対する根拠として私は、ATOMICAの記事へのリンクを示してあります。なるほどATOMICAは査読論文ではないかもしれませんが、原子力分野ではきわめてよくまとまっている信頼できる情報源だと私は考えていて、ウィキペディアの出典に使うには十分だと思っています。それで不十分だというなら、この分野の専門家ならぬ身には文献提示は無理なので、ご自分で査読付き論文を探していただくほかはないです。しかし、この記事の内容のままでは私は良質な記事にすることに賛成はできません。--Tam0031 2011年8月20日 (土) 16:57 (UTC)
- 返信ありがとうございます。少し言葉足らずの点があったようなので補足します。研究から査読を通って論文が受理され、発表されるまでには時間がかかります。チェルノブイリ事故による甲状腺癌の論文がNatureに発表されたのも、1992年頃のことで、その論文が発表されるまでは、被害は全くなかったということになってしまいます。
- しかし、実際は、論文は常に現実の後追いであるわけですから、過去に遡れば遡るほど、あたかも、被害は存在しなかった、あるいは、影響は小さかったかのような印象を受けてしまうのは、どうしても仕方のないことでもあると思います。たとえば、2008年の白血病の論文に対するカウンターとして、調度、Tam0031さんが2003年更新のATOMICAを紹介されたようなことです。その時点の研究では、白血病の発症は、まだ、顕著になっていなかったわけですから、仕方がないことで、これが晩発性の特徴でもあるわけです。
- そういう点で、単に過去に遡って言及することに、あまり意義を見出せずにいるのは確かで、それよりは、現在進行形で、最新の晩発性影響の研究の動向をフォローすることの方がまだ建設的に思え、そして、最新の査読論文に対しては、やはり、それ以降の査読論文で、なるべく対応するというのが、晩発性影響に対する研究への配慮として望ましいのではないかと思っています。私には「リスクを小さく評価する研究がある」という意識はなく、ただ、その時点では、まだ、晩発性の影響が顕在化していなかったために、研究が進んでいなかっただけの話だと思うのです。--taizor 2011年8月20日 (土) 23:06 (UTC)
- 後になればなるほど、晩発性の被害が明らかになっていくので、被害の報告が増えていくというのは確かでしょう。しかし、taizorさんの書かれた記事の中でも、1990年代の論文を基にしている部分があり、それは当然ATOMICAの執筆された2003年の時点では利用可能だったはずですよね。にもかかわらず、ATOMICAがそういう見解を採用しているというのは、後年になるほど被害が明らかになって影響が大きく見積もられるようになるということよりも、やはり影響の大きさ自体に対する見解の相違があるのだと思います。
- それから、taizorさん自身が出典として採用しているチェルノブイリ20年の真実 (PDF) ですが、「前回4000件としたのは低汚染地域を含めてまで推定するのは科学的ではないと判断したためとしており、事実上の閾値を設けていたことが分かった」(4000件ではなく4000人でしょうか?)というあたりの出典とされているようです。しかし、この出典の記事は全体として読めば、甲状腺がん以外については影響を疑問視している内容であり、甲状腺がんに対してすら「甲状腺がん多発についての疑問」という節を設けて疑問を投げかけています。そういう内容の文献を引いておきながら、被害を4000人と推定したのは閾値を設けたからだという、被害を小さく見積もっていたというような主張を補強するために利用するのはどうでしょうか。またこの文献では、ソ連崩壊の経済混乱の影響により、そもそもロシア・ベラルーシ・ウクライナの死亡数が増加して平均寿命が短くなったことを指摘して、放射線の健康への影響を見積もることが困難になっているともしていますが、こういう重要な情報を記事で一切触れないというのもどうなのかと思われます。--Tam0031 2011年8月21日 (日) 02:54 (UTC)
- 「チェルノブイリ20年の真実」を見ると、放射線以外の理由で、平均寿命が急激に短くなっていることの論拠を示す資料『第 1 表 人口動態の比較』に乳児死亡率が掲載されていますが、ポーランドに比べて、ベラルーシ、ロシア、ウクライナの乳児死亡率の高さは放射線による影響を示唆するもので、それに対して、いっさい触れていないなど、確かに、言っていることと、提示している資料に矛盾が見られるなど、不自然な点がいくつかあるようですね。
- 「甲状腺がん多発についての疑問」という節ですが、私が思うに、「チェルノブイリ20年の真実」を書いた放影協の金子正人さんは2011年の甲状腺癌の論文(Wikipediaの記事本文のref.23, 46)を見ていない可能性が高いのではないでしょうか。それと、彼らは論文中で述べることと、一般用に述べることに、違いがあるという可能性もあると思います。
- たとえば、最近、よく話題となる100mSv以下は全く安全、もしくは影響があるとするエビデンスはない、という主張を目にすることがあります。しかし、放射線影響研究所のチームによる原爆の影響を調べた論文には、0から100mSvの範囲で、統計的に有意なリスクがある『There is a statistically significant risk in the range 0-0.1 Sv』とする論文が発表されています。
- 山下俊一さんにしても、20才未満に対する低線量の被曝(10-100mSv)によるリスクを否定しているわけではありません。彼らは専門家と一般で、言葉遣いを使い分けることがあるようなので、私はなるべく、査読論文が好ましいと述べているわけです。もちろん、有益な情報源ではあれば、その限りではありませんが、事後法のように、過去に遡って裁くようなことは、余り建設的ではないと思うのです。--taizor 2011年8月21日 (日) 06:23 (UTC)
- 「ベラルーシ、ロシア、ウクライナの乳児死亡率の高さは放射線による影響を示唆するもの」というのは、あまりに論理の飛躍が過ぎます。乳児死亡率は医療体制などの影響で容易に変わります。他の論拠なしにそういう結論を出す方がおかしいです。それに対して当該論文で一切触れていないのは、著者が放射線の影響だと思っていないからで、それを不自然というのはあなたの主観でしょう。
- 金子さんが特定の資料を見ていないかどうかはここでは問題ではなく、その分野の専門家とされる人がそれなりの文献において発表していることなのに、それを無視して特定の主張に沿った意見だけを集めた記事に構成していることが問題なのです。「よく話題となる100mSv以下は全く安全、もしくは影響があるとするエビデンスはない、という主張を目にすることがあります」というのなら、それを書かなくてはだめなのです。あなたがそれを間違いだと判断して載せないというのは問題があると言っています。それなりの学会において最終的に間違いであったという結論が出されたのでなければ、異論も載せておくべきなのです。「事後法のように、過去に遡って裁くようなこと」誰がそれをせよと言っているのですか。異論があることはそれも併記すべきと言っているだけなのですが。--Tam0031 2011年8月21日 (日) 09:40 (UTC)
- >「よく話題となる100mSv以下は全く安全、もしくは影響があるとするエビデンスはない、という主張を目にすることがあります」というのなら、それを書かなくてはだめなのです。
- これは検証可能な論文ではなく、テレビなどで見聞きしたことなので、『彼らは専門家と一般で、言葉遣いを使い分けることがあるようなので、私はなるべく、査読論文が好ましいと述べているわけです』と、こう言ったわけです。
- >「事後法のように、過去に遡って裁くようなこと」誰がそれをせよと言っているのですか。
- これは、2008年の白血病の論文に対して、2003年更新のATOMICAを持ちだしたりする、そういったことです。--taizor 2011年8月21日 (日) 12:48 (UTC)
- 「検証可能な論文ではなく、テレビなどで見聞きしたこと」であっても、そういう主張をする人がいるとあなたは知っていたわけですから、それも検証可能な論文で探して反映させるべきだったのです。現にあなたが提示していた原子力学会誌の記事は放射線の影響を小さく見積もる内容でした。それすら反映させていないのはいかがでしょうか。
- 「2008年の白血病の論文に対して、2003年更新のATOMICAを持ちだしたりする」と言いますが、新しい論文の発表によって過去の研究が全否定されるのでしょうか? ある事柄について是とする研究と否とする研究があり、それらがお互いに批判し合って、次第により確実な結論がまとまっていくというのが科学的な議論の流れでしょう。taizorさんもおっしゃるように、「ただ、ただ、「研究が進んでない」の一言」なのですから、今の段階でどちらか一方の研究が正しいと断言できるわけではないはずです。ちなみにちょっと探した範囲では、2007年ではありますが「事故処理作業者は別として、白血病と被曝量に統計的に意味のある関係を見いだせない」(apart from Russian cleanup workers, no meaningful evidence of any statistical association between exposure and leukemia risk as yet exists) とする研究もありました。なるほど近年だと影響があると言っている研究が多いように見受けられますが、まだどちらか一方だと断定してよい段階だとは思えません。--Tam0031 2011年8月21日 (日) 14:38 (UTC)
小児白血病 節から引用 『前略 白血病のリスクは10 mGyを越える放射線被曝の線量と有意に関連し[52]、事故後、はじめの5年の間に急増し、観測された白血病のうち97.6%が急性白血病で、その内訳は、急性リンパ性白血病が74%、急性骨髄性白血病が23.6%であった[53]。』この記述だけでも反対理由になります。この文では放射線被曝で急性白血病が激増するような印象を与えますね。「急性白血病が97.6%!?まあ!大変!! 被曝すると急性白血病が増えるのね!!」って感じ。しかし、小児白血病では放射線を浴びなくても、もともと急性白血病がほとんどを占めるのです。原発事故の前と後の小児の人数と白血病患者の絶対数を書かないで、急性白血病の割合だけ書くのは印象操作としか思えません。Taizorさんに印象操作のつもりはなくとも出典がそういう記述であれば出典が印象操作を行っていたことになります。もちろん、放射線被曝は白血病増加の要因です。しかし、小児白血病の大半が急性白血病であることは放射線被曝しようがしまいが同じです。
白血病節から引用 『ウクライナの約11万人の (中略)1986-2000年にわたる慢性的な低線量被曝による白血病のリスクを調べたところ、平均骨髄被曝線量は76.4mGyで、全白血病の過剰相対リスクは3.44/Gyとなり[69]、線量応答反応は直線を示し、慢性リンパ性白血病(chronic lymphocytic leukemia)と非慢性リンパ性白血病が類似の線量応答反応を示すことが分かった[70]。』もともと白血病の発症率は10万人あたり10人弱です(日本では6人程度ですが欧米人は日本人より高い)そして過剰相対リスクは3.44/Gyということですが、平均骨髄被曝線量は76.4mGyと桁が違う事にお気付きにはなっていませんか?少数の大量被曝者が高い白血病発症を示し、0.1Gy以下の低レベル被曝者ではほとんど発症率は増加しなくても(広島長崎ではそうです)そういった数字になります。これも印象操作としか思えません。
さらに、同じく白血病節から引用『非慢性リンパ性白血病のリスク結果は、日本の原爆被爆者が受けた急性被曝のリスクと一致したため、急性被曝と慢性被曝による白血病リスクの間に目立った違いは見られなかった[71]』前段と後段はまったく違うことですね。まったく違うことを何故つなげるのでしょう?
私も最近白血病記事で原爆と白血病の関係について書きましたが、高レベル被曝者と低レベル被曝者を混ぜて論ずる、高レベル被曝者に白血病が多発するのは確かですが、数字で低レベル被曝者と混ぜて論ずれば低レベル被曝者も放射線で白血病が増加するようにいくらでも印象操作できるのです。実際問題としては低レベル被曝者でも白血病は増えるのかも知れません。しかし、この記事の書き方は印象操作の技法を使っていると考えねばなりません。(繰り返しますが、Taizorさんに印象操作のつもりはなくとも数字の扱い方がそうなのです)元々が稀な疾患である白血病の数字を扱うのは非常に微妙な作業です。少なくとも高レベル被曝者と低レベル被曝者を混ぜて論ずるようではGAどころか記事にたくさんタグ貼りをしないとならないと思っています。--ぱたごん 2011年8月23日 (火) 13:15 (UTC)
- コメント 私もこの記事には疑問があります。まず、Trcaさんが指摘しているように、レガソフに関する記述に出典がまったく見られないのは問題です。また、ぱたごんさんの「稀な疾患である白血病の数字を扱うのは非常に微妙な作業」という意見にも同意できるところもありますが、その一方で、この記事で取り上げられている疾病は、いずれも、オッズ比の低いものばかりで、私は、それほど、「リスクを大きく見積もる研究」という意見には、果たして、そうだろうかと思っていました。たとえば、Tondel et al.(2004)は、チェルノブイリの放射性降下物によるスウェーデン北部の村における癌の発症率のリスクを見積もったところ、ICRPモデルの約640倍の大きさとなり、ECRR 2010(pp.178-179)はその論文を採用し、瞬間的な原爆による外部被曝から得られた従来のモデルでは内部被曝の問題を扱えないと批判してます。しかし、Tondel et al.(2004)の論文はこの記事では紹介されていませんし、その他にも、Busbyなどの論文は紹介されていません。それにも関わらず、印象としては、そうではなかったようで、リスクの大きな論文ばかりに見えるとのことで、ここはタグ貼りを含めて、ぱたごんさんなどのご協力を仰ぎたいところではあります。
- ぱたごんさんの指摘にあった小児白血病については、私としては、オッズ比が書いてあるので、その低さから、それほど過剰な恐怖は抱かないものと期待しましたが、どうもそれでは不十分なようなので、どう改善したらいいものか、示唆が欲しいところです。『非慢性リンパ性白血病のリスク結果は、日本の原爆被爆者が受けた急性被曝のリスクと一致したため、急性被曝と慢性被曝による白血病リスクの間に目立った違いは見られなかった[71]』は、『“Thus, our results for non-CLL appear to be consistent with those from the atomic bomb survivor study and indicate no measurable difference in leukemia risk following acute or protracted radiation exposure.”』が元になっているので、改善策などがあれば、ご協力、ないし、提案など指し示していただければ、ありがたい事です。内容に関しては、論文の直接的な引用に近いものが多いので、それを越えて、全体を把握できる人の協力が必要だと思います。--taizor 2011年8月23日 (火) 15:18 (UTC)
- 『“Thus, our results for non-CLL appear to be consistent with those from the atomic bomb survivor study and indicate no measurable difference in leukemia risk following acute or protracted radiation exposure.”』については「非慢性リンパ性白血病のリスク結果は、日本の原爆被爆者が受けた急性被曝のリスクと一致し、また急性被曝と慢性被曝による白血病リスクの間に目立った違いは見られなかった」ではないのですか?--ぱたごん 2011年8月23日 (火) 15:52 (UTC)
- 追記、小児ではもともと急性白血病が大半なのだという事を最初から知っていてこの記事を読んだら、小児白血病節だけで疑問に思うことでしょう。そして、小児白血病節だけでなく他の節でも同じことが行われているのではないかと思われるのは仕方ないでしょう。--ぱたごん 2011年8月23日 (火) 15:57 (UTC)
- ぱたごんさんの指摘にあった小児白血病については、私としては、オッズ比が書いてあるので、その低さから、それほど過剰な恐怖は抱かないものと期待しましたが、どうもそれでは不十分なようなので、どう改善したらいいものか、示唆が欲しいところです。『非慢性リンパ性白血病のリスク結果は、日本の原爆被爆者が受けた急性被曝のリスクと一致したため、急性被曝と慢性被曝による白血病リスクの間に目立った違いは見られなかった[71]』は、『“Thus, our results for non-CLL appear to be consistent with those from the atomic bomb survivor study and indicate no measurable difference in leukemia risk following acute or protracted radiation exposure.”』が元になっているので、改善策などがあれば、ご協力、ないし、提案など指し示していただければ、ありがたい事です。内容に関しては、論文の直接的な引用に近いものが多いので、それを越えて、全体を把握できる人の協力が必要だと思います。--taizor 2011年8月23日 (火) 15:18 (UTC)
- コメント はじめに個人的な憶測を述べます。コメントの端々から、taizorさんは「最新の推定値が最も正確で、それより小さい値を推定した過去の研究はすべて、限られたデータに基づく誤りであった」とお考えのように見受けられます。私や他の方が「小さめに推定した研究」としか述べていないのに、「過小推定」「過去に遡って裁く」といった表現で返答なさっていること、最新の論文への反論は未来にしかありえないという発言から、それが伺われます。taizorさんにとって、最新のものよりも小さい推定値を出した研究は誤りであったに決まっているのだから、それを引用するのは、過去の過小推定を断罪する文脈でしかありえない。古い研究の精度は新しい研究より必ず低いのだから、最新の研究に異を唱えるには未来の研究を持ち出すしかない。そう受け取ると、かみ合わない議論がよく理解できると思うのです。誤解でしたら申し訳ありません。ですが、もし私の推測のようにお考えだとしたら、推定値のデータを扱ううえでは危ういと言わざるを得ません。研究ごとの推定値の違いは、もちろん古い研究ではデータ不足だったことに由来する部分もあるでしょうが、推定手法や仮定の違いによって生じた部分もあると考えられます。前者に関して新しい論文が有利なのは事実ですが、後者に関しては、新しければ良いというものではありません。理想的には、主要な研究は古いものを含めて紹介し、推定値の相違の原因を客観的に解説するべきだと思います。
- GA選考には高すぎる要求かもしれませんが、政治的に微妙な主題である以上、通常の記事よりも高い中立性の保証が必要になると考えて、厳しくコメントしています。
- 具体的な問題点の指摘も2点追加します。
- 現代ビジネスを引用してウクライナの人口減少について書かれていますが、ウクライナは同時期に政治的な激変にも晒されていたのですから、チェルノブイリと直結させるのは無理があります。事故の5年後を基点に計算するのも不自然です。現代ビジネスの記事も、因果関係は誤魔化しています。この記事でも人口減少の原因がチェルノブイリだと明言しているわけではありませんが、この記事名で人口減少について触れている以上、事故のせいで人口が減ったと読み取るのが自然です。この因果関係についてはっきりと述べた信頼できる文献がない限り、この部分は除去すべきです。
- WHOによる死亡者数推定に関して、「事実上の閾値を設けていたことが分かった」と、低被曝地域を推定に含めていなかったことが隠蔽されていて、2006年にはじめて暴露されたと読み取れる記述になっています。これは事実でしょうか。引用されている文献には、Repacholi氏が理由の説明をしたことが書かれているだけで、「事実上の閾値」「分かった」とするのは出典から逸脱気味に感じます。--Trca 2011年8月23日 (火) 20:59 (UTC)
- Trcaさんの指摘は的確で、ほぼ同意できます。Trcaさんの仰るとおり、現代ビジネスは出典としては不適切と思います。WHOについても、表現の見直しが必要でしょう。
- 「過去に遡って裁く」との発言ですが、これは具体例を申しますと、たとえば、IAEAの調査団として公式発表を行ってきた重松逸造IAC委員長らによる甲状腺癌を否定する一連の振る舞いが念頭にあります。今となっては、彼らのしたこと(安全宣言なども含む)は、住民にとってマイナスと受け取られかねない可能性があります。しかも、彼らはNautureに甲状腺癌の論文が発表された以後も、発症が早すぎる、から騒ぎだ(原爆で10年後)などと、しばらくは影響を否定し続けていたわけですから(たとえば、I. Shigematsu et al., Nature, 359(6397):681, 1992などの学術誌も含む)、確信犯として、受け止められる可能性も決して低くはないと思います。重松さんは、チェルノブイリ以外にも、ATLの原因ウイルスの母子感染の問題や水俣病、イタイイタイ病、岡山スモンの調査など、公害問題などでも因果関係を突き止めたことは皆無で、むしろ、影響はない、因果関係は認められない、というお墨付きを与える権威のような役回りを果たしてきたという批判もあるわけで、どういう政治的な配慮をすれば、中立になるのか、果たして、中立などあり得るのだろうかという疑問も感じています。それもあって、「過去に遡って裁くようなことは、余り建設的ではない」との発言を致しました。
- 「理想的には、主要な研究は古いものを含めて紹介し、推定値の相違の原因を客観的に解説するべきだと思います。」これも、その通りです。しかし、これは言い訳にしかなりませんが、たとえば、小児の甲状腺癌一つとってみても、新しい項目としてなりたつのではと思えるくらい、その文献はあまりに膨大で、それらを網羅的にフォローして執筆するのは、その道の専門家でもない限り不可能に近く、おのずと限度というものがあると思います。その裁量は素人の能力を超えたもので、そうすると、当座の処置として、最新の論文であれば、参考文献などで、一応、これまでの研究も踏まえてあるわけですから、過去の研究と、それほど、逸脱した結論にはならないだろうという気もしています。それに、晩発性の影響を扱うには、未来への視座も必要であろうという思いもあります。研究はこれで終わりではなく、未完であるということです。--taizor 2011年8月23日 (火) 23:35 (UTC)
選考期間終了時点で賛成1票のため、通過せずとなります。--ぱたごん 2011年8月25日 (木) 10:38 (UTC)